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2024-04-28

anond:20240427031516 「0歳児から投票権」はドイツでどのように議論されているのか? の補足

 ブックマークコメントを読んで再び考えたことがあった。

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20240427031516

gryphon 面白く読んだが2点。「…付託されたが、その後本格的な審査…ない」は議会が駆引と日程で動く以上あり得る話で「付託」時点で一定水準の議論推定可能か/米上院(各州2議席)等「平等選挙原則」は前提にせずとも可

 平等選挙原則の話はあとに回す。議会駆け引きと日程で動くのであれば、付託政治的取引の結果と解することもできるような気がするというのはともかくとして、確かに議会駆け引きの結果たなざらしにされているという可能性はある。そこで、先の2008年提案をもう少し細かく読んで見た。

https://dserver.bundestag.de/btd/16/098/1609868.pdf

 よく読むと、この提案は、基本法や関連法規改正連邦政府に促すべきだという「決議」の提案であり、基本法改正の条文を並び立てる案ではない。条文も具体的な制度設計も伴わない提案一定水準の議論と言って良いのか。だから賛否も問われずにたなざらしにされたのではないだろうか。以下の文章以外は、提案理由(いわゆる「世代正義」の実現が主のようだ)が長々述べられているに過ぎない。

II. Der Deutsche Bundestag fordert die Bundesregierung auf, einen Gesetzentwurf zur Einführung eines Wahlrechts von Geburt an durch Än- derung des Artikels 38 des Grundgesetzes und erforderliche weitere gesetzliche Änderungen, insbesondere im Bundeswahlgesetz, vorzulegen. Für den Fall, dass die Eltern sich in der Ausübung ihrer Stellvertreterposition in Bezug auf das Kindeswahlrecht nicht einigen können, wird die Bundesregierung aufgefor- dert, eine einfache und beide Eltern möglichst gleichberechtigende Regelung zu schaffen.

連邦議会は、連邦政府に対して、基本法第38条と他の必要法律改正特に連邦選挙法の改正を通じて出生時から選挙権を導入する法案を提出するよう求める。両親が子の選挙権についての代理行使[の方法]について一致できない場合のために、連邦政府には、簡単かつ両親双方に可能な限り同権的な規則作成することを求める。

 ちなみに、Wikipediaドイツ語版(https://de.wikipedia.org/wiki/Familienwahlrecht)を見て知ったのだが、2003年にもほぼ同じ提案がされている(https://dserver.bundestag.de/btd/15/015/1501544.pdf)。

 こうして経緯を調べてみると、議会妥協ゆえにたなざらしにされているというよりも、5年経って具体的な案も詰められなかったというのが現実であるように思われる。

kappa9 結果はともあれ海外で真面目に議論されたというのは本当の話では。

 「国会で」とか「政府で」という枠を外して学界に目を転じると、確かにドイツ人らしく(?)真面目に議論されているみたいだ。前回の調査局の報告書には、数は少ないながらこの問題を直接的に取り扱った論文がいくつか引用されていた。彼らが議論しているのは基本法の定める民主国家原理に反するのか、それを促進できるのかという点である問題は、そうした真面目な議論をきちんと踏まえた上でドイツ人ができなかった(ように見える)平等選挙原則に反しない提案を考案するどころか、子が3人だから私は4票(吉村氏)などと賛成派のドイツ人も避けようとしている発言をしてしまっていることだ。

 さて、平等選挙の話に戻る。アメリカ上院人口にかかわらず一州に2議席であるしかし、このような例があるから平等選挙は必ずしも民主主義の前提ではないというのに私は強い疑問がある。

