「ちょっと聞いてよ!昨日痴漢みたいなのに電車であってさー!終電間近だったんだけど、
超胸見てにやにやしてんの!どこ見てんの!ってなったー!にやにやしちゃってさ!」
凄い勢いで報告してくる友人はなんだか怒り半分、興奮半分といったところだった。
唾を飛ばしながら、にやにやして!私の胸を!見てるの!ってことを繰り返す。
その友人は電車の中で出会った○○なこと、を話すと数年たった今もその話をする。
「そうそう!痴漢ってやだよね!胸見てにやついてさ!前もさー終電間近でさー!」
彼女はいい人なのだが、その点だけは未だ不可解な点である。
私は痴漢にあっても人に報告しないというか、嫌な気分を伝染させてもなあと思っている。
そして彼女は同じ話をまるで武勇伝のように語り継いでいる。一人で。
20過ぎた女なら電車の中の痴漢被害なんてみんな少なくとも2・3は持ってるものだと思うけど、
この人いつまでこの話ひっぱるんだろうなあと友人の話をききながら思う。
痴漢にあう=可愛い ってのとはまた違うんだよなーってことをいつになったら理解するんだろう。
つうか痴漢にあったってそんなにやにやしながら言いふらすことなのかなあ。
あのいきいきしてる顔を見てると、
自分も痴漢にあうけど、その友達の気持ち、理解できるよ? 痴漢にあったとき、一番嫌なのは、 自分で嫌な気分をためて、ためて、 人に言えなくて、ずっと苦しんで なんでこんな嫌な...
この人いつまでこの話ひっぱるんだろうなあと友人の話をききながら思う。 以前のバイト先でおんなじ気持ちになったことがある。 30過ぎくらいのおば姉さんで、ゲーセン大好きな人...