はてなキーワード: 芋焼酎とは
でブコメとかでは
「1合700円とか、せいぜい1000円の酒」 → 「合」でなく「升」が正しい。これを間違えている元記事もひどいが、それを指摘しない本記事もひどい。「一升瓶でなく居酒屋の値段だろ」というが、相場を知らんのか。
とか書かれてる
相場感でいうと、酒の値段はここ40年くらいそんなに変わってない
鬼殺しみたいな合成酒と呼ばれるものなら、今でも一升600円位で飲める
昔は、日本酒級別制度というのがあって、特級/一級酒/二級酒とか呼んだ
その二級酒というのは、特級/一級に「該当しないもの」なので
そりゃ酷いのも売られていた
酔えるだけで飲めたもんじゃないって感じ
そのイメージを引きずってる古い人は添加された日本酒を嫌う傾向にある
wikipediaにも記載があるが、移行期には「特撰」「上撰」「佳撰」などの酒も売られた
覚えてる人もいるかと思う
いまでは、日本酒の分類は、「純米、吟醸、本醸造、合成清酒」「生原酒、火入れ、雫吊り、ひやおろし」などの感じで行われている
「合成清酒」はアルコールに糖類、有機酸、アミノ酸などを加えて、清酒のような風味にしたアルコール飲料で、最近のは味の調整がきちんとしていて以外に飲める
70%以下を「本醸造酒」
60%以下を「吟醸酒」
50%以下を「大吟醸酒」
「純米」がつくと、米と水だけで作っている
生と火入れの違いは
加熱して酵母菌の数を減らし、熟成の度合いを抑えるかどうかにある
二回の火入れをしたものは熟成が抑えられ味の変化が起こりにくく保管しやすい
生原酒は、この火入れを行わない酒で、搾りたての風味を損なわずに飲めるのが売りとなるが味の変化が早い
・買ってすぐに飲む
・開けて一週間後に飲む
・開けてひと月後に飲む
・未開封でひと月眠らせて飲む
それぞれで風味が変わるのが生原酒
温度変化はそのまま味に直結するので、管理の悪い居酒屋や、転売屋などから買うと、逆に火入れよりもまずい酒を飲む羽目になる
「袋吊り」「雫取り」などとつくものは、ろ過だけでなく「絞り」も行わない酒で
主に品評会などに出される類の酒となる
「袋吊り無濾過生原酒」として流通するものは、まぁ蔵で上位に入る酒と思って良い
適切に管理された火入れ酒は、生原酒に劣らない風味を持ってることもある
有名な上善如水がヒットしたことで、「飲みやすい酒」が全国的に作られるようになった
この2つをして、落ちていた日本酒の人気が復活していくことになる
生原酒などは、本来神に捧げる酒(奉納される酒)で、地元でしか飲めない酒だった
「おいしい酒」と「残念な酒」があり、選び方を間違えると、おいしい酒にありつけない
などと書かれているが
そんなことはない
この辺はワインと一緒だ
甘口は単に重いことを指し、本当に甘いわけでもないというのは知っておいた方が良いだろう
呑み口が甘い酒を飲みたい場合、淡麗辛口の酒を飲む方が甘く感じることもある
それで選んでくれる程度の知識を持つ酒屋で買うべきだ
高い酒とは?となってくる
コレもまた有名な獺祭の「磨きその先へ」が大体四合で4万くらい
この値段は何であろうかと
もちろん、酒蔵の技術の粋を集めた、みたいなことも関係はするが
大概においては、酒米の削り具合が影響する
ちなみに、磨き二割三分で77%を取り除いている
完全に好みの問題ではあるが
芋焼酎のように人を選ばない
ぶっちゃけ、米残ってないんじゃないの?と思ったりもするが
まぁ、削れているのだろう
合成清酒で、一升が700円~1000円くらい
蔵の上位酒とかで、一升が4/5000円くらい
雫取りとかで、一升が10000円くらい(というより、四合で5000円という方がいいか)
たまに美味しいお酒を飲みたいって人は
信頼できる酒屋で四合5000円くらいの酒を買って
ちょっと口に合わなくても、1週間くらいで好みの味になることもある
ちなみに、元記事の「添加」は、醸造アルコールですらなく、乳酸菌の話で
みたいに言われたりするやつ
自分のことを「通」だと思いたい人に歓迎される傾向にある情報で
と謳っている
蔵の人は、当然に好みが出るだろうし、既存客は嫌うかもしれないとまで言っていた
