2020-12-21

サクラ革命はなぜユーザーの声に耳を傾けられないのか

▼前書き〜私はサクラ大戦が好きだ〜

※新作スマホゲーム「サクラ革命」がなぜああいう出来なのか、そして今日出たプロデューサーレターを踏まえどういう思想、環境で作られたのか考察するのが本稿の目的ですが、シリーズファンとして言いたいことが色々ありすぎて前提が長いです。前置きに興味がない人は見出し4つ目の「▼問題点の整理と分析」まで飛ばしてください。

私はサクラ大戦シリーズが大好きだ。

ジャリボーイだった頃、父親の横で帝国華撃団の面々が織りなす物語に夢中になり、その後自身の手で1から5までをプレイ。

ゲームボーイカラー版の「花組入隊」も何度も繰り返してプレイしたし、DSの「君あるがため」は光武こそ出てこないがサクラワールドの中ではかなりお気に入りの作品である。

歌謡ショウ全盛期の時代は残念ながら実際に足を運ぶ機会はなかったため、DVDだったり最近はアマプラだったりで後追いではあるものの結構見ている。

ちょうど10年くらい前に「甲板放送局」がやっていた時は、せっせとお便りを書いては読まれて喜んだりもしていた。

映画だってアニメだってOVAだって(割愛)

だらだらと中身のないことを書き連ねて何が言いたいのかといえば、要は私はそこそこ熱心なサクラファンであるという前提である。

(当然もっと圧倒的に熱量の高いファンの多いコンテンツであるのは疑いようもないため、そこそことしておく)

しかし、「新・サクラ大戦」には手を出していない。

「なんだ偉そうに長々語って矛盾してるじゃねーか」という謗りはあるだろう。それは否定できない。

自分の大好きだったシリーズが時を経て復活するというのは大きな喜びでありつつ、不安もあった。

サクラ大戦のムーブメントは90年代から00年代の初頭の、どこか雑多で、新しいコンテンツが生まれるという勢いが伴っていたからこそのものだ。

それが、ブームも過ぎ去って10年以上たった頃、そのイズムそのままで今の時代に受け入れられるかどうかと問われれば、なんの疑いも抱かず頷けるほど私はピュアではない。

▼”シリーズの復活”に潜む罠

今はとにかく”バズる”ことが重要な時代である。

当時新しかったサクラ大戦の世界観もキャラ設定も、ありとあらゆる「なんだそりゃ」設定が溢れる今となってはそれほどの尖りは感じられない。

(ジャンルの草分けとはそういうものだ。新しい価値観を生み出したことそのものが偉業なのであって、それが後世に通じるかはまた別である)

しかし、往年のファンが望むのはかつてのサクラ大戦のイズムを真っ正直に受け継いだ「変わらぬ魅力」であることだろう。

「変わらぬ魅力」を保持し続け、現代の価値観に合わせてアップデートさせることの難しさは想像を絶するものがあるはずだ。

一応ものづくり業界の端っこに席を置いている身なので、その壁の高さはなんとなく想像がつく。

だから、「新・サクラ大戦」を制作するにあたって

「サクラ大戦らしさをなるべく排除する」とか

「旧作スタッフは外れてもらった」とか

「デザイナー一新」とか

というSEGAの決断は、一社会人としては理解できる。(ファンとして納得できるかは別として)

旧作のコンセプトを同様に引き継いで、旧作のファンが喜ぶように作ると言うのはそれすなわちほとんど「リメイク」だからだ。

確かにリメイクには「かつての名作を新しい層に訴えかけて、IPのファンを増やす」という目的があるものの

ほとんどの場合リメイクする時代に合わせたアップデートをしなければ、それを達成するのは難しい。

これがマリオのようなアクションゲームなら、操作性やUIの改善だけでいいかもしれない。

しかしサクラ大戦はアドベンチャーゲームだ。キャラ一人一人の描き方や台詞回しはとても繊細で、扱いが難しい。

表現一つとっても些細なことで誰かの感情を逆撫でしかねない昨今の状況を鑑みると、とてもじゃないが「はい、ゲーム部分を改修したよ!」でリメイクを出してうまくいくとは思えない。

