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はてなキーワード: 農業とは

2024-04-12

異世界のんびり農家』につきまして

TVアニメ異世界のんびり農家公式サイト

https://nonbiri-nouka.com/

オレもこんなハーレム人生、送りたかったわー

50人ぐらい孕ませて、子供がいるんだぜ?この主人公

ないわー

ないわー

ないわー

でですよ、おくさ、、、おっさん

日々の生活は、振るえばすべてが上手くいく、チートクワ農業ですよ

夜は、エルフやらヴァンパイアやら獣人やらで、よりどりみどりですよ

最高じゃねえかよ

あー!!!オレも転生してええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!

 

OK

寝る

そして起きて、くっだらねえ課金施策実装して、おまえらのなけなしの金を貪るので

まわしてくださいね

まわさないと人権キャラ、なくしますよ?

ほら回せよ、くるくると。

2024-04-10

棘まとめで「韓国キッザニアにはブルカラーがない(少ない)」と見たので俺「ほんまか?」と思いすこしだけ調べた

件のまとめ

https://togetter.com/li/2347341

最初

キッザニア職種って親とか国民性というよりスポンサーの都合が大きいの思うんだが、それでブルカラーがどうこういうのは筋違いちゃうか?と思って少し調べようと思った

具体的にどう調べたか

キッザニアソウル

https://www.kidzania.co.kr/experience_guide/facility_guidance.do?srcLocalDiv=001&srcLocale=ko&searchKeyword=&srcCategory=&facilPosCls=&rcmdAge=&leadTime=&prtnNum=&kizoCls=&limitYn=#none

体験施設google翻訳で見た

結論

公務員とか国策系が多いのはたしかキッザニア釜山には特殊部隊体験かいうのまである

ブルカラーホームページ冒頭にに「建築事務所。レンガの積み方や施工学習してみよう」と出てきた。

ざっと見た範囲でもスーパー店員から宅配、製鉄、エネルギー関連に飲料工場農業食品メーカーの出店と普通にブルカラー(というか製造工業系)職がある

個人的にはこのまとめ(というか著書)のまとめ方は恣意的というか「韓国人ブルカラーを嫌う。それとは違い日本人は」という日本右翼が好きな結論に基づいて無理やりくくってる感はある。

あとみんなネットですこしは調べないのかね?

調べてないこと。調べたいこと

著書の日本と比べて公務員系の職種が多い理由って、多分(そこまで調べてない)だけど韓国キッザニアパートナー企業が少ないんじゃなかろうか?

参加する企業が少ないから、企業情報提供とか協力を必要としない公務員国策系が増えるんちゃうかなと

ブルカラーが嫌われるのが本当だとしても、サムスンヒュンダイLGなんかの世界企業までないのはシンプル韓国キッザニアあんま人気ないんちゃうか?)

追記

日本との比較じゃないのか?》

そもそもこの本で「日本の出店」として挙げられてる出店というかパビリオンって、パートナー企業技術設備提供して出店してる紐付きのもの

からなんで韓国キッザニアにないのかって話するならそれは

韓国企業キッザニアパートナーにならず出店しないから」

しかなく。

それにそれ以上の物を見ようとするのはむちゃくちゃじゃないの。見えない物を見ようとするのが許されるのは天体観測だけだよ。

(というか農心ラーメン研究所とかロッテハンバーガーあるのにソーセージ職人がないとか、宅配サービスはあるけど宅配ドライバーがないか

日本と比べてブルカラー職が少ない」

とか言うのはやっぱ結論から先に作ってない?)

韓国ではブルカラー日本より下に見られる》

これが事実かは俺は知らないけど、

差別的視線で見られるからこそキッザニアに出店して子供(と子供を連れて来る親)に企業価値職務アピールをしてイメージアップを目指す、

という考え方だってできるわけで

「だから出店がすくないんだ」

とするのはやっぱ短絡的じゃないかと思う。

まじかよ、めいろまさんに失望しました😰

https://twitter.com/takigare3sub/status/1771543285762240614

ちなみにめいろまさんは「元国連専門機関職員」という肩書きを誇らしげにプロフィールに添えられていますが、

かつて自身HPで「就職に有利!!国連IMF職員を1名20万円で紹介します」というグレーなビジネスを展開して外務省から直々に怒られた過去があり、これに触れると即ブロックされます

しかFAOの、PレベルInternational Staffではなく現地採用のGとかの職員でしょう。そんだったら私も2年ぐらい青山国連大学のSSAスタッフだったか国連職員名乗っていいよね。

単なる国連傘下の食糧農業機関イタリア本部ネット設備担当現地採用で勤めただけで、国連職員と聞いて普通の人が第一イメージするような“外交官”ではないです

そうですね国連に勤めててもピンキリですからね。派遣三菱商事勤めてたとか、アップルトイレ掃除してたとかでも三菱商事勤務とか言えちゃうのと同じかと思います

FAOJPO終わってP3とかでインターナショナルリロケーションありだったら職員だった、と胸張って言えますが。

https://web.archive.org/web/20110922122812/http://eigotoranoana.blog57.fc2.com/blog-entry-15.html

国連海外NGO就職

国連P-11応募フォーム添削 一通 40,000円(添付書類は含みません)

国連向け履歴書添削 一通 40,000円 (英文1000ワード程度)~80,000円

国連向けカバーレター添削 一通 38,000円 (英文600ワード程度)~58,000円

模擬面接質問作成 一通 28,000円~(英文500ワードまで)

Skype使用した国連模擬面接 30分25,000円~

Skype使用した国連就職・進学相談 30分20,000円~

現役国連職員IMF世銀職員の紹介 一名20万円~

英文履歴書および英文カバーレター英文で書かれたもの添削となります

日本語ドラフトから作成希望される場合は料金が倍になります

・模擬面接には質問作成を含みません。別途模擬面接質問作成をお申し込みください。


https://web.archive.org/web/20120325233113/https://www.mofa-irc.go.jp/info/attention3.html

