ある人が聞いた。
「キミはどこに向かって歩いているんだい?」
ある人は答えた。
「未来へ向かってあるいています。ボヤッとしか見えないけれども、ハッキリと見えるまで歩いていきたいのです。あの幸せな光へ向かって。」
ある人が聞いた。
「キミには、その先に何かが見えるんだね?」
ある人が答えた。
「ええ、光の中に段々と色々なものが見えてきてわかります!」
ある人が聞いた
「なぜそこに向かっているんだい?」
ある人が答えた。
「大事な人が未来で待っているんです。ハッキリとは聞いていないけど、その人の話を聞いていて自分なりの確信はあるんです、待っていてくれるかもしれないのです。」
ある人が聞いた。
「未来で待っていると、確かに聞いたのかい?」
ある人が答えた。
「聞こえていると確信しています。」
ある人が聞いた。
「そんなに自信があるのかい?」
ある人が答えた。
「自信は正直ありません。その人の話を自分の中で都合良く解釈しているだけかもしれないと思っています。」
ある人が聞いた。
「それでも向かうのかい?」
ある人が答えた。
「未来はわからないから、予期しないことがたくさんあって面白い。もし、全てが解ってしまったら何にも面白くない。それなら、何もせずずっと動かないでいた方がましです。」
ある人が聞いた。
「そうか、動かないという選択肢はないのかね?」
ある人が答えた。
「止まるなんてありえません。決めたことはやり抜きたいという性分なんです。止まるなら死んだ方がいいと思います。」
ある人が聞いた。
「そうか、そこまで言うのなら何も聞きまい。ただ、キミの傍らには来たときから人がいるのだが、その大事な人なのではないかね?」
後悔してるんだね。 わかってるつもりだけど、素直に聞いておきます。