(FF7リメイクの例なんかわかりやすい。結局肥大化したFF7ブランドをままリメイクするだけではいけない、という企業的、クリエイター的決断があったのだろう)

ただ、いちファンとしては当然方向転換に不安を覚えるのは必然であって、発売前のインタビューやらティザーの情報やらを見るうちに

「これは”待ち”だな」と構えてしまった私を誰が責められるであろうか(訳:責めないでください)。

だって、これまでのシリーズと地続きというか、全然前作キャラが生きて登場する話なんですもの。

そうなると、「サクラ大戦らしさの排除」とかがどう聞いてくるかとか不安になってしまうよ。

方針転換がダメなんじゃなくて、自分が心惹かれたさくらが、すみれが、大神隊長が、シリーズの方向転換に伴って思い出とは大きく異なる人になってしまったら嫌だな、という思いが強すぎたのだ。

▼サクラ革命という期待の星

だから(ようやく本題だよ)、スマホアプリとして「サクラ革命」が出るとなって、それが太正100年の話だとか聞いて、ちょっと希望が持てた。

賛否両論はあるが、私はシリーズの大きな方針転換を行うのであれば、旧キャラの設定がリアルタイムで引っ掻き回されないような舞台を設定してしまった方が

旧作ファンにも新作ファンにも幸せなんじゃないかと考えているクチだ。

(まぁ自分含め旧作ファンは、当然さくらやエリカやジェミニが活躍するのをみたいのは変わらないが)

霊子甲冑「光武」改め、霊子ドレス「光華」も、どっしり感のある機体はちょっと気になるところもあるが、概ね悪くないと思っている。

というか、昨今中韓系をはじめとして女の子の露出過多なデザインが溢れすぎているので、そういう意味では差別化にもなっている(顧客が求めるものとは乖離しているんだろうけど)。

もしサクラ大戦のようなコンセプトの新作スマホゲームが生まれるとしたら、まぁこういう設定になるんだろうなというところに無難に落とし込んだイメージだ。

女の子そのものが可愛くないという意見に対してはなんとも言いようがないが、「ブサクラ大戦」とか「ブスを集めるゲーム」とかっていうのはタダの悪口でしかないので、あまり声高に触れ回るのはやめておいた方がいいとだけ。

可愛い可愛くないは主観でしかない。当然今の流行かどうかというのはあるが、それならそうと分析すればいいし、「自分は可愛いと思わない」のレベルで止めておくべきだ。

ネットでは辛辣であれば、口汚く勢いがあれば面白い、みたいなノリが昔から散見されるがSNSの発達もあって最近はとみにそういうのを多く見かける。

言葉は行動に出るし、それはそのまま周りからの信用にも影響する。

誰に何を思われても構わないと言うのであればそれはそれでいいが、昨今なにが原因で燃え上がったり通報されたりするかわからない。

誰か(今回で言えば原案イラストレーターや3Dデザイナー)を一方的に傷つける発言を無責任に垂れ流すのだけはマジでお勧めしない(自分を守るためにも)。

ちなみにいうと、私はサクラ革命のキャラデザは好きだ。特にしの。

まぁソシャゲの中では流行ではないという評価もわかる。

正直、ガチャを回させるためにはもっと派手さが必要だろう(イラストにインパクトがないと、その先までユーザーは踏み込まない)。

担当声優さんたちも、ちょくちょく有名どころが混じるもののその多くが新人ながら、よほど演技が気になる子というのはほとんどいない。

(2章クリアまでの自分の観測範囲では、という話)

