はてなキーワード: 諷刺とは
特定の規準を以て他者を非難した人間は同様の規準を以て非難されるのを甘受しなければならない。とまあ、そういうルールですよね?それはある種の「覚悟」であって尊ぶべきものに相違あるまい。
呉座氏の件では論点が多岐に渡るため必ずしも採用される道徳(倫理とか他の言葉に置き換えてもよい)規準が一定ではない。私が思うに根本の規準は呉座氏が北村氏を中傷していたのはよくないという程度だったろう[※1]。しかしまあ関係者含め他のことも非難していたりするわけで、その根本の規準を外れたのであれば新たな規準を示したと考えざるをえず、その新規準はその新規準を用いた人間にも適用される。
そしてなんと今回(結構前)めちゃくちゃ大きなアップデートがあったのである!
北村紗衣・北守・牟田和恵・古谷有希子各氏の過去発言|喜多野土竜|note
簡単に言えば、約10年前に北村氏が男性皆殺し協会マニフェスト(北村訳:男性根絶協会マニフェスト)を翻訳して、「『セックス』で検索してくる人がたくさんいるのだが、だいたいひっかかってくるのはヴァレリー・ソラナスの『男性根絶協会マニフェスト』の翻訳だろうから、見た人はびびるだろうね!楽しいな!」と書いたのが問題視されるべきだという内容の話である。
あ、いや、喜多野氏は「保留」と言って逃げているので、もへもへ氏やMGTOW NEWSが、もしくはこの件で批判されるべきだと言っている一部はてなユーザー達が規準をアップデートしたと言うべきか。
もちろん、訳しただけで問題だと言っているわけではあるまい。実際、MGTOW NEWSも過去に部分的に訳して説明を付している(https://archive.ph/2QksL何故かMGTOW NEWSは消滅してしまった)。その中で、当マニフェストに対する否定的見解は「フィクションに登場する悪役、はたまたブラックすぎるジョークのように思える」という部分以外にオウムを引用して暗に否定している部分だけである。加えて次のようなツイートをしている。
本当は「みんなが幸せな社会」を実現したいだけなのに、なぜか誤解されて叩かれがちなフェミニズム…
もちろん、これは皮肉である。しかしこのような調子のツイートであっても問題はないということをMGTOW NEWSは示している(ダブスタなんてするはずないからね)。換言すれば「このような悪質な憎悪文書を茶化し結果的に矮小化することは不謹慎だ」という非難はそれ単体では適用できないということだろう。ということは多角的に分析せねばなるまい。
なお、MGTOW NEWSは何故かこのツイートを削除してしまったので魚拓での引用とさせてもらう。
記事自体は削除されたのだが、なぜかわけのわからん怪しいサイトで拾えたのでそれを真実と勝手にみなして話を進めていく。セキュリティソフトが発動したのでちょっと不味い気がするが、気になった人は文章を検索すればヒットするよ。さて、北村氏はマニフェストについてどう言及していたのだろうか?
…(前略)…基本的にはレズビアンセパレーティストの立場から男性の抹殺を主張するものである(?!)。ソラナスによるとこの文章は辛辣な風刺を目的としたもので、別に本人は男性を本気で皆殺しにする気はなかったようだ(ハムレットも芝居の中で結婚している奴を皆殺しにすると宣言していたが、別にしなかったし、そのノリとたいして変わらん)。ただしソラナス本人は子供の頃から性的虐待を受けており、…(中略)…"cut up"を「抹殺」だと原文にある去勢のイメージがなくなるから「根絶協会」のほうがいいと思う。
なお、私は別にこのマニフェストに賛同しているわけではない(いや、男の人大好きですよ!とくに女装している時はね)。単に風刺文として面白いと思っているのと、日本語訳がないのと、クリスマス休暇中は図書館がしまっちゃって時間があくから訳してみるだけである。一方でこのマニフェストに書かれているミサンドリー(男嫌い)的な内容は、現代大学で読まれているような哲学・芸術史上重要とされているいろいろな論文に現れているミソジニー(女嫌い)に比べればそうたいしたことないんじゃないかと思っていることも確かである。この論文はたしかにイカレているが、初期キリスト教関係の文献とか、私が研究しているイギリス・ルネサンスのアンチ女性パンフレットとか、現代の「未来派マニフェスト」なんかのイカレっぷりに比べてそう突出しているとは思えない。
とりあえず、「内容に賛同しているわけではなく、イカれたミサンドリーを含む文章だが、一方で風刺文として面白くまた過去現在のミソジニーを含む文章と比べてそう突出しているわけではない」という感じだろう。
すなわち、今回作られた新規準によれば(1)イカれていて(2)ミサンドリーだから(3)不賛同と先に断っていても特に免罪にはならず断罪されるべきだと言うのである!