 第一に、合衆国憲法上院議席分配については、アメリカ連邦特有のものであるアメリカのような連邦制をとらない日本でこの例を出すことは不適切だろう。

 第二に、アメリカ上院議席分配が不平等であることは、当のアメリカ人も不満を持っている。たとえば有名な政治学者ロバートダールの『アメリカ憲法民主的か』(邦訳岩波書店からある)は、上院議員が人口に比例していない「顕著な不平等代表であると述べる(邦訳58頁以下)。この仕組みは合衆国憲法制定時に諸州の妥協(いわゆるコネティカット妥協)で作られたわけであるが、そもそも合衆国憲法民主主義大事にされる時代に制定されたわけではないというのが時代背景としてある。合衆国憲法が制定された時代には、不平等選挙制度普通に見られた。ダールは一例として、19世紀存在した悪名高いプロイセンの三級選挙法を引き合いに出している。三級選挙法は、平等選挙を求める激しい非難を浴びながらもしぶとく生き残っていたが、第一次大戦の敗北と共に消え去ったのである選挙権は与えるが露骨ユンカー資本家の票を優遇するこの仕組みは極めて有名であり、今でも平等選挙の反対概念である差等選挙の一例として三級選挙法はよく言及される。今さら民主主義大事にされていたわけではない時代にできた妥協として生き残っているものを引き合いに出すのは、民主主義者の行動としてはおかしものだと思う。ちなみに、ドイツ連邦参議院(上院)は、ある程度の人口比例的に各州に議席が割り振られることになっている(また、そもそも連邦参議院はアメリカ上院ほどの権限はない)。

 ケルゼンも言っているが、民主主義は人々の平等をもって本旨とする(古代ギリシア民主政も突き詰めれば平等に行き着くだろう。民主政を表すもう一つの言葉はイソノミア(平等の法)である)。選挙権の平等民主主義と切っても切れないのであり、ドイツ人平等選挙に反しないように「代理」と言っているのは、ドイツ基本法憲法20条に抵触するのを避けるためだけではないだろう。もし平等選挙理念を取っ払うのだとすれば、金持ちが結託して再び三級選挙法のような仕組みを導入されても文句は言えない。むしろ今般の眠たい提案よりも金持ちを守るための露骨提案の方が議会を通りやすいだろう。平等選挙を引っ込めてはならない。

 選挙権の平等に歪みを加えるような制度改正をしても、政治的影響力を増すのは「代理」する大人であり、子どもではないという現実を見るべきだ。若年者の「世代平等」とやらを図りたいのであれば、方法は一つである。「代理」などという回りくどいことなどせず、選挙権の年齢を下げることだ。16歳、(オーストリア検討されている)14歳、あるいはその下でもいいが、子ども投票意思表示をすることができるギリギリまで下げてみることを提案されたい(ちなみに私は、14歳くらいまでなら割とすぐにでも引き下げて良いのではないかと思う)。

(ついでに)

 意思表示能力がない子ども排除されるのになぜ意思表示能力のない人(たとえば重度な認知症の老人)が選挙から排除されないのかという疑問を持つ人もいるらしい。理論的にいえば、確かに意思表示能力のない人は選挙、つまり国家意思形成参与する資格はない(実は理論的にいえば子どもか老人かは選挙権の決定に直接関係するわけではない)。そうすると、なぜ2013年の法改正成年後見人の選挙権が回復されたかという疑問がわきそうだが、後見あくま財産管理上の能力があるか否かの問題であり、政治的意思表示能力があるかとは厳密にいえば関係ない※。要は、現状、意思表示能力のない大人選挙から排除する仕組みはないと考えなければならない(もっとも、実際には政治的意思表示が一切できないなら投票所に来られまいし、投票所に来ても何もできないだろうが)。

 憲法が成年(ここでいう成年とは民法上の成年をいう)に選挙権を保障するのは、成年であれば政治的意思表示能力があるだろうという線引きを採用しているかである。こうした年齢によって能力の有無の線引きにするのは、一見すると確かに問題がある。子どもでも賢い子はいるし、大人でも愚鈍な人はいる。思考実験としては、年齢にかかわらずすべて政治的意思表示能力がある人をテストで判定し、テスト合格した人にみに選挙権を与えるということも考えられる。ただ、どのような方法テストを組めば公正に政治的意思表示能力があると見なせるかという問題が生じる。このようなテストを実際に恣意的活用して実質的黒人投票権を奪っていたのがかつてのアメリカ南部諸州であったことを忘れてはならない。

 結局、年齢によって形式的に線引きする方が、ヨリ問題はすくないように思う(年齢よりも問題を起こしにくい線引きの方法があったら教えてくれ)。あとはどこまで下げられるかを真剣に考えることだ。

