ハンバーガーショップの順番待ちの列を抜けると、カウンターには今までの人生で見たこともないような美少女がいて、100万ドルの無料の笑顔をこの僕に向けてくれていた。
「召し上がりやがりますか?」
は、はいいいいいいいい? 自分の耳を疑った僕が目をパチクリさせていると、彼女は聞こえなかったものと思ったのか、もう一度繰り返して言ってくれた。
「召し上がりやがりますか?」
「・・・」
僕は0.1秒の間、氷の彫像のように完全に固まっていたが、彼女のパーフェクトな笑顔は太陽が氷を溶かすように、僕の戒めを解いた。僕は次の瞬間、すらすらと答えていた。
「召し上がりやがります。ビックバーガーセットで」
「お飲み物はどれを飲みやがりますか?」
「コーヒーを飲みやがります。ホットで」
「いえ、使いやがりません」
「では、○○○円になってやがります」
「じゃあ10000円でお願いします」
「はい。10000円入れやがりまーす!」
崩壊している、崩壊しまくっている、日本語が。
でも、いいや。