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はてなキーワード: 量子力学とは

2024-02-21

[] 数学は量子物理学と同様に観察者問題がある

量子力学における観測問題についてはよく知られるように、人間主観性が量子実験の結果に重要役割果たしている。

ドイツ物理学者ヴェルナー・ハイゼンベルクによる有名な引用がある。

私たちが観察するのは現実のものではなく、私たち質問方法さらされた現実です。」

例えば有名なダブルスリット実験では、スリットの後ろに検出器を置かなければ電子は波として現れるが、検出器を置くと粒子として表示される。

したがって実験プロトコル選択は、観察する行動パターンに影響する。これにより、一人称視点物理学の不可欠な部分になる。

さて、数学にも一人称視点余地はあるか。一見すると、答えは「いいえ」のように見える。

ヒルベルトが言ったように、数学は「信頼性真実の模範」のようである

それはすべての科学の中で最も客観的であり、数学者は数学的真理の確実性と時代を超越した性質に誇りを持っている。

ピタゴラスが生きていなかったら、他の誰かが同じ定理発見しただろう。

さら定理は、発見時と同じように、今日の誰にとっても同じことを意味し、文化、育成、宗教性別、肌の色に関係なく、今から2,500年後にすべての人に同じ意味があると言える。

さて、ピタゴラス定理は、平面上のユークリッド幾何学の枠組みに保持される直角三角形に関する数学声明であるしかし、ピタゴラス定理は、非ユークリッド幾何学の枠組みでは真実ではない。

何が起こっているのか?

この質問に答えるには、数学定理証明することの意味をより詳しく調べる必要がある。

定理真空中には存在しない。数学者が正式システムと呼ぶもの存在する。正式システムには、独自正式言語付属している。

まりアルファベット単語文法は、意味があると考えられる文章を構築することを可能にする。

ユークリッド幾何学正式システムの一例である

その言語には、「点」や「線」などの単語と、「点pは線Lに属する」などの文章が含まれる。

次に正式システムのすべての文のうち、有効または真実である規定した文を区別する。これらは定理である

それらは2つのステップで構築されれる。まず、最初定理証明なしで有効である宣言する定理選択する必要がある。これらは公理と呼ばれる。

これらは正式システムの種を構成する。

公理から演繹は、すべての数学コンピュータで実行可能な印象を生む。しかし、その印象は間違っている。

公理選択されると、正式システム定理構成するもの曖昧さがないのは事実である

これは実際にコンピュータプログラムできる客観的な部分である

例えば平面のユークリッド幾何学と球の非ユークリッド幾何学は、5つの公理のうちの1つだけで異なる。他の4つは同じである

しかしこの1つの公理(有名な「ユークリッドの5番目の仮定」)はすべてを変える。

ユークリッド幾何学定理は、非ユークリッド幾何学定理ではなく、その逆も同様。

数学者はどのように公理を選ぶのか。

ユークリッド幾何学非ユークリッド幾何学場合、答えは明確である。これは、単に説明したいもの対応している。

平面の幾何学であれば前者。球の幾何学であれば後者

数学は広大であり、どのように公理選択するかという問題は、数学の基礎に深く行くと、はるかに感動的になる。

過去100年間、数学集合論に基づいてきた。

すべての数学オブジェクトは、いくつかの追加構造を備えたセットと呼ばれるものであるということだ。

たとえば自然数のセット1,2,3,4,...は加算と乗算の演算を備えている。

一般的なセットとは、数学で正しく定義されたことがない。

集合論特定正式システムによって記述される。Ernst ZermeloとAbraham Fraenkelと、選択公理と呼ばれる公理の1つに敬意を表して、ZFCと呼ばれる。

今日数学者は、すべての数学を支える集合論正式システムとしてZFCを受け入れている。

しかし、自分自身を有限主義者と呼ぶ少数の数学者がいる。

彼らは、無限公理と呼ばれるZFCの公理の1つを含めることを拒否する。

言い換えれば、有限主義者正式システムは、無限公理のないZFCである

無限大の公理は、自然数の集合1,2,3,4,...が存在すると述べている。すべての自然数に対してより大きな数があるという声明(「ポテンシャル無限大」と呼ばれる)よりもはるかに強い声明である