【要注意】国際機関職員の有料紹介サイトについて

最近紹介料をとって国連IMF世銀等の現役職員を紹介するというサイトが見られますので、御注意願います

国際機関では通常、金銭をとって、個別就職斡旋職員の紹介をすることはありませんし、職員が有料の職業紹介や仲介を手伝うこともありません。

国際機関職員が多額の現金を振り込む話を持ちかけ,手続き費用として証書作成料の支払い及び個人情報を提出させることはありません。

2024-04-09

教養他人バカにするためにあるのか

おそらく日本政財界の中でも川勝知事ほど教養のある人はそうはいないはずで、その人をして「県庁職員農業畜産業製造業より知性が高い(高くあるべし)」という発言をしてしまうのだから、「差別偏見は無教養の現れ」ではないとわかる。

anond:20240409104516

かつて生は、それ自体が称えられるほど、困難なものであった。

だが農業進化し、人が都市から出なくなり、その困難は忘れられた。

もはや生は、それ自体は呪われたものであるとさえ見られている。

2024-04-07

anond:20240407134422

チッチッチ(舌打ちしながら指を振る)

国会議員給料がいいから他の職と比べたらみんな選択ちゃうんだよ

ちやほやされるし

農業とか嫌だから都会にでるし

医者勉強がきついからやめる

でも国会議員議員世襲でなれちゃうから

進次郎がいい例

2024-04-05

SDGsってさ

おかしくねえか??

俺は毎日毎日Eテレを見ているので、そんじょそこら大人よりはSDGsに詳しいつもりだ。

 

SDGs17目標、これな↓

1:貧困をなくそう (英: No Poverty)「あらゆる場所のあらゆる形態貧困を終わらせる」

2: 飢餓ゼロに (英: Zero Hunger)「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能農業を促進する」

3:すべての人に健康福祉を (英: Good Health and Well-Being)「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」

4: 質の高い教育をみんなに (英: Quality Education)「すべての人々へ包摂的かつ公正な質の高い教育提供し、生涯学習の機会を促進する」

5: ジェンダー平等を実現しよう (英: Gender Equality)「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児能力強化を行う」

6: 安全な水とトイレ世界中に (英: Clean Water and Sanitation)「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能管理を確保する」

7: エネルギーをみんなに、そしてクリーンに (英: Affordable and Clean Energy)「すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能近代エネルギーへのアクセスを確保する」

8: 働きがいも経済成長も (英: Decent Work and Economic Growth)「包摂的かつ持続可能経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する」

9: 産業技術革新の基盤をつくろう (英: Industry, Innovation and Infrastructure)「強靱なインフラ構築、包摂的かつ持続可能産業化の促進及び技術革新の推進を図る」

10: 人や国の不平等をなくそう (英: Reduced Inequalities)「各国内及び各国間の不平等是正する」

11: 住み続けられるまちづくりを (英: Sustainable Cities and Communities)「包摂的で安全かつ強靱で持続可能都市及び人間居住を実現する」

12: つくる責任 つかう責任 (英: Responsible Consumption and Production)「持続可能生産消費形態を確保する」

13: 気候変動に具体的な対策を (英: Climate Action)「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」[注釈 2]

14: 海の豊かさを守ろう (英: Life Below Water)「持続可能な開発のために海洋海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する」

15: 陸の豊かさも守ろう (英: Life on Land)「陸域生態系保護回復、持続可能な利用の推進、持続可能森林経営砂漠化への対処、ならびに土地劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する」

16: 平和と公正をすべての人に (英: Peace, Justice and Strong Institutions)「持続可能な開発のための平和包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセス提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する」

17: パートナーシップ目標を達成しよう

 

お前らもSDGsが何の略蚊くらいは知ってるだろうと思うが、(S)ustainable (D)evelopment (G)oal(s) すなわち持続可能な開発目標と言ってるものだ。

俺の理解するところ、持続可能性、というのは、究極のとこ地球リソースは有限に決まっているのだから、それを使い潰さず、人類が恒久的に存続し発展していける可能性を残している状態ということだ。

俺はその究極目標は気に入っている。人類無限未来までその足跡を残せるよう、俺たちは最大限努力すべきだろう。それが先祖と子孫と、人類が見つけてきたすべての叡智のために、現在の我々ができることだ。

 

しかるにSDGsである

6、7、8、9、1112、13、14、15あたりはわかる。

公衆衛生エネルギー持続性、経済雇用産業都市インフラマテリアルリサイクル気候変動対策生物多様性……

いずれも人類地球上で存続していくために欠かせないものだ。

1、2、3、10、16もまあわかる。貧困だの飢餓だのを放っておくと人間死ぬし、社会がある程度公正でないと戦争が起きたりする。

17はまとめみたいなやつだから別にいい。

 

俺が意味わからんと思うのは、4と5だ。高い教育ジェンダー平等だ。これが人類の持続可能性に資するかどうか、まだ誰もわからなくないか

いやもろちん、高い教育ジェンダー平等まこと結構だ。やったら良い。より良い社会のために、是非とも必要なことだ。

だがこれ、持続可能な開発目標か??こいつら無理やりねじまれてないか??

もちろんすべての目標は未だ人類社会で達成されてないことばかりだが、それにしたって、この4と5が持続可能社会を作れるかは不明すぎやしないか

 

(おまけ)

また、正直なところ、俺は特にジェンダー問題については、このままやって本当に大丈夫か?と思ってもいる。

率直に言って、ここまでの人類の存続は、男女の役割という苛烈人権制限の上に成り立ってるんじゃないだろうか?

特に女だ。狩猟時代が終わって男の肉体の役割はずいぶんマシになったと言えるだろうが、女の肉体は相変わらずとんでもない無理をして次の世代を作っている。

こんな状況では、ジェンダー平等なんてのは土台無理な話なんではないかと思っている。

万年前と同じように、俺たちは女たちの本能に期待する以外に種としての持続可能性を持っていない。

ジェンダー平等が達成された世界で、古い男女の役割(女の役割)をやってくれる人間たちだけで人類を持続させられるのだろうか?

