それからこうして、歯を磨きながらキーをぱたぱたと打っている。
先日、電話をしている最中に私が仕掛けた(私にとってはささいな)いたずらから、付き合いを見直したいと宣告された。
彼女の弁を借りれば「その瞬間、魔法が消えてしまったようだった」んだそうだ。
当然、魔法はいまだ戻らず、しかしすべてが切れてしまったわけではない。らしい。
すぐに会える距離にいるわけではない。
でも、出来事があってから一週間後、私はそのひとのもとへ飛んでいた。
結論を急がないでほしい。結論を急くのがあなたの悪い癖だ。
そう、そのひとは言った。その通りだと私も思った。
そして今、帰ってきた私は私の住む街の真夜中を逍遥し、頭の中の期待と不安を日々沈めている。
私たちはこれから、どこに着地するのだろうか。
これは疑問でなく、変則的な反語だ。
分かってる。
どこにも着地などしない。
たとえ着地したとしても、機体はすでに裂かれている。
(はっきり言って、こんな増田に真面目に物を書く時点で、すでに自棄なのだ)
ただ、いまの気持ちを、忘れたくないだけなのだと思う。
どれだけ屈折していても、この葛藤はなにより真摯なんだ。
糞ったれ。