毎年味も変わると
その年の米、その年の水で造った酒は、本来の意味でその年その土地の酒といえるのではないかと
日本酒会のような場で語りを聞いたのだが、それ自体は悪くはないと思った
実際飲んでみると「和の月」は好みが分かれるだろうなとも思った
これは乳酸添加したら不味いという話ではない
クソみたいなブコメやトラバが多すぎてショックだったので長めに書く。ブコメもしたが言い足りない。
元増田の記事の『酒』を全て『アルコール』に置換すれば特に議論する点はない。アルコールは別にうまくない。
だが「アルコール ∈ 酒」だ。
そして、酒は美味い。ものがある。
うまい料理とまずい料理があり、好みの料理とそうでないものがあるのと同じだ。
まず前提を。
というわけで「うまさ」というのも一筋縄ではいかない。「原初的なうまさ」に関しては合意が取れやすいのだが、それ以外の要素が入ってくると文化や経験の差が大きく出てくる。それでも、ある程度以上共通して評価される要素があるならば「うまさ」があるのだと評価するしかないだろう。そうでないと戦争にしかならない。
なお「原初的なうまさ」なら線虫だってわかる。 https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/5236/
自分の経験をベースにしているが、本増田もそんなに詳しい人ではない(酔いやすい...)のでそこはご容赦願いたい。
途中で挫折したり興味がわかなくなったなら離脱しても構わないが、完走したら増田として感想をいただきたい。
買い集めるのは大変なので、カクテルやってる座り心地のよい感じの店でちょっとずつ出してもらうのがいいと思う。居心地の悪いところはやめておこう。酒飲みの友達がいるなら少し分けてもらうのもいいし、何人かで持ち寄って試すのも楽しいと思う。
酒の味は理解らなくても、漫画の面白さはわかる増田かもしれないので最初にあげておく。
薀蓄から入るという側面もあるが、味や食文化とはなにか?という点をちょっと学んでみてほしい。
元記事に本増田がブチギレかけた理由が少し伝わったらうれしい。
ここでのポイントは味そのもの以上に多様性や可能性を感じることである。
ちなみに、これらは一緒に飲むと味の傾向が違いすぎて合わないし、酔っ払って味がわからなくなるので一日一杯にしておこう。
この場合リキュールを薦めるのは定番の手かなと思う。「酒だから出せる味」を追求した酒だからだ。
飲み方(味わい方)だが、小さじ一杯程度を数回に分けて、5分くらい掛けて飲む。
味わい方も人格の一部である。ショートケーキを3口で食べてコーラで流し込むやつが人に信用されないのと同じだ。
度数が高いのが一番の特徴ではあるが、微妙な香り付けとか風味を楽しむという点で、アルコールと酒の違いを説明するにはいい題材だ。
原料から醸造したものをあまり加工せず出している酒なので、元の原料の味が発酵の過程で変化した複雑な風味が特徴となる。これらの特徴は味が複雑で繊細なことだ。
美味い・まずいも幅があり、本当に美味いものをつくるのが難しい。それゆえ酒飲みは産地や生産者ごとの違いを楽しみ美味いものには称賛を送るのであるが、本来、酒とアルコールの区別のつかないレベルの人が手を出すものではない。
わかりやすく飲みやすい日本酒も増えているので、その辺りから入るといいと思う。
家に帰ってから飲もう。
これらはもちろん美味いが、酒も美味い・美味い可能性があるのだなという辺りまでは感じられるのではないか。
長くなったが以上である。
自分は酒を美味いと思うし、酒の味がわからないのは人生を損していると思うタイプだし、酒の味に関する偏見と戦わねばならぬと感じたので、ざざっと書いてみた。
光熱費:電気代は月によって1万弱行くこともあるが、IHだしシャワー速いのでガス代は行って2000円。
食費と酒代:毎日スーパー行って1500~2000円。2000としても約6万。
娯楽:月1000円ぐらいの動画見るサービス入ってる。結構頻繁に切り替えてる。無料期間とか利用したり。某サービスのキャッシュバック1年分マジで当たってびっくりした。
大体こんな感じ。