ではMGTOW NEWSの紹介記事とは何が違うのだろうか?「風刺文として面白い」のように少しでも価値を認めた時点でダメなのだろうか(なお風刺文として面白いというのは的を射た風刺だというのを意味しないらしいのに注意。後述)?もしくはミソジニーテキストと比べてそう突出していないという論評がどっちもどっち的な矮小化を思わせてよくないのだろうか?それはさておきもう2箇所程引用して少し検討してみよう。
しかし、二パラグラフめからはヴァレリー・ソラナス自身の男性嫌悪が匂い立ってくるようでまったくすごい…のだが、これは人生において一度はブスだったことがある女性にしか書けないとこである気もする。実は私はこのあたりはかなり読んでいて厳しい。
北村氏は一気に全文翻訳したのではなくかなりの回数に分けて翻訳している。これは2回目の翻訳の時の説明。この少し前に「あまりのホラーっぷりにちょっと笑いがとまらなくなってしまった」とあり言葉は軽いが男性嫌悪の勢いに着いていけない感じがうかがえる。引用後半部分はそれとは別の感慨だが。
この反ヒッピー論は私はなかなか頷けるところもあると思うのだが…ヒッピーコミューンとかが基本的に男性中心的、異性愛中心主義的だっていうのはよく言われていることじゃない?ここ二回ぶんくらい、表現が非常に下品なだけでソラナスの言うことが結構まともな気がするので、興味深いがちょっと諷刺の切れ味は鈍っている気がするな。
ちょっと前に「なお風刺文として面白いというのは的を射た風刺だというのを意味しないらしい」と書いたのはここにかかる。まともだと風刺の切れ味が落ちるということは風刺として面白いというのはもしかしたら褒めてないかもしれない。
ここは一部同調している箇所で他にも同様の反応が何箇所かある。逆に「相変わらずヒドい」と書いてある場所もある。…とまあおおよそこんな感じである。
引用文書について(1)イカれた差別文書と認め(2)不賛同を表明しているが、(3)一部で論の価値を認め(4)他の差別文書と相対評価している。
とはいえ、喜多野氏やもへもへ氏らはどこに言及すべき価値を見出したのか具体的に説明していないので何とも言い難い節はある。実際具体的にどのような態度で引用翻訳していたのかについての論評はない。つまり直接的に言及・引用されている内容を中心に彼らの取る規準を見出せばとりあえずこんな感じではないか。
中核の評価基準
(1)悪質な文書(引用文書の性質項を満たせば自動的に認定される)について引用し(2)その攻撃性を軽視しているように見られかねない発言をしていた場合(3)その発言が10年前程度の範囲内であっても問題である。
引用における態度
(A)差別または憎悪文書と論じ(B)否定的評価(イカれたなど)を下し(C)不賛同を表明する一方で、(D)部分的に価値を認め(E)類例と並べて相対化している場合は免罪されない。
(a)(引用時から)40年前の文書であり(b)差別または憎悪文書であり(c)内容も過激で(d)本人が殺人未遂を起こしている。
とりあえずキタ規準とでも呼んでおくとする(北村氏にも喜多野氏にも適用されないので不適切な名称かもしれない)。「中核の評価基準」「引用文書の性質」はこれより悪質性が高い場合問題視され、「引用における態度」はこれより良心的であれば責任は軽くなるという感じで、総合考慮されるべきだということになるだろう。ただし、何度も繰り返すようだが「引用における態度」については喜多野氏らは特段触れていないことに留意が必要ではある。ここを入れないと逆にキタ規準が適用されるもへもへ氏らに酷く高度な道徳的規準を適用されるのが不憫なため考慮に入れるのが妥当だと考える。
ところで規準で時期を考慮することに不満を持つ人もいるかもしれない。「中核の評価基準」において時期を考慮するのは、1つはやはり価値観の変遷が大きな理由だ。例えば女性は事務職という考えはすこぶる差別的だが過去に遡ってそういう発言をした人間は断罪されるべきとなれば過去の人物はわりと断罪される(もちろんそういう考え方が過去にあったことを差別的な思想が蔓延っていたと批判するのは否定しない)。するとやはり過去の発言の方が悪質性は減ると考えるべきではないだろうか。とはいえ過去においても問題であった言行は当然問題であり免罪されない。もうひとつは時効という考え方だが、こちらは不同意の方も多いかもしれない。なお例えば森元会長が女性蔑視的発言をした際に15年前の「女の人だなあ。やっぱり(視野が)狭い」という発言が掘り起こされたのは単にその人の一貫した思想態度に対する批判であって15年前だからと擁護することはできないだろう。何にせよ、一見した感じ呉座氏批判については3年前に遡った程度らしく、北村氏が現在ミサンドリー発言をして10年前の言行が掘り起こされたというわけでもないので、単発で10年前の言動も非難されるという新たな規準が定立されたと評価するほかないだろう。
「引用文書の性質」で一応時期を考慮に入れるのは少し違って切迫性の観点による。例えばどこぞの戦国武将の妻が「子供の1人でも戦死すればお家の名誉になる」と言ったのを称揚するのとどこぞの現役政治家が「お国の為に子供を差し出すのが名誉あることだ」と言ったのを称揚するのではやはり深刻度は大きく変わる。
というわけで架空の例題問題[※2]でどのように応用できるか考えてみよう。
アメリカ議会を襲撃して逮捕された人物の発言を引用しよう(訳は引用者)。
「リベラルは超特大の馬鹿(class-A moron)だ。いつでも自分達が正しいと考え意図に沿わない他者を糾弾し排斥する。自らを民主主義者の守り手と称するが、その実彼らは選民思想のエリート主義者に過ぎない。弱者や多様性を言い寛容を謳うが本性は非寛容で本当の弱者に対して無関心。アメリカを偉大さから引きずり下ろした犯人なのだ。今回もDSを支持し選挙を盗み民主主義だと嘯いている。彼らは引きずり出され、八つ裂きにされるべきだ。夜明けに連れ出され銃殺されるべきだ。」
彼はこの発言を非難された際に冗談だと返しておりリベラルは本気で殺されるべきだと思っていたわけではないようだ。それにしてもこの発言からはリベラルに対する憎悪が伝わってくる。彼は陰謀論者であったが、リベラルについての評には見るべきところがある。選民思想の持ち主だと喝破するところなんて的を射ていないか?
