よくある話。人生をなにかにたとえてみよう。
そのさい、わたしはそれを「線引き」だといってみせるだろう。とても単調な作業だといえる。自分が生まれた点から死ぬ点まで、早死にだろうとなんだろうと、それらは一本の線で結ばれているはずだ。どんな生き方をしようと、線が引かれていく。
しかし、その線をまっすぐに引くことがこのうえなくむずかしい。自分ではまっすぐ線を引いているつもりでも、いつしか曲がっていく。線を引いているあいだは曲がっていることに気付きもしないが、その線がある程度の長さになってくると歪み具合がよくわかる。
取り返しのつかないこと。気付いたときにはもう遅い。今から修正しても、もっと歪んでしまうだけなんだよな。