スマホゲー、動画見る(youtubeもアニメもバラエティもTverとか無料だし)、なろう小説読む、無料漫画読む。
節約心がけてること。
安いサンガリアのレモン味の炭酸水と芋焼酎のコンボが今のところ唯一解になってる。冬場はわく子でお湯沸かすから炭酸水いらないんだけど。
不労所得で暮らしてるから、時間持て余してて、たまに何にもやる気無くなる時もあるけど、仕事ちゃんと行ってる人とかブラックな人だったら、12万生活は余裕だと思う。
仕事終わってアニメとかyoutuberの最新話とか楽しみにして帰るの羨ましい。
で、上記内容でも暮らせないことはないんだけど、実際はもうちょっと収入があるので、
・月2~3回ぐらい、友達にご飯おごって美味しいもの食べる(毎月5万とか)
・保険、積み立てとか(5万)
・異性との交流のお店。お話しながらお酒飲めるとこ(最近行けてない)と、ちょっとハグぐらいできる添い寝的なところ(オキシトニン分泌しないとマジで病む):15万
っていうオプションもついた生活なんだけど、実際、オプションで外せないのって、オキシトニンのところだけだと思う。
こんなご時世だけど、なんとか乗り切って、気軽にハグしまくれる世の中にしていきたい。
あと、最近は飲みに行けてないからモチベ下がってるけど、元気な時は創作系の趣味持ってる。
あれはほんとうに時間泥棒だし、浅く薄く広くでいいから、なんか一個もっといたほうがいい。
最近は、ボクセルアートとかで好きなキャラとか作ってる。お情けいいねでも承認欲求満たせるし、特別な技術とかも要らないからオススメ。
自分の場合指示をいくつか出されるとどんどん上書きされていって最後の方に出された指示とか
自分が大事だなと思い込んだ指示だけが増幅されてしまって結果として間違ったことやっちゃうんだよね
会社の飲み会で例えると「増田君 そこに水と氷あるから芋焼酎の水割りつくって 氷多めね 最後にレモン浮かべて」って
頼まれたとしたら「レモン、レモン 氷多め、氷多め」ってのが頭の中で何度も何度も繰り返されて
そのうち「自分でうまく作れるかどうか不安だな こっそり店員さんに頼んで自分で作ったことにして渡せばいいや」って考えになって
トイレいくふりして店員さんに「すいません レモンサワー氷多めで」って注文してそれを上司に渡して「何これ?」って言われるのが毎回のパターン
酒は人類の友! しかしついつい仲良くしすぎて(飲み過ぎて)しまい、 翌日、どんより後悔!してしまいガチで悩んでいます。Lさんは酒の達人と伺っています。上手な付き合い方、秘訣を教えてください。
こいつは酒呑み連中にとってはいつだって切実な問題だな、と思ったね。そしてオレが長いこと追求してきたテーマでもある。それで、頑張って回答をぱたぱた書いてたらよ、いつのまにかぎょうさん長くなっちまったんで、マシュマロでこの場をかりてお答えさせてもらおうってわけだ。
くだんのお悩みについてはよ、自他ともに認める酒好きであるオレもそりゃあ長えこと悩んできたしな、対策も練ったし、言ってみりゃトライ&エラーを繰り返してきた。それで世の多くの呑み助諸氏――ここは可愛くそう呼んでおきましょうぜ――も多かれ少なかれ、長え歴史の中でこの手の悩みと向き合い、敗れてきたにちがいねえ。
それで酔い、もとい良い機会だからな、オレなりの「酒との付き合い方」ちゅうもんを一気呵成に記してやろうと思ってな。何せおよそ20年近く「呑み助」として歩んで来たオレの長年のノウハウを一挙に列挙するからよ、いささか長回答になっちまうかもしれねえが、最後まで付き合ってくれ。損はさせねえからニャオ。じゃあ行くぜ。
あんたが普段、どの程度お酒をきこしめしていらっしゃるのかオレニャアさっぱり判らねえけどな、まずオレに関して言えば、ほぼ毎日呑んでる。わかるか? 毎日よ。だからな、「翌日にどんより後悔するほど」呑んじまうと、「翌日は呑めず」ちゅう由々しき事態を招いちまうわけだ。厳格な酒徒たるオレにとって、こいつはちょっとぞっとしねえ。まずあんたと酒子ちゃんの「目的」をしっかと見定めることが大切だとオレは言いたい。もし酒子ちゃんと週末だけの深い付き合いをしてえなら、恥も外聞も気にせずべったり一緒にいて、周りの連中が引くくらい仲良くしてりゃあいい。翌日ベッドから起き上がれなくなるくらいイチャイチャすりゃあいい。
