せっかくなので、ここでちょっとだけ医学(力学)のお勉強。
人間の頭蓋は、直線的な外力に対しては強く、回転応力には比較的弱いという性質があります。
なぜか。直線的な外力に強いのは、髄液のおかげですね。頭蓋内は脳と比重の近い髄液で満たされているため、頭蓋骨に加速度がかかっても髄液の圧力で脳の形が保たれます。
空気のまったく入っていないドレッシングの瓶をよく振ってもなかなか混じらないのと同じだと思ってください。
(この応用で、たぶん未来の戦闘機はコックピット内を生理食塩水で満たしてあり、パイロットはスキューバセットを付けて乗り込むようになっています。さらに、生食の代わりにPFCなんかの「呼吸できる液体」で満たすようにすればもうエヴァンゲリオンの世界ですね)
ところが髄液が調節器として働いてくれないのが回転応力です。頭が回転すれば脳も回転しますが、その脳を回転させる力は脳表面にかかります。脳の深部は、脳表面に引っ張られるようにして回転するわけですが、その引っ張りに髄液は干渉しません。
あまりに大きな回転加速度が頭部にかかると、この脳表面が脳深部を引っ張り回す力で脳組織がちぎれてしまいます。この損傷は顕微鏡レベルで起こり、「びまん性軸索損傷 DAI」「軸索せん断」などと呼ばれます。ボクサーに見られる人格変化・知能低下、いわゆる「パンチドランカー」はこのDAIの一類型と見られています。ただボクシングに限らずアメフトなど衝撃な激しいスポーツや交通事故で脳震盪を起こした場合でもDAIを起こしている場合があり、脳震盪後症候群などと呼ばれます。
まだ病態概念や診断基準がしっかり確立されていない傷病ですが、「脳挫傷や脳出血にいたらないただの脳震盪でも脳組織にダメージのある場合もある」と理解してください。特に治療法はありません。
ただ、脳震盪を起こすほどの衝撃、かつ強い回転応力が必要なのは確かで、子供を叩くレベルとは無関係です。また、神経細胞が死ぬのではなく、神経線維が切れると表現されるべきものです。
今回のまとめ * 子どもには言ってきかせる。大切なことを短い言葉で、いくつも羅列しない。 * すぐ忘れるので何かの機会に定期的に思い出させる何かキッカケが必要。責める...
子供の頭を引っぱたくと、一回で脳細胞は「600万個」死滅するんだって。もし、頭を叩いているのなら出来るだけ早く、子供をお医者さんに連れていって、事の次第を話して、検査...
http://anond.hatelabo.jp/20090824204639 ネットで検索してみたら、こんな記述が出てきた。 ・頭を強く打ったりすると、簡単に大量の神経細胞が死滅する。勉強のできない子 を叱るときに頭...
遊具で遠心力をかければ億単位で死ぬわけですね。
http://anond.hatelabo.jp/20090825120835 頭蓋骨は硬い。でも、中身は豆腐と同じ強度。
せっかくなので、ここでちょっとだけ医学(力学)のお勉強。 人間の頭蓋は、直線的な外力に対しては強く、回転応力には比較的弱いという性質があります。 なぜか。直線的な外力に...
http://anond.hatelabo.jp/20090826123827 結論が書かれていないようなのだけれど、増田の意見はどっちなの? 子供の頭を叩くのは「良いこと?」「悪いこと?」。 読めばわかると増田は考えてる...
これを読んでわかる人は子供の頭は叩かないと思うんで。 え、なんで?
http://anond.hatelabo.jp/20090828205352 ような衝撃を与えると損傷が起こる「こともある」って、書いてあるんでしょ? ほっぺたを引っぱたく(耳の鼓膜が破れることがあるね)とかさ。首がひん...
意見はどっちと。叩いていいのか良くないのかと。 別に。特に意見はありません。叩かない子育ても叩く子育てもやり方として成立しているのに、どちらが正しいのかとか、お暇な方が...
http://anond.hatelabo.jp/20090829014458 「子供を叩く子育て」なんて成立してないよ。江戸時代あたりまでは7才になれば労働力、それまではほったからし。子供を教育するとのちのち使い物にな...
ごめん何言ってんのかわかんねえ。 http://anond.hatelabo.jp/20090826123827 の増田は「脳は比較的回転モーメントに弱いけど、どっちにしろ人の力くらいじゃ大して影響ねえ」って言ってるだけじ...
この人高校物理分かって無いのかな?
http://anond.hatelabo.jp/20090824204639 子供の頭を引っぱたくと、一回で脳細胞は「600万個」死滅するんだって。もし、頭を叩いているのなら出来るだけ早く、子供をお医者さんに連れ...