ジェンダー平等はいずれ達成するべき目標ではあると思うが、人工的に人間を生成する方を何とかしておく必要があるだろう。

日本における食料安全保障とは何か?

日本政府(GOJ)が策定した食料安全保障政策により、国民は高品質の食料をより安価リーズナブル価格で手に入れることができるようになります。この国は、大豆小麦、干し草、飼料穀物肥料などの輸入食料品依存しています日本政府2022年に適切な資金を投入して強化し、2023年には修正予算も投入する予定です。

政策枠組みの概要

2022年策定された食料安全保障には、良好な食料安全保障を確保するためのロードマップがあり、日本は毎食のカロリー摂取量の少なくとも60%を食料輸入に依存しなければならないとされていた。食料輸入への過度の依存から転換し、水産物農産物生産を増やす必要がありました。

日本の最新イノベーション

日本農業従事者の最高年齢は67歳であり、農業人口は急速に減少していることが観察されています。一部の企業は、AI ベース肥料システムと灌漑などの解決策を考案しました。土壌の状態肥料、最適な水分含有量確認するための地下管理施設が設置されます

しかし、日本では水不足があり、いくつかのリスクシナリオがあります。輸入に頼っていたため、輸入先の国では水不足と干ばつが発生していました。以前は、商品を輸入している国から品質材料が不足していました。気候変動の影響で生産不足が発生しました。

以下のリンクからすべての情報を見るには、ここをクリックしてください:https://www.sdki.jp/japan-news/food-security-in-japan/1

2024-04-04

anond:20240403093749

農業できなくなる前提で老後も困らないくらいの額で土地買い上げてくれるんならまあ 

と思うのは農民じゃないからなのかな

2024-04-03

anond:20240403100000

ぶっちゃけ駅作れば農業従事者の反対を押し切ってメリットもあるで通った可能性あるのにないんだもんな

anond:20240402224259

農家差別する部落民パヨチョンだいちょつ(笑)爺は二度と農作物食うなよ〜

ゴキブリでも食って餓死しとけ

弱男老害すぎて農業すら出来ないから逆恨んでるだろうな

このように国家の基礎である第一次産業崩壊しつつあるのは川勝のようなレイシストパヨク部落公務員ゴミリーマンナマポチョン老人のせいです

この調子で行けば養和の飢饉時には農家をしばいていたので復讐され米を食えず餓死した部落京都人の如くトンキンが代償を支払うことになるであろうね

anond:20240403115031

リニアを今のまま通したいなら静岡農業死滅するまで待つしか無いんじゃないかな。

人口ピラミッドの推移からしてあと10年もすれば農家の声なんか無視できるレベルになる。

水源がただの飲み水になれば反発も大分減るでしょ

anond:20240402195951

お前んとこで農業できなくなるかもしれんけど、線路作らせて、あ、新しい電車はお前んとこには止まらんし、今止まってる新幹線も減るけどなって言われて好感持つ人いんの?

2024-04-02

anond:20240402224259

農業酪農製造業では頭を使わないという🦐デンス頼む

役場理不尽な思いをした

役所常識を知ってる人がいたら教えてほしい。

夫婦ともに農業を営んでいる。先日、夫と一緒に都内のある役場訪問することがあった。

農業振興をしている部署用事があった。補助金のことである担当者の方が忙しくても大丈夫なように、夫が予めアポを取っていた。「年度末で忙しいとは言っていたが、大丈夫だろう」って言ってた。

当日に市役所に行ったところ、農業助成金のことでお話を聞いてくれるはずの若い職員の人が、ご老人のお客さんの相手をしていた。しかも、終わる様子が全然ない。時間ばかりが過ぎていった。

ほかの職員の方に聞いて、予めあの彼と約束をしている旨を伝えたところ、「どうにもなりません」ということだった。夫が納得いかずに食い下がったけど、「ここは民間企業とは違う。アポなしでも市民の人との接遇が始めると離れられない」「あのお客さんは農業委員なので……」「どうかお待ちください」と納得いかない答えだった。

30分以上待って、ご老人は帰った。ようやく私たちの番が来たんだけど、その職員の人は謝りもしなかった。こちらはあれだけ待ったというのに。「電話でも申しあげましたが、年度末は本当に忙しくて」と言い訳をしていた。

私も若い頃は、民間企業で働いていた。普通こういう場合は、あの彼と誰かほかの職員が交代するのが基本かなと思う。夫は許していたけど、私はいまだに納得がいかない。この気持ちをどのように整理すればいいのだろう……。

anond:20240402190755

それは職業差別やん

そもそも「優秀」とは何なのか

出身校の偏差値とか学生時代テストの成績だったら、県庁職員より上の農業従事者もいるだろうし

学歴だって高卒県庁職員もいれば大卒農業従事者もいるだろうし

収入県庁職員より高収入農業従事者いるやん

そういう客観的基準もなく、ただ県庁職員はそれだけで農業従事者より優秀なのだ、と言うのならそれはただの職業差別じゃね?

