2007-08-07

30歳の誕生日。本当に魔法が使えるようになっていた。これ幸いと入社時に戻り、その頃好きだった、そしてその数年後に、寿退社した女の子に告白した。結果玉砕彼女はやっぱり高学歴イケメン君と結婚した。よし俺も、いい大学に入ろうと、高校に戻ってみたはいいけれど、さっぱり勉強がわからず落ちこぼれ。恋くらいは頑張ろうと、高校の頃好きだった子に告白するも玉砕サッカー部イケメン君と自転車二人乗りして帰ってた。よし俺も、サッカー部に入ろうと、中学に戻ってみたはいいけれど、どうやらサッカーのセンスもなかったようで、万年補欠の応援要員。恋くらいは頑張ろうと、幼馴染みのあの子に告白するも玉砕。明るいイケメン君とおててつないで帰ってた。よし俺も、明るくなろうと小学校に戻ってみたはいいけれど、暗い性根は変えられず、クラスの端で眠った振りばかりしてた。恋くらいは頑張ろうと、今ならロリもよりどりみどりだぜと、手当たり次第に告白するも玉砕。全弾打ち落とされるとは思ってもみなかったぜ。玉砕理由はキモイから。

よし俺も、キモくなる前に戻ってみようと、念じてみたら、なんだか暗いけど懐かしい所にいた。なんだこりゃ。周りに白くてきもいのがいっぱいいる。そして皆懸命にどこかを目指して頑張ってる。俺もわけがわからず目指してる。とりあえず隣のやつに聞いてみた。「どこ目指してるんだい?」「わかんねえけど、そこに辿り着いたら天国が待ってるらしいぜ。一人しか辿り着けないらしいんだけど、そこにつけばすっげえ幸せになれるんだって。」ああ、そうか。ここは生まれる前なのか。「…幸せになれるといいね。」彼にそう言うと、「お前もな。」っと彼は笑顔で言った。その笑顔が余りにも眩しかったので、僕はそこで動くのを止めた。真っ直ぐそこを目指し、遠くなっていく彼を眺めながら、彼が幸せになれますように、そう祈らずにはいられなかった。

  • 面白かったんだけど、野暮なことをいうと精子と卵子が揃って初めて、「あなた」だからなあ……

  • http://anond.hatelabo.jp/20070807190226 気がついたら、また30歳の誕生日。魔法は使えないみたいだが、なぜかテーブルの上には料理が沢山のっている。そして知らない女の人が新しい料理の皿を...

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