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はてなキーワード: 病気とは

2024-05-15

anond:20240514174139

3歳の子供が入院している

退院できるだろう病気だけど、退院できなくなることを想像するだけでつらい。

毎日お見舞いに行くけど、帰る時がつらい。お見舞いに行かない方がいいんじゃないかと思うくらい。よくお見舞いに来てもらえない子がいて、親は何を考えているんだみたいに言われるけど、行かない人の気持ちが少しわかった。

anond:20240515015813

この人が無事に結婚できるのか気になる。

子供が欲しいってことだと女性の年齢は30〜35才くらいを希望してるんだよね。

35才だと妊活的にギリギリ感あるけど、それでも7才も年下。それでいて理系院卒と話が合う知性と学歴の持ち主で、義両親が病気介護や世話が必要かもしれないことも飲み込める人。

子供を産める若さを最優先するなら、他のいろんな点を妥協しないと相手が見つからないままズルズル行きそうな気がする。

無事に結婚できたらまた報告してほしい。

わ~い

もう20代後半なのに、未だに毎日のように親のこと考えてしまう。もはや何が許せないのかもよく覚えていないのに、いちいち許せなくて、いちいち許せない自分のことが一番許せない、何が許せないか覚えてないのに!!(笑)

父親は私が中学生の途中頃から精神疾患を患ったらしく、そこからほとんど無職だったように思う。それまでは仕事しかしていなくてほぼ家にいなかった人だったので、知らん人が突然家にずっといる感覚(今も)。

父親は毎晩アルコールを飲み、基本的に毎晩記憶をなくしていた。夜に私たちが何を言っても覚えてなくて、「そんなこときいてない!なんで大事なこと言わないんだ!」と怒ることもあれば、もちろんどんなひどいことを私たちに言っても覚えていないので、まさに無敵。とりあえず機嫌で食卓支配するようなタイプ父親母親も仲が悪いので、私はおうちではとにかく「子はかすがい」労働。二人がリビングにいる間は険悪にならないように、父が機嫌を損ねないようにニコニコと楽しく会話を回して、できるだけ2人を2人きりにしないようにして、母親ふたりの時は父親愚痴をいっぱいきいてあげていた。えらい!

家はずっと不安場所だったけど、特に自分が寝た(ということになっている)後の時間が恐怖だった。親が共謀して(?日本語おかしいのはわかってるけど一番しっくりくる単語を使う)私を嫌っているという確信をもっていたので、私が寝た後に父親母親リビングで話していると、悪口を言われていないか確認しなければならなかった。あとはいつか母親が私を捨てて出ていってしまうかもしれない、それが発生するなら深夜だろう、と思っていたので、とにかく夜の物音を超警戒する必要があった。あとは、よく分からないことがいっぱいあって不安だったから(父親病気の詳細とか、ちらっと耳にしたギャンブル投資かで負けて作った大き目の借金?のこととか、なんにも教えてもらえなかった)、大人たちの秘密をなんとしてでも盗み聞きしなければいけなかった。そんないろんな動機があって、寝たことになっている時間のあとは、心臓バクバクさせながら息を押し殺して階段の途中に座ったり、床に耳押し付けたりして、必死に親の会話をきいていた。一番不安時間だったけど、今日悪口言ってなさそう、母親もでていかなそう、と安心を得られる時間でもあった。

父親と上手くいかないことがある度、母親には「まああの人は病気からしょうがないんだ」と言われたし、父親にも「俺は病気からむにゃむにゃ」と言われ暮らしてきたが、「じゃあ父親の「本当の性格」部分はどこなの、、、?」とずっと疑問である。前述したとおり、私は「病気」になってから父親しか知らないので、どこから病気仕業で、どこまでが「性格」なのかわからない。そこで「病気なんだからしょうがない」と言われると、もう私には心の中で怒ることさえ許されていなくて絶望病気父親の症状を受け入れない私は病気理解がなく、心が狭い悪人なのである。まあそもそもこんなことを考えていると、じゃあ「本当の性格」部分が悪だった場合は親を恨んでもいいと思っているってコト!?それってそもそもいいんデスカ!?とも思って結局私の思考が悪いし、まあとにもとにかく相手病気からこんなことを思っている時点で私が悪いのはずっと知っている。すみませんでした。本当はそんなことないよとずっと誰かに言ってもらいたいのかもしれない私はマジで極悪。(本当にそんなことなくないのは知っているので本当にそういうことは言わないでいいです。)病気父親イライラする時点で私の許されなさは確定している。心の狭い悪人であることが人生の早めの段階で確定してしまっている。アーメン。と、自分に対しては本当に事実悪人だと思うけど、これを口に出してしまうと、同じ境遇で同じ気持ちの人まで否定してしまうことになってしまうなと思うので、そんなことないよ、と言ってあげたい。きっとそんなことないよ~!