 なお、日本憲法15条3項は、成年者には選挙権を与えなければならないとだけ言っており(公務員選挙については、成年者による普通選挙保障する)、未成年者に選挙権を与えることを禁じていない。これは、ドイツ基本法38条2項が、「満18歳の者は、選挙権を有する」と定めていることと対照的である。年齢の引き下げなら日本では憲法改正など必要なくすぐさまやれることなのに、わざわざ憲法改正どころか民主主義根本原理を改変するような提案をしてくるのは、何かおかしな底意があるのだろう。

※これは思いつきだが、禁治産者選挙から排除されていたのは、財産を持つ有徳の者にだけ選挙権は与えられるべきであるという制限選挙時代のBesitz und Bildungの観念に由来するのかな。いずれ調べてみたい。

2024-04-23

AIに限らず、技術革新はすべてこれ

資本家、雇い主が望んでいるのは「熟練工を減らして、給料の安いバイトみたいなのでまわすこと」なので、それを助ける技術革新は当然「熟練工には脅威」だが「非熟練工の雇用多様化する」ということになる。

単純な話なのに、世の中は「二項対立」を「三すくみ」に一つ増やして考えるだけでもう脳の容量がパンクちゃうアホがいっぱいいる。

anond:20240423014829

それは半分でしかない。

そもそも、これまでの産業構造の変革すべてに言えることだが、産業革命情報革命も常に「資本家」と「弱者」の両方にメリットがあるものだ。

機械化に代表される生産性の向上は当たり前だが機械もつ資本家に必ず有利なものになる。

一方で、機械化は人間の筋力や技能に頼っていた部分を機械代替するので、それらをもたない弱者にも仕事をもたらすことになる。

 

最近の事例だと、建築だ。

欧米では一般家屋建築オートメーション化、プレハブ化が進んでいる。

工場でパーツを組み立てて、現場ではクレーンでサッとそれを組み立てる。

現場仕事」のウェイトを下げることで、「熟練工には脅威となる」「工場もつ資本家が力を増す」「力のない女性や老人、障害者でも、工場内でクレーンに吊るされたような建材に釘を打つなど、建設業で働くことが出来るようになる」という全方面への影響が出ている。

すべての技術革新は、大抵どの時代もこのすべてを含む。AIだって同じだ。

結局大事なのは、「良いところは受け入れつつ、損害を被るところへの補償をすること」。

AIが是か非かではまともな議論にはならない。

2024-04-22

anond:20240422235242

命の価値が安い大量の人口が維持される、どっちもだよ

人口が増えても管理コストが高いと資本家が大量運用できない

一方で管理コストが安くても人口がいなければそもそも生産必要な母数を賄えない

anond:20240422102100

でも90年代ぐらいまでは長男長女が親と同居なんて当たり前だったのに今はこどおじこどおばとか言って叩かれますよね

地主資本家忖度したメディアに踊らされて無駄家賃を払いまくる愚民たち

2024-04-21

anond:20240421112446

僕は中流でクソノンポリだけど選挙政治家コスパ悪いと考える人や車バイクは嫌だと考える人気持ちもわかる。

まあ最近では若者女性だけ鉄道離れと道路上の乗り物への回帰も起きているみたいだが(鉄道会社が資本家オタクを向いて経営している点が嫌われているらしい)。

2024-04-19

男も女もみな等しく資本家にすり潰されてる 金尊人卑

2024-04-17

anond:20240416192823

亀田次男第一希望の絵の道ではなくボクシングの道に進んだ

芸大に入れてくれる親はSランクだろう

教育投資の回収、生涯年収など気にしないレベル資本家で、文化資本が高い

2024-04-15

anond:20240415213510

なんでそんなに都合の良い駒になって資本家経営者に買い叩かれたいんだろうな日本人

まじめに仕事するのは良いことだけど、奴隷を目指すのはほんと意味分からん

2024-04-11

anond:20240411105200

資本家労働者に対してそれ以上に見返り提供してるから一方的搾取されてるわけでもないんよ

優秀な労働者に対しては福利厚生リゾート旅行とか普通にするし、節目のボーナスも高額だったりする。

もちろん、労働者側が会社でかけてる時間とは全然釣り合わないんだけど、そういう損得勘定は成立しないんだよね。

あくまで、会社自分のためにがんばってるように見えるかどうかが大事なんだと思う

2024-04-10

anond:20240410210543

資本家奴隷になるために生きていないので当然かと

2024-04-09

anond:20240409213346

増田脳内では労働者の方が強いってなってるのかもだが資本家のが強いからね

なので、解雇規制は強くして当然

 

