2009-06-25

僕が結婚するまで。

今度の七月七日、役所に入籍届けを提出する。お互いの両親にも報告して、承諾を得た。

彼女の両親は最初、反対した。僕が年下だから。僕が大学生だから。

けど、最終的に承諾が得られたのは、彼女のお腹に赤ちゃんができていたから。

彼女と初めて会ったのは一年半前。受験勉強に疲弊して、インターネットに逃げていた。

そこで知り合った人たちとオフ会をした。参加者の一人に彼女がいた。

眼鏡かけてジーンズにシャツ一枚のラフな格好で第一印象は「親しみやすいおねーさん」だった。

彼女は僕について「こんなに若いとは思わなかった」って言っていた。

僕はオフ会の間中、ずっと横にくっついて話しかけてた。彼女は常にニコニコして話してくれた。

会が終わって、彼女と別れなきゃいけない駅のホームまでついていった。

勇気を出してケータイのアドレス教えてって言ったら「いいよ」って簡単に教えてくれた。

毎日メールしたよ。もう一回会いたかったからデートに誘った。一緒にサブカルイベントに行った。

電車でちょうど席が空いていて並んで座るだけでもすごいドキドキした。

レストランに入ったら、今度は横じゃなくて真正面。彼女の顔を見ると勃起しちゃうから、少し目をそらして喋った。

あとから聞いたら「常に恥ずかしがってる子だなぁ」って思ったんだって。

この日も別れ際も、別れるのが嫌だったから自然と勇気が出せた。

僕はストレートに「別れたくない」って言った。彼女は困ったなーって顔をした。

彼女の袖を掴んで「この手を離したくない」って言うと、彼女はニコッて笑って、

もう片方の手を僕の背中に回し、僕をハグして「またすぐ会えるから我慢しない」って言った。

僕が「うん、わかった」って言って袖を離すと彼女は「バイバイ」って言って去っていった。

僕はその場に十分くらい立ち尽くした。彼女のハグに感動して。

おっぱいの感触に感動したんじゃなくて、彼女の体温がすっごく暖かかったから。

次のデートで僕はもっとヒドい行動に出た。彼女と別れたあと、こっそり彼女をつけていって、

彼女の家の最寄り駅につくと彼女に声をかけた。ビックリしている彼女に「寂しいからついてきちゃった」って言うと

彼女は「しょうがないなー」って笑って家に入れてくれた。そのまま泊まった。

お風呂上りでノーパンにタンクトップ姿になった彼女に我慢できなくなって抱きつくと、

彼女は「ま、待って」って言って僕をベッドまで連れて行ってキスをしてくれた。何度も何度もした。ディープキスも10分以上。

それから僕は週に一回は彼女と会って家に行くようになっていた。受験は失敗して浪人生になっていた。

すると、彼女は僕の家庭教師にもなってくれた。それによって伸び悩んでいた偏差値が少しだけ上がった。

大学に合格するといよいよ彼女の家に入り浸るようになった。合鍵を作って、彼女がいなくても上がりこんで帰ってくるのを待った。

若いから、したいこともたくさんしたよ。ほとんど中毒だった。そして、彼女は妊娠した。

最初に聞いたとき、言葉が出なかった。どうしたらいいのかわからなかった。僕は怖かった。彼女は喜んでいた。

怖かったけど、堕ろすことはもっと怖かったから、彼女と話し合って産むことにした。そして、結婚も決めた。

彼女の両親に報告をしにいった。会ったのはこの時が初めて。口には出さなかったけど明らかに怒っていた。

でも、子どもができたことを伝えると次第にトーンが変わってきて結婚を許してくれたよ。この時ほど安堵したことはない。

彼女はまだ働いているけど、もうすぐ産休をとる予定だ。そうなったらお金はどうなるんだろう。

彼女の貯金はあるけど僕は大学を辞めて働かなきゃいけないかもしれない。

僕はちゃんとした父親になれるかな?やっぱり怖い。それと一年間エッチを我慢しなきゃいけないのも辛い。

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