そんな居心地の悪い家だからもちろんずっと家を出たかったけど、私が家を出たら親のどちらかがどちらかを殺す殺人事件が起こるかもしれないと割と真剣に思っていたし、あの父親母親だけに託すなんて、自分けが幸せになって親を見捨てているみたいで申し訳なくて、大学でも社会人でも実家を出ることが出来なかった。というと責任感あるいい子っぽく聞こえるけど、罪悪感と責任から逃れたかっただけ(というまたまた悪人なところがでてしまっている理由)!実家を出ようと思ったタイミングは何度もあったけど、私が実家をでたことにより発生しうるありとあらゆる可能性(離婚、別居、殺人事件母親が病む、父親もっと病む、など)に対して責任を取る覚悟が持てなかった。実家が持ち家であれば適当に遠くに進学/就職して「やむを得ず」実家を出ることでその「責任と罪悪感」を回避するムーブ可能だったと思いますが、実家東京の身軽な賃貸(どこまでもゾンビのように着いてくる)のわたしにとっては、家を出ることの理由は「私が家を出たいから」しか基本的にありえず、つまり、その決断によりなにかが起きた場合、それは全て私の家を出たいというエゴのせいなのであるから、その決断をするためにはその責任を取り、罪悪感に耐える覚悟を決める必要があった。この覚悟は何年かけても全然まらなかったし、結局諦めた。諦めて、シンプル海外に逃げた!海外に行っちゃえば、私は「家を出たいから家を出る」のではなくあくまで、「『海外に住みたいから』『やむを得ず』家を出る」だけであって、別に家族を捨てたことにはならず、罪悪感から逃れつつ家をでれる、唯一の選択肢だ!と思った。他人に対してというより、家族と、なにより自分に対して正当な言い訳がつく。さすがに海外まで着いてこられることはないし!!天才である

いまは海外自分で家を借りて住んで、自分の心の安全自分で守れる環境を手に入れることができた。でもどこか満たされなくて、結局こうやってブツブツ言っている。今の「今」は確かに素晴らしくて、もう追加で傷つくことはないけれど、結局それは過去にもうついた傷まで癒してくれるわけじゃないんだな、と最近気づいた。わたし別に、うざい父が悲しかったわけではなく、うざい父から守ってくれない母(結局自分と父の方が私より大事自分>父>私)が悲しかったわけでもなく、ず~っと愛されてないなと感じて暮らしてきたのがすごく悲しかったんだなと気づいてきた。愛しているひとに面と向かって自分の死をちらつかせたりするのかな、愛している人に迷惑をかけていると知ったらお酒せめて一杯くらい減らせないのかな、あんなにしょっちゅう家出するかな、ぜんぶ「しょうがない」のかな、私よりお酒大事なのはしょうがない」のかな。愛している人が理不尽にキレられているのをみたときって「かわいそう」だけいうのかな、え「かわいそう」って感想でてくる?私は死ぬときは大好きな友達ケアなんてさせないし、お酒のん迷惑もかけないし、愛している人が傷ついていたら一緒に怒って、私は君のこと大事に思っているからね~って伝えてあげるんだからね。せめて、わたしわたしのつらさとがんばりを、誰かに知ってほしかったし、あわよくばちょっとくらい褒めてほしかった。特に、それをいちばんしてほしい人にしてもらえたら、それで良かったんだよ~。

といっても、私は虐待されていたわけでもないし、大学卒業までお金出してもらったし、もっと大変な心身の「ケア」をしていたひとたちみたいな苦労をしているわけでもないし、本当に、これで謎に辛がっているのは私のせいだと、本当に心の奥底からちゃんと知っていますすみません。でも、この辛さが自分性格の悪さに起因するものだとしても、辛いと感じた/ていること自体事実であることは自分で認めないと、先に進めないのかなという気もする。うまく言えないけど。

