2007-11-02

[]いかにして問題をとくか

How to Solve It by Polyaの翻訳丸善書店からでています.古い本で昭和二十九年発行現在11版です.

数学の問題解決について,高校生から学部生,それに指導者が考えるための一貫した視点を与える本です.リストと呼ばれる20項目の自問を通して問題を解決することを提案しています.

リストの項目は問題を理解すること,計画を立てること,計画を実行すること,結果を検討することの四部にわかれており,

  1. 理解すること
    1. 未知のものは何か,既知のものは何か,条件は何か
    2. 条件は成り立つか,未知のものを定めるのに十分か,または不十分か,剰余か,矛盾
    3. 図をかいて適当な記号を導入する
    4. 条件を各部に分離する.それらを表す
  2. 計画を立てること
    1. 同じ問題をといたことがないか
    2. 似た問題,役立つ定理を知らないか
    3. 未知のものをよくみて!知っているもので関連した情報はないか
    4. 似た問題を活用できないか,補助的な問を考えるべきでないか
    5. 問題のいいかえはできないか,定義から何かがわからないか
    6. 一般・特殊をめぐり,条件を外したりふやしたりして考える
    7. データを使い尽くしたか
  3. 計画を実行すること
    1. 各段階を検討して,それらが正しいことを確かめる
  4. 結果を検討すること
    1. 結果を試せるか,議論を試せるか
    2. 結果を違った仕方で導くことが出来るか,一目瞭然にはならないか
    3. 他の問題に結果や方法を応用できないか

(原文とは表現が異なります)

となっています.発想の仕方を整理させ,発見をさせる内容になっています.巻末の問題もおもしろいです.

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