中国の本当の狙いは奈辺にあるのか、ドル基軸をいきなり毀損するのか?
動きが急である。
中国がIMFの「SDR債」なら米国債のかわりに買うと言い出したのは、じつはロンドン・サミット(G20)直前の王岐山・副首相論文からである。英紙『ザ・タイムズ』(3月27日付け)に寄稿して、高らかにドル基軸体制への不信を提唱したのだ。
抽象的な揺さぶりと関係者は軽視した。
ところが、中国はIMFの米国主導にくさびを撃ち込む仕掛けを、このときから熟慮していた気配濃厚である。
G20(ロンドン・サミット)直前に周小川・中国人民銀行総裁が提唱したのは「米ドル基軸のIMFは不公平であり、たとえばSDRを実際の通貨にせよ」という内容で、G20ではロビィで盛んに討議されたが本会議では無視された。
議論は水面下で続いていた。
欧米が油断していた隙を突いて中国はアンゴラに20億ドルのクレジットを供与し、コンゴには90億ドル、これらはIMFをガタガタに揺らした。なぜならIMFの開発途上国支援はいつのまにか、前の買付金の延長でしかなく、利払いを終えると『真水』はほとんどない。
IMFを通じての中国の活躍の余地はなかった。
IMF原資の17%が米国であり、しかし重要な決定は85%の賛成が必要。つまりIMFは永久に米国主導が固定されている。
中国が目をつけたのは、このポイントだった。
SDRの現況を見ると『通貨バスケット』の中味は米ドル44%、ユーロ34%、ポンド11%、日本円11%となっている。
中国は単純に米ドルだけのリスクを背負うより、このバスケットに目をつけた。
米ドルが急激に減価しても、通貨バスケットでバランスをとるSDRならば、よりリスクを軽減でいる。
さらに中国はIMF改革でNAB(New Arrangement to borrow)の提言をした。つまり、米国主導によらず新しい貸し付け制度をつくれ、と主張しているに等しく、ゼーリック世銀総裁もガイトナー財務長官も真っ青になるのは当然だろう。
ゼーリックは米中関係を『ステークホルダー』と言い出した親中派の先魁であり、ガイトナーは中国に留学したほどの中国通。
そしてガイトナー財務長官は日本の頭越しに北京へ飛んでいった。北京大学で講演し「米国祭投資は大丈夫。米ドルは安定する」と言うと会場から失笑された。
・・・しかし、大変な時代の変化に、日本はノンビリしているなぁ・・。
ドル暴落は大変とかよく言われれるが、ニクソンショック後もプラザ合意後もそれほど大変なことになってないので今回だってたいしたことないと思うんだよな。百年に一度の危機とい...
これからが本当の地獄だよ。ここ数ヶ月で見えてくるかと。
似たようなせりふを去年も聞いたんだよな。狼少年みたいに感じる。
俺は去年から「夏以降」って言ってるけどな。
今年の夏以降に何が起きると言い続けてるの?今年の冬までには起きそう?