唐突に終わり。こんなポエムしまっておけばいいんだけど、しまっておくべきなんだけど、結局、だれかに聞いてもらいたい気持ちになってしまった、やっぱりダメ人間特におちはないのですが、私と同じような悪人がもしいたら、私たちはやっぱり悪人だけど、あなたけが悪人なわけではないんですよと伝わったらうれしいです。というのは嘘で(悪人なので)、これを書くことで私だけが悪人なわけではないことを知れたらいいなと思いました。だから共感した人がもしいたらどうにかしておしえてね。もう2桁年こんなことを考え続けて、はじめて文章にできて結構すっきりしたかも!すごい!気持ち文章にできるって大きな進歩だ、すこし元気になった、あしたもがんばろ~。

増田のみんな、結婚したくなった理由を教えて!

非モテだったこともあって、結婚しないままダラダラ過ごしてきたけど、急に結婚したくなってラストチャンスかもしれないと思って婚活を始めている。

スペック

42歳 / 165cm / 60kg / 理系院卒 / IT企業勤務 / 年収700万円

婚活を始めた理由

婚活の状況

2024-05-14

心配性すぎて気持ち悪くなる

何でもかんでも心配なっちゃって、ひょっとしたらこの痛みは病気なんじゃ???って調べてどんどん泥沼になったり、

ちょっと手伝ってほしい仕事振られただけで、これからどんどん仕事増やされるんじゃないかとか心配になったり

子供の頃から心配性だったけど、最近特に酷いんだ・・・

anond:20240514154421

1.50肩で背中がうまくあらえていない

2.洗濯機ゴミ取りネット放置しておりシャツに埃汚れがのこっている

3.ブラジャーが古くて金具が尖ってきた

4.一本の毛穴から3本の産毛が生える病気ガムテープに寝転がるしかないのだ

anond:20240514145500

だとしても「ちゃんと述べている条件」に健康であることって書いてないか病気持っててもいいんでしょ

anond:20240514145422

身の程わきまえずに破滅したり借金するクズギャンブル趣味じゃなくて病気っていうんだよ

本当に子供日本の宝なのか?

外国で働いていた知人のお子さんが大病を患って帰国することになった。

外国治療費は高い。

そりゃ国民健康保険のある日本で治したいよな。親のサポートもあるし。

お子さんは、小中学校日本税金無料で通い、高校補助金が出て(これもそのうち無償化するだろうが)、大学留学し、現地で就職した。

病気が治ったら、すぐ外国に戻るそうだ。

今の親は子供積極的外国語を学ばせているし、実際子供語学力も高い。

からこのお子さんだけじゃない。

日本税金学校に行き、働いて金使うのも納税するのも外国病気になれば治療日本、そんな若者が増えてるんじゃないか

日本みたいな未来のない国、出られるなら出たいだろ、若者ならなおさら

子供日本国籍のままなら、親が税金免除や各種申請・支払いをしておけば、帰国した時ある程度日本人と同じサービスを受けられそうだ。

高齢になって外国生活不安になり、帰国する日本人の話もよく聞く。

日本は働けなくなると帰ってくる場所なのか? 聖母たちのララバイか?

凄まじい倦怠感

連休から少し憂鬱な感じだったけど

連休あけたら更に憂鬱が深まった

 

なんかゲームも楽しくないし、筋トレも体が怠すぎてやる気にならない

膝が痛いせいか

連休中は毎日ナニするぐらい元気だったのに、あけてからそんな元気ないぐらいだるい

なんかの病気

40代になったせい?

anond:20240514010250

他責思考やろなぁ。

家族悪口言って注目集めようとか病気やでホンマ。

2024-05-13

女性経験を持ってない怖さ

新しい知り合いに言いたいこと。

アセクシャルってわけじゃないんでしょ。

女性が好きなのに、どうして女性経験を持たなかったの。

なんで特定性別を(好きな性別を!)遠ざけてきたの。

女性文化に歩み寄って、自分と同格の人間として認めれば

相手に合わせようとしてれば、心を開けたはず。

なのにどうして自分人生から女性排除してきたの。

病気とか、なにか特別事情があったのかもしれない。

だけど確認できない。

女性を見下してる人の確率が怖くて。

病院に行けば病気であることが確定してしまうが、病院いかなければ病気である健康であるか重ね合わさねの状態でどちらであるか確定しないため、心穏やかに過ごすことができる