今は例の議会襲撃者の発言がブログトップだから別の用事で見に来た人はびっくりしそう。
いい薬だね
まず、引用文書は(a)最近の発言で(b)差別かはさておき憎悪文書なのは間違いなく(c)射殺を言い出さすなど内容も過激で(d)本人も議会を襲撃しているという事情に鑑みれば悪質で切迫性も満たす発言で問題だろう。
引用における態度では、(A)憎悪が伝わってくるなど憎悪発言であることが読み手に伝わり(B)発言の否定的評価は薄いが陰謀論者という評があり(C)不賛同だと表明していないが同調してはいなさそうである一方、(D)部分的に好意的な評価をしている。ただし、(E)相対評価はしていない。ただ総合的に見るとキタ規準に抵触する態度と言わざるをえない。
中核的の評価基準だと(1)悪質な発言を訳し(2)その攻撃性や悪質性を軽んじているように見られかねない態度を(3)最近取っていたので問題だと言える。
つまりこのような発言はキタ規準に抵触するということになろう。もちろんキタ規準は絶対のものではないが、甘受する「覚悟」を示した人間には当然適用される。まあ北村氏にも喜多野氏にも適用されないのだが。何にせよ尊い覚悟は敬服し記録するものである。
ところで繰り返しになるが今回北村氏を批判した人々はマニフェストを翻訳したという事実とそれに言及したツイートをもって批判している。であるから、ここで適切だと考えた規準はいささか正確性に欠ける嫌いがある。ここで言うところの「中核の評価基準」で論じるべきかもしれない。しかしMGTOW NEWSも同じく男性皆殺し協会のマニフェストを引用し「とっても素敵」と茶化し皮肉を言っている。これは「その攻撃性を軽視しているように見られかねない発言をしていた場合」と言えなくもない。
所与の条件である今回の批判者は過去の発言と直接的なダブスタをしていないは動くわかげないので困った話である。これをMGTOW NEWSのパラドクスと言う。これを解消するためにこの論考では別の項目、特に「引用における態度」の項を作り表面上逃れることとした。だが後続者の皆さんには正面から向き合ってこの点をブレイクスルーしていただきたい。
小学生並みの感想を言うと何にせよモラルが向上するのは良いことだと思います!覚悟がある人がモラルに寄与するんですね。いいと思う。それは呉座のいいね欄を遡ってる人でも北村氏の件を非難する人でも同様である。その覚悟は敬意をもって記録されるべきだ。
けど、自分は直接の誹謗中傷でなければ遡っても数年くらいかなって思うので私に対してはそのくらいの基準で批判してもらえると助かるかなあ。その範囲でならリツイートだろうとスターだろうといいねだろうと謝罪するので…。ダメですかね。
[※1] ここはみんな合意してくれると思うんだけど中傷ではないという意見の人もいると思うので次の増田で詳しく説明しておきたい。
結論を言うと、容姿を揶揄したと見るか全く言わないようなことを言っているかのような風聞を流したと見るかどちらかにせよ中傷であるという結論だ。
[※2] 一応元ネタは何個かあるが、1つはトランプ政権で大規模な選挙不正は無いと言って事実上の更迭をされたKrebsに対してトランプ大統領の弁護士diGenovaが冗談?として言った”that guy is a class A moron. He should be drawn and quartered. Taken out at dawn and shot.”
あーそーゆーことね。完全に理解した。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/1580116
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/mitukikuji/status/1297079062817456128
世の中には学術書の出版に際して「この本を書いてるあいだずっと聞いててめっちゃ励まされた」として大塚愛氏への感謝を書き綴った剛の者もいるが、彼が大塚愛氏に許可を取ったとはとても思えないし、私も私の知らないところで「増田さんに細かい点直してもらってマジ感謝」のような謝辞を論文に書かれたことがある。一言の断りもなかったし、それは当然だ。一般論として謝辞に許可は要らない。自由に感謝すればいい。
「こんな素敵な作品を作ってくれた原作者様に感謝」みたいなのも謝辞の一種だが、当然許可は取ってないだろうし、これを「公式からの公認」と見なすことはどう考えても誤りだ。
では、まったく反対の立ち位置に属する人間の名前を当てつけとして謝辞に書くのはどうか?
マナーとか気持ちとかは措いておくと、許されてしかるべきなのでは、と思う。
山口敬之氏にめっちゃ怒って、その怒りのあまり性暴力に関する啓発本か何かを書いた人がいたとする。皮肉を込めて「山口敬之氏に感謝」と書くことは制限されるべきだろうか。
警察に自分の創作活動を取り締まられたことで発奮したアーティストの人が、「けいさつありがとう」と表明するのは制限されるべきだろうか。
もしどちらも許されるべきと考えるのであれば、「ラブドール規制を主張するフェミニストに腹が立ったのをきっかけに作ったロリエロ同人誌でフェミニストへの謝辞を書く」ことも許されてしかるべきだろう。
……と思うが、裁判所が名誉毀損と判断する可能性がゼロかと言われると、正直わからん。
剽窃とか盗用とかはともかく、謝辞で裁判沙汰になった話というのはあまり聞かない。個人的には、フェミニストの人が同人作家の人を民事で訴えると面白い裁判例が残ると思うので、裁判を受ける権利を行使していただけると野次馬としてはたいへん楽しい。
twitter IDは個人情報ではない。それを記載するのも「晒し」ではない。
これ3年前にpixiv論文問題でやったところでしょ! 思い出して!(anond:20170528113521)
#KuTooの人も一般人のtwitter IDを記載してtweetを引用しまくった本を出してたんだし、フェミニストの人からしてもtwitter IDの記載そのものは別に問題ではないわけだよね? 記載される文脈とかそういうのを問題にしてるんだよね?
