2007-05-26

販路が広がっても不公平なのは変わりません

私はごく一部の店でしか扱わない少数生産商品の作り手なのですが、

「店は遠くて行けないので、欲しいのに手に入れる事ができないのは不公平だ」

「誰でも公平に手に入れられるようにもっと色んな店で売ってほしい、もしくは通販を」

「たまたま店に近い人しか手に入れられないのは間違ってる!」

という声をよく耳にします。

この商品の販路が広がったとして…

たとえば全国のコンビニで売ったとして、通販をはじめたとして、

本当にあなたはこの商品を手に入れられるのでしょうか?

店先に出たものを誰かが先に全部買い占めてしまったら、買えません。

通販用に用意した商品全てに注文が入ってしまい売り切れてしまえば、買えません。

この商品が無限に作る事のできない物である以上、

結局、入荷した店に近い者勝ち、早い者勝ち、運の良い者勝ちの世界なんですよ。

販路を広げても不公平なのはちっとも変わりません。

むしろ販路が広がってしまい「どこでも買えるのに手に入らない」状況になる方がより不公平感を煽るかもしれません。

どういう状況でも必ず買えない人が出てくるような物なのだから

「買えない人に不公平だから販路広げろ」は筋が通ってない要求だと思う…という話でした。

(本音:そんだけ思い入れがあるなら遠くても買いに来てよー。もしくは人づてで頼むとかさー。

手に入らない事が売り手だけのせいにされるのは不公平だよー。)

  • 世の中がコンビニエンス(便利というか都合がいい方に)になっていってるから   ネットオークションくらいを利用してなら通販もできるんじゃない?

  • よくわかる。非常によくわかる。それを絶対にお客様に対して言ってはならないつらさも含めて。 自分の作っているものが優れたものであるという自負がおありならば、そんな声に負け...

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