このようなライフハックシュレーディンガーの猫と呼ぶ

anond:20240513191504

病気が怖いなら絶対病気にならないように鍛えなよ

anond:20240513111546

普通に精神的な病気では

なんでお医者さん連れてってあげないの

anond:20240510163027

しょうもな。

機械系の男子大学生は、技術が好きでそれを一生の仕事にするために機械系を専攻するんだよ。

技術職だぞ。上司がおじさんとか同期の性別とか勤務地とか関係ない。

技術自分の才能を生かす仕事だ。

メーカーは安定してるからなんて理由機械を専攻した奴なんか、男でもすぐに落ちこぼれるよ。

安定なんか求めず、世界で闘える技術力を磨くためにつねに切磋琢磨する仕事だ。

技術力があれば、転職も楽だし、休職後の復職もすぐにできる。

職人志向でなければプロマネだって引く手あまただ。

この文章からは、責任を引き受ける覚悟がまるで感じられない。

男だから出世するんじゃない。多くの男は責任を引き受ける覚悟を決めているか役職を与えられるんだ。

病気や家庭の事情長期間仕事を離れた男性技術者は大勢いる。

彼らがどのように職場復帰したか見てみれば、技術系の会社で女が不利だなんて考えは甘えでしかないとわかるだろ。

腕が痛えんだ

二の腕が痛み出して大体一ヶ月。朝目覚めるたびに少しずつ痛みが鋭くなってきてめちゃ怖い。

これは何を原因としたどういう痛みなのかよく分からず、ストレッチをするにも痛い。痛いのは嫌だ。

加齢によるなんか、四十肩とかそういうものなのだろうか。名称的には十年くらい猶予があるはずなんだが。

もっと放置したら治ってこないものだろうか。そうやって一ヶ月放置して今先月より明らか痛いんだからさっさとどこかへ行くべきなんだけど行きつけの整体マッサージ店もないのでまず良さげなところを探して予約を入れるところからやらないといけない。出不精が痛みに襲われてんだからいつもの倍増しで動かないに決まってるだろ。

そもそも整形外科なのか?整体か?マッサージ店か?どこに行けば楽になれるんだろうか。全部そこそこに値が張るものから慎重になってしまう。

何かもっとかい病気になったときにもこうやって手遅れにするんだろうな。そんな気がする。取り返しがつきそうなタイミングで痛い目見ていこう。

いやもう見てる。今。大人しく病院探そう。

追加

コメント見てびびって病院行ったら関節炎だって四十肩だよ。時代先取りしちゃったよ。

湿布貼ってなるべくストレッチしろって。まだ若いんだからそれで大体よくなるからねって励まされた。ちょっと恥ずかしい。

ただ診断が確定したらすごく安心した。コメントくれた人たちありがとうございました。運動します。

やむを得ずコロナワクチン打てなかった奴いないか

コロナが起こった時に引きこもっててその後ドタバタしてる間に接種券を紛失し

統合失調症と診断され生活保護を受けいまに至るまでワクチンを打ててない

ワクチンが有料なのはいいとして正直言っていまだに病院に見てもらう手続きがわからない

これって仕方ないよな?

毎晩エビリファイを飲むノリで打てるなら私だってワクチンを打ちたかったけどこういう病気で症状だもん

ワクチン以外にもやりたくてできないこといっぱいある

反ワク以外に事情があって打ててない仲間いないか

2024-05-12

楽しいゲームを前にして女叩きしかやることがないのか・・・。」

hisawooo

存在しない「逆だったら怒ってる女」「ただの布とかいってる女」を錬成し、勝手に吹き上がってるのを見るとため息が出る。

楽しいゲームを前にして女叩きしかやることがないのか・・・

2024/05/12

https://b.hatena.ne.jp/entry/4753320369810434400/comment/hisawooo

賛同と非賛同

賛同する部分

1.「存在しない」が「まだ存在していない」という意味ならばそれは確かに

  想定上のフェミニストの行動に憤るという思考パターンは良くない。

  うっとおしいし急速にきちがいになりそう。

  

2.関係ない話題でもすぐ「自分がいつも戦ってる相手」の話を始める奴単純にうっとおしいし当人も不幸そう。

  別にアンフェ叩きじゃなくてウヨサヨ平等に言える。海外の悪いニュースコメ欄で必ず日本叩き始めるサヨはうっとおしいし当人病気

  

賛同できない部分

1.「存在しない」が「そんなんで怒る女は存在しない」という意味なら、それはウソ

  それなりの声のボリュームで大騒ぎする層が必ず現れると思う。

    

