はてなキーワード: 良性腫瘍とは
おでこに粉瘤らしきものができてて、前から気づいていたのだけど
少しずつ大きくなったているようなので、時間を調整してネットで近所の皮膚科を探していった。
ホームページにはどちらかというと自費診療の美容皮膚的なことに力を入れてっぽかったが、対応する疾患の中に粉瘤もあったし、良性腫瘍をとるなどの小手術もやると書いてあったので、そこで取れるもんかと思ったのだ。
もう10年以上前だが、耳たぶの付け根に粉瘤ができたことがある。当時は“粉瘤”という言葉すら知らず、なにかデキモノができてるなあと思ってたらある日、炎症をおこしてしまい、とんでもなく膨らんでめちゃくちゃ痛かったので、当時住んでた場所の近所の、ジジイがやってたボロい皮膚科に駆け込んだ。
すると、ジジイ、見るなり“これはまず膿を出さなきゃダメだな”というなり、麻酔もかけずにメスで切開しやがって、その瞬間涙が出るほど痛かった。
膿がでたらスッキリして痛みはかなり引いたのだが。
今はさすがにそんな野蛮な処置するジジイ医者はいないのだろうと思うが。
で、それが粉瘤というものだと知り、根絶するには手術が必要だとわかり、でもそのジジイには不信感しかなかく、当時割と近くに大学病院もあったので、紹介状無しで飛び込んで選定療養費まで払ってそこでバッチリ取ってもらった。
で、今回の皮膚科。最近できたとこっぽいし初診ネット予約可だしと思って行ってみたのだが、でてきたのはホームページにのってるやり手っぽい院長ではなく、やる気なさげな中年男性な医者で、見るなり、患部を触るでもなく“多分粉瘤ですね、すぐに取らなくてもいいけど取りたい?、じゃあうちじゃ今、ちょっと手術できないんでね、紹介状書くから〇〇クリニックに。詳しくはそっちで相談して”って、なんじゃそりゃあああ!
ふざけんな。
東大病院ICUコロナ以外受け入れストップ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210730/k10013171361000.html
神奈川県終了のお知らせ https://kurashi.yahoo.co.jp/kanagawa/14000/incidents/bousai/52393 などが報道されるようになってきました。
不要不急の外出は控えましょう、というスローガンに引っ張られて「不要不急の手術を制限」とうっかり書いたり口にしたりしてしまうメディアがあって「不要の手術ってなんだコラ」と怒られが発生していましたね。
不急(not 不要)医療の手控えというのはコロナ禍始まった2020年からすでに自粛が始まっていました。
がんではない良性腫瘍の手術(子宮筋腫など)は見(けん)にまわったりした事例も多いでしょう(医療者サイドの要請からか、患者の慎重さからかはともかく)。
とはいえ、病気は病気だから必要があれば実施されていたわけです。
しかし、もっと不急と呼ぶのにふさわしい医療は縮小されてきました。健康診断です。本来予防医療は健康保険適応外。
その中でも飛沫が出ることから感染リスクの高い内視鏡検査、呼吸・肺活量検査は減っているそうです。
そうすると何が起こるか。
がん(胃がん大腸がん)の早期発見が減り、がんの発生率が減るわけではないこととあわせると、進行がんになってからの発見が増えるということです。
いつの日か、がん死亡が増加し、超過死亡という形か、平均寿命の低下が生じるかもしれません。
健康寿命を延ばす、予防医療の重視政策がCOVIDの影響で一時的にか長期的にか、放棄される。
(増田 https://anond.hatelabo.jp/20201220121626 は 救命の連鎖 Chain of survival に対する影響について。今回は救命以外の医療について)
世間的には新型コロナウィルスがそれなりに騒がれてきたころだった。
そのあとはもう抗がん剤治療がすぐはじまり、8月頃に手術をしてひと段落かと思った。
全然そんなことはなかった。
腫瘍マーカーの数値はだんだん悪化していて、本人もそうだし俺もめちゃくちゃ落ち込んだ。
落ち込むというより、混乱と不安と恐怖と悔しさだな。
これは早期発見すれば乳がんは治る!って広告を見て、早期発見できなかった人の話も書くかと思って書いた話。
でもできない。
まず俺(28)は同居してないし、400kmくらい離れたところで働きながら一人暮らしをしている。
親は二人で田舎に住んでいる。しかも近隣の県では新型コロナウィルスに感染した一家が自殺に追い込まれたりしている。
病院側も神経をとがらせていて、GWに息子さんが帰省するなら、息子さんとの接触を控えてくださいとまで言っていた。
そんな場所だから、親も帰って来いなんて言えるわけがなかった。
今年の三月に会って以来、現時点では一度も顔を合わせていない。
実はすでに、乳房に良性腫瘍があると10年前の時点で判明していた。