シナリオ部分も、ちょいちょい突っ込みどころはあるものの概ね王道だし

これまでは体制側(政府の特命機関的立ち位置)から、政府に立ち向かう(反体制側)立場に変わり

各地のいろんな乙女と出会い、成長していく様は、これまでのシリーズからの方向転換を象徴していると言えるし運用型のソシャゲシナリオと相性も良い。

(その辺は、さすがFGOを運用しているディライトワークスのノウハウだ。それが問題でもある)

まぁ、シナリオ再生パートは3Dモデルを動かしたりコマ割り、漫画的表現などけっこう凝っているのに

「話の途中だが敵襲だ!」を延々繰り返す展開は流石にどうかとは思った。

とまぁここまでは表面的な部分。これだけでも「まぁ跳ねはしないよね」とは思うだろうが、本当の問題はこの先にある。

ということで本当の本当に本題だ。

▼問題点の整理と分析

この記事を読んでいる時点で、サクラ革命に関して結構アンテナ張っている人だろうから、耳にタコだとは思う。

でも、今一度問題を簡単に挙げて整理しておきたい。

なお、ここではゲームとしてのシステム、運用バランスに関する問題のみを取り上げる。

シリーズ展開に関する私の見解は、先に述べた通りである。

1、育成難度の高さ

このゲームの問題はほぼこの一言で説明できる。

というか、この後あげる問題点は全てここに帰結すると言っても過言ではない。

このゲームにおいて、プレイヤーが育てることができるキャラクターの育成要素は以下

・霊力強化(Lv)

・霊力進化(限界突破、レベル上限の解放)

・技能強化(スキルレベル)

・必殺技強化(FGOでいう宝具レベル)

で、当然どのキャラも最初に手をつけるのは霊力強化、つまりはレベルアップである。

レベルアップには「霊珠」を消費する。

霊珠はキャラの属性ごとに種類があり、属性が一致すると獲得経験値量が1.5倍になる。

そして、属性によらず獲得経験値量が1.5倍になる「全の霊珠」というのもある。

では、これの獲得方法および一回あたりの入手量だが…。

サクラ革命では古き良き「曜日ごとの経験値クエスト」が実装されている。

本稿を執筆している月曜は「月」属性の霊珠が手に入るクエストが解放中だ。

しかし、進化素材が手に入る属性クエストでは「陽」属性のクエストが開放されているので

「よーし、月曜だから今日は月属性をガッツリ育てるぞー!」ということはできない。

まず、曜日ごとになんのクエストが開いているのかもわかりづらい上に

こういう形でユーザーのプレイサイクルに制限を与えようとする仕様を考えたプランナーは、何を達成したかったのか知りたい。

(一応、未解放のクエストも「鍵」というアイテムでその日の23:59まで解放できる。が、消費アイテムの種類を増やしたかっただけとしか思えない)