かく言うオレにもそんなような時代があった。ただ、それは酒子ちゃんとウィークエンド・ラバーだった頃の話な。酒子ちゃんと毎日上手に付きあうんだったら、「どんだけ愛しあっても、最後の一線はけっして崩さねえ」。そんなジェントルなスタンスが求められるわけよ。似合わねえ? だよな。でも、これも酒子ちゃんをこよなく愛してやまねえからこそってもんよ。
だからな、あんたにゃ、翌日も新鮮な気持ちで愛しあえるギリギリの交わりっつーか、アッチッチ!の限界で自分らにストップ!かける客観性ちゅうの? 節度ちゅうの? そういうのが必要よ。あんたもご存知の通り、酒子ちゃんはいつだって付き合い始めの恋人なみにアッツアツで依存性の高えやつだからな、そりゃあ、それなりの意思の力が必要だろうよ。けどな、とにかく酒子ちゃんといちゃついてる時、常にあんたが念頭に置くべきことは「明日もこいつと新鮮な気持ちで愛し合えるか?」だぜ。忘れんな。
てめえの酒量リミットをおおまかにでも見定めておくことはめっちゃ大事だ。オレだってそれほど酒に強いわけじゃねえが――とりま、「3杯」がひとつの目安になっちょん。
こいつぁつまり、ビールなら小瓶1本(350ml)。日本酒なら徳利1本(180ml)。ワインならグラス1杯(180m)。おっと、ワインバーなんかでは1杯120mlが標準的らしいがな。まったくケチケチしてやがる。焼酎なら90ml、ウィスキーやウォッカならワンショット(45ml)を「1杯」ってことにしてな、「3杯」を1日に呑むリミットにしてるってことよ。や、あくまで「おおまか」だからな、実際にゃあこれより下回ることも上回ることも時々あるけどよ(や、たいてい上回っているか……)。
もちろん、「適切な酒量」ちゅうのはその日のあんたの健康状態によっても変わってくるからな――オレは専門医じゃねえんだからそこまで言わせんなよ――そのあたりはてめえの身体と相談しながらきこしめしてくれ。1週間程度、てめえの呑んだ酒の量と翌朝の体調のメモなんかつけてみると判りやすいかもしれん。オレはマメじゃねえから、そんなチンケなこたぁしねえが。
ただなあ、「おいおい、呑む時にいちいち酒の量を量ったり、自分を見張ってたらせっかくの酒がまずくならあ!」あんただって思うよな。実はオレもそう思ってる。だから酒の量にそこまで厳密になんなくても翌日に酔いを持ち越さずに済むテクニックをさらに5つばかり教えてやるから、両耳の穴かっぽじってよく聞け。
酒の合間合間で水を摂ることを心がける。よく聞く話? だよな。でもな、わかっていながらなかなかできねえ。だろ? でもな、日本酒だの蒸留酒だのをたっぷり呑む際はチェイサー(日本酒専門店では「和らぎ水」とか言うらしい)必須だぜ。ためしに今日から1杯(1合)につき、コップ1杯(約120ml)の水を飲んでみい。
とはいえ、こいつもかっちり決める必要はねえよ。酒席で、傍らにコップ1杯、あるいはペットボトル1本の水を置いておくことを意識するだけでも翌朝の目覚めがだいぶん変わってくるって話よ。べつに水道水でもいいっちゃあいいけど、ミネラルウォーターやら浄水器通した系の水だとなお効果が高いとオレは思うが、まあ錯覚かもしれねえ。まあ、とにかく酒を呑むならちょっとでいいから水飲め。忘れんな。
「あて」を取りながら呑め。これも昔から推奨されてきた呑み方だ。だがなあ……。
かねてより、酒呑みは呑む時は召し上がらないものと相場が決まってんだ。たしかにオレも究極的には「酒のみ」で頂くのがやっぱ本来的に感じる。それがもっとも美味しく呑めるっちゅう酒呑みはけっして少なくねえだろう。
だがな、ポン酒なら冷奴か焼き味噌(旨い焼き味噌とポン酒の組み合わせはカクベツなんだよ)、ワインならオリーブかチーズ(旨いチーズとワインの組み合わせはカクベツなんだよ)ウィスキーにナッツかドライフルーツ(焼酎なら梅干し所望!)くらいは率先して摂ってもらいてえ。もし家で呑んでて冷蔵庫空っぽなら、呑む前に茶碗1杯のコメ食っとくだけでも、身体に良いって聞くぜ。故・杉浦日向子女史もエッセイで「呑む前の赤だしとおむすび」を薦めてたから間違いねえ。
