本屋に行ったら便意を催し、個室へ。
とても柔らかいのに、昨日は肉をたらふく食ったせいか、粘度が高い。
うなっているところに、糞オタらしき馬鹿が扉を叩いてきやがった。
オタ特有の腰のない甲高い声で「入ってますか?」と、軟便と戦っている俺を責める。
入ってるに決まってるじゃねえかよ! きんもーっ☆だ!
待ってるオタが漏らしたらかわいそうだから、早めに切り上げてやることにしたが、粘りけが強くて、拭いても拭いてもとれない。
外の糞オタは嫌がらせされてると思ったらしく、「いつまでやってるんですか!」とキイキイいいやがる。
仕方がないので「ちょっと待っててよ!」と、ダンディな低音を個室に響かせて答えてやった。
うんこはなかなか落ちない。拭いても拭いても紙につく茶色のシミ。
身支度を始めたところで、外で「キィッ」と短い叫び声が聞こえて、駆け出す音がした。
あわてて個室から出ると、隣の女子便所の出口あたりで、25歳ぐらいの女がびっくりしたような顔をして、本屋の売り場のほうを眺めていた。
漏らしたのか? 漏れてしまったのか?
俺も糞オタの姿を探してみたが、もう見あたらなかった。
ごめんな糞オタ。ほんとうの糞オタにしてしまって。