職業差別能力差別は違うよね

例の知事辞めるらしいけど

あの発言は、「誰がやっても農業は穢れ」みたいな職業差別発言ではなく「しっかり選別された県庁職員の君たちは(ブルーカラーとか土臭いようなことやってるような人たちより)優秀」という能力差別発言だよね。あれが問題視されるなら大卒高卒採用に差をつけるべきじゃないよまず

平等志向大いに結構だけど、実際今世界中で行われている能力で差をつけることについてこの人たちはどう思ってるわけ?叩いても解決しないし、何なら黙ってればそれでいいんだと思ってる節ない?

anond:20240402125036

農業生産業が頭をつかわんっていうのはただのイメージだぞ

かに田舎のジジババは学は無いが、知識ノウハウ知事とき全く歯が立たんくらいある

2024-04-01

まもって守護月天!を読み終えた その1


当方40代であるはてなユーザーでは平均ほどか。

数年前に父が亡くなり、半年前に母も亡くなった。ずっと実家暮らしで、会社仕事の合間に農業をやっていたが、そろそろこの家ともお別れである家族が俺一人になったので、土地建物を売りに出して、会社の近くにある空き家ハウスに引っ越すのである

相続が終わってから遺品整理屋とかリサイクル屋とか解体屋さんと話をすることが多くなった。処分すべき財産はあっという間に片付いたが、最後に残ったのが……西暦で言うと2000年頃に亡くなった実弟漫画だった。部屋を共有していたので、本棚には俺と弟の漫画が並んでいた。

その大半は、ブックオフでも1冊10円すらつかないモノだった。メルカリで売るにも手間がかかりそうだ。遺品整理屋も「今のご時世、紙のマンガは売れないんですよ」と引き取りを断った。ほかの価値のなさそうなモノは、タダ同然でも引き取ってもらえたのだが。

何か月か経って、今年の正月を過ぎた頃だった。

実家本棚にあった俺の漫画を何冊か、手に取って読んでみた。うーん、これは……「懐かしい」という感情が僅かにあった。一番好きだった漫画、『天使禁猟区』『スカイハイ』『クロマティ高校』を読んでみたが、いまいちピンとこない。楽しい思い出が蘇ってこない。お楽しみの記憶脳裏から消えてしまったのだ……。

ふとここで、亡き弟の漫画を手に取った。あいつは将来裁判官になりたいと言ってたっけ。『家栽の人』が本棚の目につくところに置いてあった。一番上の段だった。

そして、一番下の段に視線を移すと……ここで一番、ドーン!! と、当時の記憶が蘇った。それは、『まもって守護月天!』だった。弟が一番好きだった漫画

家族食卓を囲んでいる時も、旅行をしてる時の車内でも、何気ない団らんの瞬間でも、とにかく弟は、この漫画の話をしてることが多かった。

弟の死因は、自動車に轢かれた後の外傷から内臓の疾患にかかったことにある。交通事故の原因の半分は弟にあり、当時は自業自得だと冷たいことを思ってたけど、まさか亡くなるとは……。病院でお見舞いをしてる時にも、弟はこの漫画を繰り返し読んでいて、ずっとその話の内容とか喋ってるんだよ。どんだけ好きなんだよって思った。

確か、アニメも観たいって言ってたかな。病室にテレビはあったけど、ビデオ再生できるものがなかった。弟は泣いて悔しがっていた。

さて、当時の俺は高校生であり、ガンガンコミックス漫画を読むことはなかった。守護月天漫画を読んでみたことはあったが、すぐに読むのをやめた。「稚拙だな」と思ったのもあるし、「絵がちょっとな~」という思いもあった。当時の俺は、CLAMPが描くような、Xとか聖伝とか、ああい精緻な絵柄のエログロが好きだった。

とにかく弟は『まもって守護月天!』が好きだった。それを、この本棚を見ていて思い出した。この日は休日であり、時間がたくさんあった。せっかくなので、この日から一週間ほどかけて、全11巻を読んでみることにした。

読んでみた感想を、以下に綴っていこう。感想を交えつつ、各巻に1~2箇所ずつ、印象的だったところを抜き出して引用する。

ネタバレがあるように見えるけど、本当に大事なところは抜き出してない。隠してる。まあ、俺の人生で『まもって守護月天!』を取り上げるのはこれっきりなんだし、少しくらいは許してくれ……。

その前に、これはどういう漫画やねん、と気になった方はWikipediaでググってほしい。あらすじは、概ねこんな感じである

~ブックライブから引用

一人暮らしで寂しさを抱える少年と、ご主人様をあらゆる不幸から守る役目を持つ守護月天美少女とのファンタジーラブストーリー一人暮らし中学2年生・七梨太助(しちり・たすけ)は、中国を旅する父親から支天輪(してんりん)という八角の輪を送られる。


まり主人公の何気ない行動をきっかけとして、小璘(シャオリン)という女神様のようなものがやってくる。お互いに惹かれつつ、ラブコメディが進行していく。その中で、超えないといけない壁がいくつもあって、主人公である太助シャオにふさわしい男になるために奮闘する物語である

では、さっそく始める。



【第1巻】

読み始めは、正直キツかった。絵柄が古いのもあるし、漫画表現が昔風なのもあるし、ラブコメを読んだ経験がない人間には何がどう面白いのかわからない。

まり楽しめないのは、すでに四十を過ぎているからだろう。子どもの頃であれば、まだマシだったのかもしれない。ただ、まあ……コンセプトはいいと思う。すごく。

なんとなくだが、『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』という映画を思い出した。某グルメ漫画でいうと、「うん こういうのでいいんだよ こういうので」を地で行く。

シャオリンが「この平和時代に、どんなものからご主人様を守るか」を決めたシーン

太助様…」

「…え……」

「もし迷惑でなければ あなたの中にある「孤独」や「寂しさ」から あなたを守ってさしあげたいのですが それではいけませんか?」


シャオ歴代の主を守ってきた手段は、主に暴力である。星神を呼び出して使役し、主人を狙う者を撃退する日々を過ごしてきた。だが、平和現代でそんな行為需要があるはずもなく。シャオは、呼び出されてすぐにお役御免になってしまう。

ならば、主人である太助をどのように守ればいいのか――その答えが上記台詞である。命を狙う敵がいないのであれば、孤独や寂しさから主人を守るのだ。太助には家族が3人いるが、全員家を離れて放浪の旅をしている。ネグレクトに限りなく近いものがあるが、ラブコメの都合というものだ。



【第2巻】

このあたりは、まだだるかった。物語登場人物は揃いつつあるのだが、展開が退屈でなかなか話が進まない。この巻から、慶幸日天の汝昴(ルーアン)という主人公の恋路を邪魔する、まさにお邪魔キャラみたいな人が出てくる。

