棚から本を取ろうとしたら、手が滑って画びょうが入ってる箱が落ちた。
プラスチックの箱は簡単に開いて、画びょうはきれいに机の上や床に散らばった。
5色の画びょう。昔一緒に住んでいた人が置いていった画びょう。5色の画びょうはおはじきみたいで綺麗だけど、よく見るととげとげしい。
一個一個拾う作業。面倒だけど拾わないと足に刺さる。刺さると痛い。
机の上や床に落ちた画びょうは拾えた。これで大丈夫。
なんて思っても見えないところにまだあるんだろうな。
そして私はそれに気付かず踏んでから気付くんだ。いたいって。
もう大丈夫と思って過ごしても、忘れた頃に痛みと共に思い出す。
拾いきれない画びょうは見つけるのが難しい。
だけど一個一個足で踏んでいけばいつかはなくなる。痛い画びょうはなくなって安心して歩ける。