有限主義者は、自然数リストは決して終わらないことに同意するが、いつでも自然数の集合の有限の部分集合のみを考慮することに限定する。

彼らは一度にまとめたすべての自然数の合計が実在することを受け入れることを拒否する。

したがって、彼らはZFCから無限公理を削除する。

この公理を取り除くと、有限主義者証明できる定理はかなり少なくなる。

正式システム判断し、どちらを選択するかを決定することができるいくつかの客観的基準...なんてものはない。

主観的には、選ぶのは簡単である

時間空間を超越した何かを象徴しているので無限大が大好きだ」と言えば無限大の公理を受け入れることができる。

ゲーデルの第二不完全性定理は、十分に洗練された正式システム(ZFC等)は、自身一貫性証明することができないと述べている。

数学者は、今日のすべての数学の基礎であるZFCが確固たる基盤にあるかどうかを実際に知らない。

そしておそらく、決して知ることはない。

なぜなら、ゲーデルの第二の不完全性定理によって、より多くの公理を追加することによってZFCから得られた「より大きな」正式システムにおけるZFCの一貫性証明することしかできなかったから。

一貫性証明する唯一の方法は、さらに大きな正式システム作成することだけだ。

数学を行うためにどの公理選択すべきかについて、実際には客観的基準がないことを示唆している。

要するに、数学者が主観的に選んでいるというわけである自由意志に任せて。

公理のための主観的基準というのは、より豊かで、より多様で、より実りある数学に導くものを選ぶという人は多い。

これは自然主義と呼ぶ哲学者ペネロペ・マディが提唱する立場に近い。

自分自身制限する必要がないので、無限公理を受け入れる。

特定公理のセットを選択する行為は、量子物理学特定実験を設定する行為に似ている。

それには固有の選択肢があり、観察者を絵に導く。

これが、一人称視点とそれに伴う自由数学において正当な場所を取る方法である

2024-02-19

宗教」という問題について語ろう

「私に宗教必要ありません」

宗教勧誘を受けたときによく口にしてしまうこの言葉

多くの日本人にとって宗教は「必要のないもの」という感覚が共有されているように思う。

しかし、本当にそうだろうか。

あるいは、「宗教必要のないもの」という認識宗教問題について冷笑的な態度を生み出し、本当にその問題について考えることを無意識的に避けてしまうのではないだろうか。

宗教(Religion)」という言葉は実は近代語だ。

もともと、この語源となるラテン語における「Religio」は、「(精神的な)深い絆や繋がり」を指す言葉であり、もしくは今日においても「Religious」が指すように「信仰深い態度」そのものを指す言葉として使われていた。今日における「○○教」といったような言葉は、単に「○○の弟子たち」あるいは「○○の後を追う者」といったような言われ方がされてきたし、日本においても「茶道」「武道」などの言葉に残るように「仏道」など「○○道」という言葉があてがわれていた。近代に入るまで「信じる」ということが、より実践的な行為と不可分なものとして扱われていたことがうかがえる。

私なりに「宗教」という問題が何を指すのかを考えてみるところ、それはおそらく「生き方(a way of life)」そのものなのだ

このように言うと、「ならやっぱり必要ないじゃないか。現に私たち宗教に頼らずとも、自分たち生き方に不満がないのだから」と言いたくなるかもしれない。それもひとつの「生き方」だ。

しかし、もう少し俯瞰してみると、これには以下のような構造が見て取れる。つまり日常生活においては必要のないものいるかもしれない。しかし、自身の生きる目的や指針などが根底から揺らいだ時にも果たしてそうだろうか。宗教的契機は必要ときに必ずや立ち現れるものなのかもしれない。

少したとえ話をしよう。

人類史における長い間、「地球は平だ」とする見方が優勢だった時期があった。しかし、当時に生きる人々はそもそも、大半が一生を自分の村で過ごす農民だ。たとえ貴族であっても交流範囲は限られていた。シルクロードを通じて、遠くから物品が運ばれてくるとしても、それは「遠くから運ばれてきたもの」であり、具体的にどのような道を通ったのか、その間に地平線を意識することもなければ、時差について説明する必要もあまりなかったはずだ。つまり、「丸いと考える必要がなかった」のだ。

しかし、時代は移り変わり大航海時代領域国家なども生まれ、人々の交流範囲がどんどんと地球規模に発展していった。その過程で、例えば「他国より手短にインドに行ける方法」を知らなければいけなくなったし、「離れた地域の人と連絡を取る方法」を考えなければいけなくなったし、「大規模な航海を行う必要」にかられた。その過程で、新たな発見を迫られ、徐々に「地球は丸い」という考え方が受け入れられてきた。

これは、地動説VS天動説しろアリストテレス目的論VSニュートン力学しろニュートン力学VSアインシュタイン量子力学しろパラダイムシフトというのは、往々にしてこのように「新たな問題に気付き、これを解決する過程で、認識全体が変容する」ことによって起こってきた。