別に、なんということはない恋愛妨害工作なのだが、この時代ラブコメ高橋留美子の影響がまだ色濃いのだろうか、暴力性が強い。この巻以外にも「死ぬやろ……」というシーンがけっこうある。昔は気にならなかっただろうが、やはり時代というものか。

ルーアンの計略によりシャオ太助の元から離れようか迷っているシーン ※太助が駆けつける

「えーっと 今はうまく言えないけど… 俺はシャオにずっとここにいてほしいんだ ――それだけじゃここにいてもらう理由にならないかな……」

「…いいえ… ………あの 私…… 太助様がここに来てくれるの 待ってたかもしれないです」


ルーアンがそれっぽい発言をして、「シャオ現代には不要ではないか」という意見を伝える(あなたなんて いても邪魔なだけなのよ)。シャオは真に受けてしまって、支天輪に帰ろうとするのだが……すんでのところで太助がやってくる。そして、ふたりきりの状態で上のような会話をする。

この場面は気に入っている。シャオ気持ちも、太助気持ちリアルに描いていたからだ。ストレートさがいい。



【第3巻】

このあたりから恋愛路線に入ってくる。太助シャオ愛情意識する場面が出てくる。

ネタバレは避けるが、シャオには恋愛ができない事情がある。本人ですら認識できない事情が。

以下の山野辺というのは、最初の頃は万引きとかするキャラとして描かれていた。物語が進むにつれて応援キャラになっていく。

シャオ山野辺が一緒に温泉に入っているシーン

「なあ シャオ…」

「…………」

シャオ?」

はい?」

「なんか元気ないけど七梨と何かあったのか?」

翔子さん…………私 病気かもしれないです なんだか…ね 胸が苦しい… 太助様がルーアンさんと一緒にいると とっても胸が苦しくなります さっきなんか どうしてだか自分でもわからないけど そっけない態度とっちゃったし太助様が話しかけてくれたのに 太助様にきっと変に思われちゃった きっと悪い病気にかかっちゃったんです ――でも どうしたらいいのか わからなくて…」 

(へえ…精霊ってのも 人を好きになったりするんだあ…)


うん。女性作者が描いてるラブコメってさ。女性側の心理描写リアルだよな。女の子ってさ、好きな男性の目の前だと萎縮することがあるじゃん意中の人を目の前にすると、体がつい後ろに下がってしまうとか、廊下を走って逃げだす子とかいるよな。

なんかこう、恋愛感情に対して不安になった時の女性心理というか。リアルさが伝わってくる。子ども時代に読んでも全く認識はできなかったろう。



【第4巻】

この巻くらいになると、ストーリーの基本線が定まってくる。何らかの事件イベントが起こって、太助シャオが巻き込まれて、レギュラーキャラがそれぞれの立ち位置で動き回って、なんやかんかで解決して、ふたり(又はほかのキャラ同士)の間柄が深まって……という流れである

基本は、太助シャオ関係性がメインだ。この作品うまいところは、ふたりばかりを推すのではなく、ほかのキャラクター間の友情とか愛情ガッツリ描いてる。

この巻だと、2つの場面が印象に残っている。いずれも、ルーアンふたりの仲を妨害するための工作を試みて、やってしまった結果である

④-1太助高速道路自転車走行中にタイヤバースト、そして前方車両(トラック)と自転車を括っていたロープが取れて転倒した後のシーン

「………え 太助様!? 太助太助様!! 太…助様あ… ……う…」

「あ…あの小璘さん…」

「どうしよう…どうしようどうしよう ルーアンさん! ――太助様が 死んじゃったらどうしよう!!」

「あ…いや まさかそんなあ」

「どうして支天輪を車に乗せちゃったりしたんですか 私……太助様に何かあったら ルーアンさんのこと絶対さない!!」

「…………」

太助様に…太助様に何かあったら… 太助様… 太助様早く帰って来てください」

「小璘…………あんた」

④-2保健室で、シャオがベッドに横たわって寝ているシーン

「なあ…ルーアン

はい!?」

「…俺シャオのこと 好きにならない方がいいのかな…」

「………… あんたあのおじょちゃんになんか言われたでしょ ――じゃあひとつ聞くけどなんでそう思うの?」

「――…」

「小璘が人間じゃないから?」

「…………」

「………俺とシャオって絶対結ばれないのかなって…」

「…ねえ たー様 あたしは たー様のこと好きよ 考えれば悩みなんていくらでも出てくるけど 一番大切なのは自分気持ちでしょ だからあたしはあんたみたいに悩まない 悩んでも変わらない想いなら 悩むだけ損だと思わない?」


気持ち、とでもいうのかな。かの有名な『BLEACH』でいうと、ウルキオラ・シファーの名台詞ひとつである



心か



みたいな感じだ。登場人物の心境がさ、わかるんだよな。喜んでるのもわかるし、苦しんでるのもわかる。そんな中でキャラクターが足掻いている姿が印象に残った。

漫画を読む前に下調べはしなかった。今も一切してない。よって推測になるんだけど、この作者である桜野みねねっていう人は、この時(1998頃?)は大学生かそこらの年齢なんだよな。作者あとがきを読むと、若いんだなというのは伝わってくる。

俺が二十代前半の頃は、地面から出てきたばかりのカブトムシの如き勢いでスポーツをするか、水道工事現場であくせく働くか、盛りのついた獣のように女を口説いて、年間に何人とセックスたか記録を付けるとか……同じ会社女の子と無理やりそういうことをした後でも、最後にベッドの上で「愛してるよ」と言ったら許されるから大丈夫とか、そんなことしか考えてなかった。人間性が動物レベルだった。

でも、この桜野みねねという人は、そんなどす黒い人間の対極を行く感性がある。この作者は凄い……と、いい年になったおっさんは感じた。※私個人と作者の年齢差は、干支0.5周り分ほどと思われる。



