身近なところで暴力事件が起こった。
被害者が殴り返そうとしたところを数人がかりで止めたというのが
事件の全てなのだが(複数の目撃者もいる)
加害者もそれで気がおさまるならと了承した。
そのかわり、被害者は事件を知らない人に
「加害者に2発殴られた」「3発殴られた」
「殴られた上に蹴られた」「胸を突き飛ばされ壁に頭をぶつけた」
と被害を大きく、さらにまったくの嘘まで混ぜて伝えるようになった。
もともと被害者は加害者に対して腹に据えかねたものがあったらしいのだ、が。
警察に行くなら行けと誰もが言ったし、
そのために病院に行くなら車も用意すると言ったわけだが
それらを自分の意志で拒んだのは、被害者自身なのだ。