名前を出された当人が怒る気持ちはわかるとして(加えて、火の粉が飛んできそうな艦これ同人界隈の人やラブドール愛好家の人が怒るのも理解するとして)、周りのついったらーとかはてなーとかが大騒ぎしてる理由がよくわかんない。
pixivに載せた小説を論文に引用するのは自由だよね、引用する権利はあるよね、って3年前にやったじゃないすか。だったら、twitterで社会運動やってる公開垢に謝辞で言及するのも自由だし、その権利はあるよね、って結論になるじゃん。
「幼児型ラブドールを規制せよ」という言論に対抗してロリエロ同人誌を描き「あなたのおかげで創作意欲が湧きました!」と謝辞に名前を出すの、私はそこまで問題とは思わない。
そりゃみっともない振る舞いだし褒められたもんじゃないとは思うけど、そこまで含めて対抗言論ってやつでしょ。気に食わないならフェミニストの人たちもなんか本作ってその絵師のID載せてあげればいいと思うよ。
そういう話なら同じ同人界の人が同人界のルールで殴るのは止めません。あれ、でも、フェミニストって同人界のウチだっけ? ソトだっけ?
同人界の村の掟と法律での引用とか言及の扱いって割と乖離してるから、村の掟で殴りたいのか法律で殴りたいのかはハッキリさせておいた方がいいと思います。老婆心ながら。
ハンドルネームを名誉毀損での個人情報あつかいしてもいいのでは、って学説もあるみたいだよ。アカウントの信用が毀損されればネット生活はやりにくくなるからって。
当たり前だけどHNに対しても名誉毀損は成立し得ます。論点はそこじゃない。謝辞で名前を挙げることが名誉毀損(あるいは何らかの不法行為)にあたるか? という話。ぶっちゃけ、前例がないと思う。もし法廷で争われることになるなら、名誉毀損とはどういう行為に対して成立するのか、みたいな法学論争が必要になるはずで、善悪理非を別にすればめちゃくちゃ面白い裁判になるはずだから個人的にはすげえ興味ある。
名前ならまだしも垢を載せるのは違う気がする
その垢を使ってネット上で発言してる相手に言及するんだから、垢を載せること自体は普通のことでしょ。#KuTooの人もやってたけど、垢や公開でなされた発言を引用したりするだけなら何の問題もない。問題はその使われる文脈やね。
褒め殺しもでも実際イメージダウンしたのなら名誉毀損は成立すると思うがエロ同人の奥付の謝辞程度なら実害の証明は難しいのでは?
事実の摘示も論評もしてないからねえ……エロ本の末尾でSpecial Thanksに名前を挙げただけ。これで名誉毀損は無理があるでしょ。
法律論は雑だな。あと事実の摘示かどうかは関係ないよ?「問題とされる表現が,人の品性,徳行,名声,信用等の人格的価値について社会から受ける客観的評価を低下させるもの」かどうかが問われる。
「問題とされる表現が,人の品性,徳行,名声,信用等の人格的価値について社会から受ける客観的評価を低下させるものであれば,これが事実を摘示するものであるか,又は意見ないし論評を表明するものであるかを問わず,成立し得るものである」の後段を削るのずるくない? 私ちゃんと「事実の摘示も論評もしてない」って書いてるじゃん。「謝辞欄に名前を載せる」ことは事実の摘示とか論評にあたるの? っていうのが問題の核心でしょ。これについて判例はあるの? 私の乏しい知識では聞いたことがないから、もし知ってるなら教えてくれると助かるのだけれど。
謝辞に名前を載せることを冒用とは言わんでしょ……Special Thanksと書いた時点で明確に他人であるとわかるようになっているわけで。
この本を国会図書館に納品したらかなりの嫌がらせになるだろうな。(特定の個人)を攻撃する為に国会図書館の納本基準を満たす本を作って流布する事を法律は想定していたのか
そんな雑にまとめられたら安倍晋三氏を当てこすった諷刺本とかも国会図書館に入れられなくなるやんけ……そんな気軽に言論の自由を危うくする主張をされても困るんだよなぁ。
似たような事は他でもやってるので違法にはならんけど行儀はよくないよね。(温暖化防止に非協力的な国を皮肉で表彰して晒し上げる行為をヨーロッパでやってるのを想起させる)
そうそう。他にも例を挙げるとするなら、ムルロア環礁での核実験の直後にジャック・シラク氏にイグ・ノーベル平和賞あげたみたいなやつだよね。
もちろん政府や国家元首に対する揶揄・当てこすりと一般市民に対するそれとでは名誉毀損に対するハードルも違うだろう。けど、こういう「批判目的での顕彰」そのものは言論活動の一部として認められるべきかなぁ、とも思う(あくまでも法律の上では)。相手はtwitterという公開の場で言論活動をされている方なわけだし、同人誌という公開の場で当てこすられるのくらいは仕方ない。
ここではフェミニズムの倫理とかではなくて法律の話をしているので……法廷での名誉毀損の基準は極右とフェミニストとを区別するものであるべきではないので……
書き方によっては名誉毀損で負けることもあるだろう。例えばなんの説明もなく名前だけ載せれば直接的にその本に関わったという誤解が生まれるし。
まあ仮に訴えるならそういう理屈にするしかないだろうけど、そういう誤解がどれだけ一般的かを示す必要があるだろうねえ。ちょっと前に『この世界の片隅に』実写版がSpecial Thanks欄でアニメ映画版に言及して燃えてたけど、ああいうのが検討すべき事例ってことになるのかなぁ。