さて、こいつぁ余談だが――かつてのオレがすっげえ衝撃を受けたのは、早朝、まだ何も食ってねえ状態で果物を「あて」にして飲むワイン。これな。無論、オレら庶民にはそうそう簡単にできることじゃねえ。が、何といってもこの呑み方はワインと果物の味を30倍くらい引き立ててくれんだよ。たぶん起き抜けの舌が1日でもっとも敏感っちゅうこともあるんだろう。ワイン通の洒落たダチに教えてもらってよ、初めて試した時――たしかニュージーランド産のピノなんとかと林檎と白葡萄だったな――、あまりの美味しさに全身の肌が粟立った。あれは忘れらんねえ。
これがオレが個人的にもっとも強調してえ方策かもしれん。ここでいう「ながら」ってのは、飲み食い以外の行為よ。つまり、テレビやらDVDやら見たり、本を開いたり、スマホいじったり、誰かとくっちゃべることも無論含むからな。
あんたのお家、それか居酒屋のカウンターかバーで黙って、酒(とあて)のみと対峙して呑め。そやって呑んでりゃあ、どんくらいの量の酒がどんなふうにてめえに働きかけてんのか、また、どこで許容量を超えちまったのか、バッチリ掴めっから。
オレは時おり、自室で目え瞑って耳栓してな、座禅組むんよ。そんで傍らに酒を置いて呑む――そういう時ぁたいていポン酒だな。一番サマになるからよ――そういうことをやる。酒とてめえ以外のイッサイガッサイを遮断した状態で呑んでると(たいてい3合で眠くなって横になっちまうけどな)、次の日に二日酔いになることはだいぶん少なくなる。まちがいねえ。
ただ誤解すんなよ、オレだって酒を飲みながらダチと話したりよ、音楽聴くのも嫌いじゃねえっちゅうか大好きだからな、いつだってそうやってストイックに酒呑んでるわけじゃねえ。オレの場合、心を許した相手との酒で二日酔いになるのは全然かまわねえ。だがな、気の合わない相手とどうにかこうにかやりすごすために無理に酒食らった翌日はな、きまってそりゃもう粘り気あるイヤーな二日酔いになるね。こんなことだったら、1人で座禅組んで呑んでりゃよかった……って心底思うわ。酒の量とは無関係に「居心地良い状態で呑む」ってのは呑み助にとってもっとも大切なんよ。こいつはしっかり胸に刻み込んでおけ。
「チャンポン(判ると思うが、違う種類の酒をいちどきに呑むことな。ワイン飲んだ後、テキーラ食らって、チェイサーにコロナ飲んでジントニック飲んで……みたいなやつ)すると二日酔いになりやすい」っつう俗説がまかり通ってるが、信憑性あると思うか?
オレの長年の経験から言うと、めっちゃあるある思うね。科学的コンキョは寡聞にしてよく知らねえが、チャンポン呑み、これは全くお薦めできねえ。たしかに酷い二日酔いを招いてきたし、酔いが良い心地じゃねえのよ。なんでかって?
以下、オレの仮説っちゅうか思いこみなんで適当に流してくれ。
「酒」っちゅうのは「酒」っちゅう名称でひと括りにされてるが、同じ「酒」でも原材料によって、造り方によって、産地によって、「酒精の質」なるもんが異なるんよ。たとえばな、アルコール14℃のシャルドネの白ワインと、同じくアルコール14℃の山田錦で造った純米酒じゃあ、同じ「アルコール」で同じ度数でも、体感じゃまったく別もんに感じる。もちろんテキーラとウィスキーも違えし、ラムとビールも然り。それぞれの原料が、産地が、造り方(造り手)が、それぞれ全く別の酒精を生み出す。これって考えてみりゃ当たり前だよな。イヌだって同じ形してるけど、イヌそれぞれ全然まったく違うだろ。
でな、異なった酒精は体内で喧嘩する。たとえば、ビールの酒精とテキーラの酒精と日本酒の酒精とジンの酒精が戦ったらどうなる? そりゃあもぉ、てんやわんやの大戦場、翌日は「二日酔い」っちゅう名の凄惨たる祭りの後ですわ。
それを知ってるからか? アイルランドの生粋の呑み助たちわな、週末にパブで過ごす時、最初から最後まで同じ酒を飲む方が多いんだってよ。1杯目にギネスを飲んだららその晩はひたすらギネス。アイリッシュ・ウィスキーで始めたら、水で割ったり、氷を加えることはあっても、ラムやテキーラに切り替えることは決してしねえ。たぶん酒精に喧嘩されたくないからだろうよ。
