2008-05-23

痛み中毒

時間が経って、いくつかのことがなんとなくわかってきた。

時間が経って、僕に好意を抱いてくれる人ができた。この子は何かと気を遣ってくれる。とても嬉しいんだ、優しくしてもらえるって。でも、僕はそれを受け入れることが出来ない。なぜなら傷つけてしまうから。傷つくのが怖いし、それ以上に彼女を傷つけてしまうことが怖い。誰も信用したくないのだから、彼女のことだってそうだ。きっと僕の思い過ごしなんだな、って思いたい。不条理だよね。そしてあまりに不当だ。この不公平な感じがとても、僕を苦しめる。せっかく最近少し食べられるようになったのに、また吐き気を催すようになった。今度は自分のせいで。

時間が経って、彼女のことを思っても、それほど苦しくなくなってきた。あぁもうそんなに時間が経ったのか。でもそれではとても物足りない。もっと苦しいはず、もっと苦しめてよ!僕は痛みに依存している。痛みが僕に唯一生きている実感を与えてくれることなんだ。そう思うのはとても滑稽なんだけれど、昼のバス停で、本当にそんなことを思っていた。雨がまた降ってきて、僕は考えるのを止められない。

彼女子供を産んだらどうなるのかな。僕が家でパーティを開いて、彼女が別の男とやってきたら。友達の家でもいいや。僕はどうするんだろう。痛みは胸の奥に、なにかブラックホールのようなものができてくる感じ。思考も想像も何もかもその黒い、先の見えない何かにむかって落ちていく。いや、落ちていくのすら見えない。気持ち悪い。

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