Special Thanksって書いてた以上、名前を挙げられた人が発行に直接携わっている人ではないことは自明なので、文中で書くのも奥付で書くのも同じじゃね? って感じがする。もし意味合いが違うと主張するなら実際に同人誌での用例を調査する必要があるだろうなあ……裁判するのであれば原告にはその点の立証を頑張ってほしい。
作品内で名前を出された以上はその作品の構成部品として関わったと言えるわけで、差し止めを要求する権利は生じるのではないか。それが通るかどうかは別の話としても。普通に考えれば名誉毀損かなあ。
「執筆中、私をずっと支えてくれた配偶者に感謝」「音楽が私の励みになりました。Mr.Childrenには感謝しています」「プリキュアを見て執筆のための勇気を出しました。ありがとうプリキュア」のような謝辞を書いたら配偶者やMr.Childrenやプリキュアが作品の構成部品として関わったことになるの? なわけねーだろ。
20年前なら、たまにある悪趣味な同人誌の一つとしてひっそりと埋もれていたのだろうが、今は即座に当事者とその周辺まで伝わるから、話が大きくなりがちではある。
ぶっちゃけ一番あのSpecial Thanksの拡散に寄与していたのは当事者やその周囲の垢でしょ、という……pixiv論文問題もそうだったけど、SNS時代では名誉を傷つけるような表現を一番拡散しているのが名誉を傷つけられた側、みたいな事例が容易に起こるからなぁ。こういうのって裁判の場だとどう判定されるんだろうね。
オタクの風上にもおけないクズ野郎だと思うし、実行委員会判断で即売会出入り禁止になれば良いと思う。トラブルメーカーによる対人トラブルは同人界隈でままあるし、同じ枠で対処で良いのでは。
そうそう。「同人ムラの掟」によってムラの内側で裁く分にはご自由に、なんだよね。逆に言えばムラの外側の法律とかでどうこうするのはすごい難しいんじゃないかなあ。
Pixiv論文は悪意こそなくても文化への理解がない態度だったと思ってるが、こっちはどうみても悪意ありきの行為だし比べられん。それを看過・容認するのは私も含めた同人屋でオタクの人らに良いことと思えんよ。
正直こういう反応すげえウンザリする。同人屋の人たちが同人村の掟で殴る分には好きにすればって何度も書いてるでしょ。法的に問題ないとしても同人の掟に背く、というなら村人の間で存分にケジメをつければよろしい。村の掟と国法をごっちゃにするなと言ってるだけ。
現状のラブドールは合法で子供でも何でも無いモノと法的に扱われる以上、裁判に持ち込んだらこっちの名誉毀損は成立しそうだよね。世論的にも一般的だとは言い難いでしょう。
論評の範疇やろ……こんなんいかなる意味でも名誉毀損として扱われるべきじゃないわ……
法的に問題ないなら何でもOKという暴論なら、
「オタクキモい」「オタクは犯罪者予備軍」も問題ない、OKだ、って事になるな。
そんな常識をドヤ顔で口に出されても……当たり前だけど「オタク」も「フェミニスト」も「ロリコン」もその他多くの属性も属性disをするだけなら法的に何の問題もないよ(ヘイトスピーチ規制法に罰則はないし。最近はヘイトスピーチに対して罰則を設ける条例が出てきているので常に合法とは言えないけど、でも基本的にはコリアン差別に対抗するための条例だから、趣味やセクシュアリティに基づく差別の煽動は禁止されていないはず)。
ただそれは社会の中では差別主義者と評価されたりしますよねっていうだけの話。私は法的に問題ない可能性は高い、と言っただけで、社会的にどう評価されるべきかというのはまた別問題なので……
やるなら自分と発行元が全責任を負える形態でやれとしか言えない。この行為を二次創作同人誌でやった結果、版権元、イベント主催等が被った被害は例の同人作家はきっちり精算してほしい。
その精算すべき被害ってなあに? 被害の存在をちゃんと法律的に立証できるの? というお話ですね。立証できる見込みがあるならぜひ裁判やってみてほしいわ。原告が勝つにせよ負けるにせよどういう判決が出るのかマジで興味があるので。
裁判すればいいじゃんではなく、その裁判をするとなるとロリレイプ虐待二次創作やロリセックスドール是非とかの繊細な案件が法廷に巻き込み事故で引きずり出される事が懸念されてるのでは?
最決R02.1.27
平成29年(あ)第242号
……同条3項にいう「児童ポルノ」とは,写真,電磁的記録に係る記録媒体その他の物であって……実在しない児童の姿態を描写したものは含まないものと解すべきである。
非実在青少年は児童ポルノ法で規制される児童ポルノにはあたりません。仮に巻き込まれても堂々と「持ってて何が悪いんですか」と言えば済む話。二次創作は……まあ、がんばって。
狼藉者を見かけた時「糾弾する前にまず理論武装を」というのは現代人が獲得した美徳なのだろうけど、武装に専門知識が必要というのは物理でも理論でも同じなので自力救済せず黙って通報が最もストレス少ない気はする
穴だらけのぼくがかんがえたさいきょうの法律理論を振り回すくらいなら「こいつムカつく! サイテー!」とお気持ちを表明する方がまだマシなんだよね……
まあ、嫌がらせ上等なクソヤクザみたいなのも含めて「オタク」なわけで。裁判になったら、山田太郎代議士とか含めて大同団結して擁護するんですかねえ?いやあ、見ものだ。
山田太郎氏は参院議員だから代議士じゃないよ! 代議士ってのは衆院議員のことだよ!
先日、スペインのサンチェス首相に対する数万人規模のデモがマドリードで開かれ、前与党・人民党のカサード党首や右派政党市民党のリベラ党首、極右政党ボックスのアバスカル党首、さらにノーベル文学賞受賞者バルガス・リョサ(ペルー出身だがスペイン国籍も保有)やバルス元フランス首相(バルセロナ出身)が参加しました。デモ隊はスペインの統一を支持し、サンチェス首相がカタルーニャ州政府に妥協の姿勢を見せていることに反対しています。日本で喩えるなら、民主党政権時代に国会前で数万人規模の「沖縄に妥協するな」デモが開かれて自民党総裁や維新の会代表やカズオ・イシグロや李登輝が参加してるような状態です。
さて、どうしてこういう状況になったのでしょうか。住民投票に至る経緯は「5分でわかるカタルーニャの住民投票と独立問題」(anond:20170910082231)とその補足(anond:20170912060013)で説明したので、今回はそれらを踏まえて住民投票後のカタルーニャ情勢について簡単に説明してみたいと思います。なお一昨年の増田ではPartido Popularを「国民党」と書いていましたが、今回は「人民党」と表記します。
2017年10月1日、カタルーニャ自治州政府は独立の可否を問う国民投票を強行します。中央政府は警官隊を派遣し、投票箱の押収や投票所の封鎖、投票者の鎮圧などの手段によって阻止を試みました。
この投票で独立賛成は9割を超えましたが、独立反対派はボイコットしたため投票率は5割を切っており、州民の過半数が独立に賛成したとは必ずしも言えません。ただし州議会が制定した州法によれば、たとえ1票でも独立派が勝てば独立宣言するとしています(中央政府はその州法は違憲無効であると主張)。翌日には中央政府のカタラ法相(1961年生まれ)が憲法155条に基づく自治権停止措置を示唆し、3日には国王フェリペ6世(1968年生まれ)が独立派を「法律と民主主義の外に出てしまった」と非難しました。
18日にプッチダモン州首相が自治権を停止するなら独立宣言を強行すると表明、翌日には自治権の部分的停止が決定されます。国王と最大野党の社会労働党はラホイ首相を支持しましたが、カタルーニャ州側ではプッチダモン州首相だけでなく独立反対派のクラウ・バルセロナ市長(1974年生まれ)も自治権停止を非難しました。
27日にカタルーニャ州議会はカタルーニャ共和国の独立を宣言します。同日、スペイン上院は155条適用を承認しました。翌日、スペイン政府は州議会の解散総選挙と州首相解任、州政府幹部の更迭、カタルーニャの在外公館閉鎖などの措置を発表しますが、この日は土曜日のため、週明けの30日にカタルーニャ政府の建物を制圧し、同国検察はプッチダモン首相ら当時の州政府幹部を国家反逆罪や公金横領罪の容疑で捜査すると発表します。スペイン政府のサエンス・デ・サンタマリーア副首相(1971年生まれ)が自治州首相の職務を代行することとされました。
(公金横領罪といっても、賄賂を取っていたとかそういうことではなく、違法な住民投票に公金を支出した容疑です)
11月3日、スペイン当局はジュンケラス副首相(1969年生まれ)を含む当時の州政府幹部8人の身柄を拘束し、ブリュッセルに逃亡したプッチダモン首相に欧州逮捕状を発行します。プッチダモン首相はブリュッセルで「これがあなたがたが作りたい欧州か」とEUを批判しました(EUは明白にスペイン側を支持)。スペイン憲法裁は独立宣言が無効であることを宣言し、州議会は解散され、選挙が行われることになります。
なぜスペイン側が自治権停止にこだわったか。それは州議会における独立派と反対派の勢力が拮抗しており、自治権を停止して解散総選挙に持ち込めば反対派が勝つだろうと踏んでいたからのようです(135議席中、独立宣言に賛成したのは70議席)。ところが12月21日に投開票された選挙では、独立派がギリギリで過半数(70議席)を維持してしまいました。ただし70人の当選者のうち7人が当局に拘束されているか国外滞在中であり、彼らが議会に出席できない限り過半数にはなりません。プッチダモン首相はSkypeを通して執務することを模索していましたが、ラホイ首相はプッチダモン首相が州首相に再任されるなら自治権停止を継続し再選挙も有り得ると警告します。州議会は独立派のトゥレン州議(1979年生まれ)を議長に選出し、プッチダモン首相の信任投票を試みますが、スペイン政府はカタルーニャ州議会を憲法裁に提訴し、結果として投票差し止め命令が出ました。
ちなみにこのとき、与党・人民党の政治家は「トゥレンには2人の子供がいる。(信任投票が行われると)どうなるか分かるだろう」と公言していました。州政府要人を何人も逮捕・拘禁している側がこれ言ってるんですよ。しかも同じ口で「カタルーニャの民主主義を守れ」とか言ってますからね。EUは流石に何か言うべきだったと思うんですが特に何も言いませんでした。まあ、人民党が加盟している欧州人民党はEUの与党ですからね、仕方ありませんね(EUの執行機関である欧州委員会の委員長は欧州議会選挙で勝利した会派から選ばれ、現在は欧州人民党のユンケル委員長[1954年生まれ]。ところで欧州理事会常任議長をEU大統領と呼ぶなら欧州委員会委員長もEU首相と呼べばスッキリすると思うんですがその辺どうでしょうかマスコミの皆様)。
最終的にプッチダモン首相は州首相就任を諦め、何人もの候補が模索されては消えていった結果、2018年5月14日に独立派のトーラ州首相(1962年生まれ)が選出されることになりました。スペイン語圏出身のカタルーニャ人に対してヘイトスピーチまがいの発言してた過去があり、また「本当の州首相はプッチダモンで自分は暫定的な州首相」と述べるなど物議を醸しましたが、ともかくも6月2日に新しい州政府が発足します。
これにより中央政府の直轄統治は終了したわけですが、今度は中央政府の方を危機が襲います。人民党幹部の汚職事件によりラホイ内閣に不信任案が提出されたのです。最大野党の社会労働党(84議席)は、極左政党ポデモス(67議席)だけでなくカタルーニャ独立派を含む各地の地域政党からも支持をかき集めました。2018年6月に350議席中180議席の賛成でラホイ首相は不信任、社労党のサンチェス書記長(1972年生まれ)が新首相に選出されます。