【第5巻】

20年以上前漫画なので、さすがに創作でも……というシチュエーションが生じることがある。作品内では、たまに登場人物がみんなで旅行とか海とか温泉に行くのだが、メインキャラがほぼ中学生で、20才以上は大変少ない。無理があるし違和感がある。

しかし、旅行とかでないと表現できないラブコメ的なシチュエーションもあると思うので……そこが創作の難しいところである。いや、文学作品創作とかしたこといからわかんないけどさ。

⑤仲間と海に来ていて、ようやく夜の海岸で二人で話ができたシーン

「なんだかね………私 太助様ととってもお話たかったです 別にお話したいことがあるわけじゃないの… でも… 太助様とお話してるととっても落ち着くから…」

「……シャオ

だってお話してるってことは 一緒にいるってことでしょ? だから…」

(だから… きっとこんなに 安心できるのね)


太助シャオは、何度もこういうシチュエーションになっている。が、恋愛が進む気配はない。事情はあるのだが、あまり絶望的な事情なのだ

あと、文章量の都合で載せなかったが、クラス演劇(かぐや姫)の数話分も大変よかった。ルーアンと、ほぼサブキャラの乎一郎が主体の話なのだが、中学校の学芸会かぐや姫をやることを通じて、「離れていても心は繋がってる」という要素を表現している。

この回は、大人ながらにしみじみときた。気になる人は、是非5巻を読んでほしい(ダイレクトマーケティング決行)。

大まかな流れを言うと、ラストのお別れシーンでかぐや姫役のルーアン台本にないセリフを言う → 月の使者役のシャオがお迎えを中止発言 → 乎一郎がそれを制止 → その後の会話のやりとりで、離れていても心は繋がっていることを示唆~といった具合である

ここまで五千字以上は書いている。一旦切ることにする。



文量の都合で2分割。

次に続きます

https://anond.hatelabo.jp/20240401122023

2024-03-31

田舎には文化がない

今日は朝から村の溝掃除に参加したんだけど、あれは稲作の始まりを告げる重要行事で、村全体で農業生産インフラを支えていくぞっていう共通認識確認作業なんだよね。

終わったら落ち着きと称して簡単な酒席があるんだけど、あれも決起集会的要素がある。

まあ、圃場整備される前の土の溝だと一日仕事だったから、その名残でもあるんだろう。

とにかく、田舎生活は長年続いてきた稲作文化がその中心に存在する。

これは日本の文化を支えてきた根源的なもの

同じように見えて地方ごとに歴史気候や地形の影響で全く異なる文化がある。

それを理解できない近代以降の中央主権的価値観支配された薄っぺらい連中が、商業化された文化が無いか田舎には文化が無いとか言っちゃうの、マジで嫌悪感しかない。

それはお前がアホで見る目がないから見えないだけだぞと言いたい。

とはいえ、朝から飲み会やるのマジ勘弁してほしい。草刈りダルいし都会に引っ越したい。

anond:20240331132303

大手企業が潤って国が潤って、庶民医療介護必要になる前に死ぬならそっちの方が健全

日本もっと物価を上げて農業大手企業が参入できるようにして医療費の自己負担割合を8割〜10割にすべき

消費者庁が「大手メーカー企業配慮し、結論ありきでデータを作っていることがあるのでは?」と指摘されることがある。

真偽は不明だし、公表されている資料を見る限りはっきりと「忖度している」とは言えない。

これアメリカだともっと酷いんだよな。

アメリカにおいて高等教育を受けていない大多数の国民日本人の大半が知っている炭水化物タンパク質などの知識を持っていない。

もちろん単語として知っている人はいるだろうがそれを実際の食事に生かす知識はないし、あっても金がない。

上院議員や州議員にはこれを改善するため「学校での栄養指導義務化」や「公立学校でのスクールニュートリショニスト設置義務化」や「生鮮野菜小売店への優先的な供給」を法案として提出している。

しかし、その度に冷凍食品メーカーファーストフード運営企業から支援を得ている議員ロビイストが「子供自由人権」や「農業生産者企業自由」を盾に攻撃する。

彼らによると、韓国日本児童栄養指導食育と称して好んでもいない食品学校で食べさせられていることは人権侵害なのだと言う。ちなみにロビイスト(多くは名門T14ロースクール卒の弁護士)や議員子供を通わせている学校の多くはは廊下制服ネクタイを緩めて歩いたり、英語発音を間違えただけで厳しく叱責される全寮制校則ガチガチボーディングスクールである。それは人権侵害ではないのか?

また、農業生産者には小売店よりも大手企業に対して安定した価格商品を買い取ってもらう自由があり、大企業にも自由契約として農業生産者から商品を買い取る自由があると主張する。

それを目にした庶民も「自由権利侵害⁈許さん!」って感じで法案に反対する。

法案は常に廃案となり、冷凍食品メーカーファーストフード運営企業は安い価格野菜を軒並み買い取る。また輸出に積極的に回される。

小売店に並ぶ生鮮食品には法外な値段がつけられる。

庶民食品が含有する栄養添加物知識も一切なく、生鮮食品を買って自宅で調理するより手間もお金もかからないファーストフードを利用する。

生き物ってカワイイ方向に進化してるよな


最近思ったことがある。多くの生き物って、人間にとって見た目がいいように進化している気がする。

哺乳類とかだったら、人間にとって気持ち悪いやつはあまりいないだろう。爬虫類とか両生類とか、特に昆虫類だったら気持ち悪いやつがけっこういる。

今回思うところがあったから、4つほどエピソードを語らせてほしい。

1.アナグマ

 去年の秋頃だったか、近所の裏山に登って、入会地の傍にある栗林で農作業をしていたのだが、そこにひょこっとアナグマが現れたのだ。アナグマというのは……約10年前にやってた「のんのんびより」のEDだったかな。「あれってハクビシンとか、タヌキとか、アライグマとか、イタチですよ」とか、そういう歌詞があったのだが、だいたいそんな生き物だ。

