対生成AIでバチギレの読売新聞×芥川賞受賞時に「5%くらい生成AI使った」発言で海外含め大騒ぎ「東京都同情塔」の九段理江先生というなかなかの対戦カード
生成AIと純文学 芥川賞・九段理江さんに聞く(読売新聞オンライン) https://www.yomiuri.co.jp/culture/book/articles/20240214-OYT8T50094/
本人発言の要点としては
・会見で感覚で5%って言っちゃったけど使った量は1/143頁くらいだったよ
・出力をそのまんま使ったのは一文だけ、あとは参考だよ
・生成AIは利点もあるけど創作で使うには限界がある
ChatGPT利用に至ったのはテーマとして取材が必要な対象のひとつで、執筆に取り入れたのも作品が扱うテーマにリアリティを盛り込む目的だったということ
まあ、日本の一部文学人がもつジャーナリズム精神に起因する行動であり、それを考えれば「きちんと取材を重ねた執筆」であることは文芸としての誠意がある
とはいえ、新人賞とかなろうカクヨムに個人で出すならまだしも、曲がりなりにも商業出版であるのだから著者編集者ともどもChatGPTやそのほか生成AIが引き起こしている権利侵害問題はどっかでタッチしてないとおかしい。そもそも執筆にあたってChatGPTの導入の必然性があるかと言えばそれもさほど感じない。あらすじのド頭から「ザハ案国立競技場が建った」とぶちかますのであれば、アタシの思う寛容な日本を作り出したのと同じようにアタシの思うAIさんを作れよ、とも思う。
作品の題名に「同情」と掲げておきながら、対OpenAI訴訟を起こしたおそらく自分と近い側にいる海外作家や省庁の各会議の生成AI推進方針にずっと抗議している国内の作家・音楽家・そのほかクリエイターのほうではなく、権利侵害の疑いを素人の浅知恵だとかお気持ちだとかで突き返す(別にマイクロソフトやOpenAIとは関係ない)生成AI推進派のほうに同情するのだろうか。
あと、まだ読んでないけど、「東京都同情塔」の日本には寛容論が浸透してるなら、コバケンや小山田は東京五輪参加できたんだろうね?