宗教においてもおなじことがいえる。

まり、「宗教」というものも、そのようにより深い、目の前の生計や、人間関係さらには政治技術、そういった問題を超えた「自分自身は何のために生まれて、何のために生きているのだろう」「この世界は何のためにあるんだろう」といったような問題対処するための、プラグマティック実践論といえる。

そして、「自身生き方に行き詰ったとき」「自身生き方を見直さなければならない時」に、必ずこうした宗教問題に取り組む契機が訪れるのだ。

これは、「既存伝統宗教新興宗教は信じるに値するか」といったような問題とは異なる、より根本的な「宗教的契機の構造」の話をしている。その上で、「どんな信仰体系がその個人にとって意味があるのか」は、その個人マインドセットや、置かれている社会的文化的環境によって異なってくるだろう。もちろん、その人が置かれている社会的文化的環境によっては、特定信仰体系が反社会的であるとされることも容易に想定できる。それこそ、人々が宗教的契機に恵まれる、「自身生き方根底が揺さぶられるショック」を受けた状態に、巧みな言葉を投げかけ、献身的信者を作ろうとする商業主義宗教は、必ず唾棄されなければならないと考えているし、宗教もつ「強固な集団形成力」が誤った方向に向けられ多くの不幸を生み出した事例は人類史を見ても枚挙にいとまがない。伝統宗教価値を見出すとすれば、それは「長年生き残ってきた風習であることに意味を見出す保守主義観点からだと言えるかもしれない。いずれにしても、それが「生き方」の問題である以上、ひとりひとり、さらに状況によっても異なって当たり前だし、多様な実践が見られて当然だろう。

宗教は我々の生き方(a way of life)を根底から見直すときに必ず立ち現れる根本的な認識論であり実践である

これが私の考える宗教という問題であり、宗教に関する多元主義的視座の土台である。ぜひ、みんなの意見も聞かせてほしい。

2024-02-17

anond:20240216220017

で、右や左を厳密に定義できましたか

私はあなたの言う通り「イメージをよりどころにしたら無限後退する」から、そして数学もまた原理的にどこかでイメージによりかかざるを得ないので、数学定義は厳密ではないと言っている。

イメージをよりどころにしたら無限後退するからイメージをよりどころにするのは間違ってるんだという主張をされてもそりゃ永遠に平行線しかならんよ。

だいたい意味を見たら行われるイメージは、その意味を満たす対象のなかで自分にとって対象的なものを描く確率が強いってだけでしょ。

不等辺三角形でも直角三角形でも正三角形でもある、量子力学的な?イメージの基?みたいなのがあって、実際その言葉を見たとき自分にとっての代表的イメージが高い確率で描かれるという感じ。

意味を見たときイメージ意味に対する必要十分条件だというような主張が詭弁なのは正三角形イメージした人に対して、不等辺三角形を見せて「これは三角形ですか?」と問うたら当然というように肯定するのが想像されることわかるでしょう。

2024-02-10

anond:20240210073041

宇宙法則を変えるなら相転移ですね。

究極理論がわからない現状、もし仮に「我々の世界不安定真空にいる」ことを仮定すれば

相応のエネルギーを加えて真の真空に落とす(相転移させる)ことで物理法則が変更されるという

人為的ネオエクスデス「うちゅうの ほうそくが みだれる!」 ができますね。

イメージ的には過冷却です。すでに相転移が起きているのに気がつかないで元の真空にとどまっていますちょっと突くと一瞬で凍ります

  

現に、新しい加速器が作られる度になんかスゲェ無理矢理な模型を作って「加速器のせいで世界が滅びる!」系の論文arXiv投稿されたりします。意外と増田と同じことを考える人がいるんですね。ただしこれらの論文は一瞬で否定されます。なぜならば、加速器で作るビームなんかよりも中性子星ガンマ線バーストのほうがよほど強いからです。宇宙強い。人類技術は弱い。驕るなよ人類

  

 

から不思議だったけど、これらの法則って経験から導き出されたものであって、その法則がどうやって存在してるかは不明なんだよな

 

以下、意味は取らなくて良いので流れと単語だけ拾ってください:

 

宇宙法則対称性で決まっています

保存則はネーターの定理から導き出されます

たとえばエネルギーの保存は時間方向の並進対称性運動量保存則は空間方向の並進対称性から、角運動保存則は回転対称性から導き出されるといえるでしょう。

相対論的には時間空間は同時に取り扱うのですがちょっと難しくなるので簡易な書き方をしています

    

運動方程式最小作用の原理から導き出されます

時空の対称性が決まる → ラグランジアンが決まる  → オイラーラグランジュ方程式運動方程式

  

 

ここまでよんだ?

なら次は、ランダウ・リフシッツ「力学」の最初の20ページくらい読んでください。

前提知識微積分です。ここまで読めば上の文章はだいたい理解できるかと思います

 

そして次にあなたはこう思うでしょう

 

最小作用の原理っていったいなんなんだ? 世界はなぜこんな原理に従う?」

  

そう思ったなら次は量子力学です。JJサクライ「現代量子力学」の経路積分のページまで読み進めましょう。

ここまでくれば霧が晴れるように見通せるようになるはずです。

物理理論とは何であるかが把握できるかと思います。ここから先はご自由に。

  

 

なお、JJサクライは物理科ではちょっと ’進んだ’ 内容とされています普通は2冊目に読む本ですね。が、ハテナーにとってはむしろ読みやすい本かと思いますだってどうせ君ら情報系でしょ?なんかプログラムとか書ける人たちでしょ??なら、ブラケット表記の方が慣れていると思うんですよ。たぶん見ればわかるよ。

 

 

2024-02-05

解説動画などを見て

量子力学入門のさわりの部分だけ文系的に認識した(理解できたとは言ってない)

ハドーカンスーノシューシュクとか用語がいちいち厨二心をくすぐるので、理系以外の人のあいだでもこんなに話題になってるのかもしれない

2024-02-04

今日知ったこと

→ あまり直感に反するのでスピリチュアル的に感じてしまった。二重スリット実験面白いというより怖い。ただ、確率の波という概念面白い

2024-01-23

anond:20240123002319

SFってジャンルのもの害悪なんだよな

俺はそこまでは思わんが…。イーガンとかチラ見するとよくここまで複雑な設定を思いつくなって感心するし。

あいうのだったら量子力学の初歩を理解できないレベルの人には読むの無理だと思うから問題なさそう。

anond:20240122233819

シュレディンガーの猫とか、この手のワード中二病患者を惹きつけすぎるのも問題だよな。

そもそも量子力学黎明期暗中模索の中でどうにか法則性を「解釈」しようとして作られた例えに過ぎない。量子力学イメージとして現代的ではないものなんだよね。

分かって使ってるならいいけど何も分かってない一般中二病患者濫用しすぎて世間一般科学理解への悪影響が大きい。

2024-01-22

anond:20240122223016

そうじゃなく、実際にどの量子力学解釈現実説明しているのか証明することが可能なのか、ってことが実用の外側のトピックなわけ

物理学は何一つ「証明したことなんてねーんだよアホ。何かを「証明」する学問じゃないの。そういう基本を落として悦に入るのは中学生卒業して。

anond:20240122222638

からさ、お前が言ってるのは、量子力学コペンハーゲン解釈を使って「黙って計算しろボケ」と言ってるようなもんなのよ

そうじゃなく、実際にどの量子力学解釈現実説明しているのか証明することが可能なのか、ってことが実用の外側のトピックなわけ

2024-01-02

量子力学証明してるのは人類観測の仕方の幼稚さだろ

なぜそれで「世界は神に作られていたけどバグが残ってたんだ!」になるんだよ。

アホすぎる。

自分が見落とししてるくせに他人仕事ケチつける奴のそれじゃん。

そもそも俺たちが観測してたと思ったのは表層だけだったんだ!」となるべきやろ。

子供ゲーム遊んでるときに「グラフィック上の重なりと当たり判定って一致してるわけではないのでは?」と気づく瞬間みたいなもんで、そこで「このゲームバグってるー」となるのは頭の悪い子やん。

2023-12-29

anond:20231229104209

問題文通りに書かないといけないとかいう縛りプレイしてるやつは因数分解で詰むからやめたほうがいいと思うけど

5個入ってるのが3つあるのか、3つそれぞれに5個入ってるのから原則同じだし違うと思うなら量子力学に進んだほうが向いてるかもしれない

2023-12-21

anond:20231220234011

海外ソースを参照して、運動方程式における因果性について調査しました。以下にその結果をまとめます

以上の情報から運動方程式における因果性は、その理論文脈によって異なる解釈存在することがわかります。したがって、具体的な状況や問いによって、適切な理論解釈が変わる可能性があります。¹²³

(1) Causality in gravitational theories with second order equations .... https://arxiv.org/abs/2101.11623.

(2) Causality in gravitational theories with second order equations .... https://link.aps.org/doi/10.1103/PhysRevD.103.084027.

(3) [quant-ph/9508009] Nonlocality as an axiom for quantum .... https://arxiv.org/abs/quant-ph/9508009.

(4) www.repository.cam.ac.uk. https://www.repository.cam.ac.uk/bitstream/handle/1810/319156/causality.pdf?sequence=1.

(5) undefined. https://doi.org/10.48550/arXiv.2101.11623.

(6) undefined. https://doi.org/10.1103/PhysRevD.103.084027.

2023-12-20

俺の酒が飲めねぇのかよ?

「俺の酒が飲めねぇのかよ?」っていうセリフ、実際は聞いたことがない。(大学スポーツ部ではある)

なんか妄想妄想を呼び、嫌な上司像をつくるよな。

で、その姿が何か言語化されると、図らずもそっちに寄っていく人がいるという。

なんとも量子力学的なこの世界

2023-11-24

現実ヒルベルト空間上のベクトル

おいおい、おらのコたちよ。

今日ヒルベルト空間ってやつについて教えてやるぜ。

リアルなことをちゃん理解するためには、このヒルベルト空間ってヤツを理解するのがヘビーだぞ。

まず、ヒルベルト空間ってのは一体何かって?

それは、無限次元ベクトル空間のことだ。

まり、俺たちが普段生活しているこの現実も、ヒルベルト空間上のベクトルとして表現できるんだ。

正式には、ヒルベルト空間とは、その空間が完全な計量空間である距離関数誘導する内積を備えたベクトル空間のこと。

それぞれのベクトルは、ある状態を表してて、その状態の変化はベクトルアクションによって示される。

から、俺たちが経験してる現実は、実はヒルベルト空間上でのベクトルガチンコ対決ってワケだ。

これが、量子力学の中核なんだよ。

量子力学では、パーティクルの状態ヒルベルト空間上の波動関数ってやつでフルボッコ表現する。

そして、その波動関数がどう時間と共にブンブン変わるかを計算することで、パーティクルの未来予測できるんだ。

から、俺たちの現実ヒルベルト空間上のベクトルってのは、俺たちのリアル量子力学法則にしっかりとノせられてるってワケだ。

おれたちの日々の暮らしにもビシバシ影響してくる可能性はあるけど、それでも、理解やすくてコントロールできるリアルをくれるってわけだ。

からヒルベルト空間のワザをマスターすることは、俺たちの現実キッチリ理解する一歩ってワケさ。

しっかり勉強して、このやべー世界で何とかやっていくための鍵になるんだ。

2023-11-22

超弦理論って結局なんなの?

超ひも理論は、光子からクォークに至るまで、すべての粒子がゼロ次元の点ではなく1次元のひもであるという理論的枠組みのこと。

もし、あらゆる文脈で成り立つ超ひも理論バージョン発見されれば、宇宙性質記述するための単一数学モデルとして機能することになり、重力説明できない物理学標準モデルに取って代わる「万物理論」となるとされる。

超ひも理論の全貌を理解するには、広範な勉強必要だが、超ひも理論の主要な要素を知れば、その核となる概念基本的理解が得られるだろう。

 

1. 弦とブレーン

弦は一次元フィラメントで、開いた弦と閉じた弦の2種類がある。

開放弦は両端がつながっておらず、閉鎖弦は閉じたループ形成する。

ブレーン(「膜」という言葉に由来する)はシート状の物体で、その両端に弦を取り付けることができる。

ブレーンは量子力学ルールに従って時空を移動することができる。

 

2. 追加の空間次元

物理学者は、宇宙には3つの空間次元があると認めているが、超ひも理論家は、空間の追加次元記述するモデルを主張している。

超ひも理論では、カラビ・ヤウ多様体と呼ばれる複雑な折りたたみ形状にしっかりと圧縮されているため、少なくとも6つの追加次元は検出されない。

 

3. 量子重力

理論は量子物理学一般相対性理論を融合させようとしているため、量子重力理論である

量子物理学原子素粒子のような宇宙で最も小さな物体研究するが、一般相対性理論は通常、宇宙でよりスケールの大きな物体に焦点を当てる。

 

4. 超対称性

超弦理論としても知られる超対称性は、2種類の粒子、ボソンフェルミオン関係記述する。

超対称弦理論では、ボソン(または力の粒子)は常にフェルミオン(または物質の粒子)と対になるものを持ち、逆もまた同様である

超対称性概念はまだ理論的なもので、科学者はまだこれらの粒子を見たことがない。

一部の物理学者は、ボソンフェルミオンを生成するには、とてつもなく高いエネルギーレベル必要からだと推測している。

これらの粒子は、ビッグバンが起こる前の初期の宇宙存在していたかもしれないが、その後、現在見られるような低エネルギーの粒子に分解されたのかもしれない。

大型ハドロン衝突型加速器世界で最も高エネルギーの粒子衝突型加速器)は、ある時点でこの理論を支持するのに十分なエネルギーを発生させるかもしれないが、今のところ超対称性証拠は見つかっていない。