いつでも解雇したいならメンバー全員を業務委託で雇う

労働実態社員派遣みたいな偽装請負は当然訴えられるけど、

有能を自称する経営者なら当然回せるでしょ

ぶっちゃけ請負だけで構成されているチームも実際有ります

"嫌ならやらなきゃいいだけ" というワード土人っぷりがすごい

【速報】ストのアマゾン下請け配達員契約打ち切り

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.47news.jp/10766255.html

嫌ならやらなきゃいいだけ。なんで下請けって文句しか言わないんだろ。

個人事業主がストっておかしいだろ、下請け会社が客に対して「発注条件を改善しろ発注を続けろ!」ってストライキ起こすようなものだぞ。労働者権利が欲しいなら個人事業主権利を捨てろよ

このあたりの土人っぷりがすごいw

いったいこの人たちは中学高校世界史とか倫理の授業で何聴いてたんだろ・・・

寝てた可能性が高いな。

教養放棄するとこういう人材が生まれるのだな分かりやす指標

可哀想と思うけど、スト起こすのも自由だし、契約打ち切り自由なんよ。資本主義社会ってそういうもんだからな。

これは「個別契約上」は正しい、が正解。

しかし「契約で決めれば何してもいいでしょ」が成り立ったら社会が成り立たん。

19世紀にすでに資本家に過剰な有利すぎる契約問題が分かったので、労働法やら工場法、最近では下請け法につらなる法規制ができたわけだ。

さらアンチテーゼとして共産主義が生まれた。

そうしなきゃ一方が有利になりすぎて人類が成り立たんって気づいたわけだな。

そういう歴史を知らずに資本主義自由でうんたらとか断言しちゃう若者感がなんだかほほえましい。

フェアトレードとかのあたりも勉強しとけよ。

「嫌ならやらなきゃいいだけ」って業務を続けたいのに打ち切られたって話でしょうに。下請け自分たち権利を主張しているのであって文句を言っているわけではない。

まあ要旨としてはこの人が書いている通りなので付け加えることはないわけだけど。

上の教養がない人たちは「権利」とか「自由」の本当の意味がわかってないわけだ。

そのためには世界史からやる必要があるってわけ。

そのあたりをスキップして寝てたやつらは土人として一生を過ごすことになる。

やっぱ学生時代って大事だな。

「枯れ木も山の賑わい」どころか「寄生植物も山の賑わい」

X(旧Twitter)やThreadsもそういう判断になったみたい。

資本家から集めた金をタダ乗りユーザーのために食い潰してた頃のTwitterはもう戻ってこないんだ。

2024-03-31

anond:20240330141247

36歳で資産7000万、年収1500万だけど同じような感じ。

金が増えても現金保有率を減らして投信に変えるだけで生活レベルほとんど変わらん。

仕事やめるでもしない限り変わらないだろうな。

ただそこまでの資産にはまだまだ至らず、資本家奴隷でいる時間がどんどん増えていく。

2024-03-25

AIとか機械にやってほしいこと

お絵描きとか作曲とか作文とかじゃなくて、トイレ掃除とかなんだけど、そういう開発は遅れてる。

結局、人間って楽しいこと優先なんだろうね。

開発してる人とか、資本家とかって自分トイレ掃除しないで人にやらせてるから必要性がわかんないんだろうな。

2024-03-22

anond:20240322005047

景気は上向いています

輸出大企業外資系企業に勤めているエリートサラリーマン株式債券不動産をたくさん持っている資本家好景気の実感をしています

それ以外は?

それ以外の人たちはお隣りの国を参考にしてチキン屋を開業してはいかがでしょうか?

