2008-10-21

まだ序の口なのは分かっている

世帯住居で半同居している祖母が認知症だ。病院が嫌いでいくら心配して言っても行こうとしないので、正式に診断は受けていないが、物取られ妄想が酷いし、表情が減ったし、感情豊かでなくなったし、食事の量も減ったし、外出する機会も減ったので、症状を相談ダイヤルで話したところ、恐らくそうだろうと言われた。

最初、母が祖母の部屋へ呼ばれた後で憤慨しているので、理由を聞いてみたら、私が何でもかんでも物を取っていくと言われたそうだ。以前していた仕事で物取られ妄想についてはごく簡単な知識はあったので、「これは認知症だな」と思った。そして、「病気だから、返せと言われてもしょうがない」と思った。祖母が一日中部屋に鍵をかけているのもあるし、言われ無き疑いを持たれたくないので親類が遊びに来た時以外は部屋に行かないようにしている。頭では理解しているものの、実際に言われたり「怒らないから、返してください」とメモを手渡されるとすごく滅入る。

親の兄弟は皆、祖母が認知症であるだろうという事、昔から病院嫌いで頑固なので受診してくれないだろうという事は知っている。そして私もたまりかねて叔母に(娘の方が息子よりも頼りやすい傾向があるようなので)「もの取られ妄想が酷いので、おばさんから病院へ連れて行ってもらえないか」と言ってみた事がある。叔母は笑顔で「うんそうだね」とは答えたものの、実際には盗まれないようにするための金庫(あれば、気持ちが落ち着くと考えてのもののはず)を買って、たまに様子を見に来ている。

気がかりなのは、叔母がどうも私に疑いの目を持っているように感じる事だ。そして、鍵をかけているから母(嫁)も食事を持っていったり、色々と出来ないのだが、どうも「嫁が何もしてくれない。酷い仕打ちだ」というような事を言っているようで、余所余所しい気がする。認知症というのは、家族全員の問題で全員で取り組まないといけないのだけど、おばは全然情報をくれない。

物取られ妄想は悪化しているようで、ついに物取りの犯人は私だけではなく、嫁(母)、息子にまで広がってきた。私も父もそして嫁である母も祖母が元気だった頃からずっと自分を殺してきたのに、そう言われる。しょうがないのは分かっているけど、自分以外が疑われている事もげんなりする。私は、休日にはこちらの部屋の鍵もかけて、何か言ってこないか怯えながら過ごしている。

ご主人が認知症だったという大叔母が先日家に来た時、まだまだこんなもんじゃなくなるよと言っていたそうだ。そんなの言われなくても分かっている。分かっているけど、それはあくまで頭で理解しているのであって、心で受け止めている訳ではない。こんなかわいいレベルでも家族全員ダメージを受けているのに、親類の協力なくしてきちんと向き合えるのかが不安でたまらない。

そして、病院に行かない人(異常な位頑固で、今まで我を通してきた。凄く我の強い人。)だというのは親類全員が分かっている事なのに、いざ何かがあったら両親が責められるんじゃないかと不安でたまらない。

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