人気のない駅のホームにビートたけしが立っている。
誰かがビートたけしに「おまえは大切な人のために笑って死ねるか?」と訊ねる。
彼は「そういうことには興味がない」と首を振る。
そうして俺は吹き飛ばされる。
おそろしいスピードで風に流される。
俺は考える。
ビートたけしは間違っているのだろうか。
自分は大切な人のために笑って死ねるだろうか。
眼下の景色に森林が混じり始める。
次の駅が近い。
このままだと俺は駅のホームに叩きつけられて死ぬだろう。
生き残りそうな気もするが、またすぐに風に流されて、死ぬまで飛び続けるのだろうから、同じことだ。
俺は死ぬ。
俺は笑って死ねるだろうか。
結局はその人の興味と関心の――
っていうところで目覚まし代わりの「SECRET AMBITION」が鳴り響いて目を覚ました。