2008-12-22

声を聞きたいのですが、聞こえないのです

入札担当のうちの一人の同僚が鬱に倒れてから、3ヶ月が経った。

開札とか契約とか大きなことは上司と一緒にやっていたんだけど、細々とした端末操作や月例報告は全部彼が一人でやっていたので、上司はここしばらくの間、他の事務所に状況を聞いたりして連日休日出勤の日々が続いた。

折り悪く、電子入札が本格化し始めた時期で、それが混乱に拍車を掛けた。

上司の息子さんは幸いにしてもう大学に入学しているので、弁当づくりだの面談だの、そういう面倒なことで休む必要もなく、部活のために早起きする必要もなく、普通に朝から夜遅くまで仕事をしている。

元々仕事人間なのもあるが、それでも並の男性質量ともにはるかに凌ぐ勢いで仕事をしている。

ただ、やはり年齢が年齢なので、ガタがきているのも否めない。

今日、同僚から大きな段ボール課長宛に届いた。

課員一人ずつに充てられたお詫びの品とともに、申し訳ないと謝罪するご家族からの手紙が添えられていた。

ついさっき、課内供覧で同僚の現在の状況と手紙が回ってきた。

同僚は未だ昼夜逆転の生活が続き、広場恐怖、不眠、食欲不振が続いている状態らしい。

上司課長が話をしているところにたまたま通りかかり、上司がこういっているのを聞いた。

セカンドオピニオンとか取ってくれればね、もう少し早く回復して年度内に復帰できるかもしれない」

ふざけるな。

鬱で断続的に3年近く棒に振った身から言わせてもらえば、同僚がまともに日常生活を送れるまでには、恐らく少なくともあと3ヶ月以上かかる。

まして、働くことが出来る状態になるには、どれだけかかることか。

上司仕事の加重があまりに大きいのは認める。

何せ、異例の年度内内部異動で同僚の代わりが補充されたくらいなのだから。

しかし、「仕事復帰」とか「セカンドオピニオン」とか、こんなに安易に、無意識にしても悪意を持って言及してしまうものなのだ、と言う現実

恐らく、私も休んでいる間、ずっとこのように言われ続けていたことなのだろう。

仮復帰期間が明けた途端、少し仕事がもたついたり休んだりすると

シッカリシロヨ)

という有形無形の圧力が、各方面から全力で掛かって来たことを思い出した。

同僚の復帰は間違いなく年度をまたぐ。

その、これから降りかかるであろう不安に少しでも寄り添いたいのだが、私は恐らく今年度で今の事務所を異動になる。

そして、上司は間違いなく残留する。

力になれないもどかしさと、無力さと、鬱だった頃に引き戻されるような恐怖が一度に襲ってくるのだが、幸か不幸か相談相手は事務所内に誰もいない。

  • http://anond.hatelabo.jp/20081222152519 「セカンドオピニオン」が労災現場においてどういう意味合いで使われているのかが如実に示されているよね。 今日、同僚から大きな段ボールが課長宛に...

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