2024-03-21

在野研究者として納得できている

在野研究者として生きるということーお金についての真面目な話 | 磯野真穂ブログ

「在野研究者として生きるということ」を読んだので自分の経歴を振り返って感じたところを書いてみる。40代おっさん自分語り。

地方私立大学理系入学したが、単位が壊滅的に取れなかった。また理系に進学したのは就職率が良いから、というだけの理由だった。そのため元から興味のあった分野を学びたいと、卒業を待たずに地方公立大学文系学部に転学し、言語学を学んだ。

良い師に恵まれ良い学びを得たが、地方公立大学就職は壊滅的に悪かった。同じ学部卒業生の就職先は地方のよく知らない会社(その地方に住んでいた親戚でも知らないようだった)か、当時有名だったブラック企業しかなかった。

これはまずいぞ、と思って大学院進学を決めた。だけど学部新卒カードを使わない手はないと思ったので就職活動もしてみた。全国区マスコミ二次面接とか最終面接まで進んだぐらいで、大学院進学を蹴るほど行きたい企業から内定はもらえなかった。同級生と話したら、彼ら彼女らは全国区企業を受けるという発想が無かったり、都市部学生よりも明らかに就職活動開始時期が遅かった。場数を踏んだ方が有利になる、と思っていた自分はひどく驚いたのを覚えている。

就職活動で知り合った友人に『貧乏父さん金持ち父さん』を勧められて読んだ。資本家のために働くのは嫌だな、と思った。友人もそう思ったのか、彼は起業して成功し、資本家になった。

閑話休題大学院については学部の師の退職も近かったし、そのまま上に進んでも就職は有利にならないだろうと考え、別の大学に行くことにした。なんとなくどこかには行けるだろうという気がしていたので焦らなかった。でも、旧帝国大学大学院に受かったときはうれしかった。そこに進んだ。

そこでも良い師に出会い、厳しく指導を受けた。人文科学を学ぶ者は哲学も学ぶべし、との方針の下、マルクス資本論』なども読んだ。やっぱり資本家のために働くのは嫌だな、と思った。『貧乏父さん金持ち父さん』は『資本論』の焼き直しだとも思った。

別の教員からは「国立大学学生私立大学学費と比べたらわかる通り、毎年数十万円の補助を国からもらっている。そのお金を出すだけの価値あなた研究にあるかどうか、考えなさい」と言われた。修士ではその言葉を肝に銘じて研究をしたつもりではある。

ある日、大学院の師から研究者に向いていないと思う」と言われた。あっさりと、そうなのかな、と思ってしまったので、そうなのだろうと思う。アウトプットが下手な自覚はあった。研究者としては致命的である。別の教授からは夕食を奢られて「博士に進学した方がいい」と言われた。でも、就職については「運だね」とも言われたので、決意は揺るがなかった。

大学院時代就職活動の結果、インフラ関係会社からと、その旧帝大事務職から内定をもらった。インプットは嫌いではなかったので、給料がそこそこよくて地方勤務のある前者より、給料月並みでも図書館等の設備があって都市部アクセスやす後者を選んだ。学部時代経験で、地方より都市部の方が学問やすそうな気がしていた。

アカデミアから抜けて後悔はないかと言われたら、少しは後悔はある。明らかに自分より勉強もしていないし、年間数十万の価値がある研究をしていたと思えない先輩、後輩、同級生らが大学教員になっているのを見ると、もやもやはする。彼ら研究が少なくとも私学助成金分に値するのか疑問に思うことだってある。だけど独立系大学院の悲しさか、教員としての就職状況は良くない。MARCH以上のレベル大学教員として採用された例はほとんど知らず、知る範囲では数十年で2人しかいない。経営状況もあまりよくなさそうな大学語学教育とやらを看板にして語学を教えるのは大変だと思う。それでも教育研究ができて幸せならそれでいい。好きなことを仕事にできるのは幸運からだ。私には、そこまでの熱意はなかった。

大学院に行ってよかったかといえばよかったと答えるし、就職してよかったかと言われたらよかったと答える。大学院に行ってよかったことは、学んだ分、世の中を見るときの精度が高くなったことだ。認識論経験論、存在論などいろんな考え方があるし、新自由主義社会民主主義など、さまざまな主義主張がある。世の中の人たちの考え方をとらえる力はついたと思う。アカデミアに残らず、安定を取って就職したが、私の能力だと生涯賃金は今の選択肢のほうが多かったと思う。