    

感想 

書きながら自分で疑問を持った。

「この人に賛成する部分は沢山あるし賛成の方が大きいのになんで一言書きたくなったんだろう?」

って。

 

InvisibleStar

バニーガールに入れ込んだ男が借金を重ねマグロ漁船に送り込まれゲームを皆笑って見てるわけだが、

これがホストに入れ込んだ女が借金を重ね風俗店に送り込まれゲームだと怒られが発生しそうだよな

2024/05/12 

hisawooo氏が批判してるコメントはたぶんこれなんだけど

これ「女が怒る」とか言ってないんだよね。というか誰が怒るとすら言ってない。

 

あいわゆるジェンダークレーマー的なムーブメントの話をしているのだと思うけどね。

からこれに対して自分がhisawooo氏的な方向の苦言をするなら

楽しいゲームを前にして”ジェンダークレーム叩き”しかやることがないのか・・・。」または

楽しいゲームを前にして”ラディカルフミニスト叩き”しかやることがないのか・・・。」とかに

なると思う。

   

でもhisawooo氏はInvisibleStar氏が一ミリも言ってない「女叩き」にすり替えたんだよね。

から「hisawooo氏は中立を装ったフェミニズム側なのでは?」「一部のフェミニズムへ抗議をミソジニーすり替え封殺を試みる動きなのでは?」

といった小さな疑問が起きて心の喉に引っ掛かった。

…ということが書いてるうちにわかりました。

  

実際hisawooo氏が日頃どういうスタンスかは知らない。InvisibleStar氏についても同じ。

詩とか俳句短歌について思うことメモ

もう人生の折り返し点をすぎて久しい。目を通す文字は、仕事書類ばかりとなった昨今。

でも小学校高学年から中学生にかけての頃に、文学少女に憧れた時期があった。

書店の奥のほうにいっては新潮文庫コーナーで、適当に数冊手に取っては解説に目を通したりしていた。

まれて初めて自分で買った詩集は、井上靖詩集だった。小学校5年生か6年生の頃だと思う。

頁を開いたとき、これは詩なの?というのが最初感想だった。普通に文章だったからだ。

調べてみると、井上靖の詩は、散文詩という形式らしい。なにが自分の知っている詩と違うのだろうというところで

「韻」という言葉もその時初めて知った。

井上靖詩集を手に取ったのは、国語教科書に載っている著者の本でなるべく読みやすそうなものを探したからだった。

というわけで、あすなろ物語のついでに手にしたのが、人生最初詩集だった。

小中学生の頃、国語の授業で、詩や短歌に少し関心をもった私は、韻を踏む、という作法が苦手だった。

季語などルールがあったり、韻で楽しめなければならない、みたいなもの短歌俳句だとすると、ちょっと縁がないなと。

特に覚えているのは、中学校の時習った在原業平短歌に、かきつばたを詠みこんだものがあるが、韻だけでなく、言葉ニュアンスにいろいろな仕掛けを作らないと詩として成立しないのかと思うと到底自分には向いてないジャンルだった。しかし、そうはいっても、短い言葉で何かを表現してみたいという思いは消えず、ひそかに詩集をつくって引き出しの奥底にいれていた。


井上靖の詩のなかに

幼少の頃、川辺の石段の下で手を洗っているとき不意に石鹸が手元を離れ、深みに落ちていったという情景の詩があった。その喪失感をその後の人生でも刻まれているという内容だった。これなら自分でも書けるかもしれない、と思った。

