2009-03-16

はじめてのさつい

小学4ねんせいの時、土よう日登校かなにかで学校にお弁当を持っていくことがあった。

わたしはなかよしのAちゃん、Bちゃん、Cちゃんと机をくっつけて食べることにした。

手洗いうがいをすませてさあ食べようとなった時、Aちゃんが手さげぶくろをあさりながら「あれ、お弁当わすれてきた」と言った。

小さめのおにぎりを3つもっていた私は、Aちゃんに1つ分けてあげることにした。

「これ食べていいよ」とわたしたとき、Aちゃんは笑顔ありがとうと受け取った。

ほかの子たちからもおかずを少しづつ分けてもらいながら、おだやかにお弁当タイムはすぎていくはずだった。

だけど、Aちゃんがホイルを広げおにぎりにかじりつく直前に、Bちゃんがおもむろに言い出した。

「そのおにぎり増田ちゃんのお母さんの手垢とか汗ついてるんじゃない?」

びっくりした。わたしはBちゃんに返すことばをその場で見つけることができなかった。

言われたAちゃんはちょっと顔をしかめて、「ごめん、これやっぱ返すね」と、持っていたおにぎりをわたしの机に戻した。

ぜんぶ食べおわって机をもどしているとCちゃんがわたしの所によってきた。

「あんなこと増田ちゃんの前で言うことないのにね。」

わたしの左手の中でしだいにぬるくなっていく、つき返された小さなおにぎり

中には私がいちばんすきな具、さけフレークが入っていたのに。

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