はてなキーワード: 21世紀の資本とは
結局、21世紀の資本を文学として読むか技術書として読むかの違いなのだろうね。
文学として読むなら、原著にあたりながら細かなニュアンスまで可能な限り訳すべきとなるから、重訳では訳し落ちる部分があるという批判はよくわかる。
一方で技術書として読むなら、論理の流れや数字が合っていれば細かなニュアンスまでは不要となるから重訳でも問題ないし、ニュアンスなんかよりテクニカルタームを良く知っている専門家に訳してほしいのはよくわかる。
ややこしいのは21世紀の資本が経済のことを歴史から実証しようとする啓蒙書であるので、文学しても技術書としても読めるということ。
もちろん、フランス語に堪能でかつ経済学にも詳しい人が訳すのが最善なのだけど、そんなニッチな人が居るのか、居たとして引き受けてくれるかという問題がある。
次善の作はフランス語に堪能な人が訳した文を、経済学に詳しい人が(英訳を参考にしながら)監修することだけど、ただでさえ出版不況が言われている昨今で、数千部出れば御の字の学術書にそこまでコストをかけられるかというと出版社としては厳しいわな。
21世紀の資本はベストセラーになったけど、それはあくまで結果論でしかない。
個人的には、21世紀の資本では細かなニュアンスよりは論理の流れや数字の方が重要だと思うので、重訳に全く問題がないとまでは言わないが、大きな問題はないと思う。
北村氏は一貫して版元を批判してる。ただ、訳者本人に対して悪感情があるのは事実っぽい。そもそも、以下ツイートをRTしてからその呟きだし。
https://twitter.com/koheisaito0131/status/1599927813234393088
https://twitter.com/Cristoforou/status/1600392912927600640
https://twitter.com/Cristoforou/status/1599969809978257409
ピケティ『21世紀の資本』は英語からの重訳です。訳者本人が「下手な直訳よりうまい重訳のほうがずっと歪曲は少ない」って自己弁護していますけれども。ピケティをちゃんと訳せるうまいフランス語翻訳者がいないとでも?
https://twitter.com/Cristoforou/status/1600420864217952256
個人的には、「翻訳の速度優先して仏語訳できる訳者探さなかったのは版元の怠慢じゃないの? それやってるとフランス語翻訳の文化どんどん衰退しない?」は的を射た批判だと思う。
ただ、この増田を書いている自分は経済学には門外漢なので、山形氏はブログを読んでいる範囲で経済学の知識がめちゃくちゃある分、「重訳でも内容に極端な間違いが発生することはあるまい」と版元が判断したのはそれほどおかしくはないようにも感じる。結局本が売れなかったら出版文化自体が続かないし。
「いい歳してアニメとか特撮なんてみっともないですし、日曜の朝を子供と楽しむだけで十分です。もう映画監督は趣味でいいかなと」
更に大人になったQアンノ監督、トマ・ピケティの「21世紀の資本」を読み、演出家や映画監督を続ける気力がなくなったという。
「エバーでは陰謀論のフリーメイソンとか死海文書をあくまでネタとして、物語に深みがあるように見せかけるための道具として使いました。本当は物語の中身なんて最初からないんです。アドリブでいきあたりばったり付け足していっただけなんです。敢えてそうすることでこの世界に謎と真実があるように演出する。でも、不動産運用から始めて、映画監督が趣味になるぐらい富から富を再帰的に生み出せることを実感するようになると、もしかしたら陰謀論は本当で、この世界の裏側には見えない支配層が存在し、それがディープ・ステートとして表の合衆国を操っていてもおかしくないのではないか、そう思うようになりました。そしてトランプ大統領はそのディープ・ステートと戦っていた、つまり碇ゲンドウのような存在ではないか」
「100選」って書いたけど、多分50冊もないわ。トラバやブコメで埋めてくれ。順番とかは重要度とかではなくて、単に思いついた順。
スティーブン・ピンカー 『暴力の人類史』
ロビン・ハンソン、ケヴィン・シムラー 『人が自分をだます理由』
A.R.ホックシールド 『壁の向こうの住人たち』
セス・スティーブンズ=ダヴィドウィッツ 『誰もが嘘をついている』
デイヴィッド・ハルバースタム 『ベスト&ブライテスト』
ウィリアム・マッカスキル 『<効果的な利他主義>宣言!』
井上達夫 『リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください』
倉本圭造 『「みんなで豊かになる社会」はどうすれば実現するのか?』
東京大学社会科学研究所付属社会調査データアーカイブ研究センター 『人生の歩みを追跡する』
John R Hibbing 『Predisposed』
Charles Murray 『Human Diversity』
Thomas Frank 『People Without Power』
Douglas Murray 『The Madness of Crowds』
Jonathan Haidt 『The Codding of the American Mind』
Geoffrey Miler 『Virture Signaling』
Thomas Piketty 『Capital and Ideology』