2008-12-18

博士課程は、入学者のごく一部の優秀な人材を輩出するための機関

今M1の人へ。

博士課程っていうのは、入学者のごく一部の優秀な人材を輩出するための機関です。

残りの人間が自殺しようとニートになろうと関係ないです。むしろ、優秀でない残りの人間は、科研費を無駄に使わないよう自殺して優秀な人材のために奉仕すべきだ、とさえ思われています。ごく一部、業績を残せる優秀な人材さえいれば、それでいいのです。

あなたが本当に科学が好きなら、まず自分が客観的に見て単なる凡人であることを素直に認め、科研費を他の天才に回すために、科学のために自殺すべきであるかどうか考えるべきです。本当に自殺すべきであるかどうかは、また別問題であるかもしれませんが、少なくとも、自分が自殺した方が科学の発展のためによいのではないかと考慮しなければ、真の科学者ではありません。

科学にとっては、実証できる真理のみが重要なのです。実証可能な新事実のために、人が何百万人死のうが構わない、その価値観が「科学」です。「人の役に立つやさしい科学」なんていうのは、全くイメージにそぐいません。科学というのは、実証をかけた世界的な殺し合いなのです。

あなたが凡人であって、「自分がいない方が科研費は有用に使える」と判断したなら、次は、どうやって科学の世界から自分がいなくなるべきかを考えなければなりません。自殺はそのための一つの方法ですが、自殺すると、科学の発展以外にも色々なところに悪い影響を与えてしまいます。そこで、自殺せずに科学の世界から自分の存在を抹消するための方法として、就職という選択肢が出てくるわけです。

修士課程の9割の人は就職した方がいいです。

博士課程に進んでいい人というのは、本当の天才か、「今のうちは科学の役に立っているけれども、客観的に考えて自分が科学のために役に立たなそうであれば、すぐに科学の世界から消えられる」覚悟のある人間のみです。科学の世界から消えるというのは、就職するか自殺するかで、自殺よりはマシなのでほとんどの人は就職を選んでいるようです。

自殺か進学か就職か、よく考えて決めましょう。

  • これもまた冷静な事実ではあると思う。世界は優しくない。 ただ、ここまで言うなら博士・ポスドクに関してもう少し待遇が改善されても良いと思ふ。

  • ああ、それはそうなのかも。 教授はその一部の優秀な人なわけだから、凡人の気持ちと悩みなんて分からないのさ。 ちなみに俺の指導教授は割と現実的な人だったので「ポスドクになっ...

  • まあそれもひとつの事実だけどさ、そこまでシニカルにならんでもいいんじゃない? ほんの一部のすごいand/orラッキーな人間だけが大成功して後は人知れず埋もれて行く世界なんていくら...

  • 人が何百万人死のうが構わないって。。。 どんな価値観だよ。 分野によってはそういったことを覚悟しなきゃいけないこともあるだろうけど。 普通に社会の役に立ちたいと思って研究し...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん