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はてなキーワード: 順位戦とは

2020-07-19

2000年7月18日世代

anond:20200719101400

ここまで来たら羽生世代でとことん笑ってみよう。20年前までさかのぼっても全然動かないんだもの

年齢棋士
60加藤一二三A級/30位)
59
58
57
56
55
54
53
52中原誠(B1/17位)
51
50
49
48
47青野照市A級/31位)
46
45
44
43田中寅彦A級/40位)
42
41
40
39
38谷川浩司A級/2位)
37島朗A級/23位)
36
35塚田泰明(B2/18位)
34森下卓A級/8位)
33
32中川大輔B2/19位)
31
30佐藤康光A級/6位)先崎学A級/26位)
29羽生善治(A級/1位)藤井猛(B1/3位)森内俊之A級/4位)丸山忠久名人/5位)郷田真隆(B1/10位)
28深浦康市B2/9位)屋敷伸之C1/14位)
27木村一基C1/11位)野月浩貴(C2/20位)
26三浦弘行(B1/7位)行方尚史C1/15位)鈴木大介C1/16位)
25 堀口一史座(C1/13位)
24久保利明B2/12位)
23
22
21
20

渡辺明はこの時点でまだデビュー後3ヶ月】

タイトルホルダー

羽生善治(王位王座王将棋王:四冠の平常運転、直後に谷川から棋聖を奪取して五冠)谷川浩司棋聖:この直後無冠に)丸山忠久名人藤井猛竜王:やっぱり竜王といえば藤井

ベテラン

順位戦システム上、ベテランが上位クラスで奮闘と粘りを見せやすいという特性があります中原十六世名人は00年3月A級から陥落し引退も囁かれていたのですが引き続き順位戦にとどまり、むしろそれまで以上の自由な棋風に変貌しました。ただ、やはり競争は厳しく、この年度で田中と島が、その次の年度で加藤(とベテランではありませんが先崎も)が陥落し以後A級には復帰できませんでした(加藤の62歳A級は史上2位の高齢で実に見事なものです)

谷川浩司の奮闘

96年3月羽生の七冠独占を許した谷川ですが、その年のうちに羽生から竜王位を奪取、さらに9年には羽生から名人位も奪取し羽生より先に永世名人資格を取ります。98年には佐藤康光名人位、藤井猛竜王位を奪われてまた無冠になりますが99年に郷田真隆から規制位を奪取、上記の通りその棋聖位も1年で羽生に奪われるものの2年後の02年には40歳羽生から王位を奪取。分厚い羽生世代40歳で伍していく気迫と覚悟には、全盛期とはまた異なる谷川将棋の魅力として輝くものがありました。

2010年7月18日世代

anond:20200718090944

id:BigHopeClasicです(元増田ではない)

ブコメの中に「10年前はどうだったんだろう」というのがあったので、ちょうど10年前のを同じ基準レーティングトップ20+A級棋士)で作ってみました。

年齢別の方がわかりやすい面もあるのでそちら基準で(名前の横のカッコ内は順位戦クラスレーティング順位です)

年齢棋士
50高橋道雄(A級/31位)
49
48谷川浩司A級/15位)
47
46
45
44
43
42
41
40佐藤康光(B1/6位)
39羽生善治名人/1位)丸山忠久A級/4位)森内俊之A級/9位)藤井猛A級/12位)郷田真隆A級/14位)
38深浦康市(B1/7位)
37木村一基A級/18位)
36行方尚史(B1/16位)三浦弘行A級/17位)
35
34久保利明A級/2位)
33
32
31
30松尾歩(B1/11位)
29山崎隆之(B1/5位)
28阿久津主税B2/13位)
27
26渡辺明A級/3位)
25
24
23広瀬章人C1/8位)戸辺誠B2/10位)
22佐藤天彦(C2/20位)
21
20豊島将之C1/19位)

タイトルホルダー

この当時の七大タイトル保有者は次の通りです。

羽生善治名人棋聖王座三冠なので不調と半ばマジ気味にネタにされてた時代ですね)/深浦康市王位:ちょうどこの時期広瀬章人王位戦を戦い広瀬が初タイトルを獲得します)/渡辺明竜王:敵なしの6連覇中)/久保利明棋王王将

アラフィフ

十七世名人谷川については多くを語る必要もないですが、50歳でA級を堅持していた高橋道雄については説明を。

昭和55年度(1980年度)は、今とはシステムが違うとはいえ1年度で8人もの棋士が四段に昇段し、かつその中で5名ものタイトルホルダー(高橋道雄、中村修島朗南芳一塚田泰明)を輩出するという将棋史上でも空前のビンテージイヤーとなりました。そこでついた名前が「55年組」です。ただ、彼らとほぼ同じ年齢の谷川浩司は彼らより4年も早くプロ入りしていたためか「谷川浩司と同じ世代」というくくり方にはされることがありませんでした。この辺は「実年齢でくくるのか」「プロ入り年度でくくるのか」というくくり方で「羽生世代」と大きく異る部分ですね(ありていにいえば「くくる側の願望や思惑」が出るところでもあります)。

さて、谷川には及ばないもの17歳18歳で早々に四段昇段した他の4人と比べると、高橋は一歩遅れて20歳で四段昇段となりました。将棋界は面白いもので、このわずかな昇段年齢の差がその後のキャリアで大きな差を生むことが知られていますが、高橋は他の誰よりも早く23歳で初のタイトルを獲得し、そしてやや早枯れの傾向のあった同期たちの中では一人熟年まで力を保ち、48歳でA級に復帰し52歳までA級にとどまりました。「棋界における世代」の一挿話として特筆した次第です。

羽生世代ポスト羽生世代

「ここから10年経っても脱落者ほとんどいねーよ!」

いやもう、さすがに呆れるしかないですよね、森内こそ順位戦から撤退してフリークラス転籍しましたが、10年後の表から名前が消えたとはいえ行方はB1にとどまっています藤井猛B2でまだまだ力強さを見せています。この分厚さと力強さが、20歳年下の豊島世代まで重い蓋になったのがよくわかると思います

アラサー

この時点ですでに、松尾山崎・阿久津(と橋本崇載)の4人は「もう若くないぞ、そろそろ一花咲かせないとあまり時間の余裕がないぞ」と言われ始めていたはずです。とはいえ、この4人でタイトル獲得どころか挑戦に届いたのさえ山崎1人、A級昇級すらままならないことになるとはまださすがに予測されていませんでした(松尾山崎A級に上がれず、橋本は1回、阿久津は2回昇級したもののすべて1年でB1に送り返されています)。それでも山ちゃんを諦めない。

20代前半

上記の通り、この年のこの直後に広瀬が初タイトルを獲得するのですが、その翌年羽生に奪い取られてしまます(なお「魂を抜かれた」のはさらにその4年後になります)。

もちろん天彦、豊島渡辺に続く新鋭としてひとかたならぬ期待はありましたけど、初タイトルはともに28歳のときでした。広瀬も含め30歳手前で「実力と実績の均衡が取れて充実の盛りを迎えた」のですが、特に豊島についてはそれでも「遅れてしまった」感はあります

そして渡辺明孤独

というわけで、10年前にさかのぼってみると、「渡辺孤独」により見えてくる部分があるのではないでしょうか。というかむしろ谷川浩司孤独」のほうが浮かんでしまうのかもしれないなこれ、とここまで書いて思いました。

2020-07-02

ダブルブッキング

名古屋大学教育学部附属高等学校

前期中間試験 7/1~7/7


2020/07/01【王位戦・第1局1日目】木村一基王位vs藤井聡太七段

2020/07/02【王位戦・第1局2日目】木村一基王位vs藤井聡太七段

2020/07/06【順位戦橋本崇載八段vs藤井聡太七段

2020/07/09【棋聖戦・第3局】渡辺明三冠vs藤井聡太七段

2020/07/13【王位戦・第2局1日目】木村一基王位vs藤井聡太七段

2020/07/14【王位戦・第2局2日目】木村一基王位vs藤井聡太七段

2020/07/16【棋聖戦・第4局】渡辺明三冠vs藤井聡太七段

去年みたいに対局日調整してくれないのね

卒業大丈夫かしら

2020-06-29

みんなぶっ叩いては忘れていく

藤井くんフィーバー将棋がバズってるついでに

かつてスマホカンニングが疑われた三浦弘行九段について

騒動自体は、結局何の証拠もない言いがかりであることが明らかになり、きっかけを作った当事者はごめんなさいしてるわけだけど

納得しない連中が

「このあと成績が維持できるか見ないとわからねーだろ」

などと言っていた

あの時外野で騒いだ連中の多くは、どうせその後の成績など見ていないだろう

あれから三浦九段順位戦A級名人への挑戦権を争う10人のトップランカー)を維持し続けているよ

2020-06-20

藤井聡太七段と少年漫画展開と過密日程

17歳の俊英・藤井聡太七段が将棋8大タイトルの1つ「棋聖」への挑戦権を史上最年少で獲得し、更にその第1局を熱戦の末に制したことで史上最年少タイトル獲得への期待がにわかに高まっています

COVID-19の影響で藤井七段も他の棋士たち同様かなりの過密日程を強いられていますが、その直近対局予定がかなりアツいことになっているのでご紹介するべく筆を執りました。

棋士レーティングについて

2018年3月にレートトップ10入りを果たし、その後もトップ10を維持してきた藤井七段ですが、実は今年4月自身初の1位に浮上しています。今期は彼にとってレート1位で迎える初めてのシーズンとなります

将棋棋士ELOレーティング トップ102020/6/19)
順位棋士段位レート今年度増減前年同月比
1藤井聡太七段19622167
2渡辺明三冠棋王王将棋聖1941-6-35
3永瀬拓矢二冠(叡王王座1940866
4豊島将之竜王名人1935 77
5羽生善治九段186018-20
6千田翔太七段1848623
7斎藤慎太郎八段1822635
8菅井竜也八段1821-2910
9佐々木大地五段18091925
10木村一基王位1802107

レート1900台が4人もいるのはかなり珍しい気がします。

実際今の将棋界はこの上位4人を中心に回っていると言っても過言ではありません。

第91期棋聖

本戦トーナメント
2020/2/29 〇 vs 斎藤慎太郎七段(現A級八段)
2020/3/31 〇 vs 菅井竜也七段(現A級八段)
2020/6/2 〇 vs 佐藤天彦九段A級・前名人

一次予選・二次予選を勝ち上がった藤井七段は16人から成る決勝トーナメント進出斎藤七段・菅井七段を連破します。この2人はこの年の順位戦で全棋士上位10しか所属できない「A級」への昇級を果たした若手のトップ棋士たちです。

藤井七段は続く準決勝佐藤九段撃破。彼もA級棋士の1人であり、前「名人」保持者です。

本戦トーナメント決勝(挑戦者決定戦)
2020/6/4 〇 vs 永瀬拓矢二冠(B級1組・レート3位)

迎えた挑戦者決定戦では永瀬二冠と対決。

永瀬二冠はそのストイック研究姿勢から軍曹」の愛称で親しまれていましたが、最近複数タイトルを獲得したことで「中尉」に昇進したそうです。(二冠で中尉なのか…)

永瀬二冠はかつてabemaTV非公式戦「炎の七番勝負」で藤井四段(当時)に唯一の黒星をつけた強敵ですが、公式戦では初手合い。相掛かりから形勢不明の終盤戦を藤井七段が制し、初タイトル挑戦・タイトル挑戦最年少記録を更新しました。

番勝負タイトルマッチ
vs渡辺明三冠A級・レート2位)
2020/6/8 〇 第1局
2020/6/28 第2局

そして迎えた初のタイトルマッチ将棋タイトル戦は和服で対局に臨む慣習がありますが、挑戦決定から開幕まで4日しかなかった藤井七段はスーツ姿で対局。今期日程の過密ぶりを象徴しています

第1局は相矢倉(初タイトル戦の開幕局で相矢倉純文学!)。

混戦模様のまま突入した終盤戦で見事な読み切りを見せた藤井七段が先勝。初めてとは思えない落ち着きぶりです。きみほんとに17歳か…?

棋聖戦は五番勝負なので3先です。第2局は藤井七段の和服が間に合うそうで、加えて先手番の渡辺棋聖がどのような作戦を用意してくるのか楽しみです。

33竜王

ランキング戦3組 決勝
2020/6/20 対局中! vs 杉本昌隆八段(師匠

藤井七段の過密日程は続きます本日6月20日も対局中です。相手師匠杉本八段!

竜王戦は参加棋士が上位から1組~6組に分けられ、それぞれの上位棋士決勝トーナメント進出する仕組み。杉本vs藤井師弟対決は2018年3月以来2度目。勝った方が決勝トーナメント進出というビッグマッチです。

杉本八段も通算8期にわたって1組で戦った経験のある実力者とはいえ行方九段菅井八段ら強敵を破っての決勝進出は素晴らしい快挙です。

第61期王位

白組リーグ
2020/2/18 〇 vs 羽生善治九段
2020/3/20 〇 vs 上村亘五段
2020/3/24 〇 vs 菅井竜也八段
2020/4/10 〇 vs 稲葉陽八段
2020/6/13 〇 vs 阿部健治郎七段
5勝0敗 1位

王位戦は少し特殊な棋戦です。

予選を勝ち抜いた棋士たち(+シード棋士)は「紅組」「白組」の2組に分かれて総当たり戦を行い、各組の1位同士が挑戦権を懸けて戦います

予選を勝ち抜き白組リーグに参加した藤井七段は5戦全勝で1位。

一方、紅組リーグにも全勝で1位となった棋士がいました。それは…。

挑戦者決定戦
2020/6/23 vs 永瀬拓矢二冠(5勝0敗・紅組リーグ1位)

つい先日棋聖戦の挑戦権を争ったばかりの永瀬二冠です。

藤井七段は20日に上記竜王戦3組決勝、永瀬二冠は21日に叡王防衛戦第1局(vs 豊島竜王名人)を21日に戦った直後となります

双方過密日程の中、藤井七段の連続挑戦なるか、永瀬二冠がリターンマッチを制すか、期待がかかります

第79期順位

B級2組 1回戦
2020/6/25 vs 佐々木勇気七段(連勝記録ストッパー

更にその2日後、藤井七段は順位B級2組の1回戦に登場します。過密すぎる。

将棋最高峰タイトル名人」を目指す上で避けては通れない重要な戦い。相手佐々木勇気七段。ところでこの名前に見覚えありませんか?

記憶力の良い方ならピンと来たはずですが、佐々木七段(当時五段)はかつて藤井七段(当時四段)の連勝記録を29でストップした男です。そうです、あの眼力の強い男です。

お互い段位が七段となり、2度目の対局。藤井七段にとってはリターンマッチです。

そしてこの戦い、もう一つ見どころがあって…

第78期順位戦(前回)

C級1組(上位2名がB級2組へ昇級)
1位 10勝0敗 藤井聡太七段
2位 9勝1敗 佐々木勇気七段

前回の順位戦、藤井七段は10戦全勝でC級1組からB級2組へと昇級を果たしました。

C級1組からは上位2名が昇級できますが、その時に2位だったのが佐々木七段です。

こういう背景を踏まえると、藤井七段だけでなく、佐々木七段にとっても、ついでに将棋ファンにとってもアツい展開が期待できるのではないでしょうか。

竜王戦3組決勝、abemaTVで中継中!

サッカー将棋も突然過密日程で再開するから両方のファンとしてはめちゃくちゃ忙しい…。

ファンも忙しいですが最も負担がかかるのは当然競技者なので、競技者の皆さんが適切なケアを受けられるよう祈るばかりです。

杉本八段 vs 藤井七段の師弟対決が行われている竜王戦3組決勝の中継はこちら!師匠気合和服です!

なお、解説の1人に最年少タイトル挑戦記録を藤井七段に更新されたばかりの屋敷伸之九段がいらっしゃいます

https://abema.tv/now-on-air/shogi

Twitter

https://twitter.com/Shogi_ABEMA

以上、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

2020-06-08

チー牛と先崎九段

第66期順位戦 2008年3月3日に行われたA級最終局の一斉対局、所謂将棋界の一番長い日」での出来事

佐藤康光二冠が「勝てばA級残留」という一局でなんとか木村一基八段を下しA級残留を決めたわけだが、

終局直後に解説の先崎九段が対局場に乱入してきてTV中継されてるにもかかわらず

早口で「歩が足りるんだよ 歩が足りるんだよ」とまったく空気を読まないまま自分の読み筋を披露

「こいつ何やってだ」という目で先崎を見つめる佐藤康光、「B2風情がA級同士の対局に意見すんなよ」という視聴者からの声

(補足すると一応先崎九段の指摘は正しくて、木村八段の勝ち筋は確かにあった)

「チー牛」という単語を見るたび、早口自分の読み筋を必死披露する先崎九段を思い浮かべてしま

2020-04-19

ABEMAトナメ将棋界がお祭りになってる件

将棋AbemaTVトーナメントが先々週あたりから放送されているのだが、これが尋常でない面白さなである。ひねくれたファンが多い将棋ギャラリー界においても今のところ「収録順と放送順が違うのではないか」というぐらいの批判(なのか?)しかされていない。コロナで各棋戦が延期になり、みんなが家にいるという状況も手伝い、将棋界ではもはやこれを観ていないと人権が確保されないところまで盛り上がっている。しかし世情が影響しているとはいえ、この盛り上がりはトーナメント自体がとんでもなく面白いという理由を抜きにしては語れない。以下では、何がそんなに面白いのかを非常に偏った視点から解説する。

AbemaTVトーナメントとは

持ち時間5分+一手ごとに5秒加算という超早指しの棋戦である。この棋戦が出てくるまで早指しの代名詞であったNHK杯20分が切れたら一手30秒という感じ(厳密には違うが)なので、文字通り桁が違う早指しである。ちなみに持ち時間が最長の棋戦は名人を決める決勝の9時間である

それに加えて今回の第3回では、棋士同士のチーム戦という要素も加わる。タイトルホルダーと順位戦Top10棋士ドラフト形式で2名を指名し3人のチームで戦う。過去二回のトーナメントでは二回とも藤井聡太が優勝している(ヤバい)のですが、ドラフト採用していることにより、「そりゃ藤井くん指名したいけど抽選で外れて改めて指名し直すよりは他の人と被らなそうな有望株を指名したほうがいいな…」あるいは「それでも俺は藤井くん指名するぜ」という力学が働き、各チームの特色が生まれることになる。

超早指しが教えてくれたこ

Abemaトーナメントを観たことのない人はまずこの映像の18:30あたりから1分くらい観てほしい。昨日放送された、今の棋界で間違いなく最強・豊島竜王名人と、今の若手で勢いは一番・本田奎五段の対局である。場面は両者残り時間20秒を切りお互いに攻める手は色々見えるけど勝ちに結びつくかは相当読まないと無理な局面

https://abema.tv/video/episode/288-23_s30_p17

さて、観ましたね?頭良さそうな顔をした人たちがチェスクロックを叩き壊さんばかりの勢いで叩いてそれに対して外野がわーわー言ってましたね(将棋界では本当にひえーと言うこともわかったと思います)。このスピード感と荒々しさは今までの将棋界にはまったくなかったものである普通将棋中継は眠くて観ていられない人(将棋ファンにもよくいます)でもこれは面白いという人は多い。しかし、ABEMAトーナメント面白いのは単にスピードが速いという理由だけではないと私は思っている。

これから私は自分変態性を告白しますが、普段扇子パタパタしながら難しいことを考えていそうな顔(まあ考えているのだろう)をしている棋士たちが、1秒を惜しむ必死な手付きでチェスクロックを叩きあっているのを見るのは正直にいって痛快である。この暗い愉しみはいかに趣味の悪いものではあるが、ABEMAトーナメントを観ている人間であれば誰であれ多少なりともその愉しみを感じてしまっているいるということは否定できないはずである。このことが明らかにしたのは、たとえばボクシングコロッセオでの奴隷同士の戦いを眺める貴族の遊びの系譜に連なることは明らかであるが、将棋というマインドスポーツもまたその系譜にあるということである。つまり将棋はいかにも「お上品なインテリ伝統文化でござい!」みたいな顔をしているけど、実は相当野蛮なものであるということである。まあ改めて考えてみれば他人戦争を指揮して戦っているのを上空から眺めるという行いが趣味の良いものであるはずはなかったのだが。

話は変わるが、これまで「将棋インターネットと相性が良い」ということがしばしば語られる際、それはたいてい将棋の長時間性とインターネットの無時間性が引き合いに出されてきた。わざわざテレビ向けにルールが作られたNHK杯とかを除けば、将棋の楽しみは長時間棋士が頭を絞って考えるところにあり、そんなものインターネットしかまるごと放送できない、ということである

後知恵になるが、今やそれが間違っていたことは明白である将棋は持ち時間が長かろうが短かろうがインターネットと相性が良い。要するに面白コンテンツインターネットと相性が良いというただそれだけのことでしかなかったのである将棋ファン棋士が思っていたより面白かった。それがこの超早指し棋戦が教えてくれたこである。そして、更にその面白さを補強するのがチーム戦という要素である

棋士のチーム戦

棋士というのは究極の個人商売である。これまでに棋士同士がチームを組んで戦ったのは、コンピューターvs人類という枠組みがあった電王戦ぐらいのものであろう。そのことを、第2回電王戦コンピューターと劇的な泥仕合を繰り広げ引き分けに持ち込んだ塚田泰明はこう語っている。

「なぜ涙が出たのか、ですか? 負け越さずに三浦さんにつなぐことができた、その安堵からです。

もちろん、投了すべきかとも思いました。批判があることも知っています。でも、どんな形であれ、自分はチームのことを考え、最優先したんだ、そう思うと……。

どうも『チーム戦』という言葉に弱いみたいです。その言葉を口にすると、ううっ、と来るんです」

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/35787?page=3

普段まったくチームというものから離れているからこその純粋さであろう。今回のように棋士同士がチームを組み棋士と戦う、というのはもしかしたら将棋歴史史上初かもしれない(まあテレビ企画リレー対局とかはあったけどね)。

これまで我々関係性厨は、限られたリソース師弟関係出身地出身道場、共著、対談、解説イベントでの共演、自戦記や観戦記に書かれたちょっとしたエピソード等、結構あるな!)から棋士関係性を類推することしかできなかった。そのせいで「あの棋士とあの棋士は仲がいい!だって同じコマにいた!」状態になっている人もしばしば見かけた。というかさっきも2ch名人コメント欄で見た。

そこに来てトップ棋士によるドラフトという心理的駆け引きのあるチーム編成であるドラフトは「他の人はそこまで評価してなくても自分が高く評価している棋士」を選ぶ力学が働く。つまり「他のヤツらは分かってないけど俺だけはアイツのいいところを知ってるぜ」な棋士が選ばれる可能性が高い、というか実際そうなった。これは公式からカップリングお墨付きが出たようなものである

先程の映像でも「勝ってると思います勝ってると思います打ってください打ってくださいとりあえず打て!」と、お前そんな早口できたんかというほどの早口野球を観戦しているおっさんと化している三浦九段が映されてしまっていたが、棋士棋士応援する、という光景電王戦以来久しく見ることができなかったものである私生活でどれほど仲良くても盤を挟んでしまえば(あるいは挟んでいない時でも常に)敵なのである。書いてて思ったけどこの関係尊いよね…。いや、それはそれとして、逆から見れば仲のいい棋士が戦っている相手もまた同じ将棋界の同士であるので(それも尊い)、普通棋士棋士応援を公にするということはない。我々ファンは「あの棋士祝勝会/残念会にあの棋士が来たらしい」などというエピソードニコ生で聞いては悶えるだけだったのである

しかし今回は。堂々と棋士棋士応援しているのであるしかしそれは我々が見るのは初めてであっても、きっと棋士本人にとっては仲のいい棋士に対して心の内でいつも思っていることのはずで。それって普通Pixivの〇〇視点SSとかでしか摂取できない成分のはずなのだがなぜか今回は公式にそれが提供されている。関係性の過剰摂取死ぬ

さらに、である。アベマはコンテンツの活かし方をわかっている、というレベルを遥かに超えてプロ(何のだ)が中の人にいるとしか思えない手を指してくる。それが一局分丸々の控室の未公開映像(アベマプレミアム960円登録すれば無料で見られる)と、チーム戦前バラエティ的な親睦会映像、そしてチームのTwitterである。出色なのがTwitterで、チーム佐藤康光さながらレジェンド棋士同士のフランク交換日記様相を呈している。棋士イチャイチャしてるのを現在進行形無限に見ていられるのである死ぬ

からでも間に合う第3回AbemaTVトーナメント

まずはAbemaプレミアム月960円、999999999億円の価値がある未公開映像過去回が観られるので実質無料)に登録して過去回(と言ってもドラフトと先週分しか無い)や先に述べたような映像コンテンツを観ましょう。煽りVや実況解説があるので棋士を知らなくても楽しめます。そしてチームのTwitterフォローしましょう。

いきなり金を払うのは…、という人も無料で観られるコンテンツ(昨日分とか親睦会とか)も多いのでとりあえずAbemaのページに行きましょう。

https://abema.tv/video/title/288-23

あなたはもしかしたらそのうちにAbemaプレミアム初月無料という文字列を発見するかもしれません。その際は「絶対解約し忘れを狙ってるやろ」とか「初回無料とかドラッグの売人とやり口が同じやんけ」などと思わず、素直に登録しましょう。先程も述べたように960円取られても実質無料ですので。

Abemaトーナメントは全何週あるのかわかりませんがまだ昨日で3週目です。将棋でいうとまだ7六歩です。今からでも全然間に合いますので皆さんで盛り上がっていきましょう。

(2021/2/7追記)書きました anond:20210207093448

2020-03-07

順位戦参加(名人在位含む)

最多加藤一二三61期(休場なし)
連続加藤一二三61期(休場なし)
最年少加藤一二三第9期 14歳
最年長加藤一二三第75期 77歳

2019-12-18

羽生善治将棋星人なんかじゃない

TL;DR

いわゆる地球規模コピペ、または地球代表コピペは以下である。初出は2008年7月

838 : 名無名人 2008/07/25(金) 09:39:28

おまえら、もし地球将棋星人が攻めてきて、向こうの大将

地球代表将棋番勝負で対決し、負けたら植民地にされる

という事態になったら、地球代表絶対羽生でないとイヤだろ?

深浦でもいいのか?深浦地球の命運を託せるのか?

羽生をけなしてるやつは地球規模で考えるんだ

まり羽生地球代表筆頭候補

初出: 第49期王位戦 Part20, https://game14.5ch.net/test/read.cgi/bgame/1216889897/839-

2ch名人(将棋2chまとめサイト)旧版のまとめ: 地球規模で考えるんだ, http://blog.livedoor.jp/i2chmeijin/archives/1671778.html

背景

まり羽生がお得意先の王位戦で年下の深浦タイトルを奪われた挙げ句翌年挑戦者として臨んだリベンジマッチでもボコられたので、2chアンチ羽生が勢いづき、それに対抗する羽生ヲタが吐いた意味不明妄言地球規模コピペである

羽生善治は1980年代半ばから2010年台半ばまで文字通りの第一人者として君臨したのだが、それでもタイトル保有率は約5割、タイトル戦登場時の獲得or防衛率は約7割である羽生が予選やタイトル戦で負けるたびに羽生衰えた論が賑わうは、かつての2ch将棋板の日常風景であった。

近年の展開と誤用

なぜか深浦地球代表となり(それはいい)将棋星人羽生に立ち向かうストーリーになった(どうしてそうなった)。

1. 第76期A級順位戦最終局(2018年3月、一斉対局)

残留争いにあった深浦は勝てば自身初の名人挑戦となる久保王将(当時)を後手番で倒し、見事A級残留を決めた。

同時に、久保が負けたことでA級順位戦は史上最大の6者による名人挑戦者決定プレーオフに発展したので、この立役者となった深浦が「もう地球代表いいんじゃないかな」という風潮が生まれた。

なお深浦は翌期にB級1組に陥落した。

2. ラノベりゅうおうのおしごと」(2015年〜)

プロ棋士テーマに据えたラノベ。犬も歩けば天才に当たるプロ奨励会員の中にあって、なお人外に強い棋士が「将棋星人」と呼ばれている。

りゅうおうのおしごと」は棋士関連のおもしろエピソード2chネタがふんだんに盛り込まれているので、将棋星人も地球規模コピペが由来であるのは間違いないだろう。一方で、超天才棋士将棋星人と呼称するのは「りゅうおうのおしごと」による翻案である(と思われるが他の古い例があるかは知らない、調べてない)。

3. 次世代将棋星人候補 藤井聡太登場(2016年〜)

王将戦予選おしかった、最後最後頓死とかある意味伝説加藤一二三も言ってるけど、あれはなんと言うか、栄光藤井ロードに影を落とすレベル出来事だわ。

2019-06-24

将棋棋譜をどうとるか

たぶん、将棋順位戦だけを考えると、棋譜カメラ画像認識した方が安上がりでその上、AIと呼ぶことによる話題性もあるのでたいへん望ましい。

 

しかし、将棋盤と駒にチップを入れて(場合によっては駒だけでもOKかも)、棋譜を採れるようにすると、一般将棋ファンにも使いやすいだろう。スマホで一局全部映し続ける方が安いかも知れないが、その間スマホが使えないのでは困ることもあるだろう。

囲碁では出ているなぁ。残念、囲碁グローバルゲームなんだからもっと世界を狙うべきなのに。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36133250U8A001C1L01000/

2019-04-22

なんで初心者に優しくしないといけないんだ!!

FGO最近初めてイベント参加出来ないって文句言ってる人が多くてうんざりする。

自分フォロワーでもいる。

最初イベントにお目当ての鯖がいても出来ないのかわいそうだなーくらいに思ってたけど、最近そういう発言する人多くて正直うんざりしてる。

あのさー、あのさー

そんなに初心者に優しくないかなー十分優しいじゃんて思うんだけど

いや確かに☆5の排出率とか結構しぶいよ?

でも☆5無し配布☆4無しでも1部終章まで行けるよ?

そりゃ1週間で今やってるストーリー(現時点では2部3章)までクリアはできないよ

でも、順位戦じゃないし、レベル高いマスター結構気軽にフレ申請OKしてくれるよ。毎日ちょっとやったら3か月から6か月で追いつけるよ。

何の努力もしないうちからもっと初心者マスターに優しくって言ってる気がするんだよ

まあ、自分ツイッターじゃいえないけど

2018-12-27

羽生善治九段で学ぶ将棋棋士の段位・肩書き

去る12月20日・21日に行われた第31竜王戦番勝負第7局は広瀬章人八段の勝利に終わり、

4勝3敗で広瀬八段が羽生善治竜王から竜王」のタイトルを奪取しました。

これに伴い無冠となった羽生善治氏の肩書きが「九段」となることが連盟から発表されました。

なんで肩書きでこんなに騒ぎになっているのか?と訝っている方や、

そもそも仕組みが分からんという方のために、将棋棋士の段位・肩書きの付け方について解説していこうと思います

オタクなので門外漢の素朴な疑問に早口長文で答えてしまう)

肩書きの付け方・基礎編

以前も増田で書いたような気がするのですが、将棋棋士の段位は四段からスタートし、複数ある条件のいずれかを満たすと昇段します。

例えば四段の棋士場合

のうちいずれか1つを達成すれば晴れて五段に昇段です。

多くの棋士はこういった昇段規定に従って四段~九段の段位を肩書きとして名乗ります。なお、原則として降段はありません。

例:都成竜馬五段(2018/「順位戦C級1組昇級」により四段→五段昇段)

肩書きの付け方①

先程「多くの棋士」と書きましたが、例外があります。全ての棋士たちの中から勝ち上がり頂点に立ったタイトルホルダーたちです。

将棋界には数ある棋戦(大会)の中でも特に権威ある8つのタイトル戦があり、「8大タイトル」と称されています

これらのタイトルを勝ち取ったわずかな棋士けが段位ではなくタイトル戦の称号を名乗ることが許されるのです。かっこいい!

ただし、タイトル戦の称号肩書きとして名乗っている間(タイトルを保持している間)も昇段規定適用され続けるため、タイトルホルダーも内部的には段位があります

従って、今回の羽生九段のようにタイトルを全て失った場合、内部的に保持している段位を名乗ることになるわけですね。

例:佐藤天彦名人(「名人」保持者かつ九段
例:斎藤慎太郎王座(「王座」保持者かつ七段)

肩書きの付け方②

さて、数ある棋戦の中で上記の8大タイトルを制した者だけが特別称号を名乗るということはお分かりいただけたと思います

更にその上で8大タイトル間にも序列があり、それによって肩書きが変わることがあります

8大タイトルの細かい序列スポンサーとの契約金で決まるとされているため、契約内容によって序列は変動しますが、

基本的に「竜王」と「名人」が特に格上であり、肩書きとしても他タイトルより優先されます

以下が現時点の8大タイトル序列順)とその保持者・段位一覧です。

現在将棋界は8大タイトルを何人もの強豪棋士が分け合う戦国時代とされています

今期は豊島将之八段が王位棋聖の二冠を手にし「豊島将之二冠」と称されるようになりました。

このように、複数タイトル保持者の肩書きタイトル保持数(漢数字)+「冠」とするのが通例です。

例:羽生善治三冠2006王位王座王将を保持)
例:豊島将之二冠(2018/王位棋聖を保持)

しかし、複数タイトル保持者が「竜王」「名人」のいずれかを併せ持つ場合は「竜王」「名人」の肩書が優先されます

例:渡辺明竜王2015/竜王棋王を保持)

では「竜王」「名人」を併せ持った場合は?

一応は竜王が格上とされているので「竜王名人」と称されますが、名人戦を主催する新聞社の紙面では「名人竜王」になるとかならないとか…(大人の事情

例:森内俊之竜王名人2013/竜王名人を保持)

肩書きの付け方③:特殊事例

以上が棋士肩書きの付け方になりますが、ごく一部イレギュラーパターンがあります

「前竜王」/「前名人

将棋界の最高峰タイトルである竜王」と「名人」は、タイトル保持者が失冠してから1年間「前竜王」「前名人」を名乗る資格が発生します。

もつ最近まで知らなかったんですが、これらは準タイトル保持者として扱われ、通常の段位持ちに比べシード権など待遇も変わるそうです。

例:中原誠名人(1993)
例:羽生善治竜王(1990)

↑初タイトル竜王を失った後に名乗るも、その4ヵ月後に棋王を獲得し、以後27年間タイトル保持を続けたので超レア肩書き

永世称号

永世称号とは、8大タイトルのうち叡王を除く7つのタイトル戦において、連続または通算規定の回数以上タイトルを獲得した棋士に与えられる特別称号です。すげー難度高い実績解除みたいなもんですね。羽生九段は現行棋戦の永世称号をただ一人コンプしてます永世七冠)。

これらの永世称号原則引退後に名乗ることができますが、連盟に認められれば現役から名乗ることができます

例:中原誠永世十段(1994)
例:米長邦雄永世棋聖(1998)

【ここまでのまとめ】

将棋棋士肩書き(段位)は四段~九段だよ

・8大タイトルを獲るとそのタイトル称号肩書きになるよ

・8大タイトル複数獲った時は8大タイトル間の序列肩書きが決まるよ

・前竜王、前名人永世称号など例外あるよ

羽生善治氏のケース(2018)

さて、前置きが長くなりましたが本題です。

今期竜王戦で敗れて無冠となった羽生善治氏の肩書きには以下の選択肢があります

①「九段

②「前竜王

永世称号の襲位

九段

これが最も自然もので、実際羽生氏本人もこの現段位を肩書きとして名乗る意向とのこと。

羽生氏が九段に昇段したのは1994年ことなので、九段昇段から実に四半世紀を経て初めて名乗ることになるわけですね。

さすが将棋星人はスケールが違うぜ。

②前竜王

Twitterとか見てると「『前』などという未練がましい肩書きを望むのはバカ政治屋経営者だけ!羽生さんともあろう方が選ぶわけがない!」みたいな人がぼちぼちいたので、その手に持ってる板でググればいいのになぁって思いました。

既に述べていますが、羽生九段はかつて初タイトル竜王を失った後、次のタイトルである棋王を獲得するまでの4ヵ月間ほど「前竜王」を名乗っています

従ってこのレア肩書きが再度生まれるかどうかは(一部の)将棋ファン的にはそこそこ注目どころだったんですよ!!(そうか?)

そもそも「前竜王」の肩書きはさほどネガティブものではなく、以前はそれなりに使われていました。初代竜王島朗九段、現連盟会長佐藤康光九段竜王失冠後の1年間「前竜王」を名乗っています

(まあ敗北が前提の称号なのであんまりカッコがよろしくないというのは分かります

しかし、近年は資格のある棋士でも「前竜王」を名乗ることはなくなりました。

一説によると、1998年度に竜王名人を失い「前竜王・前名人」を名乗る資格を得た谷川浩司九段が双方を辞退し、通常の「九段表記選択したことが影響を与えているのではないかと言われています

さすが光速流は度量が違うぜ。

永世称号の襲位

原則引退後に名乗るものなので最も可能性は低かったものの、最も浪漫溢れる選択肢でした。以下、羽生九段の持つ永世称号一覧です。

称号棋戦永世称号獲得条件羽生九段の戦績
永世竜王竜王戦5連覇 or 通算7期通算7期(2連覇)
十九世名人名人通算5期通算9期(3連覇2回)
永世王位王位戦5連覇 or 通算10通算18期(9連覇)
名誉王座王座5連覇 or 通算10通算24期(19連覇)
永世棋王棋王戦5連覇通算13期(12連覇)
永世王将王将戦通算10通算12期(6連覇)
永世棋聖棋聖戦通算5期通算16期(10連覇)
永世七冠ぜんぶぜんぶとるぜんぶとった

さあ好きなのを選べ!!!

(おまけ)

名誉NHK杯選手権者」←羽生九段しか持ってない激レア称号NHK杯通算10回優勝)

国民栄誉賞」←すごい

将棋星人」←すごい?

羽生善治といえばやはり言わずと知れたレジェンドであり、無冠に後退してもなおこれほどまでに豊富肩書き候補を持つという点が、人々の厨二心もとい興味関心をかき立てて話題となっているのではないでしょうか。

だってみんなかっこいい称号とか考えるの好きでしょ?

さて、今日のところは以上です。

最後に、

広瀬章人竜王、8期ぶりのタイトル獲得おめでとうございます

羽生善治九段、七番勝負お疲れ様でした!

インターネットの片隅から両者の今後のご活躍を祈念しております

あ、はてなの皆さんには良くも悪くも本年はお世話になりました。よいお年をお迎えください。

FAQ

Q. 九段+実績加味して「十段」でいいじゃん?

実を言うと「十段」という肩書きはかつて実在しました。昔、将棋棋士の最高段位は八段だったんです。

そこにタイトル戦として「九段戦」が設立され、その勝者が称号九段」を名乗ったのですが、その後「段位としての九段」も定められ、両者が並立する時期が続きました。

その後「九段戦」は「十段戦」になり、称号十段」が生まれ、その「十段戦」が発展解消という形で最高峰棋戦「竜王戦」が生まれたのです。

こういった経緯があるため、羽生九段がすぐに「十段」を名乗れるかというと、連盟内部のみならずかつての「十段戦」主催者(読売新聞社)など関係各所との調整が必要になるので難しいかもしれません。

将来的に新たな段位として定められる可能性は無きにしも非ずといったところか。でも響きがかっこいいね!

Q. 「羽生七段」と「羽生八段」は幻に…

これは肩書きの付け方①でも述べましたが、

棋士タイトルを保持して称号を名乗っていても昇段規定適用されているので、タイトル保持中も規定を満たせば昇段します。

従って「六段から七段八段をすっ飛ばし九段へ」という認識であれば誤りです。

「七段・八段だった時期はあるが、名乗る機会がなかった」というのがより正確です。

あくまで「既に持っている九段を名乗る」のであって「無冠になったか九段昇段」ではないので。

羽生善治・昇段履歴

昇段日段位適用規定
1985年12月18日(15歳)四段13勝4敗:史上3人目の「中学生棋士
1988年4月1日17歳五段 順位戦C級1組昇級
1989年10月1日(19歳)六段竜王挑戦
1990年10月1日(20歳七段前年の竜王位獲得による昇段
1993年4月1日(22歳)八段順位戦A級昇級
1994年4月1日23歳)九段タイトル3期獲得

23九段ってのもなかなかとんでもねえですが、実は今の最年少九段昇段記録保持者は渡辺明棋王(当時21歳)です。まあ昇段規定改定も多少影響してますが。

Q. わざわざ大々的に発表しなくても…

単純に注目度が高い案件だったので話題作りもあるでしょうけど、

一発どーんと発表しておけば今後の報道における敬称表記も混乱しないのでまあよいのでは。

Q. 羽生さんほどの偉大な棋士に今更肩書きなど必要だろうか?

まあ一般的にはそれでいいんですけど、実際の棋戦運営にあたっては肩書きがそのまま棋士序列になるのでひとまずは何か決めないといかんのですよ。

例えば今回の三択①「九段」、➁「前竜王」、➂永世称号襲位の場合

序列は上から➂➁①となります。この序列に従って対局時の上座下座を決めたり、上手下手(うわて・したて)を決めたりするわけですね。

これに加えて、前竜王永世称号襲位者は一部棋戦でシード権が与えられたりもするので、連盟的には「今更肩書きなんて必要ない」というわけにはいかないんですね。

Q. 連盟発表の「羽生善治呼び捨て)」で草

連盟の内部事情はあまり分かりませんが、インターネット上では見出しネタバレを避けた説が囁かれていますね…

いやそれにしても「当連盟所属棋士羽生善治」とか単に「棋士羽生善治」とかいろいろ書きようあったでしょとは思った。

そういえば以前「団体職員」という肩書きTVクイズ番組に出演した十八世名人(当時八段)がいてぇ…一体何内俊之なんだ…

Q. 羽生さん弱くなってしまったん?

今期の彼の調子を鑑みれば今回の竜王戦、敗れはしたもの好調広瀬八段相手に最終局まで持ち込んだのはある意味驚きだなというのがいちファンとしての個人的感想です。ただ、全盛期と比べるとさすがに衰えは否めませんが、まだまだ強豪の一角であることは間違いないです。

参考に12/26時点のレーティング上位10名置いておきますね。

最年少は16歳(藤井

最年長は48歳(羽生

平均年齢は29.2歳

順位氏名年齢レート今年度増減前年同月比
1広瀬章人竜王31192793153今期絶好調で唯一の1900台と1位をキー
2渡辺明棋王34187410479昨年の不調から完全に復活
3豊島将之二冠(王位棋聖281872-7-8二冠を獲得し戦国時代を一歩抜け出すか
4永瀬拓矢七段26185211そろそろ初タイトルが欲しいところ
5藤井聡太七段16185155115みほんとに高校生?周回プレイしてない?
6羽生善治九段481837-1014将棋つよつよおじさん@無冠
7佐藤天彦名人3018345124名人3期目だがそろそろ複数タイトルも…
8千田翔太六段2418255539今期8割超の高勝率
9斎藤慎太郎王座2518182612今期は初タイトルを獲得し飛躍の年に
10稲葉陽八段301793-48-20一昨年の名人挑戦者も今期は苦戦

2018-08-18

anond:20180818015123

http://b.hatena.ne.jp/entry/369491991/comment/tigercaffe

社会的制裁は0でも、現在タイトル0だし、あの事件以降の戦績がボロボロなんじゃなかったっけ?精神的な影響は確実にある。

からこそ、この匿名ダイアリーは許してはおけない。

現在タイトル棋王保持

順位戦B級1組3勝0敗

2018年度8勝3敗

大嘘までついて渡辺明擁護する神経が分からん

それとも一般人の認識なんてこんなもんか

2018-06-12

今日からA級順位戦が始まるらしいので予想した

リーグ表:https://www.shogi.or.jp/match/junni/2018/77a/index.html

挑戦

豊島

広瀬

三浦

寸評

去年度は終盤に失速した豊島が◎。ここは固いところと思う。

棋聖戦王位戦に挑戦するなど好調を取り戻しており、稲葉広瀬三浦戦など5局で先手番を引いたのも大きいと見る。

○は広瀬順位戦PO進出竜王戦1組昇級・1組優勝、朝日杯準優勝など堅実に結果を残しており、順位戦でも非常に安定している。

豊島との評価の差はあまりないのだが、豊島稲葉三浦戦など5局で後手番なので対抗とした。

注目どころは三浦順位が8位なのもあり評価は低そうだが、去年度は5勝5敗と指し分け、特に最終局の渡辺戦は非常に強い内容だった。

棋聖戦挑決進出竜王戦2組優勝など完全に騒動前の実力を取り戻しており、名人戦に挑戦した2010年から見ても衰えは見られない。期待を込めて☆としたい。

降級

◎阿久津

○糸谷

佐藤

寸評

A級順位戦は挑戦より降級に注目が集まることが多い。古くは大山が降級即引退を表明していたことで有名だが、近年でも森内、渡辺明の降級は大きな話題になった。やはり予想するのであれば降級も予想しなければ片手落ちというものだろう。

◎は阿久津に打った。やはり前回のA級順位戦で全敗したというのは大きなマイナスだ。去年度のB級1組でも昇級は叶えたものの終盤に3連敗と失速し、今年に入ってからの成績は5勝10敗と不調に陥っている。

昇級組が活躍するA級面白い展開になることが多いので期待はしたいが、高い評価しづらいところだ。先手番が4局、うち1局が振り飛車党の久保戦というのも痛い。

○は糸谷。佐藤天・稲葉豊島久保など近年昇級組が挑戦争いに絡むことが多い中で、阿久津・糸谷をそろって低評価するのは勇気がいるのだが、相対的に考えると順位差もあってこの評価になってしまった。

糸谷も今年5勝8敗と阿久津と同様に調子を落としている感があり、過去順位戦も堅実だが圧倒的な成績という印象がない。猛者が揃うA級では厳しい戦いになるのではないだろうか。

▲は佐藤康。名人2期をはじめ順位戦での実績も十分で、去年度は6勝しPO進出した。

しか順位戦以外では9勝13敗、各棋戦でもこれといった活躍は見られず、年々厳しい戦いとなっているのは否定できない。糸谷・阿久津戦がラスト2局に控えているが、そこが勝負となるのではないだろうか。

2018-03-22

中尾敏之五段

将棋プロの基本は順位戦にあります

一番下のクラス(C2)で降級点(成績下位者に付くX)が3個になるとフリークラスに降級します。

但し10年以内に、

  1. 一年間(4月から翌年3月まで)に「参加棋戦数+8」勝以上、かつ勝率6割以上
  2. 良いところ取りで、連続30局以上の勝率が6割5分以上
  3. (他条件割愛

を達成すれば順位戦に復帰することができます

中尾五段は今フリークラス10年め、最後の年です。

2月28日31竜王戦6組ランキング戦で421手(21世紀最多)で引分指し直しで敗れた棋士です。

今年度で復帰できなければ強制引退になります

そして今日、第44期棋王戦予選3回戦・日浦市郎八段に勝ちました。

NHK杯予選の勝敗テレビ中継の関係不明ですが、次期対戦が3月27日に組まれました。

まりNHK杯は負け、1710敗ではないかと考えられます

年度内に組まれたということは将棋連盟配慮してくれたのでしょう。

次の対局で引退か復帰か決まります

第44期棋王戦予選4回戦は新進気鋭の青嶋未来五段との対局です。

決して楽な相手ではありません。

米長邦雄永世棋聖は「自分にとっては消化試合だが相手にとって重要な対局であれば、相手を全力で負かす」という言葉を残しました。

青嶋五段も全力で向かってくるでしょう。

羽生永世七冠や藤井六段の話題ばかりの将棋界ですが、3/27は中尾五段を少しだけ気にかけてくだされば幸いです。

2018-03-05

渡辺明捏造した「将棋ソフト不正使用疑惑

自分用のメモであるが、経緯が分かってない人が多すぎるのでここに記しておく。

主に2chテンプレである

カンニング疑惑の経緯

三浦に3連敗

・一派や知り合いの記者を使い不正疑惑の噂を広める

連盟不正疑惑記事を書かれると大変な事になると話を持ち込む(ただし自分リーク元である

・知り合いの文春記者疑惑情報リー

千田率や離籍率等の捏造データを準備する

あいつを降ろさなければ竜王戦に出ないで大変な事にしてやると連盟強要論理が逆転)

秘密会議羽生を呼びつけなんとか言質をとりつけその後の根拠とする

・大変な事になりました(と自身ブログに書き第三者を装う)

連盟印象操作

過去三浦九段と対戦した5人前後棋士から調査依頼があった」→渡辺久保だけ

「夏から離席時間が増え」→実際は減っていた

「休養を三浦が言い出した」→「竜王戦は開催されなくなった。それを承知してくれるか」と島が発言したため

証拠は揃っている」→手ぶら

「離席は2時間40分(青野)」→自分の手番でと喧伝されたが実際には相手の手番も含む、休憩を除いた全対局時間10時間31分)の中のそれ

この話は何十回何百回出てきたかわからんが、もう一度整理しておく

渡辺三浦不正疑念を抱く

→こういう感情を持ってしまたことは人間なので仕方ない

渡辺三浦不正理事会に訴える

証拠がなくても不正を訴える権利はあるので問題ない

渡辺秘密会合常務会を開くように強く働きかける

→一棋士に過ぎない渡辺にその権限はない。権限がないことをした以上、強い責任が生じる

渡辺が文春で取材を受け「三浦は黒」という証言をする

証拠もなしに、三浦棋士として最大の侮辱を与えた。昔であれば切腹もの屈辱

これは絶対にやってはならないこと。渡辺切腹しろとは言わないが、自主的引退ぐらいはすべき案件

そもそも最初三浦不正を文春にリークしたのが渡辺だった

→この事件渡辺がいなければ発生しなかったことになる。この点で除名相当

時系列まとめ 2016年12月まで】(各位敬称略

7月26日 久保三浦と対戦、30分の離席(実際は6.3.3分)

7月29日 月例報告会 久保関西理事(東と井上)に告発

8月8日 連盟が長時間の離席を控える旨の通知書を全棋士に送る。

8月26日 三浦丸山 連盟監視するもクロの証拠出ず

9月8日 三浦丸山 連盟監視するもクロの証拠出ず

10月3日 A級戦 三浦に敗北。渡辺は「三浦研究手に嵌められて負けた」と発言感想戦もそこそこに帰宅

10月3日 渡辺三浦九段と対局。後にクロだと確信

10月4日 テレビ(?)で見ていた黒幕※に「三浦カンニング疑惑」を教えられる。 

10月4日 TVではなく棋譜中継 、順位戦の対局映像は無し 

10月4日-8日?のどこか 文春記者情報を掴んだと10/20発売の文春に記述

10月 5日 渡辺提案竜王戦金属探知機導入が決定 (サンスポ

10月 5日 12月14日より、電子機器は対局前にロッカーに預ける、対局中は外出禁止、等の規定施行の旨公表

10月 7日 三浦とは対戦したくないと、島専務理事ねじこむ (電話連絡)

10月 8日 渡辺は文春記者に、「これが最後将棋になるかも」メール送付 (週刊文春12/28

10月10日 秘密会議 千田を連れて、羽生谷川カンニング疑惑説明

10月11日 三浦常務会という名前の査問会に呼ばれ

10月12日 三浦、挑戦権を剥奪される (判断主体理事会or常務会)

10月12日 連盟 処分発表 、渡辺ブログで「大変な事態、詳細は各種報道に任せて、ここでは省略。」

10月14日 竜王戦 前夜祭

10月15、16日 竜王戦第一局 、天竜寺にて80年ぶりに開催(青野理事の功績大)

10月20日 週刊文春に、渡辺の独占告白が行われ、三浦疑惑が大々的に報道される

12月?日 竜王戦防衛直後、第三者委員会報告の前に、渡辺告発した事は後悔していない。」旨発言週刊文春12/28

       それ以降のマスコミへの発言は一切ない模様。

※10月4日、渡辺にチクった黒幕は、報道関係者朝日新聞)、棋士週刊文春)の二説あり

時系列まとめ・2016年12月以降】 (各位敬称略

12月10日頃 上州将棋祭り2017(2017年1月3日、4日)ポスターから三浦写真削除

12月26日 第三者委員会会見

12月27日 三浦会見:「竜王戦は中止になりました」・上州将棋祭り三浦降板連盟一方的措置三浦

12月27日 日本将棋連盟(以下連盟)会見:休業は三浦から言い出した、強要はしていないと反論するも「中止になりました」云々には言及なし

12月28日 連盟ウェブサイト上州将棋祭り三浦降板連盟の都合によるもの公示

1月3日 上州将棋祭り三浦特別出演あいつのみ)、記者会見

1月7日 王将戦開幕前日、「対局者※の意向もあって金属探知機の検査は見送られた」(毎日) ※郷田久保    

1月16日 第三者委報告概要連盟ウェブで公開

1月17日 第三者委報告概要ドラフト版が連盟ウェブサイト上に発見され、公開版との異同が指摘される

1月17日 竜王就位式で渡辺明竜王事件についてコメント謝罪・陳謝等と報道される

     「メディア取材に応じたことで三浦九段読売新聞社様、

      将棋ファンの皆様方にご迷惑をおかけしました。申し訳なく思います

1月18日 谷川連盟会長辞任会見(新理事選出まで留任)あわせて

     三浦の復帰戦は2月13日竜王戦羽生戦と公表、ただし三浦からは諾否についてコメントなし

1月18日 島にも連盟理事辞意の報道

1月19日 連盟理事会谷川・島の退任承認2月6日臨時総会招集を決定

1月20日 ドワンゴ竜王戦羽生三浦戦のニコ生配信を発表

1月20日 連盟の新動画配信サービス告知される(2月1日A級順位戦三浦は不戦扱い―からサービス開始)

1月23日 月例報告会、理事総解任請求書提出も臨時総会議題とするかは理事会預かり(スポニチ

1月25日 理事補選立候補(定数2)締め切り、佐藤康、井上立候補

1月29日 羽生理恵ツイッターで夫の秘密会議出席経緯やメール真意を発信

1月30日 谷川俊昭谷川浩司兄)らによるネット署名開始

1月30日 西村インタビュー週刊ポスト2月10日号に掲載

2月2日  谷川入院、病名不明、棋王戦第1局前夜祭(4日)、臨時棋士総会・理事会(6日)は欠席の見通し

渡辺明が悪意を持って三浦九段を黒にしようとした根拠

渡辺正和五段ツイートによる島常務発言

渡辺竜王が島常務を脅して三浦九段を失格にするように動いたというのは報告会で島常務から聞いた話」

https://pbs.twimg.com/media/Cv_VWvvUkAAmTAt?format=jpg&;;name=large

・明らかに事実を歪曲してでも不正に持って行こうとしている意図が当初告発に見られ、それについての三浦九段反論封殺していること(検証データ恣意的な選別、一致率の対象手の妥当性など)

http://ironna.jp/article/5686

連盟渡辺主導での処分後、もう調査しないと主張しクロでの幕引きを図ったこ

http://shogiweblog.net/archives/565

三浦をこき下ろしまくった文春記事渡辺ブログでわざわざ追認していること

週刊文春掲載された記事内容は、個人的にはおおむね間違っていないように思います

http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/1f691f8dcad02d9173e57e1699717db7

(記事の冒頭は渡辺が強引に呼びつけた羽生メール捏造)

結論

もし渡辺不正かどうか調査だけしてほしいと思い告発したのならば、完全に上記内容と矛盾する。

本当にしっかり調査して、将棋界のため出来るなら白であってほしい立場人間が取る態度とは正反対の行動ばかりである

全てにおいて、とにかく三浦を黒認定してさっさと幕引きしたいという意図まり悪意しか感じない。

渡辺明が除名相当である日本将棋連盟の約款

第9条

会員が次のいずれかに該当するに至ったときは、総会の決議によって当該会員を除名することができる。

(1)本連盟名誉毀損し、又は本連盟目的に反する行為をしたとき

(2)本連盟に対して不正行為をしたとき

(3)会員の資格を利用して不正行為をしたとき

(4)禁固以上の刑に処せられたとき

(5)その他除名すべき正当な事由があるとき

渡辺明タイトル戦における「異常な」詰み逃し率

将棋名人レーティング棋譜分析」の最後のページに注目。

https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/index.php?active_action=repository_view_main_item_detail&page_id=13&block_id=8&item_id=106492&item_no=1

タイトル戦での詰み逃し率

渡辺 0.0%(82戦)

森内 2.9%(105戦)

羽生 2.8%(536戦)

谷川 2.1%(286戦)

中原 2.0%(498戦)

加藤 9.5%(137戦)

大山 3.9%(586戦)

NHK杯での詰み逃し率

渡辺 14.8%(27戦)

森内 12.5%(32戦)

羽生 10.5%(86戦)

谷川 7.3%(55戦)

中原 6.7%(60戦)

加藤 7.4%(5戦)

大山 13.9%(72戦)

2018-03-03

A

2018-03-01

将棋の一番長い日

明日順位戦A級最終日です

名人挑戦が羽生竜王久保王将豊島八段か

降格するのは渡辺棋王深浦九段三浦九段行方八段か

有給休暇を取りました

追記

挑戦権争いが言葉足らずでした。5ちゃんから持ってきました

A級11回戦【浮月楼

豊島 将之八段(6勝3敗)広瀬 章人八段(5勝4敗)
久保明王将(6勝3敗)深浦 康市九段(4勝5敗)
稲葉 陽八段(5勝4敗)行方 尚史八段(3勝6敗)
佐藤 康光九段(5勝4敗)屋敷 伸之九段(2勝7敗)
渡辺棋王(4勝5敗)三浦 弘行九段(4勝5敗)


[A級成績一覧] ( )内は順位

【6勝3敗】久保(9)、豊島10

【6勝4敗】羽生(2)

【5勝4敗】稲葉(1)、広瀬(4)、佐藤康(8)

【4勝5敗】渡辺明(3)、深浦(7)、三浦11

【3勝6敗】行方(5)

【2勝7敗】屋敷(6)

【挑戦権争い(挑戦1人)】

4敗までの計6人に名人挑戦の目があります

久保利明王将豊島将之八段は、11回戦で一方が勝ち、一方が敗れれば、勝者が名人挑戦となります。両者とも勝った場合は、久保王将豊島八段が7勝3敗で並び、この2人でプレーオフが行われます

久保王将豊島八段がともに敗れた場合は、羽生善治竜王広瀬章人八段を含めた4人のプレーオフが確定。さら稲葉陽八段と佐藤康光九段も勝った場合は6人によるプレーオフとなります

なお、3人以上のプレーオフは、下位の2人がプレーオフ1回戦を行い、その勝者が上位の棋士と順に対戦していく「パラマス式トーナメント」で挑戦者を決めます。(上位・下位は順位で決まります

残留争い(降級3人)】

屋敷伸之九段の降級がすでに決まっていますさらに、渡辺明棋王深浦康市九段三浦弘行九段行方尚史八段の4人うち、2人が降級となります行方八段を除く3人は自力残留の目があります渡辺三浦戦は直接対決です。

渡辺棋王が勝った場合

渡辺棋王残留」と「三浦九段の降級」が決定。深浦九段が敗れて行方八段が勝った場合深浦九段が降級、それ以外は行方八段が降級。

三浦九段が勝った場合

三浦九段残留」と「行方八段の降級」が決定。残り1枠は深浦九段の結果次第となり、深浦九段が勝てば「深浦九段残留渡辺棋王=降級」、敗れれば「深浦九段=降級、渡辺棋王残留」。

2017-07-01

続・藤井聡太四段で学ぶ「観る将」入門

こんにちは。ほんの思いつきで書いた「観る将」入門記事https://anond.hatelabo.jp/20170623083815 )が怒涛のブクマいただきましたこと、厚く御礼申し上げます増田で1000どころか20もついたことないのに!

なるべく平易に、軽く、それでいて軽薄にならないように書いたつもりでしたが、「本当にこれで分かりやすいか?」「飯の話しかウケないんじゃないか?」などの葛藤もあったのでこの反響は素直に嬉しく思います

Twitterを見ると将棋漫画の作者様や本職の将棋ライター観戦記者の皆さんに怒涛のごとくシェアされており、極度の緊張で1日8時間しか眠れません。

さて、29連勝ですね。何が何やら分かりませんが、ともかく未知の領域です。

対局の雑感や今後の展望を語るとともに、前回の記事にいただいた質問等、私に分かる範囲でお答えしたいと思います

対局雑感

仕事の合間に中継をチラチラ見ていました。夕方頃には増田四段が勝ちやすそうな局面に見えたのですが、その後の藤井四段の角と桂を生かした反撃が鮮やかでしたね。

私のへっぽこ棋力では増田優勢に見えても、プロ的にはまだまだ難しかったということなのでしょう。

増田四段も持ち味を見せましたが中終盤にかけて藤井四段の強さが際立ったといった印象です。はてなの皆さんはもちろん増田推しでしたよね?残念でした~。

Q.将棋ことなんてわかんねえよ!そんなことより飯はどうだったんだ飯は!

竜王戦本戦比較的持ち時間が長い(各5時間)ので、昼夜2回の出前チャンスがあります

藤井四段→昼:豚キムチうどん 夜:五目炒飯品切れのためわんたんめん変更

増田四段→昼:ミニとんかつ定食 夜:ヒレカツ定食ライト(+肝吸い)

不本意な注文変更を強いられた藤井四段に対し、増田四段が気合のカツ連投で藤井四段の作戦変更を咎めていく展開となりました。

しか藤井四段が得意の麺類に切り替えて頑強に抵抗したため、最終的には増田四段にミニ+ライトという軽い打撃のツケが回ってきた格好です。

歩は将棋で最も重要な駒だが、歩のみで勝つことはできない。同様に、ジャブだけで飯対決には勝てないのだ。

ちなみに私が確認した中で藤井四段は本対局を含めこれまでに出前を22回、うち15回麺類を含むメニューを注文しています特に多いのはうどん(6回)や日本そば(6回)などの和麺であり、みそ煮込みうどんなど熱々系の注文も辞さない構えです。

これは「鍋焼きうどんも好きなのですが、熱いので、冷めるまで待っていると15分ぐらいかかる」とうな重転向した加藤一二三 九段とは対照的ですね。

前回いただいたコメント

いつも対局料とか賞金見ると将棋界のお金の回り方がよくわからなくて、スポンサーってどのくらいいてスポンサードすることでどれだけ利益があるのだろう

これはプロスポーツにおけるスポンサーと似たような話ですね。

スポーツにも囲碁将棋にも言えることですが、競技へのスポンサードは広告だけでなく文化振興という意味合いも少なからずあるので、スポンサードすることでこれくらい利益がありますというような定量化が難しい側面があります

分かりやすい例としては出版関連事業でしょうか。報道各社は主催する棋戦の観戦記等を出版したり、本紙に棋譜掲載しています。またマイナビ女子オープン主催するマイナビも棋書を多く出版しています

このような事例はスポンサードしたことによって直接的な利益を得ているとも言えるでしょう。

ちなみに日本将棋連盟の「棋戦一覧」( https://www.shogi.or.jp/match/から各棋戦の「詳細情報」を見ると主催者スポンサー)が分かります

主要タイトル戦は全国紙主催地方紙の共催が多いですね。他には囲碁・将棋チャンネルNHKなどの放送局リコーなど民間企業加古川市倉敷市など自治体主催のものもあります

日本将棋連盟収益が実際どうなってるのか気になる!という方は財務諸表https://www.shogi.or.jp/about/information_disclosure.html )などを眺めてみるのも面白いかもしれませんね。

プロ入り28連勝の棋士を5敗もさせる3段リーグかい地獄があるのか」

「あまり注目されないけど、プロ無双している藤井くん奨励会ではそれなりに負けている」

「これほどの怪物に5敗も土を付ける三段リーグが如何に地獄の魔境かってことだよな」

そうなんですよね。前回もさらっと説明しましたが、三段リーグは年に2回開催され、奨励会三段たちが各18局を戦って上位2名が四段昇段・プロデビューを果たすという地獄リーグ戦です。

これまでに60回開催されたものの未だに全勝で突破した三段はおらず、現時点では16勝2敗(5名)が最高成績です。

中には11勝7敗で辛くも昇段した者(2名)もいれば、14勝4敗という好成績を挙げながら昇段を逃した者(4名)[注1]もおり、年齢制限と相まってこの辺りも地獄とされる所以でしょう。

三段リーグで5敗してるってことは、やっぱこの連勝中に飛躍的に強くなってるってことだろうか。それともいまの三段に化け物の卵がひしめいているのか。

これはどちらとも言えるかなと思います。前回の記事でも触れましたが、棋士の力のピークは30代半ばまでとされており、例えばそれを過ぎた棋士が絶賛修行中の三段とまみえれば敗れることもあるでしょう。

新人王戦では都成竜馬三段(現四段。イケメン)が奨励会員でありながら優勝を勝ち取った例もありますインターネット対局や棋譜データベースの発達で研究障壁が下がった点も無視できません。

このあたりは現役棋士大平武洋六段のブログhttp://oohira243.blogspot.jp/2017/06/blog-post_36.html )が現場の肌感覚として参考になる気がします。

ただ、その一方で藤井四段が急速に成長しているのもまた事実だと思います。ここで彼の奨励会時代の成績を見てみましょう。奨励会ウォッチャー情報の継ぎ接ぎなので多少ずれがあるかもしれませんがご了承ください。

段級位勝敗規定
6級○○○●○○●○○○○昇9勝2敗
5級○●○○○○○●○●●○○●○●●○●●○○●●○○○●○○●○○○●○昇9勝3敗
4級○●●○○○○○○昇6連勝
3級○●●○●●●●●●B○○○A●○○○○○○昇6連勝
2級●●○○●●○●○○○●●○○○●○○●○●○●●○○●○○○○○●○●○昇9勝3敗
1級○●●○○○○○○●○○○○○昇12勝3敗
初段○●○●○●○●●●○●●●○○○○○●●○○●○休○○○●○昇12勝4敗
二段●●○●○●●●○●○○●○○○○○○●○●●○●○○○●○○○昇14勝5敗
三段リーグ○●○○○○○●○●○○○●○○●○13勝5敗・1位

通算208局132勝76敗(.634)

ご覧の通り昇級・昇段ペースはかなり早い部類ですが、プロデビュー後の彼ほど圧倒的ではない、というのはお分かりいただけるでしょうか。

3級まではあっという間でしたがここで少し足踏みをします。6連敗してるんですよ!6連敗!【アルファベットの補足:成績が悪いと「B」を取り、Bを保持した状態で再びBを取ると降段級、という仕組みです。規定の成績でA(通常の状態)に復帰します。】

初段・二段あたりが顕著ですが、昇級・昇段直後に少し黒星を重ねたのち、ぐっと勝率を上げていますカテゴリが上がるごとに成長曲線を描いてきているというわけですね。

二段で白星を重ね始めた頃から新たな成長曲線を描き始め、その勢いのまま三段リーグ突破し、プロデビューしたとすれば…?今の大ブレイクも決して不思議ではないのかもしれません。いや十分不思議だけども。

"三浦弘行九段騒動で揺れる将棋界に一時の安寧をもたらしました。"三浦九段冤罪被害者である事を今や将棋連盟も認めているのでここだけ訂正して欲しい

この件に関しては記事の本題から外れていたので詳細への言及を避けただけであり、三浦九段嫌疑をかける意図がないことは当該段落から十分読み取っていただけると思っています

したがって文章自体の訂正はしませんが、三浦九段への処分は明確に不当であったという事実はこの場で申し添えておきます。(「訂正」ではなく「補足」してほしい、という趣旨ならば理解できます。)

連勝記録が28、24、22、20、18と全て偶数になってますが何故ですか

ほんとだ……え、ほんとだ!すごい!気づかなかった!ちなみに18の下は17連勝(佐藤天彦佐藤康光丸山忠久)なのでたぶん偶然です…たぶん…。

おやつがどうのこうのいわれるのってニコニコが乗り込んできてからって印象だったけどそんなことないのかな

これはニコニコドワンゴ)がというより、インターネット環境それ自体の普及がもたらした現象であると言えるでしょう。もともと観戦記などで棋士食事話題にあがることはありましたが、

ネット中継が始まると盤上・盤外問わずあらゆる情報コンテンツとして逐一伝えられるようになりました。中でも画像情報は非常に訴求力が大きい。その流れにぴったりハマったのが食事おやつではないでしょうか。

各々の将棋スキルが観戦の満足度を左右していた将棋中継において、初心者上級者も一緒になってあれが旨そう!これが旨そう!と楽しめるものができたということは、昨今のブーム形成にとって非常に大きかったと私は思います

このあたりは観戦記者松本博文氏の記事https://cakes.mu/posts/12986 https://cakes.mu/posts/16722 )が参考になります

羽生さんの、タイトル持ち22連勝が偉業すぎる」

羽生さんの四冠時18連勝の対戦相手空前絶後

どちらも圧巻の記録ですね。四冠時の18連勝(2005~2006)を例にすると

日付勝敗先後氏名棋戦
9月10日藤井猛第64期順位戦 A級 3回戦
9月12日佐藤康光第46期王位戦 タイトル戦 第6局
9月16日佐藤康光第53期王座戦 タイトル戦 第2局
9月21日佐藤康光第46期王位戦 タイトル戦 第7局
10月1日佐藤康光第53期王座戦 タイトル戦 第3局
10月6日鈴木大介第64期順位戦 A級 4回戦
11月25日谷川浩司第64期順位戦 A級 5回戦
12月2日井上慶太第77期棋聖戦 最終予選 1回戦
12月11日中村修第55回NHK杯本戦 3回戦
12月14日郷田真隆第64期順位戦 A級 6回戦
1月12日佐藤康光第55期王将戦 タイトル戦 第1局
1月16日久保利明第64期順位戦 A級 7回戦
1月19日佐藤康光第55期王将戦 タイトル戦 第2局
1月24日先崎学第19期竜王戦 1組 ランキング戦 1回戦
1月26日佐藤康光第55期王将戦 タイトル戦 第3局
1月30日村山慈明第77期棋聖戦 最終予選 2回戦
2月1日佐藤康光第64期順位戦 A級 8回戦
2月12日谷川浩司第55回NHK杯本戦 準々決勝

NHK杯戦の日付は放送日)

竜王戦1組(全棋士上位16名のクラス

順位戦A級(全棋士上位10名のクラス

王位戦王座戦王将戦(全棋士参加棋戦を勝ち抜いた1名とタイトル防衛戦)

以上の5棋戦で驚異の14勝(!)を挙げています。ちなみにそのうち8勝を挙げた相手佐藤康光ですが、当時の彼はA級に所属し、棋聖タイトルを保持し、王位王座王将の3棋戦全てを勝ち抜いて羽生四冠への挑戦権を得た強豪中の強豪です。

その他の棋士たちも皆当時の一線級ばかりです。もう何が何だかわかりません。一体何なんだよ。将棋星人かよ。

Q.で、藤井四段の次の相手は?

次の対局は前回と同じ竜王戦決勝トーナメント2回戦!勝てば77万円!

https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/30/hon.html

相手佐々木勇気五段(4組予選優勝)です。ジュネーブまれ埼玉育ち、ピュアで熱い好青年です。レーティングは1779で全棋士中14位。(2017/7/1)

昨年藤井四段が最年少(13歳2ヶ月)で奨励会三段となってちょっとした話題になりましたが、実はそれまでの最年少三段記録保持者(13歳8ヶ月)が彼、佐々木勇気です。

1回戦の増田四段と同じく16歳でプロデビュー竜王戦4~6組予選は若手の登竜門であり、若手有望株はやはりデビューが早い傾向にありますね。

そうした経緯もあってか、彼自身藤井四段に対しては胸に秘めたものがあるのかもしれません。

叡王戦藤井聡太四段vs梶浦宏孝四段)では定刻前の対局室に現れて並外れた存在感を放ち話題になりました。おそらく彼は秘めてもバレるタイプですね。(参考: http://www.nicozon.net/watch/sm31378949

そしてこの二人がいつ戦うのか?という話になるわけですが…なんと明日です!

https://www.shogi.or.jp/news/2017/06/72_12.html

将棋連盟ライブの他にもニコニコ生放送AbemaTVで中継されます日曜日なので視聴者数がすごいことになりそうですね。

いい機会なので将棋よく分からない…という方も少し覗いてみてはいかがでしょうか。おすすめ時間帯はお昼前と夕方です。昼前にはどういう戦いになるかがおおよそ定まり、昼食予想でコメント欄が賑わいます

また夕方以降は一手一手が形勢を左右するスリルがあり、飯だけでない真剣勝負の一面を垣間見ることができるでしょう。

土曜日ですね

本当は昨日書き上げるつもりでしたが、プレミアム残業フライデーで無理でした。

藤井四段の連勝はいずれ止まります。それは明日かもしれないし、ひょっとしたらあと何ヶ月も続くかもしれません。それまでの間、将棋界の外をも巻き込んだ狂騒を楽しみたいと思います

ちなみに私の今日の昼食はベーコンを大量に入れたペペロンチーノでした。シンプルで奥深い棒銀のような料理ですね。では。

[注1]14勝で昇段を逃した4名は全員その後のリーグで四段昇段を果たしているため、14勝できるほど強ければいずれは上がれるとも言えます。4名の中にはあの豊島将之八段も!

2017-06-30

佐々木勇気五段 対 藤井聡太四段 対局観戦ガイド

7月2日(日)に行われる 佐々木勇気五段 対 藤井聡太四段 の対局についてご案内します(将棋の内容には触れません)。

中継

映像中継)

ニコニコhttp://live.nicovideo.jp/watch/lv301153320

アベマ → https://abema.tv/channels/shogi/slots/9BWPPL1bc1x4CX

将棋プレミアムhttps://www.igoshogi.net/shogipremium/live/

囲碁将棋チャンネルCS) → http://www.igoshogi.net/shogi/special/30ryuou_sasakifujii.html

棋譜中継・ブログ

竜王戦中継サイトhttp://live.shogi.or.jp/ryuou/

将棋連盟ライブ中継(アプリ) → https://www.shogi.or.jp/lp/mr201704/

棋戦概要

竜王戦決勝トーナメント藤井四段にとっては勝ち上がりの2局目。このトーナメントで優勝すれば、渡辺明竜王への挑戦権を得ることになります。もし竜王挑戦となれば一気に「七段」へ飛びつき昇段します。

対局料

対局料(ファイトマネー)として、勝っても負けても藤井四段は52万円(佐々木五段は57万円)もらえます。勝てば次戦の対局料77万円が確定ということに。

(賞金や対局料がこれほど詳細に公開されているのは竜王戦だけ!)

https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/30/hon.html

対局場所

東京将棋会館

佐々木五段は関東所属藤井四段は関西所属と分かれています。この場合上位者所属で対局が組まれるのが原則

佐々木勇気五段

佐々木五段はジュネーヴまれ埼玉育ち(なお、金井六段はウィーンまれ埼玉育ち)。母校である都立白鴎高校将棋特別募集枠があり、三枚堂達也四段も卒業生です。

昨年12月には棋王戦の挑戦者決定戦まで駒を進めた、現在22歳の若手強豪。プロ入りは16歳1ヶ月という史上六番目の若さでした。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E3%80%85%E6%9C%A8%E5%8B%87%E6%B0%97

6月10日に行われた藤井四段 対 梶浦四段戦(叡王戦)では、対局開始の際に対局室の隅(藤井四段側)で見学していた結果、各局のニュース映像にことごとく映り込むという珍事も(開始1時間前には入室していたらしい)。ニコ生コメントでは「座敷童」「穴熊」などと呼ばれていました。

ある時、駅からスキップして会館に向かう姿を将棋連盟職員に目撃され、その話を聞いた森下九段ニコ生ゲスト出演した際にエピソードを明かすと、解説者の糸谷八段の笑いが止まらなくなったことも。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm31378949

対局時の服装

タイトル戦では和服、通常の対局ではスーツというのが一般的まれにノーネクタイ棋士もいる)。

しかし、挑戦者決定戦やテレビ対局など、勝負時の対局に和服を着る棋士もいます佐藤康光九段とか)。

佐々木五段もこれまでに棋王戦挑決やNHK杯などで和服を着ており、注目局であることから和服を着てくる可能性も?

駒並べ

上位者佐々木五段)が駒袋を開けます。そして、「王」「玉」のうち「王」を上位者が取り、交互に駒を取りながら並べていきます。なお、加藤一二三九段相手に目もくれずに高速で並べ終えます

終局後に駒を片付けるのも上位者です。

先手と後手

振り駒で決めます。先手の方がわずかに勝率が高く、得意戦法にもよりますが、先手を好む棋士が多いようです。

駒を一度きれいに並べ終えた後、上座佐々木五段)側から「歩」を5枚、記録係が取ります。5枚の歩を表→裏→表→裏→表というように交互に重ねて取る几帳面な記録係も中にはいます

激しくシェイクし、畳上に放り投げます

通常は対局者にも見えるように対局者の脇で振るのですが、前局は報道陣が多く、藤井四段の背後のスペースで振り駒をしていました。

上位者である佐々木先生の振り歩先(ふりふせん)」となり、「歩」が多ければ佐々木五段の先手。「と」が多ければ藤井四段の先手。立った駒や重なった駒はノーカウント。そのため同数となった場合は振り直します。

対局開始

午前10時の開始。タイトル戦は9時、それ以外は10時開始というのが基本。

対局開始の合図は記録係が告げます発声は「時間になりましたので~」と「定刻になりましたので~」の2パターンニコ生では「帝国」とコメントが流れます

対局者の周囲に報道陣が大勢いる映像写真を見て、対局中ずっと報道陣が側に張り付いていると勘違いする人も稀にいるようですが、報道陣の入室が許されるのは開始5分程度です。

食事注文

昼食注文は10時40分頃、夕食注文は16時40分頃。注文時に消費時間の計時は止まりません。対局中に出前メニューが渡され、その場で職員に注文し代金を支払います。注文の順番は上位者佐々木五段)から。両者同じ物を注文するのは避ける傾向にあります

藤井四段が持つ財布の一つはマジックテープ調で、その時ニコ生では「バリバリ」のコメントで埋め尽くされます。なお、食事代は各棋士の自腹(タイトル戦を除く)。

この日は日曜日藤井四段に配慮して日程が組まれたようです)。ふだん対局が行われることのない日曜日ですので、ちょっと注意が必要です。

というのも、会館のある千駄ヶ谷周辺は日曜日に定休の店が多いからです。おそらく「みろく庵」への注文になるでしょう。藤井四段は注文時に長考することが多いのですが、今回は選択肢が少なくノータイム可能性も。中華を頼もうという心づもりでいると、足をすくわれる恐れがあります

食事休憩

昼食休憩は12時~12時40分。夕食休憩は18時~18時40分。

対局者が席を離れるため、「ひふみんアイ(将棋用語で、相手の盤側から局面を眺めること)」のチャンスです。過去、休憩中に藤井四段の「ひふみんアイ」が多く見られています藤井四段は10分足らずで食事を終えて対局室に戻ることも多く、視聴者は目を離せません。

前局では、相手が着座している際に藤井四段が「ひふみんアイ」をして大きな話題となりました(真後ろではなく、斜め後ろから距離を取った上でのアイでした)。

終局時刻

持ち時間は各5時間です。時間を使い切ると1手60秒未満での着手。

各5時間+休憩(40分×2)=11時間20分。朝10時開始なので、両者が同じように時間を使えば21時20分頃から秒読み……となりそうですが、ちょっと違います

というのも、計時は60秒未満切り捨てだからです。3分59秒で指せば、3分で指したのと同じ事になります。60秒未満で指せば消費時間ゼロになり、持ち時間は減りません。

時間を使い切るまで両者合わせて120手を指し、1手につき平均30秒が切り捨てられると仮定すれば、1時間は違ってきます

また、残り10分ほどとなった際、最終盤に時間を残すため一手60秒未満での着手を繰り返していくことも多くあります。記録係が、残り10分前から「50秒~」と読むのはこのためです(読み上げの仕方は対局者が指示するので、この限りではない)。

一方、早指し棋戦は「チェスクロック(秒を切り捨てずにそのまま減らす)」の使用普通最近ではB級2組以下の順位戦チェスクロック使用になりました。棋戦の持ち時間は減る傾向にあります

前局の増田四段 対 藤井四段の終局時刻は21時24分。この時、両者の残り時間は合わせて42分でした。大熱戦であれば、秒読み将棋が続き、終局が23時を回る可能性もあります

当日はフジテレビMr.サンデー」(19時~23時09分)に加藤一二三九段が出演予定となっており、都議選速報と合わせて対局の速報もあるかと思われます

竜王戦トーナメントの次局以降

勝者は7月8日(土)に阿久津主税八段と対局。その勝ち上がり者は7月16日(日)に久保利明王将戦さらに、7月27日(木)に松尾歩八段戦となります

なお、藤井四段は7月6日(木)に中田功七段との対局(順位戦)も組まれています

以上、専門誌「将棋世界8月号が発売前に増刷決定というニュースに驚きながら、「観る」将棋ファン執筆いたしました。

2017-06-21

https://anond.hatelabo.jp/20170620202117

正直順位戦で「対戦相手名前すら知らない」と、まったく研究していないというとんでもない宣言をした時点で自主的引退すべきだと思うわ。タレントとしても現役のプロという肩書きがある方が値が付くという判断なんだろうけど、本気で将棋やってるプロレジェンドとか言ってないでちゃんと叩くべきだったよ。もう本気でやってるプロはいないのかもしれないが…。

2017-03-31

森内九段フリークラス宣言

ショックが大きい。まったく予想していなかった。

羽生の陰に隠れがちだが、名人八期を誇る大棋士順位戦を去ることとなった。永世名人としての矜持だろうか。

引退するわけではないが、それでも寂しさを感じてならない。今年度の将棋界は私にとって衝撃が大きすぎた。

2017-01-30

http://anond.hatelabo.jp/20170130205210

長いのはタイトル戦くらいだよ

順位戦や予選トーナメントは1日で終わるしNHK杯銀河戦なんて1日2回対局もあるし

2016-11-08

http://anond.hatelabo.jp/20161107124857

自分が対局する&疑惑確信する前だろうがなかろうが,

疑惑について「報道が出る可能性」があり,それを知ったのであれば,

・かつ「このまま竜王戦に入れば七番勝負が中断になる可能性もありますし、将棋連盟にとって最悪の展開は後に隠していたと言われること」が告発理由なのであれば,

その時点で行動すべきではないのだろうか。

これについては、その時点では「黙殺する」「無視する」という可能性も考えていたのだとすれば合理化できる。

なにせ物証はないんだ。だったら週刊誌による憶測記事として黙殺したっていい(今年の文春の将棋報道なら森内と竹俣師弟関係破綻とかもあるが、中村記者の力量もあっていい記事になってるが所詮ゴシップの域を出ていない。もちろんそんじょそこらクズゴシップ記事とは比較にならん出来だが)。

ところが、いざ対局してみて「挙動不審相手に」「思いもよらない好手を連発されて」完敗し、自分ソフト検証したら「一致率が高かった」。

おそらくこの時点で理性は吹っ飛んだと思うのよね。それで逆に文春を利用して洗いざらいぶちまける手に出た。

このへん、確かに合理性は欠くと思うよ、物証はない、根拠は超一流棋士カンと、この時点では本人の主観ではそれなりの根拠になると考えていた一致率だけ。

だけどそもそも理性が吹っ飛んでいたとしたら、逆に理解可能だと思うのね。

さすがにAはないと思う。嘘をつく理由もわからないし,リスクが大きすぎる。

これも常識的に考えればそうなんだが、しかしこの件は発端からして常識範囲をはみ出てる。

三浦がシロだったとしても、そもそもは三浦常軌を逸したレベル挙動不審が発端なんだし、後からから出て来る報道を見る限り、ほとんど芥川の『藪の中』のレベルで、関係者が残らず、何らかの嘘をついているとしか思えない(全員が本当のことを言っているとしたら何らの整合性もなくなってしまう)。

から、この件で誰がどんな嘘をついていて、その理由はなにかということを考えるのはあまり意味がない気がする。

その上で敢えて言うと、俺はこの件、Aであったとしても渡辺はそのことに関する限り嘘をついていないと思う。

それは上記の通り、自分が「被害者」になるまでは黙殺も可と考える合理性がある点、それと竜王戦に関しては、渡辺三浦両者の合意のもと金属探知機で対局前の調査を行うことの決定が10/5付で連盟より発表されていて、おそらく打診と合意10/3以前に取れていたはずで、渡辺としてもそれで十分と踏んでいたのではないかという点。

毎日新聞掲載された三浦渡辺順位戦観戦記を読むと(これも図書館確認できたら可)、とにかく渡辺の対局中から意気消沈が半端なくて、三浦相手完璧に読み負けていることにすごいショックを受けているんだよね(むろん観戦記者は観戦し執筆した段階では疑惑のことは知らない)。だから、この対局でスイッチが入ってしまった、ということは、それなりに合理性があると思う。

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