年に春夏冬と、暇を見つけては会っているのだが、毎回たわいもない話をしながら、ただ一緒にいるだけで楽しかった。
ただ、つい先日会ったとき、いや思えば今年の春夏からすでにそうだったのかもしれないが、なんだか妙にぎこちない。
なにか話題が出てもあまり盛り上がることなく、会話も途切れがちで、沈黙の割合が増えている。
沈黙が悪だとは思わないが、それでも以前より時間を共有していることに喜びを感じる度合いが薄くなった気がする。
それは私自身の問題なのか、大人になりつつある4人全体の問題なのか。
友情に対する疑問について、どちらに非があるのかなんていう考えはしたくないが、それでも以前とは何かが違ってしまった関係に原因を考えずにはいられない。
おそらく、両方の問題なのだろう。
私自身に関して言えば、以前よりも他人に対して抱く関心の度合いが低くなった。
かといって、自分自身に関心が向いているのかといえば、そうでもない。
全体的に精彩を欠いた心の具合だと、自分で思う。
それに加えて、仲のいい友達に対しても遠慮するようになってしまった気がする。
恋の話とか、大学の話とか、将来の話とか、昔は根掘り葉掘り聞いてたが、今となってはそうしたこともデリカシーがないかなと自縛してしまう。
デリカシーとかプライバシーとか、年齢を重ねるにつれてカタカナ用語に縛られていく。
もちろん、親しき仲にも礼儀あり、でそうした考慮もある程度は必要だけど、「デリカシーがないかな」とわかったような気になってカタカナ用語を
使ってしまうのは、どこぞの政治家のようで我ながら間抜けだと思う限りである。
今度、一緒に行こうね、と言って別れたが、はたして昔のように何も考えずに楽しく時間を一緒に過ごせるだろうか。