自分世界表現の仕方や詩の味わい方を学べたのも井上靖の詩の影響が大きかった。

例えば、雪という詩がある。


 ―― 雪が降って来た。

 ―― 鉛筆の字が濃くなった。

 こういう二行の少年の詩を読んだことがある。

 十何年も昔のこと、『キリン』という童詩雑誌

 みつけた詩だ。雪が降って来ると、

 私はいつもこの詩のことを思い出す。

 ああ、いま、小学校教室という教室で、

 子供たちの書く鉛筆の字が濃くなりつつあるのだ、と。

 この思いはちょっと類のないほど豊饒で冷厳だ。

 勤勉、真摯調和

 そんなものともどこかで関係を持っている。

井上靖詩集運河」より

中学生の私は、なるほどと思った。

詩というのは、雪が降って鉛筆の字が濃くなったという描写やその言葉なかにあるのではなくて、物語は書かれてない背景のなかにあるのだなと。

鉛筆の字という描写だけだったら、だから何?という感想しかない。しかし、鉛筆を持つ誰かの表情を想像し、その背景を想像して足してあげることで一枚の絵になる。

井上靖の次に手に取った詩集もよく覚えている。

武者小路実篤だった。やぱり散文詩だった。

当時、大好きだった先輩が「友情」を読んで感動したといっていたので、友情ともう一冊詩集を手に取った。その後しばらくして、私の失言が原因で先輩は私からフェイドアウトしていった(つまりフラれた)ので文学をダシに先輩と仲良くなろうという作戦は失敗した。しかし、武者小路実篤の詩はそんな私をなぐさめる言葉にあふれていた。

いじけて 他人にすかれるよりは 欠伸(あくび)して他人に嫌われる也 夏の日。 嫌う奴には嫌われて わかる人にはわかってもらえる 気らくさ。


ほどなくして、種田山頭火という自由律俳句というジャンルを知った。

山頭火面白い普通俳句じゃないところがいい。規律から解放されるってすばらしいことだと。

定型詩嫌いな私にとっては、ある意味で、俳句短歌エントリーポイントとなって、

新聞の俳壇や短歌欄に時々目をやるようになった。

いわばお勝手からこっそり入門したような形だ。

しか俳句は、季語の煩わしさにどうしてもなじめず、自分には遠い世界のままだった。

いつしか手にしていたのは、興津要解説する江戸川柳 誹風柳多留だった。古典落語にはまり始めた時期だった。

剣菱という酒を飲むことを江戸時代の人が剣菱る(けんびる)と言っていた、など、現代言語感覚と近い、興味深いことがいろいろと書かれていた。

エロい川柳結構好きだった。今でいうサブカルチャーだ。

その後は巴毎晩組み敷かれ

木曽義仲の元を離れ、和田義盛に見初められ身柄を預けられた巴御前、ネトラレ系の元祖ともいうべき味わい。思春期の私はこうした江戸時代川柳妄想たくましく想像し、手が動いた。五七五だったら、こっちの世界のほうが楽しい

一方、短歌のほうは、というと、当時の朝日歌壇は毎週とても楽しみにしていた。

俵万智サラダ記念日ベストセラーになったからというのとは全く関係なく、プロではなく、市井のいろいろな人が短歌を詠んでいるということが興味深かった。

例えば、こんな一首。

わが胸にリンチに死にし友らいて雪折れの枝叫び居るなり

あさま山荘事件を起こした連合赤軍幹部坂口弘収監中の東京拘置所から毎週のように短歌朝日歌壇投稿していた頃だ。

朝日歌壇では他にも穂村弘がいた。短歌表現する世界の幅広さを朝日歌壇で知った。

そして渡辺松男太田美和が常連投稿者として名を連ねていた。

風花って知っています

さよならも言わず別れた陸橋の上

渡辺松男太田美和は実社会で互いに関係があるわけではなく、それぞれの思いを歌に込めていたのだと思うけど、なぜか不思議と互いに呼応し合うものがあった。これは当時の歌壇リアルにみていた人にしかからないことだけど。雨の森や樹々など独特の世界観を表現する渡辺松男に対して、雨の日に部屋にこもれば憂鬱発酵すると詠んだりする太田美和。

生活で恋をしていた私は太田美和の言葉自分を重ね合わせた。


でもこのころが私の文学少女期のおわりだった。

大学卒業したものの、就職できずに苦しむ時期がやってきた。就職氷河期というやつだ。

生活が一変した。

書店で立ち寄るのは、奥の文庫コーナーではなく、店の前の新刊コーナーであり、資格取得のコーナーだった。

購読紙も朝日新聞から日経新聞に代わり、東洋経済となった。

世の中からどんどんと取り残されてゆく焦りでいっぱりになっていた。

山頭火武者小路実篤もへったくりもない、そんなことより面接資格だ!という日々。

就職が決まってからは、病気になったら人生終わりだし、干されたら終わり。もう一歩先に、もう一歩とただひたすら走り、走らされる人生が始まった。

たまに思い出しては、現代短歌最近の潮流を知りたくなって、枡野浩一の本を手に取ってみたりはしたものの、ピンとこなかった。

若い頃あれほど好きだった渡辺松男も改めて著作をみると作風が変わったのかと思うほど、何一つ言葉にくすぐられることなく、不感症になっていた。変わったのは自分のほうだ。