 

5. 統一された力

理論家は、相互作用する弦を使って、自然界の4つの基本的な力(重力電磁気力、強い核力、弱い核力)がどのように万物統一理論を作り出しているか説明できると考えている。

 

超弦理論歴史

2023-11-17

ペンローズへの典型的反論

脳の中の神経細胞がどのように動いているか計算してみると、脳は量子力学法則ではなく、普通物理学法則に従っていると考えられる。

まり、脳の動きをコンピュータ再現するときに、普通物理学法則を使っても問題ないということ。

脳の中の神経細胞がどれくらい速く動いているかを調べると、量子力学法則重要になるほど速くは動いていないらしい。

このことは、「脳は量子コンピュータのように動いていて、量子力学法則意識に影響している」という考え方とは合わない。

2023-11-13

数学宇宙仮説とは?

人生宇宙、そしてすべての意味とは何か?「銀河ヒッチハイク ガイド」では、答えは 42となっている。

科学質問範囲は、一部の分野では縮小し、他の分野では急増した。

宇宙ある意味数学であるという考えは、少なくとも古代ギリシャピタゴラス派にまで遡り、物理学者哲学者の間で何世紀にもわたる議論を生み出してきた。

マックス・テグマークはこの考えを極限まで推し進め、宇宙は単に数学によって記述されるのではなく、数学自体であると主張している。

この議論の基礎は、人間とは独立した外部の物理現実存在するという仮定である

これはそれほど物議を醸すものではない。物理学者の大多数はこの長年の考えを支持していると思うが、まだ議論されている。

形而上学独我論者はそれをきっぱり拒否し、量子力学のいわゆるコペンハーゲン解釈の支持者は、観察のない現実存在しないという理由でそれを拒否するかもしれない。

外部現実存在すると仮定すると、物理理論はそれがどのように機能するかを説明することを目的としている。

一般相対性理論量子力学など、最も成功した理論は、この現実の一部、たとえば重力素粒子挙動のみを説明している。

対照的に、理論物理学の聖杯はすべての理論、つまり現実の完全な記述である

現実人間とは独立して存在すると仮定する場合記述が完全であるためには、人間概念をまったく理解していない、人間以外の存在、つまりエイリアンスーパーコンピューターなどに従って、現実が明確に定義されていなければならない。

言い換えれば、そのような記述は、「粒子」、「観察」、またはその他の英語単語のような人間負担排除した形で表現可能でなければならない。

対照的に、教えられてきたすべての物理理論には 2 つの要素がある。

それは数式と、その方程式私たちが観察し直観的に理解しているものとどのように関連しているか説明する言葉である

理論の結果を導き出すとき陽子分子、星などの新しい概念を導入するが、それは便利だからである

原理的には、このようなバゲッジがなくてもすべてを計算できる。

たとえば、十分に強力なスーパーコンピューターは、何が起こっているか人間言葉解釈することなく、宇宙状態時間の経過とともにどのように進化するかを計算できる。

バゲッジを含まない外部現実記述を見つけることは可能か?

もしそうなら、外部現実における物体とそれらの間の関係のそのような記述は完全に抽象的でなければならず、あらゆる言葉記号は何の事前の意味も持たない単なるラベルにならざるを得ない。

代わりに、これらのエンティティの唯一のプロパティは、エンティティ間の関係によって具体化されるものになる。

ここで数学が登場する。

現代数学は、純粋抽象的な方法定義できる構造正式研究である。つまり数学構造発明するのではなく、それらを発見し、それらを記述するための表記法発明するだけである

人間から独立した外部の現実を信じるなら、テグマーク数学宇宙仮説と呼ぶもの、つまり物理現実数学構造であるということも信じなければならない。

言い換えれば、巨大な数学オブジェクトの中に住んでいる。

そのオブジェクトは、十二面体よりも精巧で、おそらくカラビ・ヤウ多様体テンソル束、ヒルベルト空間などの恐ろしい名前オブジェクトよりも複雑である

世界のすべてのものは、あなたも含めて純粋数学であるはずだ。

それが本当であれば、万物理論純粋抽象的で数学的でなければならない。

理論がどのようなものになるかはまだわからないが、素粒子物理学と宇宙論は、これまでに行われたすべての測定が、少なくとも原理的には、数ページに収まりわずか 32 個の未説明の数値定数を含む方程式説明できる段階に達している。