そして初級クエストでの経験値アイテム入手量だが、「原石(効果小)x8」、「霊珠(効果中)x1」となっている(多少ばらつきはあると思う)。

とはいえ、経験値アイテムの入手量バランスというのは、実際にレベルアップしてみて初めてわかる。

Lv1のキャラクターに、初級クエスト1回分の経験値アイテムを与えてみると、Lv6になった。

待て待て、レベルアップに必要な経験値というのは、レベルが上がれば上がるほど多くなるもの。

ここは、限界突破前の最初の上限であるLv20になるまでに必要な個数から、どれくらい経験値クエストを回す必要があるか考えよう。

実数値が表示されるわけではないので、与える経験値アイテムの予測値などがから計算すると「原石8個=霊珠4個=大霊珠1個」で間違いなさそうである。

Lv1からLv20になるために手持ちの石を全部注ぎ込んでみたところ、「原石12個、霊珠28個、大霊珠17個」が必要だった。

単純に経験値量を計算して、それを満たすために必要な初級クエストの周回回数を考えてみると、だいたい22から23回プレイが必要だとわかる。

スタミナにあたるAPは初級クエスト一回につき10。

現在私は司令官Lvが25なのでちょっと初級クエストを回るころに総APがどれくらいだったか覚えてないが、まぁ50くらいだろうとして…。

初心者が自分の持ちキャラをLv20にするためには4回くらいスタミナの回復が必要になるわけだ。

実際にはストーリーの初回クリア報酬とか、ミッション報酬とかで、「全の霊珠」がいくらかもらえるので

本当にフルフルでこれだけかかるというわけではない。ないが、これは1キャラ分に必要な経験値だということも考えて欲しい。

パーティには5キャラ配置できるのだ。

最低でも前線を張るために3キャラは育てないといけない。

ストーリーで専用育成素材が配られるしのは別にしても(余談だが、FGOのマシュ的に全属性等倍なのでスタメン安定なのは嬉しい)

残り2キャラの強化にライトユーザーがそこまで手をかけられるだろうか。

それに忘れてはならない。

この霊力強化は、キャラのステータスを上げるための最も初歩的かつ基本的なシステムであり、この先にまだまだ強化すべき要素は存在するのだ。

2、素材アイテムのドロップ率の低さ

霊力強化でその時点でのLv上限までたどり着いたら、次にやるべきは霊力進化か技能強化である。

サービス開始したばかりのゲームにおいて、スキルの強化が急務である場合は少ない。

スキルは概ね、バトルを優位に進めるためのオプション機能のようなものであり

FGOのように長く運営していたり、高難度コンテンツに挑む、みたいな場合でない限り必須にはならないからだ。

(なぜならスキルはキャラ依存なので、そのキャラを持っていない人にはクリアできないという露骨な課金誘導になりかねない)

ということでほとんどの人が霊力進化(限界突破)を次の目標に定めるだろう。

これはFGOでいう霊基再臨であり、最初の霊力進化には進化アイテムみたいなものがいくつか必要になる(レアリティごとに必要個数は変わる)。

ところが、この進化アイテムが、「ドロップするよ」と言われているクエストから落ちないのだ。

どのくらい落ちないかと言われると、筆者自身の経験からすると10回ほど連続でクリアして一つも落ちなかったくらい。

その後も何度かプレイしたが、初級、中級でのクエストドロップは確認していない。

(上級ではいくつかドロップしたというつぶやきは見た。しかし、やはり確定ではないようだ)

断っておくが、これは一番最初の進化に必要なアイテムの話だ。

つまり、段階としてはまだユーザーに育成して強くなる面白さを体感してもらうところにすら到達していない。

ユーザーの行動を縛るのがどう考えても早すぎるのだ。

これが、最終段階の進化で、FGOのようにイラストが変わりますよ!とかならまだ要求アイテムのドロップが渋かったり

必要個数が多くなるのも理解はできる。

しかし、一歩目からこんなに縛って、一体ユーザーに何を味わって欲しいのだろうか。

(一応フォローをすると、ミッション報酬と初回クリア報酬で、各属性のキャラを一回ずつくらいは進化できる。が、それはルーティンとなるべきサイクルとは異なるので、ユーザーに「自分の力で育成する」という体験をさせる上ではまだ足りていないと考える)

実際問題、私も2回目の進化は1キャラもできていない。

フレンドポイントガチャで素材は手に入るのだが、強くできないとフレンドに選んでもらえないのでフレポがたまらない→フレポガチャが回せないという悪循環。

一応Lv35(2段回目のLv上限)キャラはいるので、多少はポイントが入るが、ここもやっぱりライトユーザーが「育てんのめんどいし、いいか」と離脱するポイントだろう。