就任直後のサンチェス首相は自治権を拡大するための住民投票をやろうとトーラ州首相に持ちかけます。ところがトーラ州首相はあくまで独立を目指す姿勢を捨てず、提案を拒否しました。カタルーニャとの和解のためにバルセロナで閣議をやろう! と言い出して実際にバルセロナで閣議を開いたりもしたのですが、独立派による大規模な抗議デモで迎えられたりもしていました。まあそりゃ独立派にしてみれば彼らは占領者なわけですから、ケンカ売ってるようなもんですよね……。
社労党内部にもカタルーニャとの対話推進派とカタルーニャ絶許派がおり(http://shingokatoo.blogspot.com/2018/06/1811.html)、サンチェス首相自身は以前はカタルーニャを「ネーション」として認める案を支持していたようなのですが、現在は護憲派としてカタルーニャ自治州と対峙しています(http://shingokatoo.blogspot.com/2018/06/2017.html)。カタルーニャとの対話を訴えたポデモスがそのせいで支持を落としているようなので、あんまりカタルーニャに妥協することもできなさそうです。
スペインの主要政党がカタルーニャ独立問題に対して採っている態度は、概ね次のように分類できます(議席数は下院)。
- | 独立は憲法違反だしカタルーニャはネーションではないよ派 | 住民の意思を尊重すべきだしカタルーニャはネーションだよ派 |
---|---|---|
独立反対 | 人民党(134議席)、社労党(84議席)、市民党(32議席) | ポデモス(67議席) |
独立賛成 | - | カタルーニャ共和左派(9議席)、カタルーニャ欧州民主党(8議席) |
ちなみにスコットランドの独立を問う住民投票ではこんな感じでした。
独立には反対だけど住民の意思を尊重するよ派 | 独立賛成派 |
---|---|
保守党、労働党、自由民主党 | スコットランド国民党 |
スコットランド情勢が落ち着いててカタルーニャ情勢が荒れてる理由はだいたい上の表を見ればご理解いただけるのではないかと(こんな諷刺画もあるくらいです→https://www.eldiario.es/vinetas/mala-suerte_10_304919512.html)。
さて、人民党は下野後に党首選挙を行い、2018年7月、右派のカサード副事務局長(1981年生まれ)が新党首に選ばれました。カサード党首は、スペインの主権への攻撃に断固とした対処を取る、国民党は分離主義者と交渉しない、と主張し、分離主義に対抗して刑法改正を目指すとまで公言しています。中国共産党かな?
ところで、スペインの右派政党で最も国会での議席が多いのは人民党(134議席)ですが、右派政党である市民党(32議席)の人気も上昇しています。人民党は伝統的な保守政党ですが、市民党は経済的自由主義に立脚したスペイン・ナショナリズムを掲げる政党です(日本で言うところのみんなの党みたいな路線)。彼らは保守的価値観にはあまり興味を示しませんが、スペイン国家の一体性には強くこだわり、カタルーニャ独立に対する反対を表明しています。
もともと市民党はカタルーニャ・ナショナリズムに反対するカタルーニャ自治州の地域政党として2006年に誕生し、州内の行政や学校教育でのカタルーニャ語優先政策に反対、スペイン語使用の権利を訴えてきました。2006年のカタルーニャ州議会選挙で3議席を獲得後、2013年から他州にも拠点を築き、2014年には欧州議会、2015年にはスペイン下院に進出します。独立宣言後の州議会選挙ではアリマーダス州議(1981年生まれ)のもとで36議席を得て第一党になりました(選挙前は25議席で第二党)。ちなみにこの選挙では人民党が11議席から4議席に転落して惨敗しています。
そして2018年12月、アンダルシア州議会選挙で極右政党ボックスが議席を獲得します。ボックスは2013年の暮れに人民党右派が離党して結党された政党で、スペインの中央集権化とバスク・カタルーニャ独立への反対、反移民を唱えています。同選挙では
政党 | 議席 | 選挙前議席 |
---|---|---|
社会労働党 | 33議席 | 47議席 |
人民党 | 26議席 | 33議席 |
市民党 | 21議席 | 9議席 |
ポデモス・緑の党などの左派連合 | 17議席 | 20議席 |
ボックス | 12議席 | 0議席 |
このような議席分布となりました。過半数は55議席なので、右派連合は過半数を得るためにはボックスと手を結ぶ必要があります。2019年1月18日、人民党と市民党はボックスの支持を得て連立政権を発足させました。
このように、現在スペインではカタルーニャへの強硬姿勢を支持する3党の勢力が増しています。これが2019年2月10日にマドリードで開かれた大規模デモの背景です。もし今選挙が行われればこの3党が過半数を得る、と世論調査は予測しています。彼らはカタルーニャという共通の敵の存在と、それに対する政府の「弱腰」っぷりをアピールすることで政権交代を狙っているのです。
12日にはマドリードのスペイン最高裁でジュンケラス副首相らカタルーニャ政府要人の裁判が開廷されました。検察側はジュンケラス副首相に禁錮25年を求刑しています(弁護側は無罪を主張)。そして昨日、スペイン下院は2019年度予算案を否決しました。サンチェス首相が独立を問う住民投票の再実施を撥ねつけたため、カタルーニャ独立派が反対にまわり、過半数を確保できなかったのです。これによってサンチェス政権は解散総選挙の瀬戸際に立たされています。仮に総選挙になれば市民党やボックスが躍進し、きわめて反カタルーニャ的な政権が誕生する公算が高いでしょう。
ここまで来るとカタルーニャをネーションと認める方向で憲法改正した上で自治権を拡充するくらいしかカタルーニャの動きを鎮める方法はないだろうと思うのですが、人民党・市民党・社労党の一部は「カタルーニャはネーションじゃない!」で凝り固まっていて、カタルーニャもカタルーニャで急進的な独立派は「今更自治権拡充程度じゃ生ぬるい」となってるんで、なかなか難しいものがありますね……
