ハンドソープがなくなったから、深夜営業のドラッグストアに買いに行く。
檸檬石鹸とか普通に売っててなんか懐かしいなーなんて思いながら、泡の詰め替え用がなかったので違う物を買って帰った。
その日から使い出したのだけど、なんだかそわそわしたような気になって落ち着かない。
特に、不都合があるわけじゃないのに。なんでだろうと思ってた。
しばらく使っていて、やっと思い当たった。
これは、おばあちゃんの家の石鹸と同じ匂いだと。
それから、そわそわした気持ちも理解できた。
おばあちゃんの家は、夏休みにいられる特別な場所だったからだ。
こんな風に思いがけず、懐かしいものに出会ってしまった。
大人になる途中に色々あって、あの場所は人手に渡ってしまい家は取り壊されて、今はもうない。
ハンドソープも使い終わり、今は普段通りに泡の詰め替え用を使っている。
それなのに、あの夏に一人だけかえってきてしまっている。
プルースト効果 http://x51.org/x/04/08/0431.php