完全に余談だが、こんなに劣悪なドロップ率でもLv50とかにしている人はいる。

インドの修行僧並みの忍耐力を持ち合わせているとしか思えない。頭が下がる。

3、闇鍋ガチャに依存するパーティ編成

サクラ革命のガチャはいわゆる「闇鍋」である。

キャラと装備品(護符)が一緒くたになって入っており、おまけに「10連で乙女ひとり確定!」とかの獲得保証もない。

FGOと全く一緒であり、さらに獲得保証がないのは初期FGOの特徴だ。

FGOでもあんだけ文句を言われ、最終的にしぶしぶ実装したくせに、もう忘れたのだろうか。

☆5乙女の獲得率が3%だから、FGOより高いから問題ないな!とでも思っているんだろうか。だとすれば根本的に間違っている。

本日公開されたプロデューサーレターでは、難易度が高いという意見に対し「キャラのレアリティよりも属性を意識してプレイして欲しい」という旨の回答を行なっていた。

それはある意味では正しい。なぜなら、私も☆5乙女がいない状態で、しかもめっちゃレベル上げをしたわけでもなく中国地方中程まで普通にクリアできたからだ。

(中国地方後半で高崎つつじが来たが、つつじがいなければクリアできなかった、というほどの状況は多分ない。てか風属性不利が後半多かった気がする)

ただし、これが正しいのはプレイヤーがある程度満遍なく各属性のキャラクターを持っているという前提があってこその話である。

闇鍋ガチャでキャラの獲得保証がないということは、極端な話ひとりも乙女が増えない人だっている可能性がある。

(実際そんな意見は見ていないが)

そういう人はどうやって属性に気を配るのだろうか。まさかただただ課金しろというつもりだろうか。

商売なんだから、課金してもらわなければいけないのはわかるが、お金を出してでも欲しいキャラクターを売り出して買ってもらうのと

ただゲームを普通に進めるために課金させるのと、まさか違いがないとは言わないだろう。

ガチャに関連するところなのでついでに述べてしまうが、クエストの初回クリア報酬で石をほとんど配らないのも今時どうかしている。

クエストによって、5回も6回もバトルをこなしてようやく10個の石が手に入るってバランスを間違えているとしか思えない。

クレクレ根性で石を寄越せと言っているのではない。

ソシャゲ運営のセオリー的にも、適度に石を配ってガチャを回すハードルを下げたり

ガチャに搭載されているコンテンツがある程度出回ることで、ゲーム内のバランスをとったりとかすることで

新規のコンテンツを追加したりしていくことになるはずなのだが、これでは代謝がされない。ドロドロ血液もいいところだ。

だいたい、1話毎にそんなにクエストを分ける意味もよくわからない。

「そんなことより敵襲だ」展開が多すぎて「そことそこ分ける必要あった?」という部分で疑問がいっぱいだ。

で、ちょっと前の問題を振り返ってみるが

・キャラを強くするのに手間がかかりすぎて辛い

・それなのに「属性をいろいろ試して」と言われるということはいろんなキャラを育てなきゃいけない

・そもそも持ってないから、手持ちを強くしてゴリ押すしかない

この三重苦のせいで、苦しい育成マラソンをやらないと遊べない、みたいな苦役ゲーになっているわけだ。

最近の流行的には、とりあえず手っ取り早くガチャを引かせて、わかりやすくレベルを上げさせて爽快感を味合わせつつ

スキルやなんかのやり込み部分のルーティンに移行してもらう、みたいなものが主流だと思うのだが、ディライトワークスもSEGAも最近のゲームを研究してないのだろうか。

(まぁ全部ディライトにお任せですっていうSEGA側のインタビューもあるみたいだけど)

4、その他の育成要素

疲れたのでまとめて。

技能強化もまぁ進化と同じで素材が手に入らなさそうだ(私はそこまではやってない)。

必殺技強化は、FGOでいう宝具レベル強化にあたり、キャラをガチャで重ねるか、専用のアイテムを使うことで強化できる。

10凸という設定には驚いたが、専用アイテムもあるとのことでこれに関して強く批判する気はない。

(当然ガチ勢は最終的にエンドコンテンツとかで必須になりかねないが、今はそれほど必要ではない)