仕事をしながらアウトプットを続けて、専門とは少し違う分野ではあるが財や研究者として、本の一章も書かせてもらった。仕事では出世コースからは外れてしまったが結婚もして子どももいる。幸せだ。アカデミアに絞らなくても幸せは手に入れられる。

2024-03-19

anond:20240319164420

その通りなんだよな…

社会が変わっていくのは仕方ないけど、そもそも変える必要がないものを変えた人間には腹が立つ。

農村破壊して職人労働者にしたイギリス資本家

同業者を叩き潰して石油市場支配したスタンダードオイル

同業者不文律を破って現金掛け値なし薄利多売をやめて他の呉服屋をけちらし江戸越後屋

インターネットで本を売って書店を潰したアマゾン

世の中ってのはいつも、周りを蹴散らしてでも自分1人がより多くの利益を得たいっていうバカ勝手に形をかえられてその度に悪くなっていく。

2024-03-18

anond:20240318193201

資本家というラスボスがいることを忘れずに。

岸田はギャラクターでのベルク・カッツェにすぎない(古

2024-03-17

お前らは食べ放題のよろこびを忘れてしまっている

お前らは食べ放題のよろこびを忘れてしまった。ああ、なんと悲しいことだろう。

思い出せ、食べ放題のよろこびを。食べが放題なのだ。何をいくら食っても良い。いくらばかり食っても良いし、肉ばっか食っても良い。その喜びをお前は忘れてしまった。

原因はわからない。きっと加齢だとは思う。胃が弱り、ガツガツするのをみっともないと思うようになり、アブラを受け付けなくなり、鶏肉ブロッコリーを蒸したやつしか食わなくなり、そしてお前らは食べ放題のよろこびを忘れた。

思い出してほしい、小学校6年生。サッカーか?野球でもいい。スイミングでもいい。運動会というパターンもあるだろう。なんでもいいが、試合の終わり、打ち上げすたみな太郎に連れて行ってもらった日のことを思い出せ。そういう記憶が無いなら脳内捏造してもらっても構わない。

まずお前らはすたみな太郎の席につく。土曜日ランチ。値段は2580円くらいだろうか?子供ちょっといから1580円くらいかもしれない。値段なんて覚えていない。親が払ってくれるからだ。

まあ、お前が小学生だった頃のすたみな太郎いくらなのかは知らないが、とにかく驚くほど安い。最近セブンイレブンちょっと弁当ファミチキアイスコーラコーヒーを買っただけで1580円くらい行くよな。しかすたみな太郎なら食べ放題、食べが放題なのだ

そしてまず肉を取りに行く。すると広がっている、肉が。食べホならではのよろこびだ。何をとってもいい。大人になると、すたみなたろうに置いてある肉が、ほとんど固形燃料か、あるいはゴムかの、どちらかであることに気づくが、野球終わりの小学生にはごちそうにしか見えない。

そして山盛りにとって席に戻り、ひたすら食べる。とにかく美味い。どうやって食べてもいい。適当にたべてもいいし、じっくりていねいに焼いてもいい。ここで問題なのは、食べホじゃない焼肉屋では"じっくりていねいに焼く"以外の選択肢存在しないことだ。なんと不自由なのだろうか。

お前は小生意気からきっと小6にして"すたみな太郎の肉とかゴムだろw"とか言って、少しでもマシそうに見える原価の高そうな肉ばかりをとるかもしれない。

だが、そんなことをされてもすたみな太郎は痛くも痒くもない。なぜなら、すたみな太郎にとって、お前の笑顔こそが一番の報酬からだ。ほかの食べ放題屋はそうではないかもしれないが、すたみな太郎だけはお前の幸せ真剣に願っている。お前の打ち込んでいる、サッカーか、野球か、そろばんか、プログラミングか、なんなのかは知らないが習い事成功を願っている。そして今でもお前の幸せを願っている。お前は今、幸せか?

