非難するはまったくないんだけど、秋葉原の事件で、誰も戦うヤツなんていなかったんだね。
痴漢だって助けられないんだから、まして刃物持った相手がいて、周りのみんなも逃げてれば、パニくるのは当然。
俺だって現場にいたら、頭真っ白になって、とりあえず逃げる。
現実的に出来ることといったら、せいぜい警察や救急車呼んだり、被害者を介抱したりって程度。
対抗したとしても、たとえばナイフに対してリーチのある傘で対抗した所で、
万が一ナイフを手放させることが出来たとしても、拘束できるのか。
人殺して興奮してるであろう相手に、最終的にどうすればいいの?ってことになる。
ヘタすれば自分が死ぬ。その確率のほうが高い。
おおよそ、犯人に立ち向かうなんて現実的じゃない。警察に任せるべきだ。
ただ、なんとなく寂しいというか、釈然としない気持ちが残る。
正義の味方なんていないのはわかってる、
だが、こうなる前に何か俺たちにはできなかったのか、という後味の悪さを感じてしまう。
たとえば、俺が犯人の友人だったとしたら、この悲劇を食い止めるために、何か出来たのだろうか。
むしろ後押ししてしまっていたんじゃないか。
正義の味方なんていらない。必要のない、正義の味方なんて出てくる幕がない世界は、つくれないのか。
次の悲劇を生まないために、俺らにできることは何だろう。