それよりも、10凸できるからから知らんが、今だに天井無しガチャをリリースする神経には驚いた。

ディライトワークスの大いなる勘違い〜あるいは絶対王政

他にもまだまだ不満点というか不審点はある。

例えば石の値段設定だ。今現在、10連ガチャの値段設定の基本ラインは3000円といったところだ。

アプリのよってはこれより高いもの低いものあるので、これが絶対だというつもりはない。

しかし、大抵においてショップの課金石のラインナップでは「10連ちょうど分」の基本パックが置いてあるものである。

そこでサクラ革命の霊子水晶ショップを見てみると

2,940円で有償223個+無償おまけ32個で計255個となっている。

ちなみに、サクラ革命のガチャは1回30個、10連300個である。

まずここで「ん?」となるが、足りない45個ちょうどを買えるような組み合わせは存在しない。

0個の状態から10連を回そうと思ったら、微妙に必要な個数より多めに買わなければいけないのだ。

しかも、「2,940円で有償223個+無償おまけ32個で計255個」というのが曲者だ。

昨今のソシャゲでよくある「有償限定!ピックアップキャラ確定ガチャ!」とかをやった場合

2,940円のパックだと有償石223個、その下は1,480円で有償石112個、その下は980円で有償石74個。

お分かりだろうか、2940円のパックと980円のパックだと、有償石は297個で本当にびっみょ〜〜〜〜に足りないのだ。

(有償限定ガチャがギリギリ回せない)

確かこれ、前にFGOでも注意喚起がユーザー間で回ってきた気がする。

流石にそういう有償限定ガチャをやる場合は専用のお得パックを売るのだとは思うが、そういうセッコイやり方でいいのかSEGA。

いい加減疲れたので(誰も頼んでないが)、そろそろまとめのタームに入ろう。

このように、ユーザーに我慢を強いたり、Twitter等で飛び交う至極真っ当な意見、ツッコミに対し

本日プロデューサーレターが公開され、その意見のいくつかに運営からの回答が示されたがどれもこれも的を外れていた。

というか、わざと的を外したとしか思えない。

ユーザーは、ルーティンとなる基本設計を見直して欲しいと伝えているのにもかかわらず

「素材が入手できるイベントを」「属性で編成の見直しを」など、現状の改善ではなく自分たちの思うサイクルをユーザーに押し付ける形でしか考えていないことが見て取れる。

特に「素材が入手できるイベントを」のくだりで薄々感じていた疑念にはっきりと答えが出た。

ディライトワークスは、FGOでつくりあげたプレイサイクルを成功例として捉えており

サクラ革命にまったく同様に当てはめることでローコストハイリターンを狙っているのだ。

これが、単にコストの圧縮という現場の判断なのかどうかはわからない。

もしかしたら、本当にこのサイクルが素晴らしいものであるという考え方が社としての共通認識なのかもしれない。

(そんな絶望的なことあってもいいのだろうか)

FGOに熱心なユーザーたちですら、FGOのシステムが優れているとはほとんどが考えておらず(私も二部半ばでついていけなくなった)

毎日のように改善案が叫ばれているにも関わらず、インタビューや生放送ではよくわからないこだわりやエゴイズムが先行した理屈を並べて

今だに抜本的な改革は行われていない。

(挙げ句トップはよくわからんゲームデザインの本を出している。いや、FGO以前の実績的には優秀だが、FGOをゲームデザインとして誇っている時点で何が彼に自信を与えているのかわからない)

とはいえ、成功している案件において、簡単に誤りを認めるのが危険だというのもわからなくはない。

あくまでゲームをコントロールするのは開発だったり運営であって、ユーザーの意見を全て取り入れれば最高のゲームになるかと言われれば断じてそれはありえない。

(誰かの利益は誰かの不利益。全ての人の意見に右往左往していたらゲームに限らず全ての組織は崩壊する)

