2009-08-29

組織票批判のパラドクス

選挙行かないという人に「棄権すると組織票が有利になるから投票しろ」という人をよく見かける。

特定の組織の意向に従っていつも投票してる人が有利にならないように特定の組織の意向に従わずいつもは投票してない人も行けということらしい。

しかし国政選挙なんかだと政党中心の選挙でどこに投票しようが政党という特定組織の意向に従って投票しなければいけない。白票を投じても政党が不利になるわけでもない。これでは「組織票を不利にする」という目的が達成できないのではないだろうか。

もう少し好意的に意図を汲み取ると特定の組織というのは宗教団体労働組合業界団体とかの圧力団体であって政党は除外だよということかもしれない。しかしこの場合も主要政党はもれなくなんらかの圧力団体から支持されてるわけで結局特定政党に投票することは組織票を有利にさせてしまうのではないだろうか。

いやいやいそうじゃないよ、一票でも組織票があるとだめなわけじゃなくて相対的に組織票の多い候補を有利にするのがだめなんだよということかもしれない。しかしこの場合はどの候補が組織票が多いかを正確に判断できなければ間違えて組織票の多い候補に入れて有利にさせてしまいかねない。さらにどこからが組織票かの判断も難しい。何らかの組織に所属してる人の票はやはり組織票なのか?何らかの組織の人に頼まれて投票する人は組織票なのか?など。もしそれらが組織票でないということなら、本当に組織票とやらが存在するのかが疑問になってくる。存在しないものを有利にさせようがないから別に投票に行かなくても大丈夫なんだなということにもなる。逆にもしそれらが組織票なら、会社員自営業などであれば何らかの業界・労働組合と関係しているだろうから、無職無宗教でないと非組織票とはいえなくなり、仕事や信仰を持ってるなら、悪なる組織票の一員であるから棄権したほうがよいということになる。友人家族などから投票依頼を受けた場合も相手が無職無宗教でなければ悪なる組織票の一員となってしまう。善なる非組織票となるためには仕事も人間関係も断ち切らなければならない。ひきこもりニートの多いとされるネットで組織票批判をよく見かけるのも当然の帰結なのだろう。

  • 「棄権すると創価学会が有利になるから投票しろ」の意で書かれていることが大半だと思う。そうならそうと最初から書けば良いのに。少なくとも俺は特定の手続きを行わないとIPアドレ...

    • ぶっちゃけた話選挙って組織票合戦だから、「どこそこを勝たせたくないから選挙に行け」ってのは、結局「俺の支持政党に入れろ」ってのとあんま変わらんよな すなおに自分の信じる...

  • ここの住人はみんなはてなじゃID持っていてばりばり右左の政治ブコメをしまくってるとか思ってるんじゃない?

  • http://anond.hatelabo.jp/20090829221840 選挙の度に出てくる棄権者批判の典型例として「組織票を持つ候補が有利になるから棄権するな」というものがある。 「組織票を持つ候補が有利になるのは...

    • http://anond.hatelabo.jp/20090902002208 「創価学会を支持母体とする公明党候補が有利になるから棄権するな」なんだってば、ネット上で書かれる時は特に。

    • しかし議会や選挙と言うのは多数決が基本でありより多くの票を集めたほうが当選することが良いことであり、より多くの議員から賛成される政策ほど実現しやすくなるのが良いことだ...

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