したがって、すべての正しい理論は、T シャツに書ける程度の方程式説明できるほど単純であることが判明する可能性さえある。

しかし、数学宇宙仮説が正しいかどうかを議論する前に、外部の物理現実を見る 2 つの方法区別することができる。

1 つは、上空から風景を観察する鳥のような、数学構造研究する物理学者の外側の概要

もう一つは、鳥によって見渡される風景の中に住むカエルのように、構造によって記述される世界に住む観察者の内面視点

これら 2 つの視点を関連付ける際の 1 つの問題時間関係する。

数学構造は、定義上、空間時間の外側に存在する抽象的で不変の存在である

宇宙歴史映画に例えると、その構造は 1 コマではなく DVD 全体に相当する。

したがって、鳥の視点から見ると、4 次元時空内を移動する物体の軌跡は、スパゲッティもつれに似ている。

カエルには一定の速度で動く何かが見えますが、鳥には調理されていないスパゲッティのまっすぐな束が見える。

カエル地球の周りを回る月を見ると、鳥は絡み合った2本のスパゲッティが見える。

カエルにとって、世界ニュートン運動重力法則によって記述される。

鳥にとって世界パスタ幾何学模様である

2 つの視点を関連付ける際のさらなる微妙な点には、観察者がどのようにして純粋数学的になることができるかを説明することが含まれる。

この例では、カエル自体は厚いパスタの束で構成されている必要がある。

その非常に複雑な構造は、おなじみの自己認識感覚を引き起こす方法情報を保存および処理する粒子に対応している。

では、数学宇宙仮説を検証するにはどうすればよいか?

まず、自然界ではさらなる数学規則性がまだ発見されていないことが予測される。

ガリレオ数学宇宙の考えを広めて以来、素粒子小宇宙と初期宇宙の大宇宙における驚くべき数学的秩序を捉える素粒子物理学の標準モデルなど、その系譜に沿った発見が着実に進歩してきた。

この仮説は、並行宇宙存在という、より劇的な予測も行う。

長年にわたって多くのタイプの「多元世界」が提案されてきましたが、それらを 4 つのレベル階層に分類することが役立つ。

最初の 3 つのレベルは、同じ数学構造内の非通信並行世界対応します。レベル I は単に、光がまだ到達していない遠い領域意味する。

レベル II は、介在する宇宙宇宙論的膨張により永遠に到達できない領域カバーする。

レベル III は「多世界」と呼ばれることが多く、特定の量子事象中に宇宙が「分裂」する可能性がある、量子力学のいわゆるヒルベルト空間の非通信部分が含まれる。

レベル IV は、根本的に異なる物理法則を持つ可能性がある、異なる数学構造並行世界を指す。

現在の最良の推定では、膨大な量の情報、おそらく Googolビット使用して、観測可能宇宙に対するカエル視点を、すべての星や砂粒の位置に至るまで完全に記述する。

ほとんどの物理学者は、これよりもはるかに単純で、T シャツには収まらないとしても、本に収まる程度のビット数で特定できるすべての理論を望んでいる。

数学宇宙仮説は、そのような単純な理論が多元宇宙予測するに違いないことを示唆している。

なぜなら、この理論定義上、現実の完全な記述であるからである

宇宙を完全に特定するのに十分なビットが不足している場合、星や砂粒などの考えられるすべての組み合わせを記述しなければならない。

そのため、宇宙記述する追加のビットは単にエンコードするだけである

世界電話番号のように、私たちがどの宇宙にいるのか。このように、複数宇宙記述することは、単一宇宙記述するよりも簡単になる可能性がある。

極限まで突き詰めると、数学宇宙仮説はレベル IV の多元宇宙意味し、その中に他のすべてのレベルが含まれる。

宇宙である特定数学構造があり、その特性物理法則対応している場合、異なる特性を持つそれぞれの数学構造は、異なる法則を持つ独自宇宙である

実際、数学構造は「作成」されるものではなく、「どこか」に存在するものではなく、ただ存在するだけであるため、レベル IV の多元宇宙必須である

スティーヴン・ホーキング博士はかつてこう尋ねた。

方程式に火を吹き込み、それらが記述できる宇宙を作り出すものは何でしょうか?」

数学宇宙場合重要なのは数学構造宇宙記述することではなく、それが宇宙であるということであるため、火を噴く必要はない。

レベル IV の多元宇宙存在は、物理学者のジョン・ウィーラーが強調した混乱する疑問にも答える。

たとえ宇宙を完全に記述する方程式が見つかったとしても、なぜ他の方程式ではなく、これらの特定方程式が使われるのか?