それ以来、良性腫瘍の存在は毎年のことであって、今年の1月の健診でも問題がなかったとして放置していた。
それが3月になり、乳房が少し痛むというので病院に行き、針で生体組織を採取する、いわゆる”生検”を行った。
タイトル通り乳がんであり、タイトル通り早期発見には程遠いステージⅢだった。
ステージⅢの中にもaとかbとかあるが、もう覚えていない。
とにかく乳がんはすでに組織内に留まっておらず、その先のリンパ節まで転移していて、すでに体の血管にがん細胞が散ってしまっていた。
しかも乳がんには種類があって、その中でも治療できる方法が少ないトリプルネガティブという種類だったらしい。
簡潔に言うと、増殖が速くて、効く薬もなかなかなくて、すぐ再発してすぐ悪化する性質を持つ。
最悪だった。
確実に親の死を意識した。いまもしている。
というか統計データ上では1~2年以内の再発発生率が高い(転移も含め)のと、ステージⅢのトリプルネガティブ乳がん患者の5年生存率は40%切るんだよな。
しかも転移したらステージⅢどころかⅣに移行するし、そうなるともう完治は激難しくて、基本的にがんの進行を遅らせながら、痛みを少なくしてQOLを維持することに方針がシフトするんだよね。
もう無理じゃん・・・
でも心のどこかで、(俺が死ぬまで親は生きているんじゃないか・・・)みたいな、祈りに近いような考えはあった。
でもやっぱり義務教育を修了しているので、そんなことはないってわかる。
じゃあいま、何が一番苦しいかって言ったら、母親の気持ちを考えることだよね。
言ってたんだよ、退職したらお父さんの車を車内泊できるように改造して、いろんなところ行こうねって。
俺のところにも旅行に来て・・・弟のところにも行って・・・いろんなところに行こうねって。
やべ少し涙出てきた。
抗がん剤は肉体の免疫を落とすので、人込みとかはそもそも避けなきゃいけない。
これがなかったら俺は今すぐ母ちゃんのところ行って安心させたいし安心したい。
親もいろいろなところに行って、不安はありながらも気晴らしにはなったと思う。
でもぜ~んぶできなくなっちゃった。
親が死ぬこと自体は、まぁ悲しいといえば悲しいけど、それは前から想定していた悲しみだからもう受け入れてる。
受け入れられないのは、やりたいことすらできないまま、とどまり続けているうちに何もできなくなってしまうこと。
その状況に母ちゃんが置かれていること。
その気持ちを想像しただけでめちゃめちゃ悲しくなるし、やりきれない気持ちでいっぱいになる。
不安でいっぱいの母ちゃんを思うだけで俺の気持ちも心細くなる。
親父も頑張っているし、母ちゃんも親父と結婚してよかったとまで言ってたけど、俺は母ちゃんに死んでほしくないよ・・・
彼女もまだ紹介してないし(まだいないから)、孫の顔も見せてないんだよ
4~5年以内にはこっちで家建てて親を呼ぶつもりだったんだよ
80くらいになったら(そろそろかな・・・?)なんて嫌な想像もしつつ親の死を受け入れると思ってたんだよ
なんでそんなに早いうちからなんだよ
本当になんでしか口にできない。
予想以上に叱咤激励いただいて、本当にありがたいと思う。
既に家族を亡くされた方や、現在進行形で闘病中の家族がいる方、さまざまな方からのコメントは非常に悲しかったが、また慰めにもなった。
悲しいというよりは、悲しみが伝わってきたというほうが正しいのかもしれない。
やっぱり誰の死でも、予想以上に速い別離は非常に悲しいものだと改めて思った。
昨日、思いきって母に病状のことを聞くことにした。
トリプルネガティブ乳がんと聞いてから、あまりにも怖くて病状のことを聞くのを避けていた節があったのは事実だ。
でも多くのコメントに(このままではいけない)と背中を押され、聞くことにした。
実は10/1からCT検査やMRI、追加で多くの検査を行っていたらしかった。
追加の検査を受けることになった際には、さすがに転移を覚悟していたらしく、気分の落ちようがすごかったと話していた。
結果は転移なしだった。
冗談抜きで、痛みや悲しみ以外の感情で泣くということを経験した。
でも冷静に考えれば安堵もできないんだよな、状況は好転したわけじゃなくて並行移動したままなんだから。
今日も仕事中にTNBC(トリプルネガティブ乳がん)について調べていた(許して)。
依然として今後も楽観できるような情報はなく、やはりというか、暗い思いになった。
それでも、コメントしていただいた方のおかげで、後悔しない選択をしていきたいと、そう思えるようにはなった。
まずは手紙を書きたいと思う。
この間手紙に関する映画を見たばかりだし、思いを伝えることは大事だなって思ったから。
コメントでもいただいたが、やはり父親もつらいようで酒の量が増えたらしい。
少し調べてはいるが、アルコールのがんへの影響は「確実」としている結果と、「影響あるかはわからんね」としている結果がある。
