生きてる実感がない。
死にたいとか、そんなことは思ってはないけど、実感がない。
実感というか、自分の体と意識との間に薄い膜でも入ってるみたいだ。
自分の体に刺激があれば、認識できるけど、まるで他人事にも感じる。
怪我しても、殴られても、もしかしたら他人事にしか感じないかもしれない。
考えてみればもう1年間くらいずっとそうかもしれない。
目に入ってくる映像も、目という機械が見てる映像みたいだ。俺が見てない。
何があっても驚けない。そうだな、って感じ。
まるで夢の中のようだ。
昔は臆病で心配性で、思い切ったことは何一つ出来なかった。
それじゃダメだと、やはりここ1年の間、今までしなかったようなことをしたり、言ったりするようになった。
それもまた夢の中だったから出来たんじゃないかと、今は思う。
俺は今、ここにちゃんと居るのだろうか。
俺は今、生きているのだろうか。
こう打つ手もまた、脳からの電気信号を介して動く機械のように感じている。
俺は打っていない。
エジプトの砂漠あたりを放浪してみるといいんだと思う。
オレも、生きてる実感がなくなった時期があった。 3年以上。 世の中は生きているひとの為の情報で溢れていて、オレに関係ないことばかりだと思った。 オレは時間さえあれば歩いた。 ...