2007-03-27

会話だけで何かを表現してみようのコーナー

※女→男の順で

地球温暖化って進んでるんだよねえ」

「そうだねえ」

みんな、全然焦ってないよねえ。私は焦っちゃうんだけど。冬がなくてすぐに春になっちゃうんだよ?」

「春が嫌いなの?」

「そんなことないよ」

「じゃあ、何で焦るのさ」

「好きなものが来るのは、心の準備が要るじゃん。春の準備って大変なんだよ、本当は」

「季節に準備って要るのかなあ」

「いるよ、絶対にいる」

「例えばなにさ?」

「例えば?うーんそうだなあ。…このマフラーさ、私気に入ってるじゃない?」

「そうだね」

「このマフラーって凄く暖かいんだよ。でも、春になって暖かくなったらさ、暑くて使えよね」

「うん」

「したらさ、このマフラーが好きだーっていう私の気持ちは、暑いから使わないってのに負けちゃうんだよ」

「まあ、そうだろうね」

「好きだーって気持ちが負けちゃうんだよ?それって何かやじゃない」

「しょうがないんじゃない?暑いんだから」

「うん。そうだね。そのとおり」

「え?あっけないね」

「うん。暑いのはしょうがない。だからさ、好きだーって気持ちが負けていく準備が必要なの」

「なるほどね」

「わかってないでしょ?」

「いや、そんなことはないよ」

「そう?」

「うん、多分」

「そう」

「うん」

「…このマフラー好きなんだけどなあ」

「じゃあさ、好きなスカート見つければいいんじゃない?涼しいんじゃない」

「うーん、私、スカート好きじゃないよ」

「僕は好きなんだけど。じゃあ、桜は?」

「きれいだけど散っちゃうから、やだなあ」

入学式とか」

「もう学生じゃないから、わかんないな」

「わかんないか」

「うん、わかんない」

「僕も学生じゃないからわかんないな」

「なにそれ」

「…ごめん」

「ううん。やっぱりうそ」

「え?何が?」

「桜も好きだし、入学式もなんか好きだよ」

「あ、本当?」

「うん」

「あー良かったねえ」

「良かったね」

「好きな気持ちがずっと勝てるかもね」

「かもねえ」

「てか、春好きなんだよね?」

「そうだったね」

おわり

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