2021-03-07

処女航海」「処女作」などの「maiden」は女性名詞に付いているのか?

誰も「第一はいけない」などとは言っていなくて、「第一作でも処女作でも好きな単語を選べばいい」というところに、「いや第一作でないといけない」と強制しているのは山崎まどか氏のほうである山崎まどか氏こそ「なぜ処女作はいけないのか」を説明する義務があるのではないかと思う。

疑問を持って調べればすぐ分かるが「処女作」は英語の「maiden work」の訳語である。「maiden」は11世紀頃に「未婚の若い女性」といった意味英語に取り入れられ、それが13世紀には「性的経験がない女性」といった意味に、16世紀には「新しい」「初めての」といった意味に転じたとされる。日本語で言うなら「始」という字がなぜ女偏なのかというくらいの話ではないか。まあ、それが性差別的かどうかは他で議論すればいい。本題は別にある。

「なぜ処女という形容が付くのか」という疑問に対し、「船は女性名詞だからmaidenが付くのだ」などという説明がされることがある。他ならぬ前掲のツイートに対する反論としても見られるこの説は正しいのだろうか。「そうらしい」「そうではないか」という話が広まっているだけで明確なソースが見つからない。

本来なら英語に「女性名詞」もクソもないはずだが、たとえば「処女航海」については「船はドイツ語女性名詞だからmaidenが付く」と説明し、また「処女作」には「ペンラテン語女性名詞だから…」と説明するので、どうも都合の良いように語源となる言語選択しているように思える。またそもそも処女作にmaidenが付くのはペン女性名詞だから」などというのもこじつけ感が強い。

あるいは、「馬」はラテン語では男性名詞、ドイツ語では中性名詞のようだが、英語では新馬・未勝利馬のことを(牡牝問わず)「maiden」と呼んでいる。「船は女性名詞だから処女航海と言われるが電車男性名詞だから処女走行とは言わない」という話も見かけたが、検索すると電車の初走行を「maiden run」や「maiden journey」と表記しているニュースを見つけることができる。

こんな話もある。

しかし,これは古英語にあった文法性とは無関係です.乗り物国名女性代名詞で受ける英語の慣習は中英語期以降に発生した比較的新しい「擬人性」というべきものであり,古英語にあった「文法性」とは直接的な関係はありません.そもそも「船」を表わす古英語 scip (= ship) は女性名詞ではなく中性名詞でしたし,bāt (= boat) にしても男性名詞でした.古英語期の後に続く中英語期の文化的文学的伝統に基づく,新たな種類のジェンダー付与といってよいでしょう.

http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2019-04-22-1.html

まり、「maidenは女性名詞に付く」説の大元の論拠であろう「英語で船は女性扱いされる」という慣習が、そもそも他のヨーロッパ言語の「男性名詞・女性名詞」の区別とは関係がないということになる。

以上からすると、「maidenは女性名詞に付く」説はかなり怪しい気がするのだが、学術的な裏付けのある説なのだろうか。有識者の御意見を賜りたい。

  • 何が言いたいか分からない 話題に一貫性がない

  • 日本語で乗り物に対して「処女」という言葉を使うのを問題視しているのか、英語の三人称女性代名詞を乗り物に使うのを問題視しているのか、英語の女性代名詞と "maiden" の対応が一貫...

  • 関係ないけど、昔同僚と雑談していたときに「自分は〇〇童貞なんだ」というようなことを言われ(○○には職場での少し難易度の高い業務が入るとでも思ってくれれば)、「私もまだ...

    • なんかきつい仕事引き受けるとか どっかぶつけて痛かったけど大丈夫 とかの表現で「Mなんで」とかいうのも メチャ頭わりぃと思うよね

  • 作品発表における処女作って言い方結構好きなんだけどな。 どちらも内面を他人に差し出す行為じゃん。 リスクと期待が混ざりあった状況を表すものとしてふさわしい。

  • 増田は2つの間違いを犯している 1つ目は「ツイート引用〜話ではないか」の文章は要らない 2つ目は増田に有識者なんていない

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