例えば、10脚の椅子があるところに、10人の人が来て、その椅子に全員が座ったとする。
でも状況が変わり、椅子が8脚しかなくなり、そこに10人の人が来て、そして椅子を巡って争い、2人は座れなかった。
2人が座れなかったのは、椅子が8脚しかなかったからなのか、2人が競争で敗れたからなのか。
客観的な判断をすれば、多分両方だろう。
しかし、それまでずっと10脚の椅子が用意されてきていて、椅子は必ず10脚あるものだとみんな思っていた。
椅子に座れないのは、座ろうとしないからだとみんな思っていた。
だから、座れた8人は座れなかった2人の努力不足をひたすら責めたし、座れなかった2人は自分の努力不足をひたすら責めた。
多分そういうことなんだろうと俺は思う。