お前は忘れてはいけない、食べホの魅力を。たとえお前が老いから食べホに行かなくなったとしても、食べホに魅力があったことだけは忘れてはいけない。

食べホには自由がある。何をどれだけ食ってもいい。殺人以外は何をしても許される。

たまに「デザートは一人1品」とか抜かす食べホもあるが、最初に告知しているのであれば別にかまわない。後出しジャンケン卑怯だというだけの話で、最初からルールが決まっているのなら問題はない。食べホにおまけでデザートがついているのだと解釈すれば許せないことなど何もない。

食べホの魅力は食べが放題な部分にある。「ほかの客のためにほどほどにすべき」「ほどほどにしないと変なルールができて全員が損する」「品がない」などと抜かす奴は食べホの魅力をわかっていない。品がないのが食べホの魅力だ。(ホテルレストランがやっている「高級中華注文制食べ放題」のように品のある食べホも世の中には存在するが、そういうのは例外かもしれない)

食べ放題の魅力は、後出しジャンケンをされないところにある。明文化されているルール範囲であればなにをやっても許されるフリーダムさこそが食べ放題の魅力だ。「俺の行為で周りが迷惑するかも」なんて考える必要は1ミリも無い。マジで1ミリも無い。

自分ルールを決める権限がありながら後出しジャンケンをするカス資本家店長も食べホの魅力をわかっていない。「スイーツは1品のみ」「フカヒレは1皿のみ」「一度に注文できるのは5皿まで」とルールを明文化して戦っている食べ放題屋さんは今ではありふれている。実にフェアだ。隣町のスポーツ少年団サッカーボコボコにしたあの輝かしい日のお前のように、完璧スポーツマンシップにのっとっている。そういう店と比べると、ルールを決める権限があるのに明文化せず、シンプルルールでお得そうに見せかけて客を呼ぼうとするのはフェアじゃない。

かに、外れ値というもの存在する。赤字にならないようになっているはずの食べホに赤字の打撃を与える猛者というものは確実に存在する。だから外れ値が出たとき赤字を吸収できるように、それ以外の客で収益を上げられる仕組みにしておくべきだ。人間は食べる量が一定ではない。食べるもの一定ではない。だが平均すれば一定だ。

外れ値のせいで少食の人間は損をするかもしれないが、だからと言って外れ値を後出しジャンケン排除したら、次に外れ値として後出しジャンケン排除されるのはお前かもしれない。

後出しジャンケンで損をするのは外れ値の人間だけではない。お前も損をする。後出しジャンケンが横行すると心理的安全性が下がり、お前のような大して食べない老人までもが食べ放題を心から楽しめなくなる。だから、そういう資本家の横暴を許してはいけない。万国の労働者よ、団結せよ!

お前は年老いしまった。豚バラを一切れ食べれば胃もたれする肉体になってしまった。店の弱点を突き、店長が泣くまで食ってやろうというガッツを無くしてしまった。そのガッツこそがお前をサッカー活躍させたパワーの源だったに違いないのだが、お前はそれを忘れてしまった。

それ自体が悲しいことだとは思わない。老人には老人の役割がある。老人にガッツがあっても大して役にはたたない。お前のような老人には、威厳と、少しのユーモアさえあれば良い。

真に悲しいのは、お前がガッツを無くしてしまたことではない。お前が、食べ放題を楽しみにしていたあの頃の自分気持ち想像できなくなっていることだ。

老いしまった肉体は取り戻せないが、老いしまった想像力は少しくらいなら取り戻せるはずだ。今からでも間に合う。

からこそ思い出せ、食べ放題の魅力を。そして行け、すたみな太郎に。

すたみな太郎に行きなさい。

そしてゴムみたいな肉を食え。それに飽きたらほとんど燃料としか思えない真っ白な肉を食え。そして黒毛和牛ではなく"黒毛牛"と書いてある謎の肉を食え。黒毛牛はそれでも他の肉よりは高そうだから、黒毛牛ばかりを食え。飽きたらラーメンを食え。タフな老人になれ。サンチュを焼け。手羽先を焼け。黒毛牛を焼け。ラーメンカレーをかけろ。そのかわりに必ず全部食え。アイスを食え。他人気持ちがわかる良い老人になれ。寿司ラーメンスープをかけてお茶漬けを作れ。黒毛牛を焼け。そしてサッカーで優勝しろサッカーじゃないのなら野球でもいい。お前が優勝できないならお前の子供が優勝しろ子供も無理なら近所のガキでもいい。なんでもいいから優勝しろ幸せになれ。お前の幸福、ただそれだけがすたみな太郎の望むことだ。そしてドリンクバーを混ぜろ。"黒毛牛"をラーメンに乗せてチャーシュー麺を作れ。そして唐揚げを焼け。寿司を焼け。

