2015-01-07

チャラ男好き、という病

『好きなタイプは?』と聞かれたら、『チャラい人』と答えている。なんでチャラい人が好きなのかというと、そういう人は動きが美しいから

私は、こなれた、無駄のない動きをする人が好きだ(男でも女でも)。「チャラい人」は恋愛しているときの動きが美しい。(もしかすると彼らにとってそれは【恋愛】なんかじゃないのかもしれないけど、そんなことはどうでもいいのだ。)私は、私を口説くときの、私の手に触れるときの、私を抱き寄せるときの、彼らの動きの美しさに惚れ惚れしてしまうのだ。躊躇せずに女の子を誘惑し獲得する、その滑らかな動きを好きになってしまうのだ。

私の恋人も「チャラい人」だ。

彼の動きは恋愛にまつわる瞬間だけとても洗練されていて美しい(一旦恋愛から離れると、彼の動きはとてもぎこちなくなってしまう)。髪に触れるとき。指を絡ませるときキスするとき。部屋に呼び入れるとき。その美しさに私はいつまでも慣れることができなくて、そういう動きを見せられる度、どんどん彼のことが好きになる。何度も何度も恋に落ちる。

でも同時に、彼のそういう動きを見る度に、彼がこれまでに触れてきたたくさんの女の子たちのことを思わずはいられない。

私は知っているのだ。彼が私の恋人になる前、どれほどたくさんの女の子を誘惑してきたのかを。友人として側にいる間は、彼が何人の女の子を傷つけていても全く気にならなかった。世間で言うとところの「不誠実さ」みたいのもの非難するどころか、不誠実な自分に悩み苦しみながらも女を転がすことだけはどんどん上達していく彼の苦しみを美しいと感じていた。彼はいつも、悲しくて美しい男の子だった。

恋人の部屋で彼の長い指をいじくりながら、この部屋を去っていった何人もの女の子たちのことを思う。

彼に抱かれた女の子のうちの何人が、彼の美しい苦しみに気づいていたのだろうか。そのうち何人が、彼の孤独に寄り添うことができたのだろうか。彼の苦しみを知りながら、あの滑らかで美しい動きの誘惑に耐えられず、「友達から「女」に成り下がってしまった私は、なんて自分本位なんだろう。初めて彼とキスしたときも、初めて彼が私に媚びた膨れっ面を見せたときも、甘い高揚感に流される頭の片隅で『やってしまった…』と思っていた。その瞬間、消費の主体は彼でなく私だった。こんなことさせてごめんね…、と喉元までこみ上げる言葉をなんとか飲み込んで私は彼の恋人になったのだ。

絡ませた指を解いて私の体を近くに引き寄せようとする彼の動きは、やっぱりとても美しい。

あと何日、私たち恋人同士でいられるのだろうか。私を抱く度に彼の中の何かが擦り減っていくのだろうか。どれだけの葛藤孤独があの繊細な心の中に積み重なっていくのだろうか。そんなことを考えると、やりきれない気持ちになってしまう。「チャラい人」に惚れ続ける私の恋愛はいつもこんなことの繰り返しだ。わたしの感じるやりきれなさが、彼の美しい苦しみにとって、せめてなんらかの救いになりますように。二人で一緒に過ごす時間ができるだけ長く続きますように。彼の笑顔をこれからもたくさんたくさん見れますように。彼が少しでも穏やかな安らぎを感じてくれますように。

  • ホスト狂いもバンギャも大体こんな感じ

  • 美しい孤独なんてもんがあるわけないだろ 横に女が寝ている孤独なんて孤独じゃないわ きったない自己陶酔。共依存とかDV被害者になりやすい典型。deep loveでも読んで浅い肉欲に溺...

  • 誰かチャラ男側からの視点で書いてくれよ。おれはモテない男なんでムリ。

  • 気持ちが悪い文章だ なーにが美しい苦しみ(笑)だよ なんに対しても気軽に「文学」って言葉を使うな>ブコメのアホどもへ

  • こんなことさせてごめんね、というのは何様ってかんじだな。 それ以外すごく同意してしまう。 友達から女に成り下がったとかね。 チャラいというのも才能であり、魅力があるって...

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