 アナグマイタチ科の動物で、体長1m未満のずんぐりしたイタチみたいなやつだ。顔はハクビシンに似ている。※ようつべ検索するとすぐに出てくる。

 で、そのアナグマだが、栗林で農作業をしていた私の方に寄ってきたのだ。まだ若そうな個体だった。当方だが、農業林業はこれでも10年以上やっている。これまで、数多くのイタチキツネアライグマその他の小動物が箱わなに引っかかり、漁師地元住民殺処分されるところを見てきた。

 正直、あまりいい印象はなかったが、半径数メートル以内まで寄ってきたところで、「けっこうかわいいな」という印象が支配するようになっていた。このあたりにはアナグマが少ないのもある。あと、私が育ててるのは栗だから、こいつらには盗まれんだろうという感覚もあった。

 そういえば、小学校高学年だった姪っ子が、同じようなシチュエーション農地の中)で、狸っぽい生き物にポテトチップスコンビニホットスナック(ファミチキ)をあげていたのを思いだした。あれは遠目からだったが、やはりずんぐりした見た目だった。

 結局、栗林に来たアナグマは、その辺りをちょっと掘り返しただけで山の中に帰っていった。もう二度と出会うことはないだろう。例えばもし、私が育てているのがイチゴだったとしたら、確実にその場でクワなんかを握りしめて、ヤツを叩き殺そうとしていただろう。

 実際、うちの畑でサルを見かけた時は、全力で追い払うようにしているし、タヌキやアライグマだったら石を放り投げてぶつけた後、スコップで殴り殺したこともある。蛇とかだったら、毎年20匹以上は駆除してる。長靴で踏んづけて、もう片方の足裏で頭を叩き潰すのだ。ジャンボタニシだったら、毎年夏になると百匹以上は生き埋めにしてる。イノシシは……あれはプロの量子さんの領域である農家は手を出さない。

 私はこれでも専業農家である。大切に育てた農作物を捕る生き物は憎くてしょうがない(人間まで含めて)。蛇足になるが、農業従事者は漁師率がけっこう高い。昔の農家は、田植え稲刈りの時期を除いては、鶏を育てたり、山に入って鳥獣を捕っていた。今でも、狩猟免許がある人もない人も、山でイノシシとか鹿とかを捕って食料にしている例はある。

 私の祖父もそんなだった。私がまだ小学生の頃に、鶏小屋キツネかタヌキかアライグマかはわからないが、そういうのに襲われてしまった。非金属ネット小屋だったから、鶏が何匹かやられてしまっていた。祖父は悔しそうな顔をしていた。

 或る夜に、実家で夕食を食べていると、鶏が騒いでいる声が聞こえた。祖父と親父はすぐに実家を飛び出して、鶏小屋に行くと、キツネのようなものが鶏小屋ネットを破ろうとしていた。なぜか、祖父よりも自分と父の方が早く鶏小屋に着いていたっけ。

 後ろでカチャッ、という音が聞こえた。祖父が目の前に出てきたと思ったら、パアンッ!! という音が聞こえた。※祖父散弾銃を撃ってた。

 キツネのようなものは、その場で転がって痙攣しながら逃げようとしていた。親父が、祖父に鍬を手渡していた。それで、祖父が走り出して、ほうほうの体で逃げるキツネに追いついて……後は、何度何度も鍬が振り下ろされた。ぐちゃ、べちゃという音が聞こえて、狐は何度か鳴き声をあげると……多分絶命したのだろう。※近づいてわかったが、縞々のしっぽだった。アライグマである

 祖父は「このバカタレが、バカタレがぁ、アアッ!!」って叫んでたっけ。愛鶏(?)を殺されたのがショックだったのだろう。とにかく狐に凄まじい恨みを持ってた。あの時の自分は、「すげー。銃かっこいい!! 撃たせて」って祖父にねだってたよ。それくらい衝撃的な体験だった。私にとってのエポックメイキングだった。

「なに、お前も撃ちたい? 大人になったら警察行って免許がとれるど!」

「じいちゃんは、警察に行って銃の免許もっとるん?」

「わしはもっとらん。ひいじいちゃんもっとった。でも、わしは撃てるけえええんよ」

「俺も撃ちたい」

「○○くんが撃ったらいけん。捕まるよ」

「じいちゃんは捕まらのん

「捕まらんよ。ハタチの頃からずっと漁をやっとる」

 平成初期の話である。当時はおおらかな時代だったのだ……。今だったら普通に逮捕される。絶対マネしないように。

 さしもの私も、祖父の遺品である銃剣類は所持しているが、自らの敷地内であっても使おうとは思わない。なにしろ狩猟免許もってないからな。ほかの地元民と同じく、鳥獣駆除行為はひっそりとやりたい。

 話があっちの方にいってしまったが、私は基本的に、うちの農地に入ってくる鳥獣類は殺そうとする。苦労して育てた農作物を食われるのは絶対に嫌であるしかし、たまに殺さない例もある。それが上の例でのアナグマだった。

 その状況で見逃したのは、なんとなくという理由が強い。農場内でメシを食ったばかりで、ゆっくりたかったのもある。しかし、珍しくこっちに寄ってくるアナグマが「かわいい」という感情もあったのだと思う。うちの地域では、アナグマが珍しかったのもあるかもしれない。しかし、不思議体験だった。

2.コガネムシ

 今度は市街地での話だ。

 まだ若いころ、農業者じゃなくてサラリーマンだった時代に、とある国道沿いの飲み屋街にいた。最初の一軒目を探していたのだ。ふわふわ路地をさまよいながら、国道に出たところで、そいつ出会った。

 歩道の上に、もぞもぞと動く物体があった。よく覗いてみると、コガネムシだった。背中の色が特殊で、なんとベージュだった。限りなく白に近い真珠色といってもいい。レア甲虫である。いとおかし!! いとおかし!!

