2009-08-21

いやな夢

なぜそこにいるのか分からない。”そこ”はどうやら祈る為の部屋の様なのだが、自分の周りは明るいのだけど周りは薄暗くて、どの位の広さがあるのかも定かではない。

斜め前に老女がいた。横にもう一人女がいる。二人とも良く顔は見えないが、声でそれが年を取った女のものだと言う感じがした。

「そこに跪いて祈りなさい」と老女は言った。なぜここにいるのか、それが自分の意思によるものなのか、他人に連れて来られたのか全く分からないまま、とりあえず跪き頭を下げて祈る形を取った。

「望みを叶えるには、多少の犠牲は仕方ないんだよ。」──そう言って老女は私の背後に回り、右の首筋に小さな何かをおいた。首筋に水がしたり落ち、ヌルリとした感触がする。それと同時にピチピチと”それ”は跳ねている。見えないのだが、どうやら小さい魚のようだ。

すくい上げられた小さい魚は、呼吸が出来ず、跳ねながら少しずつ弱っていく。一回跳ねる毎に、魚の命が削られていく感じがする。顔は良く見えないのだが、その様子を見て老女は笑っているような感じがした。

「望みを叶えるには、多少の犠牲は仕方ないんだよ。」老女はもう一度言った。魚はもう殆ど動かない。僅かにヒクヒクとするだけだ。私は思った。こいつの言っている言葉は正論だけど、やっている事はおかしい。そして無意味に命を奪った老女の顔を一目見てやろうと顔を上げた。

そこで目が覚めた。首筋が濡れていないのに妙に水っぽい感じがした。

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