あれ? なんでだろう?
先輩に頼まれて仲のよい勉強会だったはずなのに。
それが、先輩に可愛がられている女の子に心が揺らいでいる。
分かるのは揺らいでいると言うこと。
楽しそうに話す姿に、その影に見えるつらさに。
この子は、この人が好きではないんだ。
それが見えてしまったときに、ぼくは、つらい気持ちになる。
結局のところ、ぼくの携帯メールのアドレスを出してしまった所から始まった。
それまでの、会社のアドレスのやりとりは突然に終わって、話すようになった。
それも熱烈に。
過去のこと、少年少女だった頃のこと、どう思っているか、思い出の交換だったかもしれない。
たぶんあの子には大量に語っていないことがあって、そこがたぶんきもだったかもしれないと思いつつ、あー、そうか語らなかったのか、なにがぼくを突き動かしているのかを。
朝デートと名付けた。
それだけおかしかった。
走るような恋愛はした。