ある夫婦、その夫に思いを寄せる女性、この3人とは何の関係もない女性、おばあさん。この5人が乗っていた船が難破し、無人島に流された。
その過程で、夫婦の妻は行方不明となり、島に流れ着いたのは4人だった。この時点で妻の安否はわからない。
妻の安否を確かめるには、船を出して捜索するしかないが、夫には船をつくる能力や、直す力はない。船をつくり、直すことができるのは、夫婦とは縁もゆかりもない女性ただひとりだった。
夫はその女性に頼んだ。「船を直してください。妻を探したいのです」と。
女性は直すと言った。だが、条件をつけた。その条件とは夫と一夜限りの関係を持つこと。
夫は悩み、おばあさんに相談した。おばあさんは「気持ちのままに行動しなさい」と。
夫は結局、その女性と関係を持った。女性は約束を守り、船を直した。
そして船が直り、これからまさに妻を探すというときに、妻が無人島に自力でたどり着いた。
夫は妻に、捜索するため、船を直すために女性と関係を持ってしまったことを告白した。
妻はそんな夫を許さなかった。不貞であると。
夫婦は破局した。
ひとりになった夫の様子を見て、思いを寄せていた女が言った。「あなたが好きです」。
妻の安否を確かめるには、船を出して捜索するしかないが、夫には船をつくる能力や、直す力はない。船をつくり、直すことができるのは、夫婦とは縁もゆかりもない女性ただひとりだ...