試しにググったら2秒ででたで
https://wezz-y.com/archives/53921/2
ドーキンスも性差別的発言をしばしば批判されています。2011年に女性無神論者レベッカ・ワトソンが、エレベータで不躾なナンパを受けたことをこぼすビデオを作ったところ、ドーキンスがそれに対して、抑圧に苦しむイスラームの女性に比べればどうでもいいことに不平を言っているというような意味の諷刺的なコメントをしました。このコメントは他の無神論者からも強く批判されました。ドーキンスはその後態度を変え、2014年にフェミニストの無神論者オフィーリア・ベンソンと共同でハラスメントに反対する声明を出し、新無神論活動内での性差別に取り組む姿勢を見せました。
ところが、直後にドーキンスは上にあげたハリスに対する批判を炎上狙いの個人攻撃だと見なし、さらに性暴力の被害者がお酒を飲んでいたらその証言は信用できないと述べ、性差別的だという批判を再び受けました。2016年には、ヘイトスピーチで有名なYouTuberが、オンラインハラスメントを受けているフェミニストの女性を中傷するために作成したビデオを、ドーキンスがツイッターでリツイートし、フェミニズムを貶めるばかりか実在の人物の名誉を毀損しているとして強い批判を受けました。このため、アメリカ北東科学懐疑大会(NECSS)でのドーキンスの講演が中止になりました。
イコールって言ってもセリーナがトランプの支配するアメリカの象徴って意味ね。
岡田光世 「トランプのアメリカ」で暮らす人たち 全米テニス決勝で吹き出した政治的分断
https://news.infoseek.co.jp/article/20180916jcast20182338771/
反トランプ派
この一連の騒動について反トランプ派は、 「どんな手段を使っても勝ちたいというセリーナは、大統領選の時のトランプと同じだ」、
「気に入らなければ、相手を激しくたたく。まるでトランプだ」、
「セリーナも観客も、同じアメリカ人として恥ずかしい。アメリカ・ファースト。アメリカ人以外の選手には敬意も払わないのか。観客は親トランプ派に違いない」、
親トランプ派
一方で親トランプ派は、まったく逆の捉え方をしている。
米国の政治や社会を紹介するウエブサイト「スペクテーターUSA」には、
「泣き言を言うセリーナ・ウィリアムズはテニス界のヒラリー・クリントンだ(Whining Serena Williams is tennis's Hillary Clinton)」との見出しで論評が掲載された。
「思うように試合が運ばないと審判に怒りを爆発させるセリーナは、2016年大統領選で自らの敗北をさまざまな不正と他人のせいにしたヒラリーと同じだ」と指摘した。
親トランプ派の捉え方は割と珍しい解釈ではなく、オーストラリアの諷刺画はもちろん、
リベラルな立場の人が多いはてぶでも似たような「セリーナ・ウィリアムズ=ポリコレの象徴」解釈だった。
ウィリアムズは暴言、権力に訴えて無理矢理自分の意見を通そうとするナショナリスト。
この解釈に基づくなら、アメリカの反トランプ派にとっては大坂なおみこそが真のポリティカル・コレクトネスの大権現なのか?
てっきり女性差別や人種差別と闘う母であるウィリアムズを下した時点で、
大坂を応援する側がジャパニーズ・ナショナリスト認定されているのかと思っていた。
複雑すぎて良く分からなくなってきたよ?
「西洋では、公務員試験に合格する為に填め込み教育を受けている者や、時代遅れの発想を振りかざす官僚を諷刺して「マンダリン」と呼ぶ。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%AA%E3%83%B3_(%E5%AE%98%E5%83%9A)
じゃないかな。
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ついでに記事内容に触れておくと、ちょっと拗らせすぎだよねぇ。東大生なんて半分くらいはアホだってみんな思ってるし、「マンダリン」って呼んじゃったりする感じの蔑視感覚はそれなりに流通してるんだから、そんなにプンスカするなよヨシヨシって言ってやりたくなる。
これに対する対応が、その人自身の知識、政治的立場、現実理解や対応方法の様々なレベルに対応する構図となっていて、とても興味深い。
もともとのモネの絵に、ジャポニスムを諷刺する意図があったかどうか=定かではない…(1)
裾を引きずりドレスのように着こなす仕方は、まさに「ジャポニスム」であり、「日本文化への理解」に基づいてはいない=事実…(2)
これを踏まえて、
今回の件の問題提起を行った人は、背後に反日的な意図をもっているかどうか=分からない…(4)
『批判は正当であり、中止はやむを得ない派』Iwa Taka氏、関裕子氏ほか
『今回の抗議は反日的意図によるものであり、不当である派』守谷知氏、望月鎌足氏ほか
を左右両極として、相互に噛み合わない意見表出が行われており興味深い。
個人的には、
前者に対しては、批判者の論理への理解力は高いことはよいとして、批判自体への批判が欠けている点は問題だと思う。たとえば、余りにこの意見を厳格に適用すれば、異文化を紹介するあらゆる試みは事実上不可能となること、そして、オリジナルを過剰に尊重する態度こそがかえって現実に生きている人間の文化を貶める働きもする、という知見こそがポストコロニアリズムの重要な成果の一つであったこと(つまり「『ジャポニスム』自体もまた一つの『文化』である」といった見方)に、もう少し思いを馳せるべきだと思う。
後者に対しては……まあ、いつものようにいつものごとく、なわけで、もう少し勉強してください、というか、何で批判されているのか分からないならせめて黙っててくださいという。いたずらに議論を感情論とか陰謀論に落とし込んで混乱させるし、かつ、分かった上で反論してる人までがバカみたいに見えて困るので。