健康にもあまり良くないし、毎日飲むのは良くないんじゃないかな?とは思う。
参考になるかはわからないが、以下に勉強になった本を記録しておく。
同じような状況の人が少しでも気が楽になるように(気を楽にすることくらいしか他人にはできない)。
アマゾンのリンクしか貼っていないが、特に私自身に何か還元されるものでもないし、リンクトは別に調べて買っていただいても結構です。
がんに関する情報は虚実さまざまあり、当事者にとっては非常に選択に迷うと思われる。
確固としたエビデンスをもとに書かれた本を購入するのが一番確実と感じた。
そのため、以下には基本的に学会の名前で出している本や、がんセンターの院長が著者の本を挙げた。
この中の一つでも、わずかな情報でもあなたの救いになったら、私も救われる。
<非当事者として読む本>
・親ががんになったら読む本 主婦の友社 \1540
http://www.amazon.co.jp/dp/4074380153/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_G0dGFbYY3ME2H
・身近な人ががんになったときに役立つ知識 ダイヤモンド社 \1650
http://www.amazon.co.jp/dp/4478069212/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_S2dGFb0P29WM5
・国立がん研究センターの乳がんの本 小学館 \1980
http://www.amazon.co.jp/dp/4778037936/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_.3dGFbGX8B6NX
・患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2019年版 金原出版 \2540
http://www.amazon.co.jp/dp/4307203992/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_94dGFbJZ9EDN9
たまに粉瘤ができるから粉瘤の手術が給付金対象かそうでないかは保険に入る上で結構重要なわけ。
大学の時無知故に加入させられた共済は対象だったけどそうじゃない保険もあるらしいからいろいろ書類見て検討するじゃないですか。
保険屋の申し込み内容の詳細のPDF(文字検索できないクソが)に対象外手術として皮膚切開、異物除去、レーシックとか何個か書いてて粉瘤を取り除く手術はどれにも当たらない、よし大丈夫!と思うじゃん。(ここで良性腫瘍除去は対象外となってる保険もいっぱいあるのでそれは外す)
で、念のため「保険屋名+粉瘤」とかで検索してみるとさ、加入者向けの給付金手続きページに「給付金が出ない事例」として粉瘤の手術が載ってるの。
その保険屋の大体のプランの詳細PDF見ても載ってないのにいざ給付してもらお!ってなって時手続き方法見たら対象外です、とか意味わからなくない???本当に粉瘤の手術で金降りなかったから、嘘ついてんじゃん。言い逃れできないレベルの詐欺じゃん。
保険っていい制度なのにこういうずるいところあるから弱者を騙して金儲けしてるイメージがあるんだよね。そこのお前だよ👩❤️💋👩💋
時代が変わっていい方向に行っているとは全く思えない。時代が変わっているのでなく、情報社会でクレームを世界単位の音量にして叩きつけるという暴力による脅しに各個が怯えているにすぎない。こんなんでは内的な差別はどんどん膨れ上がる。表面だけ取り繕っても意味がない。まっったく。被害者が入れ替わるだけだ、減ってない。
黒人の声に黒人を当てないと差別とか、完全におかしな方向に行っている。騒がれるのが怖いのでおかしな対応をとる。良性腫瘍なのに臓器まるごと取るかのごとく。
最近あった兼近の笑いのブス理論も似ている。笑いが変わってるのではなく、あるアクションがあったときに(これうるさい奴が騒ぎそうだな…)があって笑えなくなってるにすぎない。まあバカ殿みたいなセクハラは昔からつまらないと思っていたが(志村は面白いのに)
同年代がん患者さんの情報発信がきっかけで、幸いなことにステージ0の超早期乳がんを発見したのがこの夏。
早期のがん患者は治療を終えそのままひっそりと日常に戻って行く人が多いのか、あまりインターネットに体験談も見当たらず…
この度約6ヶ月の治療を終えたので、簡単ではありますが自分の体験談もインターネットに漂流させてください。
出産直後は乳の生産が安定せず、両胸しこりだらけ(これはあるある)。
そして徐々に安定供給が始まり1年が経ち…そろそろ乳が枯れてくる時期にやってきても1箇所だけ残り続けるしこり。
丸というよりは、いびつな楕円形…?