それから数十年、あるとき気が付くと、新しい家族が増え、家が建ち、旅行などしている。

そういえば何十年も詩や短歌を目にしていない。寺山修司の本は引っ越しのどさくさでどこかにいってしまっていた。

思春期のことを遠く思い出すようになった。実家の部屋の引き出しにはまだヘンな自作ポエム集が眠ってるはずだ・・。自分死ぬ前にはなんとしても奪取してこないといけない。

中年になっていいかげん自分限界を悟って、ふっと一息いれた、という形だ。

ふと思い出すのが、最初に買った井上靖詩集

 ―― 雪が降って来た。

 ―― 鉛筆の字が濃くなった。

この二行の子供の詩を、何十年も経って思い出す井上靖感覚がとてもよくわかるようになった。


これは人生の楽しみを食に見出して、ワインをたしなむようになってから思ったことでもある。

詩を楽しむということとワインを楽しむことには、ひとつ共通点がある。

どちらもウンチク語ってめんどくさい奴がいる、という意味じゃない。

鉛筆の字が濃くなる、という情景として、勤勉で真摯子供の姿を思い浮かべる、という

文として書かれていることと、書かれていない想像の背景の補完的な関係は、ワイン食事、一緒に食事するひととの関係によく似ている。

ワインの味や香りは、それだけで勿論、それぞれのワインに特徴があるし、品種ビンテージ気候土壌などさまざまな情報がある。

しかワインのおいしさを決めるのはそれだけではない。過去に飲んだ記憶とか、一緒に食べているもの、そしてそのとき話題、体調などに大きく左右される。

だって同じことで、喉が渇いているときの一杯と会議中にやり込められているときの一杯は全然違うはずだ。

マリアージュという言葉があるように、ワイン一種調味料として機能するため、食べ合わせ重要だ。

またワインプロファイル情報あるかないかも味を左右する。

ブラインドで呑むワインはどんな高級ワインだろうが、初見ワインしかない。ワインの特徴まではわかってもそこまでだ。

逆に偽の情報表現かに補完してしまえば、コンビニ販売しているワインを高級ワインと偽って出してもたいていの者には気が付かれないだろう。

ワインを色やら香り、余韻など物理的に因数分解した表現ができても、美味しさは客観的規律として表現することはできない。

詩も同じだと思う。規律ばかりを語るひとがあまりにも多い。本居宣長には悪いけれど、歌をつくるのは道だとしても楽しむのは道じゃないと思うんだよね。

井上靖が「小学校教室という教室で、子供たちの書く鉛筆の字が濃くなりつつあるのだ、と。この思いはちょっと類のないほど豊饒で冷厳だ。」というとき井上靖にとってその詩に初めて出会ってからの何十年間が効いてくる。井上靖は詩は規律ではなく、詩との出会い方だと教えてくれた人だ。

その情景を自分のなかでセットできるかどうかは、鑑賞眼の問題ではない。

どちらかというと、そのような情景がセットされてしまう、長年の思いの蓄積、その詩と出会ったときメンタル、いわば偶然の力だと思う。

渡辺松男太田美和が並んで歌壇掲載されていたあの空気感にしても、あのとき限りのものだったのだろう。

失恋をして武者小路実篤の詩に慰めれられた思い出もそう。まさに一期一会

先ほど、卒業してから詩どころではなくなったと書いた。

そのとき自分が置かれれる状況やそれまでの経験によっては、詩に対して、鈍感になることだってあるのだ。


ところで、先日、Yahoo芸能ニュースをみていたら、TBSプレバトというバラエティー番組で、俳句を競う企画があって、ある芸人俳句先生から5点と酷評されたと報じていた。

お題は「文房具」で彼女が読んだのは

消しゴムが 白き水面に ボウフラを

というもの。作者は「頑張って勉強して、消しゴムを何回も消すと、消しカスがたくさん出る。それが白いノートにたくさん積もっていると、ボウフラのように見えるという句です」と意味説明したものの、腹が立つ、とまで評者先生にののしられている。