 その真珠コガネムシは、あまり元気がなかった。しか車道に向かってもぞもぞと進んでいた。このままでは自動車に轢かれて死ぬだろう。ぐしゃ、という音がするのだろうな。昆虫類が車に轢かれると、意外と大きい音がする。

 私は、そいつの目の前に人差し指を延ばした。するとそいつは、六本の足でガシッと私の指を掴んで、勢いよく私の手を昇り始めた。

 土の中から出てきたばかりのカブトムシとまではいかないが、元気な様子で私の手指を昇っていた。そのまま徒歩で飲み屋街に移動して、レストラン沿いの並木を見つけた。おそらく欅だったろうか。樹の表面にコガネムシをくっつけると、また元気そうにどんどん昇って行った。

 どうしてあの時、コガネムシを助けてやったのだろう。そういえば、小学生の頃は甲虫が好きだったような気がする。懐かしい気持ちになった。

 今でも、夏場で路上に転がってるセミとか見つけると、拾って助けてやる。すぐ近くにあるクヌギコナラにくっつけてやる。

3.トカゲ

 これは私じゃなくて、息子の話だ。当時は小5だったかな。夏休みだった。

 ある日、家の庭の中にある小道(※田舎から家が大きい)で、息子が「トカゲ見つけた」と報告してきた。「捕まえたの?」と聞くと、「捕まえてない」と言う。

 現場に行ってみると、小道の上でトカゲが2匹、それぞれ離れたところに倒れていた。お腹を上に向けて。瀕死だった。おそらくだが、野猫にやられたのだろう。お腹に爪で引っかかれた跡があった。

 息子がそいつらを触ったところ、1匹だけはまだ息があった。残り1匹について、「よい旅を」と私がその場に埋めてやっていると、息子が生き残った方に落ち葉や土を被せてやっていた。どうやら、回復を待つつもりらしい。「これ、おうち」と言っていた。

 好きにさせるべきだと思った。息子に対して、「日光に当てないように木陰を作る」「できるだけ触らないように」「1日に1回は霧吹きで水をかけてやるように」「餌はやらなくていい」など最低限の指示をした。

 私はトカゲが1日以内に死ぬと思っていた。木の棒で突いても、片方の足が全く動いてなかったし、どう見ても虫の息だったからだ。早い話、移動能力を失っている。

 その日から、息子は毎日トカゲのところに足を運んでいたっけ。水やりは欠かさなかったし、日光を浴びて体がのけぞっていたりすると、木陰の位置を調整してやったりする。

 3日が経って、私が現場を見に行くと、どうやらまだ生きていた。土くれと落ち葉を払いのけると、少しだけ体が動いた。体にはまだヌメリが残っていた。片足だけを動かして、体をのけ反らせて私から逃れようとしていた。「シャー」みたいな感じで、口を開けてこちらを威嚇している。少し気の毒になって、植物用の霧吹きをしてやったのと、一応、ミルワームを顔の近くに寄せてやったが、無反応だった。やはり餌は不用のようだ。

 次の日だったか、息子が飛んできて、「トカゲが動かない」という。現場に行ってみると、そこには……「おうち」から出てきたところで静止しているトカゲの姿があった。口には小さいミミズのようなものが入っていた。目は閉じていた。

「餌をあげてしまったの?」

「うん。お腹すいてると思って」

「そうか。たぶん、びっくりして死んでしまったんだね」

「うん」

「……どう思った?」

「わかんない」

人間常識トカゲ常識は違ったのかもしれないね

「うん」

 そんなやり取りをしたかな。

 そのトカゲは、結局何時間たっても動かなかった。生命活動を停止したのだ……。推測だが、ミミズが喉に詰まって息ができなくなったのかもしれない。放っておいても、数日中には死んだだろうが。

 息子にとっては、トカゲがかわいかったのだろうと思う。私は、あまりそうは思わないが。大人になると、高速で動くトカゲちょっと苦手だ。だがまあ、カナヘビはまだかわいいと思える。トカゲと似ているが、比較するとあまり動かないのもある。

4.セミ

 先日、県道を車で運転していたところ、路側帯を走っていた自転車が急に停まった。その彼女アスファルトにゆっくりと降りて、自転車を端に寄せると、足先でなにかを小突いていた。

 ちょうど信号待ちになったので、その様子を眺めていると、どうやらそれはひっくり返ったセミのようだった。彼女が小突く度に、「ジジッ」という音でセミは鳴いていた。死んではいないようだ。

 その子は、セミに向かって指先を伸ばした。セミは指を樹木だと思ったのか、ホールドした。その子の指に乗ったセミは、一緒に自転車でまっすぐの方向に進んでいった。

 次の信号で、彼女に追いついた。自転車を降りて、民家の入り口に生えている樹にセミをくっつけようとしていた。指で押してやると、セミは樹にくっついて、もぞもぞと枝を張っていた。彼女セミちょっと撫でたかと思うと、また自転車に乗って県道を走り抜けていった……。

 一応、セミかわいい部類には入るのだろうか。丸っこい見た目だから好きな人いるかもしれない。当方はどちらともいえないが、今度セミがひっくり返っていたら、死んでいるか小突いて確認してみようか……と思った。新しい世界が開けるかもしれない。



話は長くなったが、結びにしよう。

大昔から、それこそ多くの生き物がいたのだろうが、人間にとってかわいくない種の生き物がどんどん淘汰されていった。それで、今みたいに哺乳類鳥類可愛いのばかりが残った。

それは、全然定かではない。でも、かわいい生き物はというと、殺される場面でも殺されないことがあったのではないか。大昔から。よって、醜い種に比べて生き残れる可能性が高かったのではないか。と、先日『利己的な遺伝子』を読み終えたばかりの私は感じた。

あなたはどうだろうか。生き物は、やっぱりカワイイ方が生き残れると思うだろうか。しかるに人間場合は、かわいげがあって、みんなに好かれる個体ほど早死にする傾向があるように思えるのだが。

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