2009-03-05

中国農村部、深刻な資本不足。地下銀行も貸し出し資金が枯渇

当局、地下銀行合法化の規制緩和を検討へ

中国農村部では資本の枯渇が甚だしくなり、当面の打開策を当局が検討していると『チャイナ・ディリー』が伝えている(3月4日付)。

出稼ぎ農民の失業組には、起業奨励する方向も打ち出された。

農村部は従来、日本で言う農協農林中金中国農業銀行などが手の届かない僻地や村落で、所謂「ミニバンク」(正式免許がない地下銀行のたぐい)が、小口の貸し出し業務を営んできた。

しかし貧しい農民は、これら金融機関からの借り入れも出来ず、高利の地下銀行から借り入れて急場を凌いできた。

華大学の報告では「一億二千万農民の40%が借り入れさえできない」という。

それもお手上げとなれば、闇の金融資本不足に陥り、「講」の組織近代化したシステムである、村営、町営の信用金庫信用組合を合法化した。

借り手である農民は、こうした信用金庫から500元―5000元の範囲内で借金を積み重ねた。

 2007年には、こうした金庫が38行、誕生したが、さらに資本金500万元ていどのミニバンクも認める方向という。

中国銀行監督委員会(CBRC)に拠れば、闇金融全中国の預金の10%程度と見積もられている。

全人代では景気刺激策4兆元にくわえて、さらに数兆元の予算を検討しているが、農村部への資金手当を含んでいない。

大学報告が予測する数字は「2010年に農村の資金不足は5兆4000億元。2015年には76兆元に達するだろう」という。

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