2007-05-04

さらばわが友 早まるな

給食が食えなくて一人で残されたわが友。いつまでも待つと言った我々の心知るや知らざるや。君は5時半まですわっていた。

お前の頑固さに耐えかねて私たちは帰ろうとした。

そして彼は言った「早まるな!」

僕たちは当然言う「少しは早まれよ!!」

とても、とても馬鹿馬鹿しい集まりだ。明日も早いのだからさっさと帰ろう。おいていった。

そして今日お前の葬式だった。早まることのない遅まることのない。自分はこうしか思わなかった。

「早まるな!」

自分は追憶の中でだけ生きるのかもしれないが、その思い出は自分を急がせることはないだろう。

昔、私が友達の心を急かしたようには。

恋心を物に感じた。教室、スプーンお盆、木の色と銀の色、今は見ようとしても見えない。

恋人よ帰れ。一度でいいから帰れ。それが冷めた食事と一緒でも構わないから。

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