あれからまだ十日くらいなのだとふと気づいた。
意外と日々の暮らしは平穏だ。思い出して激しい怒りにかられる瞬間もあるけれど。
以前の失恋のように、焦がれるような気持ちにはならない。
それくらい、私にもあまり気持ちがなかったんだと思う。
けれどもなんだか地味にずっと、無価値感がこびりついていて死にたい。
信じていい人、頼っていい人にぞんざいに扱われたのだという事実に苛まれている。
無防備にいきなり全て開示したら傷つくだけだというのは経験上知っていた。
相手にとってもそれは重い。
だから少しずつ、にしていたつもりだったんだけれど。
主観を抜きにしたって、何も頼っちゃいないくらいの状況だった。
でも、「君のことを受け止めきれない」と言われた。
幸せになりたかった。
けれども結果はああ、どうだ。
この経験もいずれ私の糧になると、わかってはいるけれど。
育たぬ子だったんだ、と。
今書いてて気づいた。
まだすげえ傷ついてるんだ。
当たり前か。
まだ十日くらいだ。
時が解決する。
また独り。
話を聴いてくれた友だちはたくさんいる。
ひどいねと共感してくれたその誰もが、長い付き合いの恋人といる。
でも大丈夫。
私は大丈夫。
独りで生きていけそうと思われてる通り、独りで生きていくわ。