真っ暗。
完璧な真っ暗。
いつまで立っても何も見えやしない。だって光なんてないのだから。
どうしようもないので歩いてみた。
「コツン」という足音の反響が一瞬空間の形を照らし出したが、またすぐに消えてしまった。
大分広い空間のようだ。
そのまま歩き続けていたら反響がだんだん近くなり、手がひんやりした壁に当たった。
そこに手を当てているとだんだん温かくなってきた。
もう歩いてもどうしようもないので、そこにとどまっていることにした。
温かくなった壁からは液体や丸い物質が出てきた。口に当ててみると食べ物であることが分かった。
僕はがむしゃらに食べた。排泄もその辺ですませた。
そんなことをしながらそこで長い時間(正確には分からない、10年くらい?)を過ごした。
もう僕には移動する気力がなくなっていた。
「もうちょっといろいろ探してみれば良かったかな?」と僕は思ったけど、もうそんなのはどうでもよかった。
だってここが僕の居場所なのだから。
なんか『チーズはどこへ消えた?』みたい
「真っ暗」から連想して適当に話作ったら確かに『チーズはどこに消えた』みたいになってしまった。 反省していない。