小さい頃から、なんでもそこそこ器用にこなすのが得意だった。
それなりに裕福な家庭に生まれ、それなりにいい高校へ入り、世間では一流とされる大学にも入った。
成績もそれなりに良かった。人間関係もうまくいっていた。
そして、それなりの会社にも入った。
ふと、全て、なにもかもがくだらなくてつまらないものに思えてきた。
狂う程熱中するものも無く、狂う程誰かに憧れることも無く、狂う程誰かを好きになったことも無い。
全て、それなりそれなりそれなり。
悪くはない、むしろ、他の人から見れば、贅沢な人生だと思う。
今、私はどうしても狂気に駆られたいと思う。
ところが、どれだけそう思ってみたところで、狂えない。
狂気がやってこない。
なんだろうか、世界が無意味に思えてしまうのは自我が弱いからなんだろうな。
不安だ。
小さい頃から、なんでもそこそこ器用にこなすのが得意だった。 それなりに裕福な家庭に生まれたが父親が事業に失敗しそちら関係の人に拉致され,今は別の家庭にいる. それなりにい...