2024-03-16

国が婚姻制度法制化し優遇するのは自由民主主義バグが起因

自由民主主義保障する自由人口の多さ(=多様性)の権力分散によって担保されるというバグ自由民主主義にはある。

国がなぜ税制で既婚者や子持ち家庭を優遇するのか?と言えば、自由民主主義を取る国であるのならば人口の多さ(=多様性)を確保し続けなければならず、それが出来なくなれば国は人民のための国ではなく、王侯貴族のための国や神仏のための国になってしまうからだ。

もちろん、自由民主主義のために人口の多さ(=多様性)を確保するという部分に対して政治家資本家既得権益者へ嫌味の1つや2つを言いたくなる心情もかなりよく非常に理解できるが、それら政治家資本家既得権益者へ対抗するには人口の多さ(=多様性)が必須なことを理解できないほど皆様は愚かではないと私は信じている。

統計上、既婚率が出生率へ直結しているのは様々なレポートで語られていることからわかるように、日本自由民主主義を是とするからこそ国家政府行政結婚する者を増やし、子供を増やし、人口を増やす責務があるのだ。だからこそ日本政府行政自由民主主義担保するため税制で既婚者や子持ち家庭を優遇している。

私の、我々の、皆様方の自由民主主義は、私が、我々が、皆様方が存在するからこそ、これから結婚する者が、これからまれる者が存在するからこそ担保されている。

これまで様々な主張によって自由民主主義人民必須であるというバグを解消しようとする試みや主張、議論があったものの、それら試みや主張は尽くが論破され失敗に終わり主流化に至っておらず、何なら物凄く酷い主張も存在しており実質的に家父長制への回帰であったりファシズムであったりしているのだ。

一部の方々の中にはこの自由民主主義人民必須であるというバグへ対して苦々しく思っているだろう。身が震えるほどに心が沈むほどに理解できる賢さを持つ皆様方だからこそ自由民主主義人民必須であるというバグ解消の困難さを理解しているだろう。そんな話は聞きたくないと、結婚けがすべてじゃないと、子持ちだけが正義じゃないと言いたいのに、それを肯定してくれてるのが、そういう主張を許してくれるのが人口の多さ(=多様性)が担保する自由民主主義であるという矛盾を皆様方はよく理解できてしまっているから涙を流し続けているんだろう。

しかしそれでも、諦めずに自由民主主義人民必須であるというバグを解消しようとする試みや主張、議論は続けていくべきだ。失敗もある、論破されることもある、バカだと言われるだろう。それでも続けていくからこそ自由民主主義を是とする国の主権者だと胸を張れるんじゃなかろうか。自由民主主義人民必須であるというバグが解消されたときアナタが正しかったと言ってもらえるんじゃなかろうか。

今の自由民主主義には人民必須であるしかし将来はわからない。それは信じていきたいし皆様方にも信じていただきたい。

2024-03-15

anond:20240314123446

ワイのを引用するなら、そっちに返信してくれんか

あと増田もそうかもしれんが、ワイもええとこの経済学部でとるんやで

そのうえで言ってるんや

ちなみに、例がなんかしっくりこないなあ

取引コストって乱暴な例えすると消費税みたいなことで

500円なら買ってもいいお刺身消費税400円のっかって900円になってたら買う人が減るよね。

この上乗せの400円は買い手の負担だけど別に売り手の得にもなってなくて

単純に「売り手には500円しか入らないのに買い手から見たら900円になった」ってことだから

売れる数が減る、取引が減る、売り手の値上げ猶予が減るだけ。

取引コストって言うけど、同意では金は発生してないから、ぜんぜん違う事例になってるんやな

同意で、金が変動する例じゃないとアカ

例えるなら、労組契約みたいなもんやろ

ある資本家労働者を時給400円で働かせていました

契約書に同意することで、違法行為が出来なくなり、時給1000円じゃないと働かせられなくなりました

安く働く労働者はいなくなりました。一部資本家は、ロボットへの転換の投資を進めました

こんな感じの方が分かりやすいやろ

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