だが同時に、無闇に自分たちが正しいと誇っていていいわけでもない。

しかし、サクラ革命をみる限りディライトワークスにとっての正解はFGOである、ということになるらしい。

確かに、一時代を築き、一度ブームの去ったIPものという意味では共通するし、活かせるノウハウもあるだろう。

しかしそれはプロモレベルの話であって、ソシャゲ運営のノウハウでは絶対にありえない。

しかし現実にサクラ革命は存在する。

どこの組織にも熱心な人はいるし、全く業界研究をしていないとは思えないので、きっとFGOを正解だと考えない人もいるだろう。

だがこのようにFGOのノウハウ全開で展開されるゲームを見ると、いくつかの仮説が浮かび上がってくる。

・ディライトワークスではFGOが絶対的成功であり、それを否定するような企画、仕様は通らない

・ディライトワークスではFGOが絶対的成功だと(トップ層には)考えられており、それに沿った企画、仕様なら通りやすい

・ディライトワークスではFGOが上物のソシャゲアプリとして世間に認知されていると考えており、SEGAも同様である

なぜこう思うかというと、普通のソシャゲには「あぁ、このアプリを参考にしたんかな」的な部分がいくつか散見され

かつ、元ネタがひとつに限らないキメラ的な側面が見て取れる場合が多いにも関わらず

サクラ革命にはFGOが元になっているであろう部分しか見当たらないからだ。

他者を参考にするという思想は感じられない。

自分たちが最初から至上と考えているのか、比べた上でやっぱり自分たちが優れていると考えたのか。どちらにせよ考えものである。

ぜひ「サクラ革命というゲームの仕様は何をゴールに据えて作られたのか」を責任者に聞いてみたいものだ。

「そんな不満なら、別にやんなくてよくね?」

全くその通り、私もそう思う。それは疑う余地なく正論であり、正論であるからソシャゲ的にはやばいのだ。

FGO、モンスト、グラブルなどなど、いくつかの売上ランキング上位をほぼ独占しているようなアプリが

リリースから数年経ってもその座を譲らないことから分かるように、多くのユーザーはすでに自分にとってのお気に入り

メインアプリがほぼほぼ固まっており、新規リリースのソシャゲはその合間を縫って、隙間時間におこぼれを狙うしかないような状況だ。

レッドオーシャンもレッドオーシャン、ソシャゲの海は、数多くの泡沫アプリが流した血で真っ赤に染まっている。

そんな中、そのメインアプリの座を奪おうと狙うアプリも存在はする。

しかし、人間というのは環境や習慣をそう簡単に変えられない生き物だ。

だから、たいていそういうアプリはすでに組み上げられた強固なルーティンに強引に入り込もうとした挙句弾かれ

あえなく三番手アプリに甘んじるか、サービス縮小のち終了の憂き目に会うのである。

熱心なサクラファンを自称する私は、せっかく時を経て微かに灯った復活の狼煙をこんなところで途絶えさせて欲しくない。

FGOのように、初期の超劣悪環境を乗り越え、覇権アプリになる可能性だってなくはない。

こんな匿名ダイアリーでぶつくさ長々と文句を垂れる奴の話なんて別に聞かなくていい。

こちとら沸いた不満をぶつけたくて書いているだけなのだから。

だからこんなネットの片隅でブツクサいう底辺よりよほど上等な人間が集まっているはずなのだから

どうか、サクラ革命を成功させ、サクラ大戦コンテンツの今後を明るく照らして欲しい。

  • ぶっちゃけ日課ゲーじゃないソシャゲなんかあるのか? あったらマジで教えてほしい

  • サービス開始からまだ1週間も経ってないのにこんな長文ぶっこまれてユーザーの声に耳を傾けないとか言われるの、さすがに運営の方が気の毒になるわ

    • 最初から叩くつもりの熱心なアンチが書いたものの可能性があるな

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