触れて見た感じでは2センチくらい。
「ここだけ母乳が溜まりやすいのかな?なんか気になるな」と思いつつ、体調面での自覚症状は何もなし。
あと最大の難関は、自分が病院に行きたくても0歳児を預かってくれる先もなく…しこりに気づいてから半年はゆるやかに過ぎて行きました。
これまで、TVでピンクリボンの特集を見ても、芸能人が乳がんになったニュースを見ても、全部人ごとだと思ってました。
両親も健在。
でも、そんな私でもなっちゃうんですね…がんに。
しこりに気づいて半年が経ち、子が1歳になったので保育園に預けて復職。
その頃、同じ職業の30代子持ち女性の乳がん闘病記を読む機会がありました。
なんとなく「授乳中だから、関係ないだろう」で済ませていたしこりがまた気になり始めます。
「安心するために、乳腺科に検査に行っておくか」という軽い気持ちで
早めに会社を早退し病院を予約、保育園にお迎えに行くまでの1時間に検査に行きました。
過去に会社の健康診断で乳がん検診も受けたことがあり、エコー検査もマンモグラフィも受けたことがあったので、検査自体に特に不安はありませんでした。
(検索すると、よく「マンモは泣くくらい痛い」とか出てくるが、個人差あるのでビビってないでとりあえず検査には行って欲しい)
ホッとしたものの、「念のために精密検査受けますか?」と言われ、「まぁ安心するために受けとくか」くらいの気持ちで
悪性腫瘍だということがわかりました。
最終的な病理結果は以下。
あれよあれよという間に精密検査の日程が組まれ、手術日が決まり、手術決行。
ジェットコースターのような数カ月でした。
思えば、はじめに町医者に行って検査結果を待っている間が一番気持ちの谷底でした。
今、標準治療がすべて終わって当時の自分の心境に一問一答で答えて行くと
→ステージ1でも、5年生存率100%。2019年においては、早期の乳がんは治せる病です。信頼できる最新の統計データを見て一旦落ち着こう。
→医学的に、子に対して影響はないとエビデンスが出ているそうです。
→実際には、手術入院の5日間を除いては、通院しながら継続して働くことができました。焦って会社辞めないで!人事とか社労士さんに相談して!!
→テレビドラマの悲劇的な演出に毒されています…これは抗がん剤の副作用。乳がんの放射線治療では髪は抜けません。
→左胸に手術の傷はありますが、驚くことにサイズにほぼ左右差がありません。目立ちにくく仕上げてくれたそうです。先生ありがとう!医学ってすごい!
→トータルでかかった治療費は、半年間でだいたい40万円くらいでした(加入している健保で上限を超えた分はこのあと戻ってくるので、この半額以下になります)
身近に患者がいない人にとっては、先入観で「がん=治せない病気」だと思っている人も多いと思います。(私もそうでした)
正しい医学情報に触れましょう。しかも最新の。2000年代と2010年代でも標準治療の内容は変化しています。
私の場合は、夫が徹底的にここ最近のデータを調べ上げてエビデンス武装してくれたため心強かったです。
仕事をしていたから、がんのことを考えすぎずに生活できたと思います。
身近な例としての啓発も含めて、割と気軽に周囲の友人にカミングアウトしていたのですが、
友人がドン引きしてしまい変な空気になってしまったことが何回かありました。
相手も、わたしとどう接していいかわからなかったんだと思います。
そもそも「相手に自分が乳がんであることを伝えて、どうしたいのか?」を考えた方が良いなと感じました…。
子育て世代のみんなー!皮膚科、小児科、耳鼻科…子の通院行脚お疲れ様です!