他の方程式が並行宇宙支配しており、観察者をサポートできる数学構造分布考慮すると、統計的可能性が高いため、宇宙にはこれらの特定方程式があるということだ。

並行世界科学範囲内なのか、それとも単なる推測に過ぎないのかを問うことは重要である

並行宇宙はそれ自体理論ではなく、特定理論によってなされた予測である

理論反証可能であるためには、そのすべての予測を観察および検証できる必要はなく、少なくともそのうちの 1 つだけを検証できれば十分である

たとえば、一般相対性理論は、重力レンズなど、私たちが観察できる多くのことを予測することに成功しているため、ブラックホールの内部構造など、私たちが観察できないことについての予測真剣に受け止めている。

ここに数学宇宙仮説の検証可能予測がある。

多くの並行宇宙存在するのであれば、我々は典型的宇宙にいると予想されるはずです。

ある量、たとえば、この量が定義されている多元宇宙の一部の典型的観測者によって測定された暗黒エネルギー密度空間次元確率分布計算することに成功したと仮定する。

この分布により、我々自身宇宙で測定された値が非常に非典型的ものになることが判明した場合、多宇宙、したがって数学宇宙仮説が除外されることになる。

生命要件理解するまでにはまだ程遠いが、暗黒物質、暗黒エネルギーニュートリノに関して私たち宇宙がどの程度典型的であるかを評価することで、多元宇宙予測テストを始めることができる。

なぜなら、これらの物質銀河形成など、よりよく理解されているプロセスにのみ影響を与えるからである

これらの物質存在量は、多元宇宙ランダム銀河から測定されるものとかなり典型的ものであると測定されている。

しかし、より正確な計算と測定では、そのような多元宇宙は依然として除外される可能性がある。

結局のところ、なぜ数学宇宙仮説を信じるべきか?

おそらく最も説得力のある反対意見は、直感に反して不安を感じるということである

数学宇宙仮説が真実であれば、科学にとって素晴らしいニュースであり、物理学と数学の洗練された統合により、深い現実理解できるようになる可能性がある。

実際、多元宇宙もつ数学宇宙は、期待できるすべての理論の中で最良のものであるかもしれない。

なぜなら、規則性を明らかにし、定量的予測を行うという科学的探求から現実いかなる側面も立ち入れないことを意味するからである

しか宇宙についての究極的な疑問を再び変えることになる。

どの特定の数式が現実のすべてを記述するのかという問題は見当違いであるとして放棄し、その代わりに、鳥の視点からカエル宇宙観、つまり観察をどのように計算するかを問うことになる。

それは、宇宙の真の構造を明らかにたかどうかを決定し、数学宇宙のどの隅が私たち故郷であるかを理解するのに役立つ。

 

参考文献: 数学的な宇宙 究極の実在の姿を求めて by マックス・テグマーク (著), 谷本 真幸 (翻訳)

2023-11-08

エントロピーベクトル

複素エントロピーという概念があるように、エントロピースカラーではなくベクトルである可能性がある。

情報が定まれエントロピーが下がるという話と、宇宙状態が放っておけば熱力学エントロピーが増加していくという話は別の方向の話である

放っておけば情報理論的エントロピーは下がり続けるが、こっちのエントロピー時間の矢という概念関係するとは限らない。

と言っても量子力学では、量子削除不可能定理があるため、やはり情報理論的エントロピーは下がり続ける。

しろ情報確定を繰り返すから時間の矢が存在するかもしれない。

2023-10-28

anond:20231028110120

まずはAIを習ってみたら良いと思うよ

数式まで手書きでやるなら微分行列必要だけどそれさえ飛ばしても大体はわかるし

量子力学とか交流計算とかと違って理論的には単純なもんやで

2023-10-27

子持ちの産婦人科医だけど

独身男性はやっぱり狂う。

夫婦奈良に遊びに行った際に夫の大学時代同級生奈良研究生活をしているというので会いに行った。

夫は大学卒業都内に戻り初期臨床研修に進んだが、その同級生は初期臨床研修に進まずにそのまま大学院に進学した。現在独身

まず研究室で袋の開けられたハッピーターンを出されて「これ食べていいよ」と言われた。大学時代同級生が妻を連れて遊びに来たというのにヨレヨレのくたびれたTシャツジャージパンツ

独身彼女も妻も子供もおらず臨床医と異なり仕事での人間関係もないからか、夫の話す他の同級生や先輩の近況、子供の話などには全くついてこれていなかった。

そして自分研究している発生学の話や、現在生物学いか量子力学などの物理学の影響を受けているのかという話を力説された。

夫は「くせ強いだろ」と苦笑いしていた。

独身男性は狂うし哀れ。

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