ついこの間のことなんだけど
そしたらある山村の小さな駅からとてもとても小さなおばあさんが乗ってきたんだ。
すごく腰も曲がってね。歩くのもやっとって感じだった。
一人でどこに行くんだろうか。
誰か待ってる人とかいるのかな?って少し気になったよ。
俺がトイレに行く時、ついでに
おばあさんが席に座れてるかと確認したんだ。
ニコニコして座ってたよ。
あー、何かいいことあるのかな?
そうだったらいいなあ。とぼんやり考えた。
それで電車は終点についたんだけど、
そこに息子さんかな?おばあさんより若い男の人がおばあさんを迎えにきてんだよ。
二人で手をつないでさ。二人でニコニコしながら歩いてんの。
何でだろ?全然わからないんだけど、でも、それを見て穏やかな気持ちになったんだよね。
でも今でもその時の気持ちはわからない。
よかったね。とか、一人じゃなくて安心した。とかでもない。
大体、俺全然関係ないし。
でもすごく感動したんだ。
誰かに会いに行く人がいて、それを待っている人がいるってことは
すごく大事なことなんじゃないのかなって思った。
それだけの話。