ちょっと間抜けた感じはするものの、正直、なんでそこまで素人俳句酷評されなければならないか理解できなかった。だが、番組演出脚本としてはそれがオチなのだろう。

演出もさることながら、これは、他の出演者俳句が以下のようなものだったことも影響しているように思えた。

迎え梅雨 紙端に滲む 友の文字

虹の下 クレヨンの箱 踊り出す

天王山 黒ずむ袖に 薄暑光

薫風や 隣の君と 教科書

こんなふうに優等生を気取った俳句がずらりと来たら、それは「お約束」として、こき下ろすしかないのかもしれない。

バラエティー番組のなかで俳句を味わうということはつまり、こういうことなのだ。その芸人に対するイメージ作品クオリティが補完されてしまうのだ。

しかし、この句が仮にお笑い芸人ではなく、どこかの学校児童生徒が作ったものであったとしたらどうだろう。

消しゴムをかける姿は、情景としては授業中であることを示唆している。5月番組文房具からまだ気持ちフレッシュだ。だけどがんばろうという気持ちは長続きしない時期でもある。

ぼうふらにみえるほど消しゴムをかけるくらいだから、授業中、何度も消していて、その間、ノートをとる手が止まることになっただろう。

それでも授業はお構いなしに進んでいく。溜まってゆく消しごむのカスからは、授業についていく焦りとともに、生徒のひたむきさ、間違って消すことが多い生徒のどんくささも垣間見られる。

いかげん疲れたかもしれない。めんどくさいと思ったかもしれない。

一方で白い水面(ノート隠喩)は、清潔さや純粋さを象徴している。

ふと手を止めた瞬間に、そこにボウフラがいるようにみえた、というのは、一瞬立ち止まってボウフラ?などとくだらないことを想像してしまった自分の不純さや切れた集中力で抜けてしまった気力(投げ槍感)との鋭い対比となっている。

と、このように解釈すれば、俳句としてむしろ「ボウフラを」で間抜けた形で止めた意味が出てくる。そこから先は、苦笑いなのだ

ボウフラを季語と認めるかどうかはわからない。しかし、純粋に詩としてみれば、消しゴムとボウフラという組み合わせは非常にユニークだ。

また、どんくさいもの弱者がボウフラというノート上のより小さい存在視線フォーカスする、という手法小林一茶方法とも通じるところがある。

番組の評者は、この芸人俳句酷評したうえ、次のような添削をしたという。

しかすはボウフラみたい夏休み

夏休みかよ。口論の途中で勝手に話の前提を変えられたときのような不快感を覚える添削だった。消しかすって文房具じゃないし。

しかし、誰しも詩に対して鈍感になる、そういうことはある。端的にあれバラエティ番組からね。

ただ、私の場合、やっぱり俳句には縁遠いのだろうと思った。俳句がメインのカルチャーであろうとする、優等生を選ぼうとする、そのいやらしさも嫌だ。上品そうな季語を競うかのような世界一種ルッキズムだ。夏休みかいって勝手おめかしさせようとするんじゃねーよ。

そういうところがまさに、かつて私が川柳などのサブカルに引き寄せられるひとつ動機だった。ボウフラにシンパシーを感じる感受性は恐らくはかつて親しんでいた落語川柳で身につけたものだろうからゆりやん一句を悪くないと思うのは邪心かもしれない。そもそも番組ADがテキトーにつくりましたってオチかもしれないんだけどね。

300円でおいしく飲めるワインもあれば、駄作でも楽しめる作品もある。そういうことだと思う。

anond:20240505130439

ツイートの内容が面白い人とかバズってる絵師2019年くらいに開設したアカウントが多いよな(作り直したかもしれんが)

逆にプロフィール病気羅列してたり、ソシャゲランクを羅列してる限界の奴ほど10選手のくせにフォロワークッソ少ない。でも投稿頻度は分刻み。

浪費恐怖症/節約依存症

もったいなくてお金が使えない。

拒食症ときカロリーが高いものを食べるのが怖くなる現象に近い感じ。肥満恐怖のようにお金を使うのが怖い。節約という行動嗜癖がもしあるなら自分はたぶんそれ。我ながら病気だと思う。

anond:20240512001319

逆にそうじゃないと真面目に考えているの?

 

障害病気があれば無法をしてもいいということにはならないし、犯罪行為迷惑行為粛々と法律に則り取り締まって欲しい

でも、まぁ、こういう人たちは、なんらかの医療的・社会的手助けが必要な人ってのは頭の片隅にあっていいよね

2024-05-11

ただ単に体や心がつらい、ではなく医者にほのめかさないといけない

医者はピンときたらこんな病気じゃね?とそれにこだわるから

正しい診断のためにはあらゆるほのめかしをしないといけない

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