まあ、そこまでは極端としてもな、全然別種の酒を混ぜ合わせて作る「カクテル」ちゅう飲みもの……あれはぜってえ良くねえわ。うら若き男女が速やかに効率良く酔っぱらうためには最適かもしれんが、翌朝の安全は全く保証しねえからくれぐれも用心せい。ちなみにオレは自慢じゃねえが、バーでもジントニックとかハイボールみたいな単一酒で作ったカクテル以外は呑まねえようにしてる。だいいち、あれこれ混ぜたもんはそれほど旨くねえし、これまでさんざん痛い目に合ってきたからよ。
繰り返しになるが、お前さんが長く、二日酔いにならないようにして呑み続けたいなら、同じ種の酒をじっくり呑め。せいぜい冷たいビールを1杯飲んだら、後はポン酒ならポン酒、葡萄酒なら葡萄酒、芋焼酎なら芋焼酎だけを浮気せずに呑め。飽きたらその日は杯を置け。わかったか。わかったな。
オレぁ葡萄酒とポン酒が大好きなんだが、スペインのテンプラリーニョだったかニーリョだったか、あとカヴェルネ・ソーヴィニヨンちゅう品種がどしても身体に合わなくてな、2杯もかっ食らうとヘロヘロになっちまう(カクテル同様、手っ取り早く酔うには良いだろうが)。他方(って言葉をいっぺん使ってみたかったんよ)、ボジョレーヌーボーに使われるガメイやピノなんちゃらだとな、てめえ1人でボトル1本開けてもまだ呑める感じするんよ。ポン酒だと、兵庫の「山田錦」ちゅう米で造った純米酒が身体に滲み入る感じがすんだな。
酒にはだな、飲み手との「相性」なるもんが確実に存在する。もちろん、その相性は人それぞれ違う。じゃあどうやって相性を見極めれば良いのか?
教えてやる。
「人」と同じよ。呑んでて、あんたの身体にすぅっと滲み渡るような、どっしり落ち着くような、きゃっきゃ喜んでいるような感じのする酒、それがあんたに合う酒だ。逆に相性が良くなきゃ、口に入れると違和感っちゅうの? ヘンな感じの後、しばらくして身体が拒否反応(とまではいかなくても不快感)を示すだろうよ。相性の良い酒でありゃあ、いつまでだって呑んでいることができる、いや、実際にはできねえだろうが、できるような感じすんだよ。
まとめるとだな、この世にそりゃもぉたくさんさんさん在る酒ん中から手前の心と身体にぴたりと合う酒を見つけることができりゃあ、そいつを自宅で呑む、またはそいつを出してくれる、ありがてえ店を見つけることができりゃあ、結果、二日酔いの頻度を減らすことができるだろう。
そのためにも数多くのポン酒を、色んな品種の葡萄酒を試してみようぜ。高価な酒を買う必要はまったくねえ。たしかにワインの場合、値段と品質はかなり比例するらしいが、高えからと言って、あんたとの相性が良いとは限らねえからな。オレだって高級ワインでひでえ二日酔いになって、旨安ワインで翌朝すっきりちゅうことはぎょうさんある。
あと、どっかの店で飲む場合、めんこい店員ちゃんだのソムリエさんだのに薦められたからって、合わねえ酒を無理に飲む必要はないからな。これも勉強と思ってだな、「すみません、ちょっと口に合いませんでした」とか何とか言って思いきり残しちまえばいい。店の人だってその方が勉強になるんよ。あんたに合う酒はだな、まるで一目ぼれのように(一目惚れ、したことあるよな?)「これだ!」って判んだろう。あんたの人生は、あんたの酒子と巡り合うための旅だと思って飲食店を巡って、酒屋で買って、自宅でも店でも、呑んだ酒とてめえの相性を毎回つぶさに観察してみろ。自分を大五郎、じゃねえ、伸二郎、じゃねえ、信じろ。
ありゃりゃ、やったら長くなっちまったな。。こりゃ誰も最後まで読まんだろうな。まあ、酒呑みのオレにとっては普遍的かつ切実なテーマだったから、しゃあねえ。
そんで、こんだけ偉そうなことをたっぷり記しときながら、オレとしたことが、今夜はいささか呑みすぎちまったらしい……明日は久しぶりの二日酔いだろうよ。これもまあ、しゃあねえ。酒呑みの定めちゅうもんよ。
さて、これからはあんたが翌日の二日酔いとはなるべく無縁の快い酒徒人生を送れますように! 心からそう祈ってるぜ。じゃあオレぁ酔っ払いついでに台所でもう1杯きこしめしてくるからな。あばよっと