自分の通院ってついつい後回しになるよね。わかる!
あとこれを読んでるパパさん、ママが検査に行くために会社を遅刻/早退して子供を見ていてくれると嬉しいです。
ひとまず一区切りということで。
驚くほど多くの人に読んでもらえて嬉しい!あたたかい言葉ありがとうございます。一点だけ補足。
【町医者はどうして見逃したのか?】
「曖昧な記述があってはいけない」と具体的な医学情報を端折った関係で、言葉足らずになってしまいました。
近所の乳腺科では「穿刺吸引細胞診」という検査を受けました。これは即日検査できる反面、取れる細胞も少ないので確定判断が難しいそうです。(ちなみに転院時、検体を大病院にも持ち込みましたがそちらでも「良性」との判断でした)
大病院では、局所麻酔をして更に多くの細胞を採取する「針生検」という検査を事前予約して行いました。
ステージ0で見つけるのも難しい段階のがんだったと思いますし、むしろ町医者の先生が適切に大病院へとご紹介してくれて大変感謝しております!先生ありがとう!!
元増田。「うつ病は心の風邪」っていうのが、「誰でも起きる可能性があります」宣伝フレーズだってことは分かるんだけど、「風邪」っていう言葉は「数日で治る、すぐ治る」っていう誤解を与えやすい。とにかく、「うつ病」っていうのは、とにかく時間を惜しまずじっくり取り組むべき病気なのに、そこを誤解させて広めてしまうと、むしろ逆効果なのでは?と、すら思える。
癌だって、多少遺伝はあるものの「誰にでも起きる可能性はある」ってことはみんな知っているんだから、「誰にでも起きる可能性がある」ってことを言いたいだけなら、むしろ実態に近い「癌」の方がいいと思う。生活に与える影響は、それぐらいでかい。それに、癌が不治の病だなんて今、みんな思ってないでしょ。良性腫瘍なら手術で直せる。
うつ病は「心の風邪」と言われるが、この言い方がかえって、「うつ病」に対する誤解を招いてしまっているように思う。そこで、提案する。
うつ病を「心の風邪」と呼ぶのはやめて、「心の癌」と呼ぶことにしよう。「風邪」よりも「癌」の方が、遥かに「うつ病」の実体に合っているからだ。
提案理由:以下の4点において、うつ病は、「風邪」よりも「癌」に近いと思われるため。
1・回復までの期間
「風邪」といわれたら、数日かどんなに長くても一週間あれば治ると思われている。
一方、「うつ病」は、治るまでに数ヶ月~数年かかる。まず、風邪よりずっと長期にわたる病気だと思わなければならない。「癌」の方が、むしろ適切な治療法さえあれば、回復までの期間が短いぐらいだと思う。
2・頻度(珍しさ)
うつ病が「心の風邪」と呼ばれている理由の一つが、この、発生頻度。珍しい病気ではないことを強調するために、「風邪」と呼んだのだろう。
だが、うつ病の生涯有病率(一生の間に一回はかかる確率)は10%程度。つまり、9割の人は、「うつ病」とは無縁で生きていけるということだ。一方、風邪と無縁な人というのは、まずいないことから、常識的に考えて、風邪の生涯有病率は90%を越えているのではなかろうか。
一方の「癌」は、風邪と比べたら、明らかに「誰でもかかる病気」ではない。つまり、明らかに風邪ほどには生涯有病率が高くない。「癌」の生涯有病率の値は、良性腫瘍・悪性腫瘍の区別や体の部位などによって、かなり値が変動すると思うが、風邪よりは「うつ病」のそれに近い値になるはずである。
3・働けるかどうか
多少病気があろうが、普通に働くことができれば生活への影響は小さいし、給料を払う側の企業としても安心していられる。
「うつ病」は、基本的に、半年~数年、働くことができないと考えてよい。
「風邪」は、よっぽどのことがない限り、生産性は落ちるものの病気になりながらでも働くことが可能である。また、仮に肺炎などを引き起こして入院するとしても、最大でも数ヶ月程度のものだろう。
「癌」は、軽度の場合を除き、病気になりながらでも働くことが可能ではないと考えられる。
以上より、生活への影響を考えた場合、「うつ病」は「風邪」よりも「癌」の方が近い。
4・死亡する可能性
「風邪」で死亡する可能性は、ほとんどないと言ってよい。
「癌」は、明らかに「風邪」よりは死亡する可能性が高い。