2009-05-14

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

眼を烏が啄ばみはらわたには蝿が集り肉を獣達が喰らい血は大地に流れ骨は砕かれ四散する。

ああ、私の中の私が私を飲み込み私である私と共に私は私であり続け私という私は私ではなく別の私であり私達は私の一部であり私の外の他の私が私を貪る。

だから体を掻き毟るのです。血が血が血が体を這いずり回り蛆が蛆が蛆が脳の中を蠢き爪が爪が爪が音を立てながら焼き落とされ肢が肢が肢が虚空を跳ね回り光が光が光が突き刺さり苦痛苦痛苦痛がうねり耳が耳が耳が劈き風が風が風が私の体を強張らせながら近づいてくる。

どうしてあなたはそんなにも優しそうな顔をしているの。死が歩み寄ってきても視界をいっぱいに恐怖が覆っても己をあざ笑う声しか聞こえなくなっても。

笑うのです。硝子を叩き割りその中の心臓を握りつぶしなさい。。

悲しむのです。手当たり次第に書物を探りそこに書かれているありとあらゆる悲惨な光景を思い浮かべ己が代わって苦しみなさい。

慄くのです。孤独よりも苦痛な事がこの世に存在する事を願って堕ちる所まで堕ちなさい。

怒るのです。万事は己の敵である為殺しなさい。殺し続けなさい。

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